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「………」
わたしのこと、よんでる。いつも、まどろみのなかできいてた、『ごめんね、はなちゃん』って。ごめんね、ひろくん。わたしのせいだ。わたしがいけないんだ。わたしが、ひろくんのあいじょうにこたえられなかったせいだ。ひろくんは、あんなにもあいしてくれるのに。
しばるのも、きるのも、にらむのも、ののしるのも、ひとりでめざめることになるのも、ぜんぶ…わたしがだいすきだから、だよね?
ひろくん。ひろくん、ひろくん…
こえがでないよ
ひろくん―――――――――――――――