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アルナの特訓

--アルナ--

リア様の知り合いを経由して色んな人と話をしながら対人恐怖症の対策をしてたけど、学園に心配かけてたので顔見せで学園長とネルさんに話しをして、そのお詫びとして凄そうな武器の扇子を頂いた。


これにふさわしい存在になれるように頑張ります。

で、私の実力がかなり上がったから教師と闘って勝てばSクラスに異動することになった。

私が先生相手に勝てるの!?とか思っていたらリア様以上の存在なわけあるかということで私が勝つ前提になってた・・うぅ・・心配だからもっと頑張らないと。



と言うわけで学園長からもらった扇子をメインに素振りと模擬戦をしています。

で、思ったことは、私はどうやら武器の扱いでは杖とかよりも扇子の方が適正率が高かったらしく、凄く体に馴染む感じが他のよりもする。


この扇子は、通常のよりも大きいサイズで確か異世界人が言うところの9寸・・えと、30センチ届かないくらいらしい。

で、これを素振りするけれど、扇子で魔法を発動する場所を示して発動させるとよりスムーズに対応出来ることが分かった。

指を指してターゲットをロックオンする感じかな?

うん、多分それに近いと思う。


それで、リア様から素振りで教わった1つとして、真面目に素振りするのも良いけど、遊びも必要と教わった。

リア様は主に杖をメインに、サブで蛇腹剣という鞭のようにバラバラに動く剣を扱っている。

その杖をくるくると手首や背中や腕を伝ったり、宙に放り投げてはキャッチしてといわゆる魅せる技?って言うのかな?剣舞みたいな舞を見せてくれた。

凄くきれいだった。

そう言う遊びでも武器を使うとよりスムーズに扱えるし、何よりその武器を扱うことの楽しさを知るんだって。

楽しいから続くと言う代名詞らしいけど、元々はそう言うぱっと見、実戦で役に立ちそうにないことが思いも寄らぬところで役だったりするから出来ることは色々した方がしないよりずっと得なんだそうです。

と言うわけで私も扇子を使って踊ってみたり。

まぁ・・リア様みたいにキレのある動きはムリだからゆったりとした感じだけどね。

けどこれが意外と楽しいし、体を無駄なく動かしたりと良い運動になったことが判明してる。


とはいえ、実戦ではリア様はホントに遠慮がない。

本気で急所を狙ってくるし、殺気もランダムに発動する。

・・リア様の殺気ってすっごい怖いんだよ!?

それで怯えてたら目つぶしされそうになるから怯えている暇もなく全力で避けるか魔法で止めるんだけど・・。

一応寸止めしてくれるけど、その後に基礎トレーニングをたっぷりとさせられるんです・・。

いわゆる筋トレから魔力制御等のことです。


まぁ、リア様の遠距離攻撃の対処のパターンと、影さんたち数人をまとめて相手する場合もあるし、それらを混ぜたパターンもあるからそれはもう大変。

だって、リア様は闘うバリエーションが豊富すぎて予測が全く出来ないんだもん。

リア様以外とも模擬戦はするよ?

シャスティさんやハディさん、イリスさんにリカルさん、それと魔術師団の皆さんとホントに色んな人たちと。

戦い終わった後は、自分でも反省点をあげて改善点を確認するけど、周囲で見てた人たちと実際に闘った相手からもアドバイスをもらえる。

そんな感じで隙間なくみっちりとしてます。


で、リア様に一言言いたい・・。

扱う武器の種類多すぎない!?

影さんたちは20人くらいいるけど全員違う武器持ってるし、持ってなくても格闘的な何か(後に合気道と教えてもらった)をしてるし、リア様本人もゆったりゆっくりしてるのにそれはもう軽やかにバク宙だったり、立てた杖の真上に乗って、異世界人が言うところの仙人みたいなことしたりしてるし、それをしながら防御も反射も普通に出来てるし。

リア様が言うには、思い描いた姿形は自由自在だけどそれだけだから様々な武器を作り出せても実際に扱うのは自分だから覚えないと役に立たないって。

・・いや、言いたいことは分かるんですけどそれでも多すぎるよね!?

と言ったら全員が頷いて、リア様だからと言ってた。

・・とことん魔法の天才だったんですね・・うん。




それはさておき、学園長とネルさんとお話をした後、私たちは町中をウロチョロしつつ、色んな人と会話をしてます。

・・頭を下げるので精一杯だけど。


「ん?フリージアじゃねぇか。」

リア様を呼ぶ声が聞こえてその方向へ目を向けると凄い威圧感を纏った男の人がいた。

・・怖い怖い怖い怖い。

と震えているとリア様が私の腕を優しくポンポンと叩く。

安心しろと言うことらしい。

-グリムさん、こんにちは。こんなところで会うのは珍しいですね?-

「そうだな。大抵は家の店だしな。俺は、教会でさっきまで本を読んでたんだ。そっちは何してたんだ?って言うより、今フリージアを抱っこしてるのは誰だ?・・どっかで見た記憶があるんだが」

-彼女は現4年生のアルナさん。私専属のメイドになった子です。-

喋る余裕がなく頭を下げるだけ

「あぁ、なるほど。俺はグリム。元Sクラス、死神のグリムだ。よろしくな。怖いだろうから慣れるまではムリするなよ。全く怖がらずにスルー出来るフリージアたちが珍しいんだから。」

あ・・この人があのおいしいパンを作った人・・。

確かに怖いけど、よく表情を見ると優しそうな気がする・・。

こう言ったらアレだけど見た目ではパンを焼くのが好きだなんて想像がつか・・・・アレ?イメージぴったりだ・・アレ?


-グリムさんが怖いと言うより、アルナさんの同級生との騒動に彼女が中心となって巻き込まれたせいで対人恐怖症なんです。-

「・・なるほどな。まぁ、フリージアのことだししっかりそこら辺は対処済みなんだろ?」

(コクリ)

-ネルさんを筆頭に学園長がしっかりとやらかした本人たちと見て視ぬふりをした人たち全員から搾り取れるだけ搾り取って情報は大々的に公開しました。おまけで私のファミリーがお怒りだと一言つけてもらってます。-

「うわぁお。それは破壊力満点だな。」

驚きつつもからからと笑ってる・・リア様のやらかした内容は結構・・というより、色んな意味でエグいのにそれを笑って流せるって・・。

「それで、フリージアは抱っこされてるわけか。なるほどな。俺が言うのもアレだが、俺になれておくと大抵の人間は怖くねぇぞ?そう言う連中はほとんど雑魚だし。」

グリムさんが言うそう言う連中とは、見た目で判断するような人たちのことを指しているらしい。

ホントに強者は纏う雰囲気が最初から違うんだって。

・・確かに、リア様もイリスさんもシャスティさんも、それと・・グリムさんも全く雰囲気がそう言う人たちと違った。

一切雰囲気を感じないパターンと強者だと嫌でも分かるパターンとあった。

「グリムさん、これ、頼まれていたモノです。」

「リカルさん、マジで作ってくれたのか?」

「意外と楽しかったですよ。」

「マジか!ホント助かるありがとう!」

「いえいえ。」

リカルさんがグリムさんに渡していたのは、看板


翠さんが預かっていたらしいけど、横長の扉の上とかに飾るタイプで黒いローブに骸骨、大鎌を持った威圧感バリバリの生き物が看板の片方に構えており、背景と言うより隙間には洞窟に結晶がたくさん生えているような感じの絵が描かれ、肝心の看板の文字は。


死神パン


と描かれてある。

以前のような血まみれっぽい感じだったりそういうのがきれいになくなってる。

死神らしき生物の絵はあるけどそれ以外は看板としては普通かも?

結晶のある洞窟は絵だとしても色んな色の結晶がきれいで神秘的だし、死神も威圧感はあるけど美しさというか気品?溢れた感じになってる。

-看板を変えるんですか?とてもきれいで良いとは思いますが。-

「あぁ。俺個人の噂も大分広がってアホなことをしでかしそうなのも来なさそうだからリニューアルしようと思ってな。デザインは一応俺なんだが・・どう思う?」

私としてはすごく良いと思う。

-良いと思いますよ。死神の絵もですが、その背景を洞窟にしたこともありですし、ただの洞窟ではなく結晶のある洞窟にしたことで神秘さと言いますかとてもきれいな感じになっているので私は好きですよ。-

「よしっ」

小さくガッツポーズをとってるグリムさん。

リア様のお褒めの言葉はうれしかったらしい。

ちょっとかわいい人なのかな?

「けど、よくリカルさんは俺のこの依頼を受けてくれたな?正直断られる前提だったんだぜ?ビルドアーティストだし。」

「お嬢様お気に入りのパン屋さんだったこともありますが、グリムさんのアイディアを聞き、実際に対応するのは面白そうだと思ったのも事実ですよ。」

「そっか・・で、これ代金・・・って、こんなに安くて良いのか?」

銅貨を十数枚渡しているグリムさんはどこか心配そう。

「構いませんよ。看板自体はそちらが用意して下さいましたし、絵を描くのは趣味ですから。」

元手がほとんどないから問題ないらしい。

「それならありがたい。また何かあったら頼むかも知れんが。」

「その時はその時ですね。」

「その方がありがたい。そうじゃなきゃ互いに面白くないしな。」

「そうですとも」


リカルさんと話をしているグリムさんをそっと見つめていると纏う威圧感は怖いけどとても優しくて楽しい人だって思う。

・・ホントに凄く良い人だったんだ。

グリムさんに申し訳ないから早く対人恐怖症を治さなきゃ。


-そういえば、グリムさんが焼くパン、とてもおいしかったと彼女は言ってましたよ。-

リア様がそう言って私をちらりと見つめ、すぐに頷くとグリムさんはうれしそうに答える。

「それはうれしいな。パンを作るのは趣味なんだ。」

メインは冒険者らしく、ほとんど自力で現地調達しているらしい。

まぁ、パンそのものの材料とかは定期購入らしいけどそれ以外の材料はほとんど自力。

モノによっては近くのお店で購入なんだそうな。


すごいなぁ。


「おっと、あまり立ち話するのもアレだろうし俺はそろそろ行くな。」

-はい。ではまた-

「おう!」

そう言ってグリムさんは帰っていった。

・・・どうしてだろう。

リア様の方がグリムさんより年上に一瞬見えた気がする。


その後は、そろそろ夕方だからと言うことで家に帰りました。



-グリムさんはとても優しい方だったでしょう?-

「はい・・なのに怖がってしまってホントに申し訳なくて・・。」

-タイミングが悪かっただけですよ。彼もそこは理解しています。察しの良い方なので-

うん・・それはホントに思う。

-明日は、勉強は少なめにして特訓を多めにしましょうね。-

「はい。よろしくお願いします。」

とりあえず、リア様を経由してでもパンがおいしかったことは伝わったし・・結果オーライかな。



それからそんなにかからずにイリスさんたちは帰って来た。

お風呂に入り、夕ご飯を食べながら今日あったことをお互いに話した。

「そっか。大丈夫だよ。僕たちがそんな人相手に負けるような生ぬるい特訓を日々しているはずがないだろう?」

「そ、そうですね・・」

イリスさんも同じことを言ってた。

-そういえば、リリさんたちがそちらへ突撃しませんでした?-

「ん?あぁ、してたね。本人の強い要望でリリはリアちゃんの専属護衛、他のメンバーは現状そのまま僕直属の私兵ってことになったよ。とはいえ、基本的に冒険者としてメインで動いてもらうから一緒にいることは今とあまり変わらないんじゃないかな。」

-せいぜい休みの日にリリさんが私にべったりな状況が続く程度でしょうか?-

「そんな感じだね。」

-個人的にはそんなにたくさん保護者もどきは増えなくても良いのですが・・。-

「僕も賛同するけど、一応公爵だし、それなりの身分だと護衛とかは形だけでもいないといけないんだ。逆にいないと周りがうるさいんだ。」

なるほど・・無駄に侍らせているわけじゃないんだ・・。

貴族も大変なんだなぁ・・。

・・イリスさんたちはそんな雰囲気皆無だけど。

その後は、リア様の歌を聴きながら一緒に星空観察をして休みました。






翌日

勉強はいつもの半分くらいの時間で終わらせて午前中から基礎訓練と扇子の素振りをメインに行ないました。

・・言葉だけだとわけが分からないけど、そうとしか言いようがないんだよなぁ・・あはは。


とはいえ、リア様もある程度扇子を扱うことは出来るらしく一緒に素振りしながら互いに意見を言ったりもした。

扱う人が違うとこうも感じ方も考え方も違うんだなって思ったよ。

実際に口にして自分で自分の改善点を見つけたりも出来たし。




それで現在、ギルドにいます。

どうやら魔物相手に実戦をすることになったみたいです。

「リアさんいらっしゃい。今日は依頼ですか?」

-姉さんこんにちは。何かこの近くで討伐依頼はありませんか?数種類ほど頂きたいのですが-

「そうですね・・・これなんかいかがでしょうか。」


依頼は4種類

1

タイラントボアの牙を10本欲しい

報酬:銀貨10枚


2

デンジャラスオックスの角を10本欲しい

報酬:銀貨12枚


3

ボムフルーツの果物が40個欲しい

報酬:銀貨5枚


4

アサルトイーグルの羽を10羽分欲しい

報酬:銀貨7枚



タイラントボア

全長平均5メートルのイノシシ

一度敵と認識すればとことん突進してくる大変パワーとスタミナがある。

獲得部位:魔石、毛皮、肉、稀に牙



デンジャラスオックス

全長平均10メートルの牛

2メートルはある頑丈な角を持っており、脚力がかなりあるのに加え、パワーとスタミナが豊富なので一度敵と認識されるとやられる前にやらなければあっという間にやられる。

だが、まっすぐにしか進めない。

獲得部位:魔石、角、肉、稀に牛乳



ボムフルーツ

様々な果物の姿をしており、果物に紛れ込み、相手が手にするか食べようとした瞬間に大爆発する。

その爆発力は、半径3メートルは軽く吹き飛ばす

獲得部位:魔石、擬態した姿の果物(爆発しません、普通の果物です)



アサルトイーグル

全身の羽をマシンガンのごとく乱射してくる全長平均7メートルの鳥

羽は急速に生えてくるので、弾切れは魔力切れとイコール

獲得部位:魔石、羽、肉



数自体は最低数でそれを超したらその分追加で報酬がもらえるらしく、その他のモノに関してはこちらがもらってOKだそうです。

どうやら、それらの部位が欲しいのはそれぞれの理由だそうですが、その4種類がやけに大量にいるらしくそれで討伐依頼も兼ねて対応をお願いしたいんだそうです。

ランクは、ボムフルーツがD、アサルトイーグルとタイラントボアがC、デンジャラスオックスがBランクだそうです。

今私はリア様と同じパーティであるハリーファに加入している。

基本的に自分よりも上のランクは受けることが出来ないのですが、同じパーティの中で最もランクが高い人のランクに併せて受けることは可能なので、私はBランクのデンジャラスオックスも受けることが出来るというわけです。




で、シャスティさんとカルナさん、ハディさんはリア様と共に同行してきたイリスさん、ラウさん、リリさんたちヴァニタスの皆さんに撫で回されてる。

リカルさんは私のメンタル的にほどよく私から距離を開けて傍に居る。

まぁ、リア様はリリさんに抱きしめられてほおずりされてるけど。


-一応影さんとリカルさんをサポートにつけますが、アルナさんがあくまでもメインですので、頑張って倒して下さい。-

え?

全部私1人でやるの!?

ハードすぎない!?

とか思っていると心を読まれたのか何なのか

-敵がいる位置はシャスティが教えてくれるので今回は索敵はしなくて構いません。とにかく倒して下さい。-

「は、はい。」

リア様の指示って何でか分からないけど断れないんだよなぁ・・。

それに、リア様は頑張れば出来ることしか言わない・・ってことはこのくらい私は出来るってことなんだよね。

よし、頑張ろう。

「相手を弱らせる程度のことはするので頑張って下さいね。」

「はい。」


そして、早速開始された。

ぼちぼち大量発生していることと、今回の討伐対象の魔物は結構こっちに攻撃を仕掛けてくるパターンが非常に多い魔物だったりする。

だから、シャスティさんが尻尾で示した方向を見るとポンポンやってくる。



大量の魔物が襲ってくる。

正直怖い。

だけど、だけど


リア様の殺気よりは怖くない!


相手を目視し、動きを足というか蹄?だけ群れの正面を走る個体だけ数体ほど止める。

すると勢いよく地面にコケ、そのまま後ろをついてくる個体が続々と倒れ込んでいき、正面側を走っていた個体は押しつぶされてそのままアイテムとなる。

そして、その地響きや木々に突進した影響で同じく大量発生していたボムフルーツがそいつらの頭の上に落ちてきてそのまま大爆発。

その影響で更にアイテムとなる個体がいる。



うわぁ・・・・運が良いと言えばいいんだけど・・・偶然って怖い。

個人的にはこけて身動きがとれないところを順番に攻撃する予定だったのにまさかそのやり方で3割ほど勝手に自滅するなんて思わなかった。

「アルナさん行きますよ」

「はい!」


おっといけない。

私は扇子で木にぶら下がっているボムフルーツを切り落とし、念動でそのまま連れて行き、生きている個体に向けてそのまま飛ばして爆発させ、生き残った個体を扇子で殴打し、首元を切り裂く。

リカルさんが小さな粒を飛ばして逃げないように脚や肩などを狙い撃ちしている。


そうして、倒している内に次の群れがやってくるので、同じやり方をしつつ、ボムフルーツを念動で投げつけて対処する。






ふと気づけば空は茜色。

「はぁ・・はぁ・・アレ?もうこんな時間ですか?」

-お疲れ様でした。数は予定数を大きく上回ってますよ。-

「ホントですか?良かったぁ・・。」

けど、凄い疲れた。

思った以上に時間が経つのが早かったなぁ。

闘っている内に念動を使うタイミングや使い方を改めて体で覚えた。

扇子の振い方も当てる箇所も。

でも、後半辺りは必死すぎて記憶が曖昧な気がする。


1つ1つの動きを客観的に見て反省点を見つけるのが素振りだとリア様に言われたのでそれを無意識のうちに闘いながらしていたこともあって、実戦を含めて改善点があったのは良かった。



で、結果として

タイラントボア

倒した数:58

牙:19


デンジャラスオックス

倒した数:26


ボムフルーツ

倒した数:89


アサルトイーグル

倒した数:37



気づけば倍以上倒してた・・なぜ!?

で、依頼で言われていた報酬はその数ごとにその値段ということになり、結果としてたくさん倒したことも考慮して上乗せされ、銀貨110枚となった。

・・・凄く多いよ!?

結果としてそのお金は全て私の物になりました。

倒したのは私だけだからだそうです。

で、私は教えてもらったからと渡そうとしたらイリス様から

「じゃあ、あのお金とまとめて預かっておくね。」

とさらっとスルーされました。


うぅ・・お金がいっぱいすぎてどうしよう。

どこかで良い防具を買うことにしよう。

その方が良さそうだし、その分リア様のために戦えるんだし。


ちなみにその日の夜はいつも以上にたくさん食べて早い時間に寝ました。

だって、それだけ疲れてたんだもの。

特訓と実戦はやっぱり違うんだって改めて実感出来たよ・・。



それと余談だけど、リア様を筆頭に見守り組は暇だったらしく薬草などの採取と討伐もしれっと行なってたらしく、それぞれ私と良い勝負な数を倒してたりすると知るのは数日ほど後だったりする。


で、何回か攻撃されては、いるんですよ?

ただ、相手を倒すことに集中していてスポンと抜けていたことと、自分の能力で身体を強化と、硬化をこれまでのいじめの経験で、無意識に発動していたことと、リア様のフォローのおかげで攻撃されたと認識しづらかったんです。

後は、魔物を早く倒さないと!という意識がそっちよりも優先されてスポンと抜けていたともいう。


その時の光景をリア様が言うには、ひたすらボムフルーツを念動で投げまくり、投げつける相手は念動で足下の動きを止めて確実に当て、自滅させるように仲間同士でひき殺されを繰り返していたそうです。

どうやら、無意識に対応している部分が私にはあるらしい。

防御しかり、反撃しかり。

反撃に関しては、これまでは身体強化意外出来なかったからしなかっただけで魔法がきちんと使えるようになったことによって反撃と言うよりカウンターを無意識に発動させているようだ。

いわゆる自動反撃みたいな感じらしい。



そして、その翌日

リア様が学園に向かった後、私は特訓を頑張ろう!とか考えていたんだけど・・・・

「ふむ。で、彼女がフリージア様専属メイドか」

「あぁ。対人恐怖症対策でリアがしびれを切らしたのかさっさと治せっていう意味なのかここに放り込まれることになった。」

「そうか。ムリはしなくて良い。この訓練場の仲であれば自由にしてもらってかまわない。一応対人対策もある故、騎士団の連中はこまめに話しかけてくるからしっかり対処するようにな。後、フリージア様よりトレーニングメニューを伺っているので、しっかりこなすように。」

「は、はい。」

なぜか、この国最強の騎士団長・・黒騎士ノクスさん率いる騎士団の皆さんがいるお城の敷地内にある訓練場に私は放り込まれていた。

と言うのも、リア様が家を出る前に一言

-アルナさん、今日からノクスさんの元で徹底的にあらゆる面を鍛えてもらって下さい。対人恐怖症を治せとは言いませんので、近くに有象無象が転がっていても通常の動きが出来る程度に放って下さいね。命令です、鍛えろ、学べ、治せ。反論は認めませんので。-

と、言われたからです。

・・なぜか反論出来ない謎の強さのある言葉だった。


頑張らないと。

けど、リア様・・周囲の方々(言い方としたら第三者?)を有象無象って・・。



ちなみに、リア様より直々に指示がノクスさんたちにあったらしくそれはそれはやる気に満ちている。

それとリア様のハードメニューはとことんだった。


まず、私の近くに仲がいい人はいない。

いるとしたらカルナさん、シャスティさん、ハディさんくらい。

他のメンバーは一切いない。

けど、カルナさんたちもいるとは言え、私とかなり距離が空いているので実質1人でいるようなもの。


この訓練場にいるのは、騎士団だけではない。

対人恐怖症対策でリア様はあちこちにお願いして回っていたらしく、びっちりと人がいる。

コックさん、執事さん、メイドさん、回復・治癒担当の人たち、役人などなど。


すっごい人が集まってる。

しかも、全員がやる気満々で私とお話しや私のお世話をする気満々。

なにせリア様直々のお願いですからね・・。

滅多にお願いをしない崇拝対象リアさまからだとそうもなりますね。


けど、大半の人は私の顔・・ではなくそのやや下の胸の方に視線がいっている。

やはり、この無駄に育った胸は男女問わずあらゆる視線を集める余計な能力があるらしい・・何と言う無駄な能力。

男性は・・・エッチな方で分かるんだけど、どうして女性の方も?

女性達の視線は、うらやましいとかどうやったらそんな大きさにとかは一応分かるんだけど、どうして大半は女性なのに男性と同じようなエッチな感じの雰囲気を感じるんだろう。

・・・・


・・・うん、深く考えないようにしよう。



それからの特訓は色んな意味で大変だった。

あらゆる騎士さんたちと入れ替わり立ち替わり模擬戦を行なったり、基礎訓練をしたり。

料理の試食を頼まれその感想を求められたり、お世話されまくったり

リア様について質問攻めがあちこちで常に起こっていたり

女性陣から胸を揉まれ、男性陣は必死に逸らそうとしてもどうしても視線が胸に戻るを繰り返してたり


お世話もお世話で、模擬戦で怪我したのを治してくれたり、汗をかいたら飲み物だのタオルだのを用意してくれたり、拭いてくれたり飲ませてくれたり、女性陣から胸を揉まれたり。

場合によっては着替えさせてくれたり、お風呂に攫われて全身丸洗いされたり

リア様とのやりとりを何度も語らされたり、やっぱり女性陣は私の胸を揉む。

最終的に男性陣は吹っ切れたのか普通に私の胸をガン見してた。


リア様専属なんだからということでとにかくメイドさんとコックさんからは私が対応しそうな方面を徹底的に教え込んだり・・。



最後には、それぞれの参考書(学園でもらった教科書よりもずっと内容は濃密で分厚さも段違い)をもらいました。



・・・・うん、疲れた。

けど、やっぱりプロなんだって改めて実感したよ。

私が対人恐怖症だって分かってたらしいから最初は凄く控え目だったし優しかった。

で、ふと気づくとかなり精神的に近い距離感でやりとりをしてたし。



そして、リア様が家に帰るタイミングに合わせてお城を出る。

そんな感じで数日ほど過ごしてます。



だとしてもみんなおっぱい揉みすぎだよね!?

男性陣も視線を逸らすのもっと頑張ってよ!

どうしても視線が戻るのは分からなくはないけどあきらめてガン見は男としてどうなの!?

まぁ・・色々と学んでる身だし、男性陣は絶対にお触りはしないから良いんだけど・・・。



で、リア様とお風呂してるときと一緒に寝るときの2回なぜかリア様は私の胸を舐めたり吸ったりしてる。

お城で対人恐怖症対策をし始める前までは数日に1回の頻度だったのに始まってからは凄い頻度が増えた。

おかげでリア様に骨抜きにされてるよ//

リア様って、上手なんだもん//

キャー♪


・・・コホン

リア様がかわいいのがいけないんです・・うん。




でもなぁ・・・実は、あのエッチな方面の技のせいで母乳が出る体質になったわけなんだけど・・・。

毎日絞り出さないと体調を崩しちゃうようになったんだよなぁ・・・。

何と言う余計な能力。

・・なので、みんなには内緒ですがリア様には毎日私の体調不良のために吸ってもらってたりします。

まぁ、念のためなのかリア様が味を気に入っているのか朝起きたときと寝るときの2回、一緒にお風呂するときはお風呂でも吸ってたりします。


色々と迷惑をかけてる私だけど、リア様はむしろ喜んでるような気がしなくもないし・・・一応気にしなくていい・・のかなぁ・・。

まぁ、どうしようもないし、自力で絞ってポイするのは勿体ないから・・それで、リア様が喜んでるならまぁ・・いっか。



そのおかげ?で、最近はリア様が私のおっぱいを吸っている(体調管理のために吸ってくれる)ときの気持ちよさと一緒に揉んでる手つきの気持ちよさのダブルパンチで目を覚ます毎日なのは余談。

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