種族
2年生の先輩であるゲレールさんとの模擬戦を終わらせた後、私とゲレールさんはセイちゃんによってしっかりと治療され、ついでとばかりに浄化というきれいにする魔法をかけられた。
それから家に帰るまでちょっと大変でした。
内容としましては、2年生の皆さんがこぞって私に質問攻めしてきたからです。
・・褒め言葉もあったんですけどね。
まぁ、ゲレールさんが迷惑になるから迫るのを辞めろと言って取り巻きさんたちと一緒に私をかばってくれて、その隙に早く帰れとアイコンタクトしてくれたので小さくほほえんで頷き帰りました。
ゲレールさん。
お礼は、そのかばってくれた分で十分ありがたかったですよ。
途中でセイちゃんたちと先輩たちと分かれて学園の門を出るとリカルさんがお出迎えしてくれました。
後、シャスティたちですね。
シャスティとハディちゃんを撫でながらリカルさんにただいまを伝える。
「お帰りなさいませお嬢様。」
{パパとエアロさんたちはお家ですか?}
「えぇ。夕飯を作らないとならないとのことで率先して。」
庶民生活?を楽しんでるようで何よりです。
「ですので、俺がお嬢様のお迎えを毎日行なわせて頂きますので。」
{ありがとうございます}
「楽しみの1つですのでお気になさらず。」
そんな他愛ない話をしながら家に帰る。
「師団長お帰り!」
「お帰りなさいませ」
「リアちゃんお帰り。」
{ただいま、皆さん}
「お風呂に入っておいで。その頃にはご飯で出来てるから」
(コクリ)
「私お風呂入ってなかったから師団長一緒に入ろう!」
(コクリ)
他のメンバーは済ませてるようですが、ルミエールさんは済ませてなかったようです。
なので一緒に入りました。
おっぱいはルミエールさんの体型?と言いますか身長と言いますかそれと比べるととてもほどよいサイズでした。
堪能しましたよ?
普段からわんこっぽくて(狼人族なので間違ってはいない)明るいルミエールさんがお風呂上がりの頃にはトロンとした色っぽい表情になってましたけど、大変堪能させてもらいました。
お耳に尻尾、それとおっぱいと全身くまなく思う存分洗ってあげながら堪能しました。
最後の辺りは色っぽいと息を我慢するので精一杯という感じでしたけど
「へぇー、そんな感じだったのかい。」
(コクリ)
「口調に関しては気になりますが、思いやりがあってまぁ・・良いでしょう。」
今日学園であったことを色々と話しました。
ティアさんが、ゲレールさんの暴走に関して何か言いたそうな不満げな感じでしたけど、私を思っての行動と分かると一応理解してくれました。
まぁ、猫さんの尻尾が不満そうにぺしんぺしんと座っている椅子を叩いてましたけど。
ちなみにパパの膝の上にいます。
「だとしても師団長、また扱う武器が増えたのか?さすがだな。」
「確かにな。師団長の場合は手数が増えればそのまま強さが増すからな。扱う者が増えればそれだけ戦術が広がる。良いことだ」
「けど、ぶっちゃけ戦闘に使うか微妙なのも混じってるよね?」
「それは・・まぁ、師団長頭良いしどこか使いどころがあるんだろうぜ?ないよりはマシさ」
「そうだね。」
それでサクッと納得するルミエールもルミエールな気もしますが、みんな似たような感じですし、まぁ、気にしなくていいですね。
「それにしても、翼をそんな使い方するとは思わなかったわね。言われて見れば可能なのはそうなのだけど。」
「翼ないから、イメージ沸かなかったね。尻尾ならあるけど」
「そうね。ですが、師団長のイメージから想定すると尻尾も鞭の類いとして扱えますか?」
「シャスティさんが使ってるしいけるんじゃない?それほど長くないけど。」
「知らないよりはまし程度かしら?」
「そうね。いざと言うときに役立つかも知れないわね。」
「・・だとしても女性陣。」
「何よイグニス。」
「いや・・その・・なぁ?」
「・・・だな。」
イグニスさんとアースさんがエアロさんたち女性陣を直視しません。
微妙に視線を逸らしてます。
「なによ?はっきり言いなさい?」
「・・・俺等男なんだけどさ・・分かってるか?イリスさんもリカルさんもいるんだぜ?」
「分かってるわよ?・・イリスさんは・・たまに忘れるけど」
「男性だって分かってるよ?どうしたの?」
「・・・お前らの格好が刺激的すぎるんだよ。」
「何を今更。昨日もおとといもこれだったじゃない。」
「今日まで我慢したんだがムリだったんだよ!俺だって男なんだよ!お前らみたいな美人でスタイルもそれなりに良かったら色々とやばいんだよ!!分かってくれよ!!」
「お・・おう。」
イグニスさんが軽く暴走してルミエールさんが勢いに負けてる。
ちなみに言いますと、私はいつものごとく黒猫パジャマです。
猫耳と尻尾付きのフードのアニマルルームウェアと言うやつです。
それと、パパはかっこよく着こなしてるけど、私と同様アニマルルームウェア(白猫バージョン)です。
ホントにパパの性格を忘れそうになります。
で、リカルさんは私たちとお揃いで茶猫バージョンです。
リカルさんも結構格好いい(パパたちが極上すぎるだけです)ので意外と似合ってます。
で、何をイグニスさんたちは言ってるかと言いますと、魔術師女性陣3名の格好がえっちぃからです。
と言うより色っぽい?
まず、ルミエールさんはキャミソールに短パン
ティアさんはカシュクール
エアロさんは肩紐タイプのワンピースなのですが、デザインがワンピースっぽくないのでどう見ても大きめというより長めの上着にしか見えないので、下を履かずに大きめサイズの上着を着てるだけっぽく見えます。
似合ってるんですよ?
ただ、太ももががっつりでてたり谷間がくっきりでてるとか大変眼福な感じになってるだけで。
それを目の当たりにして平然とスルーしてるパパとリカルさんが凄いんです。
「えへへーかわいいでしょこれ!」
「あぁ・・かわいいんだが俺たちには刺激的すぎるから・・」
「良いじゃん。イグニスたちはちゃんと相手の意見を聞いてから襲ってくると思ってるから♪」
「ルミエール・・それは一言言えば襲って良いって意味で良いのか?」
「え!?・・・えと・・その・・もうちょっと仲良くなったら・・考えても良い・・かな?//」
イグニスさんが茶化すように言うとルミエールさんは顔を赤くしつつもそう答える。
「・・・」
「・・・」
「コホン」
「っ!」
「な!何でもないよ!?」
「はいはい・・良いではないですかあなた方を信じているからこのような格好でいるのですから。」
「あぁ・・うん。」
「・・・・まぁ、我慢出来ないのでしたら何発か抜いてあげますが」
「!?ティア!?すっごい台詞が聞こえたんだが気のせいか!?」
ぽつりとティアさんがつぶやくとアースさんが焦る。
「さぁ?どうでしょう。」
どこか楽しそうにほほえむティアさん
「っ!?!?」
「・・・気になるようでしたら後で私の部屋に確認しに来て頂ければ」
「・・・おう」
お互い顔が赤いですよ?
「コホン!!」
エアロさんが強めに咳をする(ワザと)
「あ、あはは・・そ!それにしても、イリスさんは似合ってますね!」
「そうだな!ってかなんで似合ってるの!?それ着こなせるなんて凄すぎるんだが!?」
ルミエールさんとイグニスさんが苦笑いしながら強引に話を変える。
「とか言ってる中、平然とそれなりに着こなしてるリカルさんもリカルさんだが。」
「あぁ・・うん。」
「イグニスとアースもお揃いにすれば良いのに。」
「俺等の場合は頑張ってもムリ。」
「同じく」
「えーつまんなーい。」
「はぁ・・」
「親子でお揃いって良いよね。」
パパは私とお揃いという部分が重要なようです。
「イリスさんは平常運転か・・うん。」
「イリスさんもだが、師団長は抜群に似合ってるな・・てか違和感がない。」
「確かに。」
「違和感がなさ過ぎて似合うに合わないという感想を抱く以前の問題という・・似合うの最上位だな。」
「言い得て妙だな。」
「確かに。」
「にしてもこの家の中、やけに絵が増えたんだな。」
あちこちに色んな風景画が飾られてます。
「どれもきれいだよね。」
「邪魔でしたら片付けますが?」
「邪魔じゃないよ。むしろどんどん飾ろうよ!」
「そう言って頂けてありがたいです。これらは、俺があちこちを見て回った中で気に入った風景を描いたモノです。」
「そうなんだ?どれもきれいなとこだね。」
「このでっかい木と花畑は?」
「お嬢様の後見人であるバレクさんたちがいらっしゃる流星の里ですよ?」
「あぁ!・・こんなにきれいなのか。」
「いつか行ってみたいね!」
「学園が長期休みに時に顔を出す予定らしいしその時に少し見せてもらっても良いわね。」
「わぁ!お出かけお出かけ!良いね。行こう行こう!」
「バレクさんたちにもご挨拶を改めてしたかったから丁度良いわね。」
「あの人たちもかなり強いらしいしな。話をしてみたかったんだ」
「じゃあリカルさん!師団長の絵とペチュニアさん、イリスさんの3枚の絵をおっきく書いて並べて飾ろうよ!あっちの壁って無駄に広くて何にもないから飾りたいなぁって思ってたし」
「それ良いな!師団長はどう思う?」
-皆さんが良いのでしたら私は構いませんよ。-
「イリスさんは?」
「僕は賛成だね。絵だけでもニアさんと一緒にいられるなら。すこしでも幸せを分かち合いたいからね。」
「リカルさん!お願いしても良い!?」
「構いませんよ。ペチュニアさんに関してはお嬢様の写真以外では見たことがないのでイリス様、どんな感じの方だったのかおっしゃって頂けませんか?」
「構わないよ。むしろ喜んで」
その数日後に絵は完成しました。
リカルさんは写真とパパが伝えた内容でイメージは掴んだらしく結果としてパパとお母さんが私を挟むようにして優しく寄り添っている絵になりました。
背景には星空と花畑が広がり、シャスティにカルナ、ハディちゃんに翠ちゃんラナちゃんが並ぶ。
で、ここまで来たらとことんやっちゃえ!となった結果、リカルさんに魔術師団のみんなに兄さん(ラウさん)と姉さん(アリスさん)も追加されました。
「自分を描くなんて初体験でしたが、いかがですか?」
「すごく良いよ!さすがビルドアーティスト!」
「お気に召して頂けて何よりです。」
その後、片方の壁一面というとても大きな絵をきれいに覆うほどの大きさの透明で大きな板をかぶせ、そのまま劣化しないようにする魔法が付与されました。
ちなみにここまで完成するのに丸々10日はかかっていたりします。
その速さで出来たのはリカルさんがとても上手で凄く早かったからです。
リカルさんが言うには普通なら2倍3倍の時間はかかっていたそうな。
そんな感じでその日は休みました。
翌日学園では、種族についての質問が出たのでその話を聞くことになりました。
「大まかに人の中では、俺たちみたいな人の姿をした人族、動物の特徴を一部体に宿した獣人、そして悪の心を持った魔人の3種だね。正しくは魔人は、魔物が人の姿として進化した場合と、人が悪の心に染まって進化した場合の2種だから魔人イコール悪とは言い切れなかったりするよ。で、その中で例外なのは天使族だね。」
「天使族?」
「そうそう。悪魔という魔界に住む悪の使者とその正反対である天界に住む神の使者である天使。悪魔は魔人が進化した一部と言う話しが有力らしいけど、天使は謎が多いんだ。」
「どういうことですか?」
「正しい心を持つことだったり、神様を信じてたりって教会の人たちがすることはもちろんだけどそれ以外にも色々と条件が必要らしいんだ。その条件がいくつか伝えられてるけどどれも同じじゃないんだよね。」
「ちなみにどんな感じなのですか?」
「その悪魔を倒せばいいとか、人を正しい善なる方へ導くとか多くの人を救えとか。けど、たださっき言ったことを含めて全てを守ったりステータスを伸ばしただけでは天使族には成れなかったらしいんだ。まぁ、ホイホイ人が進化したためしがないんだけど、どの本でも人が天使になれたという話しはないんだ。成れたとしても鳥の獣人だったそうだよ。」
「思いが足りなかったのでしょうか?」
「それもそうだけど、それ以外にも何か条件があったんだろうね。その辺りはまだ分かってないからなんとも言えないんだけど。」
「なるほど。」
あ
-ネルさんなら分かりますか?-
「ん?何が?」
-私のステータスで種族の部分がおかしくなってるんです。-
「差し支えなければその部分だけでも見せてくれない?」
(コクリ)
名前:フリージア・クラリティ・エトワール(悪心撃滅体質)
ランク:B(二つ名=魔鏡姫/夜叉姫)
パーティ:ハリーファ(リーダー)
性別:♀
年齢:10
種族:能**
身分:公爵、クラリティ王国魔術師団長
おや?
また変わってます。
何なんでしょうか?
「・・ホントだ何か変わってるね?」
-私が見たときは1文字2文字がはてなになってただけでした。-
「元々は種族は何だったの?」
-半異世界人です-
「そっか。」
「リアちゃん半異世界人だったの?」
-お母さんは異世界人でしたから-
「そうだったんだ・・」
「これ、もしかしたら何かに進化しかけてるのかも」
「ネルさんそれマジ!?」
「それ以外考えられないよ。おそらく何かに進化するための条件を全部じゃないけどかなり多くクリアしてるんじゃないかな。もしかしたら何かのきっかけで進化する可能性が高いよ。」
「それって、ほとんどリーチの状態ってこと?」
「じゃないかな?翠さんはどう思う?」
-私も同感-
「やっぱりかぁ。」
「まぁ、今あれこれ言ったり暴走しても無駄だから気長に待っていればその内進化の姿を見れるかもね。」
「そうですね。」
「魔物が進化すると強くなりますけど人の場合もそうなんですか?」
「そうだね。確かに強くなるよ。種族的な特徴が加わればそれまでワザとして使っていたのがワザじゃなくなるから息をするように自然に扱えるようになるし、身体能力とか魔力とかも進化する前よりも成長しやすいよ。後、話しによると寿命が延びたとかって話があったかな。」
「ネルさんそれ本当ですか!?」
「う、うん。そう聞いてるよ?実際に進化したのを記録した人たちが描いた内容ではそう言ってる人が多かったから。・・確信はないけど可能性は高いらしいよ?だから、セイさん落ち着こう?」
「あ、失礼しました。」
すっごいセイちゃんが食いつきました。
「凄いざっくりした感じだけど人はこんな感じ。魔物だと妖精、精霊って進化したり、妖精から幻獣、神獣と進化していくパターンもあったりするね。神獣はおとぎ話レベルで幻獣は数十年に1体見れるかどうかと言うレベルだね。」
「魔物と幻獣では強さは違いますか?」
「そりゃそうだよ。100と500くらいの差はあるよ?」
「結構ありますね。」
「でしょ?その流れ通りにならずに飛び越して進化する場合もあったりするらしいけどね。」
「翠さんは?」
-私は妖精だよ。幻獣になるか妖精のままかは分からないけどね。-
「ふぅん。」
色々ありますね。
にしても、天界に魔界ですか。
まず天界は、神様がいるとされる世界で今私たちがいるとされる現世を管理していて、死んだ後に行く天国は天界のことらしいです。
次に魔界は、死んだ後の地獄のことでもあるらしく、ごく稀に現世から魔界に連れ去ろうとすることもあったりするとても危険で危ない種族が集まる世界らしいです。
なのでその世界の住人である悪魔はとても強くて残忍で危険なんだそうです。
即討伐を求められるレベルでも即逃げろって感じです。
仲良くなれないのかと思いましたけど、魔物以上に無理らしいです。
悪の塊から生まれた生物だからだそうです。
悪魔は大体そんな感じらしいですよ?
世界にはびこるあらゆる負の感情を糧とするらしいですし。
で、天使はその天界の住人で神様のお手伝いをしてその悪魔が悪さしないように監視しながら現世に手を出せば討伐して回っているらしいです。
けど、天界の天使と現世の天使は少し違うらしく、現世で天使になった場合は現世で悪を倒し、死んだ後、その功績に併せて天界でのお仕事が変わるらしいです。
要するに死んだ後は天界に就職確定みたいな感じっぽいです。
けれど、天使によってはお仕事の内容が違うらしいです。
悪魔を倒す役割と神様を補佐する係、現世で未来へのアドバイスをしたり等々。
そのお仕事内容によって地位や報酬が違ってくるらしいですよ?
まぁ、どこまでホントかは確認出来てないらしいので翠ちゃんがあちこちで集めた情報の結果がそう言う推測らしいですけど。
「だとしても、進化前だとそんな感じになるんだね。初めて見たよ。これ凄いことだよ?」
「そうなんですか?」
「ただでさえ人が進化する機会なんて数百年に数人いるかどうかと言うほど少ないんだよ?しかもあったとしても悪に染まって魔人になる感じだから今回みたいな善人サイドで進化なんて魔人の半分以下の確立でなったりするし。」
「そんなに貴重なんだ?」
「しかもその進化前段階なんて凄いよホントに。・・ちなみにフリージアさんどんな感じになりそうとかわかる?」
-私には何も感じません。-
「そっか。じゃあ、普段からしてることで何か違和感というか変わったことってなかった?」
変わったこと・・そういえば
-私の魔法で翼を出せるのはご存じですか?-
「この間出してたね。」
-あの翼ですが、ここ最近では自分の体の一部のように触られた感覚がでるようになりました。-
「それは本当!?」
-はい。後は、昔、ただ鳴けるだけだった魔法が暇つぶしに鳴き続けていたら歌う魔法に変わりました。-
「鳴くが歌うに・・か。ちなみに歌うことで何か効果はある?」
-私の心に強く反応します。-
「穏やかで幸せな気持ちだったら穏やかな歌になって、イライラしてたらそんな感じの歌になるってこと?」
(コクリ)
「なるほどねぇ・・。」
「ネルさん何か分かったの!?」
「分かんないね!」
「分かんないの!?」
「だって、仮にフリージアさんは翼を生やした種族になる可能性があるとは思うけど、それが天使か堕天使か、それとも鳥なのかさっぱり分からないんだもの。ただでさえ進化するかどうかもまだ未確定なんだよ?」
「確かに・・」
「翠さんはどう思う?」
-私もネルさんと同じ意見だよ。ワザで出していた翼が自身の体の一部として扱われ始めているのは確かだからその方面なのは可能性は高いし。-
「なるほど・・。」
「さて、お昼だよ。今日はここまで」
「は~い」
その後、お昼ご飯を食べ終え、グラウンドの隅で時間を潰していると男女のチーム(男1人女5人)が私に元にやってきた。
ちなみに本日は4年生と合同です。
で、やってきたチャラい感じのハーレム野郎(セイちゃん命名)が私の元にやってきたと思うとじろじろと私を見た後
「ふん、見た目は極上だな。よし、お前俺の物になれ」
「寝言は寝て言えクズ」
セイちゃんが即答で罵倒した。
「なっ!?」
「ちょっとあなた!アープ様に失礼よ!」
「そうよそうよ!声をかけてもらっただけでも感謝しなさいよ!!謝りなさい!!土下座土下座!!」
と色々言ってくる腰巾着(やはりセイちゃん命名)
「まぁまぁ、落ち着こうよ。それに君に言ってない。そっちの彼女に言っているんだ。」
ふむ?
セイちゃんの言葉はセイちゃんに言ったと言う扱いによる拒否ということになったようで、私の代わりに拒否してくれたとは受け取ってもらえなかったようですね。
では
-あなたごときに興味を示すと思っているのですか?二度とそんな気持ちが生まれないように去勢してあげましょうか?-
と言ってみる。
「ひぃっ!」
おまけで威圧を発動させながら言ってみたら結構効果ありました。
「あ!あなた生意気よ!」
「そうよそうよ!」
「私たちが教育してあげるわ!覚悟なさい!」
どうやらこのお姉さんたち5人と私1人で闘うようです。
はぁ・・うるさいですね。
良いでしょう
-ピーチクパーチクうるさいですね。まとめてかかってきなさい。手加減してあげましょう。トラウマを植え付け、全身骨折程度で許してあげますよ。-
杖をカン!と地面にたたきつけて構え、翼を広げ、威圧を結構本気で発動する。
「ひぃぃ!」
「え・・あ・・そ・・」
-逃げられると思わないで下さいね?喧嘩を売ったのはあなた方。私に喧嘩を売ったのですから最後まで責任をとりなさい。・・逃げたときは問答無用で手足の1本か2本は追加で失って頂きますよ?-
「じょ!上等よ!!」
「や!やってやろうじゃないの!」
ちなみに私をナンパしたハーレム野郎は私の威圧にやられてお漏らしして既に気絶中。
とりあえず戦いの邪魔なので影の球体でグラウンドの端へ吹き飛ばす。
「アープ様!?」
「あ、あなた・・」
そして、女性陣5人は一斉に魔法を飛ばしてきました。
全員遠距離タイプで近距離はムリだったようですね。
それにしても弱い
弱すぎる。
魔法も飛ばすまで遅いし、飛ぶ速度も遅い
おまけに狙いも定まってないし不安定すぎる。
魔力の量で無理矢理魔法として発動させている状態だ。
これは、結界を張るほどでもないですね。
私は蛇腹剣に影を纏わせ、鞭モードにして全ての魔法を絡め取って相手へ返品。
「え!?きゃぁ!」
全員が直撃。
防御すらも出来ないなんてしょぼすぎる。
はぁ。
興ざめですね。
とりあえずお腹に向かって影の球体を1発づつ飛ばしてグラウンドの端へ吹き飛ばす。
「・・・雑魚が」
ぽつりとそうつぶやいて顔面にもう1発ずつぶつけて意識を完全に奪う。
ついでにハーレム野郎にはオマタにプラス1発ぶつけて色んな意味でとどめ。
で、私は何事もなかったかのように影さんたちを手のひらサイズで20体呼び出してそれぞれの武器の練習をする。
私は蛇腹剣の練習と魔力制御です。
「予想通り圧倒的だね。」
「それよりも、魔法反射はマジで本物か・・」
「だとしてもセイ・・あれ凄かったね。」
「うん。てっきりいつものように結界ではじき返すか触手で打ち返すと思ったのにまさかの蛇腹剣だけで打ち返すなんて・・ますます扱いが上手になってるよ。」
「セイちゃん?フリージアちゃんの魔法反射が何か違ったの?」
「はい。いつもは全身を丸く覆う結界ではじき返しているんですけど今回はあの形で対処してたので魔法の扱いのですけど蛇腹剣の扱いもまた上手になってて驚いてました。」
「なるほど・・言われて見ればあの扱いの難しい武器捌きだけで対処したわけだからな。魔法でサポートした程度・・すげぇな。」
「フリージアさんのことだから練習代わりにすらなかったってことじゃないかな?」
「ネルさん?」
「俺はそう思ったよ?魔法の発動まで遅いし、速度も遅い、おまけに魔法自体も魔力で無理矢理発動させたような凄く不安定なモノだったから魔法のエキスパートであるフリージアさんからすればさっきの武器の練習にすらならない。普段の対応の必要もないほどだったんだと思うよ。」
「あ、つまりはつまらなかったと?」
「じゃないかな?実際魔法は数発とどめに使った程度だったし。」
「リアちゃんがマジギレしてたらあの程度で済まなかっただろうしね。」
「だね。」
「ちょっと待って?フリージアちゃんを怒らせたらどうなるの!?」
「んー精神崩壊?」
「自分自身から死を望むようになっちゃう?」
「・・・・フリージアちゃんを怒らせないようにしましょう」
「だな・・」
「普段から穏やかな子ほど怒らせたら怖いってこういうことなんだね。」
「あの人の娘らしいと思うけどなー俺は。」
「あー。リアちゃんのお母さんはあれですからね。」
「そうそう。あんなのはいつものことだったよ?まぁ、大抵はいじめとかあったら相手を無言でボコボコにして黙らせた後、弱みを握ってそのまま国全体にそのことをばらまいてとことんとどめ刺してたし。」
「さすが親子。」
「だよねーほら、実際にあんな感じで」
ネルさんが指さす方を見ると生徒を1人的代わりに魔法を撃ちまくる先輩方がいたけど、リアちゃんが相手の意識を奪わない程度のワザと弱くした魔法を全方面からボッコボコに撃ちまくってた。
・・全身骨折は確定かなぁ。
しかも本人は完全によそ見して素振り中。
「・・とりあえず被害者を回収してきます。」
「うん、よろしく。いじめ側は俺が始末しとくから」
「殺しちゃ駄目ですよ!?」
「大丈夫大丈夫。ここってあっちこっちに録画用の魔道具が仕掛けられてるからそれらから情報を抜き取って保護者とその関係者全員にその子たちの個人情報付きでばらまいとくから。あはは」
「よろしくお願いします。」
素振り中に視界の端でイラッとする気配を感じて影さんたちの視界を経由して見てみると1人の女の子(先輩)を相手に集中して魔法をぶつけまくってるクズ共がいたので意識を奪わないギリギリの強さの魔法の弾丸を全方面から撃ちまくった。
手加減の練習に丁度良いですね。
セイちゃんたちが被害者さんを回収してくれたので遠慮なくボッコボコに。
ついでに私を止めようとする人たちがいたけど少々強めの魔法で吹き飛ばして黙らせる。
いじめを止めなかった貴様等も同罪だ。
一撃で済ませただけありがたく思え。
私は結構強めに威圧を発動させて黙らせる。
・・・・あれをやりますか。
{セイちゃん、ユウちゃんこれからクズ共の耳を壊すので耳を塞いで下さい}
「え!?え!?」
私は息を大きく吸う。
影さんたちは、口らしき部分を巨大化させる。
そして、
「っ~~~~~~~~~~!!!!!!!!!」
声にならない、超音波レベルの声を全力放射。
私の【心の歌】に怒りの感情をぶつけて発動したのです。
ざっくりと効果を言うと、相手の鼓膜を破裂させ、恐怖面を煽らせる。
結果として、耳を塞いだSクラスメンバーたちはかろうじて無事でその他の人たちは全員耳を塞ぎながら苦しそうな表情。
ふぅ。
-はい、リア。お茶-
{ありがとうございます}
このやり方はやはり喉にきますね。
その後、被害者さんは寮に住んでいることが判明したので、私がお持ち帰りすることになりました。
その他諸々の人たちはネルさんによって盛大に暴露されてお仕置きとして反省文を10枚出すことになったのだとか。
後は、保護者側からと、その周囲の関係がなさそうな人たちと公共施設のメンバーにもその通達が届いているので後々にお仕置きが各自届くでしょう。
おまけでクラリティ王国公爵家を敵に回したと一言入れてもらったので効果は抜群と思われます。
さて、お持ち帰りする被害者さんどうしましょうか?
--セイ--
何!?何!?何!?
あの声は何!?
リアちゃんからは、あの歌に怒りの感情を込めてやらかしたと教えてもらったけどアレ、歌じゃなくて兵器だよね!?
耳を塞いででもかなり頭がクラクラするんだけど!?
おまけに耳を塞がなかった先輩たちは全員ダウンしてるよ!?
「いやぁ・・効くねぇ・・。歌も使い方次第でこれほど恐ろしい物になるんだねぇ。」
ネルさん・・そんなのんきな・・。
けど、この被害者さんは意識を失ってたみたいで良かった・・不幸中の幸いだね。
怪我とかは、やけどや切り傷等だったから私がきれいに治しておいたし、体のあちこちに妙な違和感があるからついでにその違和感も取り除いた。
そしたら、魔力回路の部分がボロボロだったからそこもきれいに治して・・だとしても魔力回路が不安定ね・・えい!治しちゃえ!
治すと言うより補強?強化?って感じだけど良いよね!
あ、こっちの腕の神経がボロボロだから治して、こっちは骨に負荷がかかりすぎてるから治して-、目も頭の方も疲れがたまってるね。
薬代わりにこれを飲ませて-。
薬というよりは栄養剤だけど。
まー栄養を込めるだけ込めたらなぜか睡眠効果があると言う不思議の薬でお母様お手製の薬だよ?
体には良いから問題なし。
・・・口移しで飲ませたんだけど、この先輩は知らないままでありますように。
一応、口直しにユウとも濃厚チューをしたよ?
・・ついその場でやらかしてとっさにリクト先輩たちに周囲を囲って貰い、4年の先輩たちに見えないようにしてくれたから良かったけどね。
いやぁーお手数かけますね。
だって、ユウがどこか複雑そうな顔してたからつい襲いたくなっちゃって♪
あ、魔力回路って言うのは体の中にある魔力の流れの道のことだよ?
血の流れの道が血管なら、魔力の流れの道は魔力回路って感じかな。
後は、リアちゃんにお任せかな。
栄養管理とか心の管理とかはあっちの方が優れてそうだし。
私は治せるところは治したし、弱くなってたり不安定なとこはしっかり強化しておいたからね!
普通の回復魔法や治癒魔法ではそういうのはムリなんだけど、私の場合は遠距離で出来るのと同時に私だけ出来るワザ。
けどこれ、かなり体力を使うから多様は出来ない。
だから、起きたらリアちゃんファミリーにしっかり食べさせてもらってね?
それで勘弁して?
それと・・・ファーストキスだったら奪っちゃってごめんなさい!
先輩かわいいからごちそうさまでした!