シャスティのお願い
お城の訓練場でシャスティたちに合流した後、シャスティからお願いがあるとカルナから聞きました。
その後から、シャスティがもじもじとしてます。
おっきい姿ですが、すごくかわいいです。
とりあえず、伏せしてもらい、耳元やのど辺りを撫でてあげながらなだめてあげる。
「リア様・・私、剣を学ぶことにしたのです。」
戦いのバリエーションを増やすんですね。
「それで・・ご存知の通り私の姿はこの姿と普通の猫の姿の2つがありますので、それぞれのサイズに合わせた特殊な剣が必要ではないかという話が出まして・・細かい形はこれからの訓練で決める予定なのですが・・」
-シャスティがしょんぼりしてるのは、私にお金を出させることになったことや、自分の迷惑に巻き込まれたからですか?-
「はい・・」
-シャスティのことですから、きっとその剣を学ぶのも私のためなんですよね?-
「もちろんです。」
-シャスティは頑張りすぎなんです。-
「リア様?」
-私もあまり偉そうに言えませんが、自分に対してわがままになっていいと思いますよ?-
「私はすでにわがままです。」
-それでも、頑張ろうとする部分が多いんです。なので、もっと迷惑をかけてもいいんですよ?お金に困ればみんなで稼げるように頑張りますし、強くなりたいなら一緒に頑張りましょう?迷惑をかけてくださった方が私もうれしいです。私はカルナやシャスティたち、家族のために強くなろうとしてるんですから。少しは私を頼ってください・・私は、頼りありませんか?-
「そんなことありません!!」
-ありがとうございます。けど、迷惑をかけてくれた方がうれしいといったのはあなたたちなんですよ?-
「っ!」
-いつまでも守られてばかりなのはいやなんです・・ですから・・ね?-
「はい・・はい!」
ホントに一生懸命な子なんですから。
そう思いつつも、その気持ちはすごくうれしいです。
すると、ノクスさんはすごくほほえましそうにして眺めてる。
-うちの子が失礼しました。-
「いやいや、大事なことだと思うぞ?そのやり取りができずに仲違いする者も少なくないからな。君たちは本当に良い家族だ。」
-私たちにとってはとてもうれしい言葉です。-
「それは良かった。どうする?一緒に訓練するか?」
-その気持ちはありがたいのですが、今回はシャスティのこともあるのでまたの機会に。-
「そうだな。」
-ですが、手数が欲しいのでしたら加勢いたしますが?武器の種類だけは豊富ですよ?素人に毛が生えた程度ですけど。-
「いや、むしろ頼みたい。」
「リア様、ありがとうございます」
-私の訓練でもありますし、シャスティのためですから。-
「はい!」
私は、自身の半分のサイズの影さんたち13体召喚です。
この間、最大サイズでの召喚する数が増えました。
で、それぞれの影さんたちがおのおのの武器(私が扱う武器全種類)を構えつつそれぞれ準備運動を始めていると、
「それが、フリージア殿の魔法か?」
-お人形遊びのようなものです。私は魔法専門ですから-
「なるほど。面白いな。」
影さんたちはとりあえずノクスさんに各々軽~くヤッホーって感じでご挨拶してましたけど、ノクスさんも面白いという表情で普通に挨拶してました。
適応能力が高いみたいですね。
他の人みたいにフリーズしてないです。
そして、シャスティは木剣を尻尾でつかみ、戦闘開始です。
ノクスさんがメインで対処しつつ、陰さんたちが周囲から乱入する感じです。
正直シャスティの動きが速すぎてよく見えてませんけど。
ノクスさんは普通に見えているのはしっかり対処できてる。
すごいと思うのは動いていないのに手だけが速すぎて見えない状態ということ。
すっごい強いんですね。
シャスティの全力を対処できてるんですから。
で、陰さんたちの身体能力は私のステータスそのままなので正直遅いし弱い。
けど、視界などの五感を共有しているので連係プレイに関しては随一。
なので、模擬戦とかに関しては非常に面倒なんだと思います。
ノクスさんもシャスティの剣の腕や向いているあれこれの検索のために手加減しつつ、様々な手を使わせている。
その辺りを見ると非常にうまいと思います。
それに、私の影さんたちの動きも予測してそれも想定内のうちで動いているようです。
しばらくして休憩しながら
「俺の見解としては、鍔はないタイプ、長さは自身の体長の長さと同じほど、曲がりのないまっすぐな一般的なタイプの両刃だな。」
やっぱりこの人すごいですね。
シャスティも驚いてます。
「私の理想ぴったりですね。さすが騎士団長というべきでしょうか」
「剣に関しては俺の代名詞でもあるからな。」
得意中の得意ってやつですね。
「そうなると2種類持つよりは1種で長さを変えることが出来るものが良いのだが・・。」
「それ、魔道具と言ってもおかしくないですよね?」
「やはりそう思うか。」
「2本持つのは確かですが、動きに支障が出ます。」
「そうなると収納時に腰に取り付けたとして動きに支障がないようにするべきだ。」
「だと、収納時は刃が収納されるタイプが良いということになりますね。」
「刃が伸縮可能で収納可能か・・」
ん?
-刃を私のこれのようにできませんか?-
「え?」
「あぁ!その手がありましたね」
私が、杖さんに影を纏わせて大鎌を作り出す。
「!そうか。魔法で代用するという手があったか。そうなると魔道具としても十分設定可能だ。そうなると、頑丈で、相性のいい素材がなければな・・・」
「俺の鱗はダメ?」
「ハディ殿・・良いのか?」
「俺は、シャスティの役に立ちたい。」
「ありがとう。・・相性はよさそうだな。」
-じゃあ、私の体の一部も使う?そこらの接着剤もどきよりも相性がいいと思うけど?-
「翠殿もいいのか?」
-シャスティには頑張ってもらわないとねー。-
「ありがとう。そうなると使用者の体の一部と血があればシャスティ殿専用として作れるな。」
「そのくらいはお安い御用ですよ。」
-大元の部分の魔力と魔法を私が行えばよろしいでしょうか?-
「確かにそこらの魔力などを扱うより圧倒的に相性がいい。」
「では、そのほかの材料で何が必要かはわからんが、大まかな材料はこれでいいな。デザインはどうする?」
-これまでの案をうかがっていると、収納時は手で握るグリップ?という部分だけにして、使うときだけ必要な長さだけ刃を作り出すという形がベストでしょうか?-
「それが最もシンプルで良いだろうな。シャスティ殿は何か要望があるか?」
「色は、リア様の髪の色にしていただきたいのですが可能でしょうか?」
「おそらくは、魔法の属性の影響でその色に染まる可能性が高いが、場合によってはそれを濃くするということで良いだろうか?」
「それで構いません。」
「さて・・大まかなデザインや材料はともかく、誰に作らせればいいだろうか。」
-町の方々やこのお城の方々で頼めそうな方はいないのですか?支払いはしっかり行いますが-
「町の方はな・・下手に情報を漏らしたくない。特にオーダーメイド故に・・な。」
「城の関係者も・・・情報漏洩が気になりますね。」
-皆さんが満足する相手がいないということですか?-
「そういうことになりますね。」
「だな。俺も、毎回整備以外で武器や防具を頼むときは毎回悩む。」
なるほど・・。
-では、神父さんに聞いてみますか?-
「下手にギルドに聞くより確実ですね。特にリア様の場合。」
「なるほど。相手次第では俺も頼みたいな。」
というわけで、教会へ移動。
「これはこれは、クテン様。ようこそおいでくださいました。珍しいお方がいらっしゃいますね。」
「お久しぶりです。」
「えぇ。それで、クテン様いかがなさいましたか?何か御用だったように感じたのですが?」
それで、シャスティの武器のことを聞いてみました。
「なるほど・・少々お待ちいただけますか?」
(コクリ)
すると神父さんはお祈りをしました。
数十分ほどしたところで祈りは終わり戻ってきました。
「お城にいらっしゃる研究者の方々に頼んだ方がよろしいかと思います。」
「ちなみに理由をうかがっても?」
「私の力で、そのように出ました。」
「占いのようなものと考えても?」
「占いより少々精度の高いものと思っていただければ。」
私みたいに神様と意思疎通ができるかそれに似たようなことが出来る感じのようですね。
言いませんけど。
「なるほど。感謝する。」
「いえ。ちなみに団長様の武器などのメンテナンスでしたらあなた様の部下の1人が趣味で鍛冶を営んでますが、メンテナンスに関してはかなりの腕を持っているようです。誰かの特定はできませんが。」
「そうか!感謝する。近いうちに礼に参ろう。」
「私ではなく、そのような運命に導かれたことに対して神様へお願いいたしますね。」
「あぁ、そうさせてもらおう。」
「というわけなんだが、どうだろうか?」
「えぇ。お任せください。」
「我々と魔道具作りの面々と共同で作成させていただきます。」
「だが、そのことに関しては・・」
「ご安心ください。元々我々はシャスティ様のように様々な者たちを調べる研究者です。ですので、情報の機密や漏洩に関する恐ろしさを知っていますから。」
「情報の漏洩は、そのまま技術が盗まれるのと同じですから。」
「なるほど・・よろしく頼む。」
-シャスティのためにもよろしくお願いいたします。-
「頭をお上げください!クテン様!」
おや?
-私のことを知っていたのですか?-
「もちろんですよ。私の実家から連絡がありましたから。クテン様とその御一行様のおかげで友人の仇をとってもらえたのですから。」
-成り行きですから。-
「それでも、その友人の代わりにお礼を受け取ってください。ありがとうございました。私以外にも同じように救われた者たちは多くいます。」
そっか。
私の行動で救われた人たちもいるんですね。
-かしこまりました。その気持ち受け取りました。もし、お礼の品などをおっしゃるようでしたら、身近な人々が困っていればその手助けをしてあげてください。-
「それでは、クテン様が・・」
-私は十分恵まれています。ですので、他の方々がかつての私のようなひどい目に合わないようにしてほしいんです。-
私の過去をおそらくこの人たちは知らない。
けれど、何かしらの気持ちは伝わったのか。
「かしこまりました。では、そのように致します。心遣い感謝いたします。」
-頑張ってください。-
「お任せください。あ、ではシャスティ様、ここに血を数滴、ここに皆様からの素材を。クテン様の魔力はこれにお願いします。クテン様の魔力はかなりの量が必要になりますので大変申し訳ありませんが・・。」
と言われ、それぞれがそれぞれの材料を入れている中、私は問答無用でその入れ物へ魔力を流し込む。
魔力操作などの基礎練習はこれまでずっとやってきたんです。
流し込む量を一度に4割でもいけますよ?
-魔力に関しては、帰宅時にお渡しいたしますので。-
「かしこまりました・・決して、無理はしないでくださいよ?」
-大丈夫ですよ-
と、ふわりとほほ笑んでおきました。
すると、なぜか全員フリーズ。
(?)
「控えめでもやはりリア様の笑顔は破壊力がありますね。」
「これか・・・確かに破壊力がある。下手な魅了魔法よりも圧倒的だ。」
「それは確かに。そう言いながら団長も余裕がありそうですが?」
「正直ぎりぎりだ。ラウは平気そうだな。」
「一応それなりにともにいる時間は長かったので多少耐性があるだけです。」
「なるほど・・。」
その後、シャスティはノクスさんと一騎打ちで模擬戦を夕方まで行い、他のメンバーは訓練にやってきた騎士さんたちとたっぷりと模擬戦を行い、私は私で魔法戦での模擬戦をお願いされ、その対応に非常に驚かれたりしましたが、とても充実してました。
夕方になり、おしゃべりの魔道具を渡し、時間ぎりぎりまで魔力を注ぎ続けていたそれを渡して再度お願いしてお家に帰りました。
いやぁ。
久しぶりに魔力がすっからかんですね。
普通は魔力が枯渇するとあまりの倦怠感に動けなかったり気絶したりしますが、私は正直慣れっこです。
それは、おじいさまたちとの特訓で魔力枯渇の状態でもある程度は動けるようになってた方が良いと教わったのでその頑張りとともに出来るだけです。
ちなみにお家へ帰ると朝、お出かけするときに姉さんからお弁当をもらった兄さんが感激したのかすっごいチューをしてました。
途中で目をふさがれたのでどんなチューだったのかはわかりませんが、少なくとも姉さんが腰砕けになってました。
で、そのやり返しなのかお返しなのか、帰ってきた瞬間、飛び出てきた姉さんに兄さんは抱き着かれ、そのまま耳元で何かささやかれ、そして軽くチューをほっぺにして、そそくさと去っていきました。
・・その結果、兄さんはその場でしばらくたちっぱなしで動きませんでした。
表情は赤いけど、どこか幸せそうだったのでご褒美だったようです。
まぁ、さらなるやり返しでお弁当おいしかったよ愛妻さんとか言って再度撃沈させてましたけど。
・・なんだかんだでバカップルですよね?
楽しそうなので何よりですが。
それと、兄さんと姉さんはそんなやり取りがちょいちょいあるので部屋は一緒になってました。
で、夕ご飯の時になぜかやけにやる気満々なリリさんによって用意され出てきたのは茶色い液体にまみれたご飯。
匂いはすごく・・すぱいしー?
「はぁい!!今日の夕ご飯はみんな大好きカレーライスだよー!!偶然行商人を捕まえて手に入れたんだよ!」
-華麗なご飯ですか?-
「そうそう。このご飯を一度食べれば誰もが見返り美人!って違うわぁ!」
-では、加齢なご飯ですか?-
「そうそう。食べれば一言・・あの日からずいぶんと時が過ぎてしまったと・・・って、違うわぁ!!」
リリさんの華麗なツッコミが2連続。
「あぁ・・リア。カレーって名前なんだよそれは。」
(?)
-この茶色い謎ご飯がですか?-
「あぁ、異世界人が元々伝えたものなんだが、香辛料をものすっごい量をブレンドするから中々真似するメンツがいないから数が少ないんだ。けど、味は抜群。少々辛いが。」
-そういう名前だったんですね。ではどうして、リリさんはあんな反応を?-
「テンションがおかしいから素直にツッコミを入れただけなんじゃない?元々ボケ資質だし。」
-ブレインズホークのお兄さんたちと仲良くできそうですね。-
「あぁ・・確かに、間違いなくなじむな。」
「その人たち誰?」
「荷物運びで結構有名になってるらしいんだが・・たしか倉庫のマジックバッグを目印にしてるとか言ってたぞ?」
「あぁ!あの連中か!」
「ちなみに俺ら、結構お世話になったから顔見知りだぜ?元々クテンって呼び名はあの連中がつけたんだし。」
「そうだったのね。」
ちなみにカレーというのは確かに辛かったですが、なぜかやめられない病みつきになる不思議なご飯でした。
あんなに茶色い謎ご飯なのに不思議ですね。
異世界の人は茶色いご飯が好きなんでしょうか?
で、街中の観光とかをちょいちょいやりながら街中のどこに何があるかの確認をしつつ、お勉強や特訓を継続中。
そんなある日。
正しくは、シャスティの武器をお願いして5日ほど経過した日のお昼過ぎ。
お昼ご飯を食べ終え、軽く本でも読もうかなーとか思っていたところで家にお客さんがやってきました。
「邪魔をする。手が空いてないようであれば改めて来るが?」
ノクスさんでした。
-構いませんが、いかがなさいましたか?わざわざこちらまで。-
「シャスティの武器が完成した故、あえてこちらに持ってきた。」
というわけでシャスティたち集合。
今日は、私たち獣魔メンバー全員とおじい様、兄さん、リカルさんたちでお家でのんびりしてます。
他メンバーはお仕事と依頼です。
「思った以上に早かったんだな?」
「あの連中がテンションがおかしくてな。ありえない速度で作り上げていた。・・そのくせ精度はこれまで以上の最高傑作らしい。」
何と言いますか楽しかったようです・・あの人たち。
-お礼の言葉を伝えておいてください。-
「わかった。とりあえず見てくれ。」
渡されたものは、長さが15センチほどの剣のグリップ部分のみ。
色は全体的に漆黒で、ところどころを濃い紫苑色で装飾されていますが、とてもシンプルに出来てます。
「すでに設定などは済んでいる故、シャスティ専用になっている。だが、最後の仕上げをフリージア殿に頼みたい。」
-何をすればいいのでしょうか?-
「これに魔力を注ぎながらシャスティ殿に合わせた刃を作ってほしい。」
(コクリ)
では、魔力は惜しみなくやらせていただきますよ?
私は、グリップに惜しみなく魔力を注ぎ込みながらシャスティが願った通りの長さに変わるように強く強く願いながら刃を作り出す。
とにかく硬く
とにかくまっすぐで
切れ味をよくして
両側に刃あり
そして、シャスティの力になって欲しいと
するとそこには、透明度の高い漆黒の刃ができていた。
とにかくまっすぐな両刃の剣
通常の剣に比べるとグリップの太さ的に細めですが、それでも力強い何かを感じます。
「それで完了だ。最後に、シャスティの血をもう一度それにつければ終わりだ。」
そして、シャスティは言われたとおりに設定するとするりとつけた血と私の魔力をごっそり奪っていく。
軽くふらついてしまいましたが、瞬時にリカルさんが受け止めてくれる。
「お嬢様、大丈夫ですか?」
(コクリ)
「それに込められた魔力は定期的に込める必要がありますか?」
「いや、それはない。内部の魔力を刃に変え、内部に収納するシステムだからな。」
「かしこまりました。ありがとうございます」
「にゃう(ご苦労様です)」
「気にするな。あの連中も楽しかったらしいしな・・寝不足だったが。」
そして、シャスティは尻尾で握り、軽く魔力を流し込んで刃を出すように念じると自身の体長と同じ長さになりました。
そこで、大きくなっても小さくなってもその長さで自動的に変わります。
そして、最後に魔力を軽く流すと刃は内部に収納。
「動きも問題ないようだな。何かあれば言ってくれ。」
-ありがとうございました。-
「あぁ。ちなみにそれは、黒き月”黒月”という名らしいぞ。ではな。」
ちなみにお値段は、余った素材関連をもらえたのでいらないと言われたらしいです。
そう言って去って行きました。
「にゃう(改めてリア様。ありがとうございました)」
-頑張って下さいね-
「にゃう!(はい!)」
カードさん。
何か変わりはありますか?
名前:フリージア・クラリティ・エトワール(悪心撃滅体質)
ランク:C(二つ名=魔鏡姫)
クラン:ポレール・ジュレ
パーティ:ハリーファ(リーダー)
性別:♀
年齢:10
種族:半異世界人
職業:賢者、協奏師
称号:絶望を知る者、幻獣の家族、変態紳士ホイホイ、英雄賢者の正統後継者、神子、狩人
属性:陰
体力:C
魔力:SS
攻撃:D
防御:E
俊敏:D
練度:SS
攻撃技1:【影操作】【射撃】【影纏】【影翼】【人形劇】
攻撃技2:【魔力反射】【物理反射】【性質変換】
攻撃技3:【杖術】【刀】【剣】【短剣】【鞭】【槍】【薙刀】【棍】【棒】【鎌】【斧】【かぎ爪】【合気】
補助技:【念話】【奉納】【心意加増】【精神統一】【アクロバティック】
自動技1:【圧縮記憶】【思考速度上昇】【並列思考】
自動技2:【心の瞳】【ショートクさんの耳】【心の歌】【騎乗】
覚醒:【侵食】【拡張】【守護者召喚】
衣類:精霊のストール、精霊樹のローブ
装備品:聖華の杖、教会の腕輪(EX)、幸運のイヤーカフ、聖木の義手
写真:フリージア・エトワール、ペチュニア・エトワール
契約
【幻獣】八咫烏:カルナ
【幻獣】ガルディエーヌ・キャット:シャスティ(装備:黒月)
【妖精】オニキス・ゲル:翠
【??】ウールスフィア:ラナ
【魔物】クロコディルガーディアン:ハディ
加護
母の溺愛、流星姫の過保護
元英雄賢者/現神様のお気に入り、桜華の子孫
下位精霊の親愛、上位精霊:リフの溺愛、精霊樹の巫女
黒月
長さが15センチほどの剣のグリップ部分のみであり、色は全体的に漆黒で、ところどころを濃い紫苑色で装飾されている。
魔力を注ぐことで自身の体長と同じ長さの透明度の高い漆黒の刃が出現する。
鍔はなく、とにかくまっすぐな両刃の剣であり、シャスティ専用。
体のサイズを変更するとそれに併せて自動的に変更される。
増えてますね。
シャスティが装備してその表示がされるんですね。
なるほど。
シャスティ、頑張って下さいね。
さて、いよいよ学園への受験日が近づいてきましたし、読書でもしましょう。
今呼んでいるのは、”勇者ミカンの大冒険”と言う本。
この本は全部で、58冊もあるとても長い創作モノの本なんですけど、神父さん曰く、誰がいつ書いたか誰も知らないけれど昔から置いてある本なんだそうです。
けれど、この本は昔からあるのだから神様か、それに準ずる人がそっと置いたのではないかと言われているそうなんです。
しかもここだけではなく、各あちこちの教会にあるんだそうです。
それで、作者さんの名前あるかなーと思い探してみても、どこにもなく、空白。
で、あったのはなぜか肉球マークだけ。
凄く謎です。
猫さんが好きな人だったのでしょうか?
それと、この本のストーリーは異世界から転生した少年が世界中を旅しながら様々な苦難を乗り越え、多くの人たちを救うという話し。
凄くよく出来てるお話しなのですが、妙にリアルです。
何と言いますか、まるで自分がかつて経験したことを仮のキャラに例えて話しを書いているような感じ。
で、今更これを書いたのが誰かを調べるつもりもありませんので、手が空いているときにちょいちょい読んでいます。
凄く為になりますし、面白いんです。
ちなみにこの本は、全部で58冊と中途半端ですが1冊は幅30センチと凄く幅が広いのに、字はとても小さく、翠ちゃんが言うには普通の小説レベルなんだそうです。
そして、この本・・全部もらっちゃったんですよね。
何でそうなったかと言いますと、どこの誰かは分かりませんが、私の活躍(実際は暴走)によって救われた人がいたらしく、その人が協会を通じて、自身の先祖から代々受け継がれていた本を今度のためにもなりそうな内容だからと言うことで特別に譲って下さったんだそうです。
で、その本がこれです。
そんなに大事なモノを良かったのかと聞いたところ、その人のご先祖様もいつからその本を持っていたか分からないらしく、かつて神子と呼ばれている現在クテンの私だと何か縁があるのではないかということで、渡すことにしたようで、ご先祖様もふさわしい人がいればその人に渡せと言われてたそうなんです。
なので、お礼の言葉と共にリカルさんが描いた精霊樹の絵を渡してもらうことになりました。
ちなみにその絵は、教会の方々も欲しがり、別で渡すことになるのはここだけの話。
で、ちょっとだけ気になるのはその本の中にシャスティと同じ尻尾の長い青いお月様の色の猫さんが出てたり、足が3本の大きな鳥さんがでてくると言うこと。
・・・もしかしてシャスティたちのご先祖様だったりします?
それはさておき、特訓の方は基礎練習のみをこなし、武器などの練習は影さんたちを呼び出して練習させてる状態です。
これはこれで魔法の練習なので問題なし。
正直、カルナたちが今の知識だけでも十分っていってましたけど不安なのでお勉強メインで参ります。
で、お庭ではブレインズホークの皆さんがおじいさまに蹂躙されてました。
とはいえ、お外には迷惑は掛かりません。
だって、おじいさまが土ですっごい頑丈な壁を作ってお兄さんたちが逃げられないようにしてるんですから。
まぁ、いつもの光景ですけど。
お兄さんたちは何でもありでおじいさま1人に本気で戦うというのがいつもです。
ちなみに、シャスティとハディちゃんはノクスさんがいる騎士さんたちの訓練場に向かいました。
で、カルナはその通訳とかお守りです。
どうやらシャスティはノクスさんと意気投合しているらしくちょくちょく模擬戦を挑みに行ってます。
ハディちゃんも向上心の塊なのでシャスティと似たような感じ。
カルナは色々と思うところがあるのか一緒について行き、特訓をしてる感じ。
まぁ、それ経由でノクスさんへの思い違いがここ最近改善されつつあると兄さんから聞きました。
周囲からは、ノクスさんは訓練にだけ力を注ぐ戦闘狂みたいな扱いだったらしいのですが、シャスティたちとのやりとりのおかげで向上心の塊で、強くなっていくという実感出来ることと、それを他人と気持ちを共有出来ることが好きなんだと気づいたらしいです。
そうだったんですね。
私は最初からそういう風に思ってましたけど。
で、シャスティはそんなノクスさんも気に入ってるようで模擬戦を挑んでます。
ノクスさん強いですからシャスティが本気で暴れても普通に真っ向から勝負出来ますからね。
それがうれしいんでしょう。
おまけにハディちゃんともやり合えるんですよね。
どうやら、ある程度衝撃を逃がすことでどうにかしてるらしいのですがよく分かりません。
とはいえ、滅多に本気が出せない2匹にとっては格好の相手のようです。
魔物相手にも戦うのですが、その辺りに出てくる魔物では満足いかないらしいです。
私も勉強メインですからね。
さて、お勉強もですがしっかりと栄養と睡眠もとらないといけませんね。
食べて寝るのも大事なことです。
そう考えるとネルさんはとても私と似てるのかも知れませんね。
・・なんとなく身だしなみをちょっと変えるだけで結構なイケメンさんな気もしますけど。
次回は12日です。