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あれから数年

絵師のリカルさんが私専属になったり、特訓やお勉強をしたりと和気藹々と流星の里で過ごしていた私ですが。


私、10歳になりました。

最近ちょびっとおっぱいがおっきくなり始めました。

・・その結果、ブラというのをつけるように習慣を強制(なぜか拒否出来ない笑顔でほほえむクリアさんより言われました)されました。

まぁ・・カルナにおっぱいがおっきくなり始めたことをストレートに言ったのですが、速攻で

「男相手に絶対にそういうことを言うんじゃない!!!」

と言われちゃいました。

・・なぜ?


それと、ついこの間、オマタから血が出たのでカルナに聞いたのですが

「・・・・俺に・・ていうか、男に聞くな・・絶対に聞くな・・良いな?絶対にだぞ?」

と言って、クリア母様に案内されて、攫われました。

やるべきこととか、注意するべきこととかすっごい大量に言われたので別の意味でやることが増えました。

理由も教わったのですが、やっぱり男の人には言ったら駄目なんだそうです・・なぜ?

それが恥ずかしいって理由が分かんないです。

まぁ・・・教わった大半はシャスティと翠ちゃんが覚えましたけど。

私?

一応覚えましたよ?

一応。

うん、一応。


後、最近美人になったねとか、お母さんにそっくりだねって言われることが増えました。

まぁ、お母さんと性格が真逆なので流星姫であるお母さんとイコールとは思われることがないですが。

・・・どれだけ、お母さんの性格のインパクトがすごかったのか不思議に思います。



あ、あれから色々あってクリアさんを母様、リードさんを父様と呼ぶことになりました。

で、ギリさんは、兄様、ラウさんは兄さん、バレクさんはおじいさまとなりました。


なぜと言われますと、学園に通うためにはどうやら保護者の存在が必要になってくるらしいのです。

稀に両親がいなかったりする場合もありますが、その場合は代理でも保護者となる人がいないと駄目なんだそうです。

理由は、何かあったときにお話しする人がいないといけないからなんだそうです。

というわけで、フォルシェンファミリーが私の育ての親になってくれたんです。

私の名字は、フォルシェンではなく、エトワールのままですけど。

後見人とか保護者としては、それでも問題はないらしいです。



ラウさんは、特訓と家事全般を中心に学び続けていたので、執事と言うより専属主夫みたいなことになってる気がします。

まぁ、護衛としてのあれこれはすっごいですけど。


リカルさんですが、最近大分落ち着いてきました。

まぁ、テンションが上がると奇声は上げませんが、目がすっごいきらっきらしてますけど。

目は口ほどにモノを言うというのをすっごい理解した瞬間でした。


そして、リカルさんは最低限の戦い方と、身の回りのお世話とか出来るようになりました。

家事全般は、1人で過ごすのには困りませんねと言うくらいです。

戦いとしては、土や水を自在に操る感じになりました。

硬さや粘り気などを変えることが出来る【質変換】を利用して、水に粘り気を持たせて私が扱う触手さんのようなことにして敵を捕縛したり、硬くして壁にしたり槍状にして貫いたりと私と戦い方が似ているかも知れません。






「リア。準備は大丈夫か?」

-大丈夫ですよ。-

今、白いボードに字を書いてお話ししてます。

これまでは、魔法で文字を書いてましたが、それは学園では目立つ可能性があると言うので、白いボードに字を書くことになったんです。

ボードは、書いたり消したりできる不思議なボードで異世界人が言うところのホワイトボードです。

ペンは、リカルさんとおじいさまたちが協力して作ったペンで、魔力を注ぐと黒いインクをペンの中にためることが出来るペンです。

魔力があればインクを交換したりといったことが必要なくなります。




おしゃべりは出来るようになったのかって?

出来はしますが、声の大さは、相変わらず低くて1メートル以内にいないと聞こえないくらいですし、長文を喋るにも、一言・・ギリギリ2言くらいです。

それに、相変わらずムリするとむせるので・・あはは。


と言うのも、実はちょっとムリしておしゃべりしたことがあったのですが、むせこけた結果、軽く吐血しちゃったんですよね・・・。

その後の周囲のメンツが大変でした。

後、5日は過保護モード全開でベッドの上から動けなかったので・・別の意味で大変でした・・うん。



その結果、私は喉が弱いので下手に喋ると吐血して大変なので筆談しているということになりました。

世間的な事情説明ですよ?






「お~い、準備出来ましたよ~。」

「お~う!!リア、そろそろ出発だ。」

-はい、兄様-

「さみしくなるな。」

-長期のお休みの際は遊びに来ますので。-

「絶対だぞ?」

(コクリ)


「では、この地は頼むぞ?」

「お父様、お任せ下さい。」

「そうだよ。だから、時々は帰って来て下さいよ?かわいい娘に会いたいのですから」

「うむ。分かっておる」



「クテン様、久しぶり。」

-お久しぶりです。1年ぶりですか?-

「だなぁ。クテン様、ますます美人になりましたね。」

-ありがとうございます。1年間何をしてたのですか?換金やお使いは、他の冒険者の方々が交代でして下さってましたが。-

「あぁ・・・とある地域で荷運びする連中がこぞって動けなくてな。その代理として俺等が動いてたんだが、規模がデカいのなんのって・・。」

-お兄さんたちは、荷物運びでは、とても有名人ですからね。-

「クテン様たちのおかげだって。」

-それでも、頑張ったのはお兄さんたちですよ。-

「くぅぅっ!!なんて慈悲深いんだ!!!泣けてくる!!!わおーん!!」

「鳴くってそっちかよ!!!」

「問題ない!わざとだ!」

「わざとかよ!!」

「クスクスクス」

「・・・」

「・・・」

-どうしましたか?-

楽しくて笑ってると、私をみたまま、目を見開いて固まるお兄さんたち。

このお兄さんたちは、ここ、流星の里に初めて案内してくれたあのお兄さんたちです。

クラリティ王国まで、護衛代わりに連れてってくれることになったんです。


行くメンバーは私たち獣魔メンバーと、ラウさん、リカルさん、そして、おじいさまです。

おじいさまが私の保護者として一緒に来てくれることになったんです。

ラウ兄さんは、おそらくお城でのあれこれがあるので一緒にいられないことが多いらしいですし、リカルさんは一緒に居ますけど、保護者と言われると違うのでこうなったんです。

後は、護衛としての役割も兼ねてるらしいです。

保護者の中でも筆頭と言いますか、トップであるおじいさまがいるのは、学園からの保護者が必要という部分の意味も兼ね備えてます。

と言うより、おじいさまが一番強いんですよね。

特に防御などを含むと護衛としては最強です。

私の防御もそれなりに自信がありますけど、私の場合は魔法の反射を含む万能型で、おじいさまのはとにかく硬いのでちょっとだけ方向性が違います。

私は、硬さを変えたりしてるのでね?


「クテン様・・無表情・・治ったのですか?」

なぜ敬語にと思いつつもスルー

-治っていませんが、意識すればとりあえず感情を表面に出せるようになりました。-

カルナが言うには、自然に心の底から笑うときより控え目ですし、人によっては笑っていることすら気づかれない可能性があるそうですが、それでも10人のうち3~4人は普通に気づいてくれるほどは笑えるようになりました。

前は、100人でも1000人でも1人も気づかれませんでしたけど。



「それでも大進歩だよ!!」

「噂で聞く本当の笑みより控え目らしいけど、それでもすっごい眼福!!」

「生きてて良かった!!」

-そんな大げさな。-

「大げさじゃないさ。クテン様の笑顔を拝めるなんて、旅をしている途中で英雄に優しくしてもらえるほどのすさまじさなんだよ。」

-それほどなんですか・・。-

強く頷かれました。


「あぁ・・とりあえず、今回はよろしく頼む。」

「バレクさん、こちらこそよろしくお願いします。」

「うむ。では、行って参る」

-行ってきます-


リードさんたち「行ってらっしゃい」


流星の里は、私の生まれ故郷です。

母様たちは、今の私の大事な家族です。


初めは、お母さんが居るのに母様と呼ぶなんて浮気みたいな気持ちでしたが、精霊樹にお祈りをしている時に精霊樹に呼び方を別々にすれば大丈夫って言ってくれたんです。

つまりは、お母さんはお母さん。

母様は母様。


生みの親と育ての親で、別々に考えても悪く言われることはあり得ないっていってくれたんです。

精霊樹は、今も昔も私の大事な相談役でアリ、お兄ちゃんのようなお姉ちゃんのような存在です。

・・性別がどっちか分かりませんし。






それにしても、お兄さんたちの馬車はすごいですね。

-まさか、ハディちゃんを馬車に乗せられるなんて思いませんでした。-

「あぁ、これはさ、色々と改良した馬車で、重さを軽減させる魔法が馬車の床一面にかけられてるんだ。一種の魔道具みたいなモノ。」

「俺等、荷物運びで結構増えたからさ。稀に生き物を運ぶこともあるんだ。そうなるとハディさんみたいにでっかい生き物とかもいるからそういうときのための仕掛けなのさ。」

-すごいですね。-

「一緒に並走するのも良いけど、ハディさんも一緒にのせられたらなって思ってね。」

「俺等、何かとハディさんに世話になりっぱなしだし。」

「バレクさんにもかなりお世話になりっぱなしだけどさ。」

ちょいちょいお兄さんたちは家にお泊まりしつつ、ハディちゃんやおじいさまと特訓してることがあるんです。

というのも、荷運びの依頼を中心に受けることになったせいなのか色んなのに狙われることが増えたので、もっと強くなりたい、強くならないといけないとお兄さんたちはそう言って鍛えてもらうことが増えたんです。


「ワシらも、お主らの魔法やその使い方をみてそれなりに面白かった故な。気にするでない。」

「少しでも役に立てたんなら良かったです。」

「あ、そうだ。クテン様、これどうぞ」

もらったのはシール。

-これは?-

「これ、生き物限定で使える魔道具なんですよ。」

「なんとこれ!張った生き物の重さをすっごい軽くさせる代物なんだ。」

「ざっくり100分の1くらいまで。」

「それがあれば、カルナさんがでっかくなったときに一緒に運んでもらえるかなって。」

滅多にカルナは大きくなって移動することはありませんが、時と場合によってはそれが必要になるときがあるかもしれません。

-ありがとうございます。すごく助かります-

「気にしないで下さいよ。俺等だってクテン様に助けられっぱなしなんですから。」

-たいしたことはしてませんが?-

「いやいやいや!冗談抜きで命の危機って時に何度も助けてもらったんですから。」

-そのくらいお安いご用ですよ。-

「まぁ・・そうなんすけど、男としては年下の女の子に守られるんじゃなくて、逆に守ってあげる立場でいたいんですよ。」

-では、頑張って強くなって下さい。そして、何かあったときは助けて下さいね?-

「もちろんですよ!!当たり前じゃないですか!」

「そうですよ!!」

「少なくとも5年はあの国に滞在しておる。その間、お主らはワシの元へ来ても構わないぞ?」

「え!?アッチでも鍛えてくれるんですか!?」

「うむ。その代わり、ワシのかわいい孫を守るんじゃぞ?」

「そのくらいお安いご用ですよ!!」

「俺等、出来る範囲で全力でやりますよ!」

「頼むな。」

お兄さんたち「はい!」


「兄ちゃんたちすっかり忠犬ポジションだな?」

「当たり前だろ?俺等は、クテン様なしじゃマジで生きていけなかったんだからさ。ランクにふさわしい強さを持てたきっかけをくれたのもクテン様だし。」

「元々兄ちゃんたち強かったじゃねぇかよ。」

「でも、ギリギリだった。それに、荷運びの方でランクが上がってたから強さが追いついてなかったんだよ。そんなときにクテン様には助けられたし、バレクさんには鍛えてもらえるし、こんな幸運手放せるわけないだろ?」

「そうそう。それに、そんな恩まみれなのに、それを返さないとか冗談抜きで男として、人間として最低だろ。」

「その心意気があるからこそ、ワシだってお主らに手助けをするのじゃぞ?その気持ち、忘れるでないぞ。」

「うっす!」

「もちろんです!!」






「にしても、すごいなぁ・・。」

-どうしましたか?-

「いや、あの絵師の兄ちゃんだよ。」

-リカルさんですか?-

「あぁ。あのビルドアーティストだっていうのにも驚いたけど、あの絵本まで手がけてるし、何気に強ぇし。」

あの絵本というのは、流星の里の歴史という名前の絵本を描いて、クラリティ王国を中心に販売してるモノです。

主人公は、黒い髪の女の子。

まぁ、予想通り私なのですが、そこは上手い感じで私と分からないように工夫してくれてます。


流星の里にはかつて流星姫の娘がいた。

その娘はとんでもない不幸が多く降り注ぐが、流星姫のかつての同胞たちによって難産によって亡くなった流星姫の意志を継いで敵討ち&断罪(という名の大暴走)をすると言う話しだ。

その娘さんは、ランダム転移によってどこかへ飛ばされたことは描かれているが、その子が何者で、どこで何をしているかは分からない。

少なくとも、平和に健やかに過ごしていると天からのお告げを聞く。

そして、流星姫を安らかに安置するため墓守としてその同胞たちは流星の里を作り、生涯守り抜くことを決意する。


という感じの話になってるそうです。

絵は、リカルさんが気合いを入れまくって描いているので絵本としてではなく、絵の画集のような扱いで買う人も多いのだとか。

そして、その絵本に描かれていることは、流星の里で、兄様たちが毎回語っていたことと全く同じだったこともアリ、実話と知られています。


実は、私をいじめていたかつての領主への嫌がらせ&仕返しの1つだったりするらしいです。

すごい大人気の作品になっているらしく、その分の一部の売上金がリカルさんの元に届いてたりするのですが、受取額の1割を受け取り、残りを孤児院などの恵まれない子たちへの寄付をしてもらうように予め伝えているらしくそういう風になってます。

まぁ、1割でも銀貨数十枚とか場合によっては金貨数枚と結構な額になってたりするらしいですが。




そして、すごく上手なのは主人公である女の子の表情を上手い感じに描いてくれているおかげでどんな表情か、どんな姿か、同じ絵を多くの人が見ても同じ印象を浮かべないという不思議な絵なんです。

まぁ、その他に描かれている風景や他の登場人物もそんな感じなのですが。

ただし、悪役である領主だけは誰もが同じ印象を浮かべるそうです。

こんな、不思議な絵を描けるのはリカルさんの腕前がすさまじいからです。

本人が言うには、

「お嬢様ほど魅力的でなければムリです!」

と満面の笑みで断言してましたけど。


この不思議な部分も人気作の理由の1つだったりします。

後は、1つの歴史として知るべきことだと唱える人も意外と多いらしく、教本扱いしてる人も少なくないんだとか。







ちなみに、サンプルとして私も1冊頂いてたりします。

きれいな絵なんですよね。






で、話を戻して

どうしてお兄さんたちはリカルさんはすごいねと言っているのかと言いますと、暴れたくて仕方がないシャスティと元々護衛として戦闘メインにしてる遠距離特化のお兄さんたちと共に敵を倒しているのですが、その中で水筒代わりのお水を鋭くさせて硬く変質させ、弾丸のように飛ばして相手を倒しているからです。

あれからリカルさんいっぱい頑張ったので、お水でも土でも好きなように硬さも何もかもを変えることが出来るようになりました。

しいて言うなら、お水を石のようにしたり、逆に石をお水のようにすることも可能です。

まぁ、規模は数センチほどのサイズが限界ですが、あぁして遠距離攻撃をする分なら十分なのです。


「あはは。お嬢様専属の絵師なんです。このくらい出来ないと自分自身を許せませんよ。」

相変わらずお嬢様呼びを止めないリカルさんです。

まぁ、それもあって名前で呼んで欲しいと言われてるのでリカルさんと呼んでるわけですが。

本人的には、仲の良い兄妹とかよりも信頼出来る主従としての扱いがうれしいらしいですし。


「それで、納得出来ちまうんだよなぁ。クテン様だし。」

「分かる分かる。」



という感じで、野営中。

「思うけど、ラウさんってさ、料理すっげぇ上手いよね?」

「そう言ってもらえてうれしいですね。どうぞ。」

「どうも・・いや、マジでそこらの食堂の料理長と良い勝負出来るって。」

「クリアさんが料理上手でしたから。」

「あぁ。確かに旨かった。」

「ほとんど弟子入り状態だったし。それもそうか。」

兄さんの料理は本当においしいです。

確かに母様の料理の方がおいしかったですが。

母様の料理は、家庭料理とお城とかの高そうなとこのお料理の真ん中くらいです。

何と言いますか、家庭料理を豪華にしたと言いますか・・あぁ、そうですね。

ちょっと敷居の高い食堂っぽいです。


で、兄さんの料理は家庭料理のように馴染みやすくも誰もが普通においしいとホッとするような味です。

何と言いますか、安心する味なんですよね。


「ちなみにクテン様は?」

「あほ!クテン様はお嬢様なんだ。察しろ!」

「はっ!」

-兄さんほど上手ではありませんが、簡単なモノでしたら作れますよ。火を使った料理はまだなので使わない範囲限定・・ですが。-

兄さんにお料理をちょいちょい教わってる最中です。

ちなみにリカルさんの料理は、絵師としての影響なのか、味は一般家庭のご飯らしいですが、見た目は・・と言うより、飾り方や盛り付け方がすごくて敷居の高いお料理屋さんポイです。

おめでとうとかをするようなときに出しそうなレベルの飾り方なんですよね。

見た目の割に味が普通なのでちょっとだけ不思議な気持ちになりますが楽しいです。


「それだけでも十分だと思うっすよ?」

「確かに。お嬢様なんだし。」

「そこらのお嬢様だと料理のりょの字も出来ないのはザラだし。十分十分。」

-そう言うモノですか?-

「そうそう」

-と言うより、私貴族ではないのですが?-

「そうなの?」

「エトワールってファミリーネームもらってるし、流星姫様が流星姫様だったからてっきり貴族かと思ってたんすけど。」

「それに、一応領主の娘なわけですし・・・結婚の毛の字もなくてほとんど同棲だったらしいけど」

「ペチュニア様は、貴族ではなく、一般市民じゃぞ?ワシらもじゃが。」

「え?そうだったんですか?」

「うむ。ペチュニア様は、面倒くさそうだし却下とか言っておったからのぉ。」

「なるほど・・」

「言い方を悪くするとかなりの自由人だったらしいし、そう考えると当然か?」

「確かにそうだな・・けど、たたずまいとか礼儀正しさとかみたら普通にクテン様って貴族だよな?」

「うんうん。」

「お嬢様扱いも、あしらい方もすっごい様になってるし。」

-そんなつもりはないのですが?-

「まぁ、周囲が勝手に思ってるわけだし、放っておけ。」

(コクリ)

カルナもそう言ってますし、そうですね。



「はぁ・・」

「どうした?」

「クテン様の成長の著しさに思わず。」

「あぁ。分かる分かる。男子は3日たてばなんとやらとか言うけど、そのレベル以上だよな。」

「確かに。クテン様・・マジで美人になりまくってるし。確かに容姿は整ってたしすっごいかわいいなぁとは思ってたけど、その変化がやばすぎる。」

「かわいいから美人に変わっていくところが女の子だなぁとは思うけど、その激変具合がぱないよな。」

「あの頃のように膝にのせて愛でていた頃がすっごい懐かしい。」

「確かになぁ。今やるとしたら、膝枕してあげるくらい?」

「肩を貸して寄り添ったりとか背中を預けたりとかは?」

「それ・・・良いね。」

「後は・・止めておこう。」

「あぁ・・確かに。」

「変態に思われるのはいやだ。」

(?)

「あぁ・・クテン様気にしないで下さい。」

(コクリ)

寄り添うだけでも幸せなんですか?


すごく不思議です。

お兄さんたちが言うには、私は清楚系の美人で、物静かで礼儀正しいところが図書館の君とか似合いそうとか言われてます。

なぜに図書館?と思いましたけど。


ちなみに私は、シャスティを膝の上で愛でつつ、ハディちゃんを背もたれにしてみんなを撫でてあげてます。

カルナは、ハディちゃんの背中の上にいて、私に好きなように撫で回されてます。


「リア。そろそろ寝る時間だ。」

(コクリ)

-皆さんすみませんが・・-

「気にしないで下さいよ。しっかり寝て下さい。」

「クテン様に夜の番をしてもらうとか逆に申し訳ない気持ちになるし。あはは」

「ハディたちがいる故、リア。気にせずに寝ると良い。寝てもらった方がワシらとしては安心する」

(コクリ)

-はい。おじいさま-




夜は相変わらず番をさせてもらえずさっさと寝ろと言われてます。


まぁ、ハディちゃんたちがいるのでいてもしょうがないのですが。

体力はホント平均的ですが、同じ年頃の子たちと比べるとまだまだ低いですから。







翌日

「クテン様・・ホントよく食べますね。」

(?)

「ワシやカルナたちは見慣れておるが、やはり多いかのぉ?」

「いやぁ・・多いでしょう。」

「普通に大盛りを2人前ぺろりだし。」

「幼女様だった頃からよく食べてるなぁとは思ったけど、予想以上に食べてたな・・今更ながら思うと。」

「あぁ・・・まぁ、大丈夫だろ。」

「だな。材料はあるし、金も困ってないんでしょ?」

「まぁのぉ。特訓代わりにいくつか拠点を潰しまくっておったからのぉ。」

「やりましたねぇ・・。訓練代わりに俺等もかり出されて。」

「あまりに狩りまくるからアッチから流星の里までわざわざ来てくれるレベルでしたし。」

少し前に周囲に潜む指名手配犯たちの拠点を潰して回るという実戦代わりの殲滅戦をこのお兄さんたちを引き連れてやってたのですが、その潰した拠点の数と集まってたそいつらの人数が多かったせいで、指名手配犯とかを取り扱ってる団体の偉い人たちが流星の里まで直接お礼を兼ねてやってきたことがあったんです。

その時に、指名手配犯の一覧のファイルの更新や、報酬金などをまとめてしてくれたんです。


・・まぁ、山分けした状態で金貨30枚と凄い量でしたけど。

それぞれでその金額ですよ?

お兄さんたちは白目を剥いてました。

で、その後に、敵討ちをしてくれてありがとうとか、形見を取り返してくれてありがとうとか言ってわざわざお礼をしにやってくるお金持ちそうな人たちがやってくることもありました。

大抵は言葉だけ受け取って帰ってもらうのですが、ほとんどの人たちが気持ちだから!とか言って、お金を置いていくんですよね・・。

平均金貨5枚。



・・いやぁ。

稼ぎましたね。

予想外な方向で。


まぁ・・私の体質である悪心撃滅が反応してとことん殲滅するまで止まらなかった私にも原因はあるんですけど、学費を払ったり入学する為のお金とか後々に必要になりそうなお金を稼ぐ必要があったのでちょうど良かったと言うことにしました。


そのせいなのでしょうか?

カードさんお願いします。








名前:フリージア・クラリティ・エトワール(悪心撃滅体質)

ランク:C(二つ名=魔鏡姫)

パーティ:ハリーファ(リーダー)


性別:♀

年齢:10

種族:半異世界人

職業:賢者、協奏師

称号:絶望を知る者、幻獣の家族、変態紳士ロリコンホイホイ、英雄賢者の正統後継者、神子クテン、狩人


属性:陰

体力:C

魔力:SS

攻撃:D

防御:E

俊敏:D

練度:SS


攻撃技1:【影操作】【射撃】【影纏】【影翼】【人形劇】

攻撃技2:【魔力反射】【物理反射】【性質変換】

攻撃技3:【杖術】【刀】【剣】【短剣】【鞭】【槍】【薙刀】【棍】【棒】【鎌】【斧】【かぎ爪】【合気】

補助技:【念話】【奉納】【心意加増】【精神統一】【アクロバティック】

自動技1:【圧縮記憶】【思考速度上昇】【並列思考】

自動技2:【心の瞳】【ショートクさんの耳】【心の歌】【騎乗】

覚醒:【侵食】【拡張】【守護者召喚】


衣類:精霊のストール、精霊樹のローブ

装備品:聖華の杖、教会の腕輪(EX)、幸運のイヤーカフ、聖木せいぼくの義手

写真:フリージア・エトワール、ペチュニア・エトワール


契約

【幻獣】八咫烏:カルナ

【幻獣】ガルディエーヌ・キャット:シャスティ

【妖精】オニキス・ゲル:スイ

【??】ウールスフィア:ラナ

【魔物】クロコディルガーディアン:ハディ


加護

ペチュニアの溺愛、流星姫ペチュニアの過保護

元英雄賢者/現神様のお気に入り、桜華おうかの子孫

下位精霊の親愛、上位精霊:リフの溺愛、精霊樹の巫女









狩人

魔物を初めとした、指名手配犯や盗賊などのような悪心の持ち主たちを含む敵全てを殲滅した相手に送られる。

別名、戦闘狂






戦闘狂扱いされました。

まぁ・・よく分かりませんが敵を前にすると私はどう猛な笑みを浮かべてるらしいのであながち間違ってないらしいですけど・・自分の顔は見えないので分かりません。

けど・・言われて見ると敵を前にすると心が高ぶるんですよねぇ・・それでしょうか?



それはさておき、いざクラリティ王国へ。

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