私・・リニューアルと書いて着せ替え人形
ギルドカードを作ってもらうと、それは純銀で出来たネックレスっていう首に飾るアクセサリーっていうのだったので首に下げました。
誰が見ても冒険者だって分かるようにする為にギルドカードは見えるように下げておく必要があるらしいです。
つまり、冒険者だってバレたくないとき以外はお洋服の内側に隠して~とかは駄目なんだって。
だから、カードには名前よりもランクの部分が見えやすく深掘りで、太字になってる。
後、紐?カルナが言うところの細い鎖部分は勝手に長さが調整される魔法が込められてるらしいです。
だから、あんなに長かったのにぴったりだし、余ったのがどこにもなかったんだね。
こういうのは、かゆいところに手が届くって言うらしい?よ?
よくわかんないけど。
後、獣魔の証としてカルナには純銀の足輪、シャスティには純銀の腕輪がついてた。
これも私のギルドカードと一緒でサイズがその人に併せて勝手に変わるんだって。
後、その腕輪と足輪には、主である人のフルネームがきざまれており、誰が見ても誰の獣魔だって分かるようにしてるらしい。
で、お部屋から出るとリリさんとアンさんはいなかったけど、ダンさんとゼルさんはいた。
換金?っていう物をお金と交換するのは終わってたみたい。
「お、お帰り。無事に終わったみたいだな」
「そっちが先に終わってたのか・・まぁ、分かってたけど」
「まぁな。」
「女性陣は?」
「あぁ・・・宿探しのついでに服探しだな・・うん。」
「そうか。」
「んでほい。そちらさんたちの金」
「これ全部か?」
金色のが2枚と銀色のが67枚、銅のが86枚
カルナが教えてくれた。
金貨は結構貴重なんだって。
金色のが金貨
銀色のが銀貨
銅のが銅貨
銅貨が100枚で銀貨1枚。
銀貨100枚で金貨1枚だって。
お母さんは銅貨1枚が100円ってつぶやいてたらしい。
カルナが言うには、
銅貨1枚:100円
銀貨1枚:10,000円
金貨1枚:1,000,000円
円って何だろう?
カルナが言うには、ステータスに出たようにお母さんは異世界人で、その異世界のお金の単位のことじゃないかって。
後、金貨が100枚で白金貨1枚で、白金貨100枚で黒金貨1枚なんだって。
カルナが言うところの私の両手に収まるくらいの大きさの果物1個で銅貨1枚くらいだって。
だから、いっぱいあるからちょっとやそっとじゃなくならないんだって。
「そうだぞ?きっちり計算して分けてるぞ?」
「だが、服代とか色々あるだろ?さっ引くもんが」
「あぁ、それはこっちで持つよ」
「良いのか?」
「あぁ、出させてくれ。と言うより、おごらせてくれ。こっちからすると子供に金を出させるなんて許せないんだ・・甘えさせてくれ。」
「それはこっちの台詞だ・・だが、ありがとう」
(ぺこり)
「気にするなよ。なんだかんだでフリージアには助けてもらったことだって何回かあるんだし。」
(?)
「何かしたか?偶然敵を倒せたのが何回かあったくらいだろ?」
「それもだが、フリージアがいてくれたおかげでリリが積極的に索敵とか戦い以外に目を向けてくれるようになったし、アンがずっと笑顔だったしな。俺等だってそうだ。」
「アンは俺等が見た限りでは、最初っからずっと笑顔だったぞ?」
「あぁ・・お前らからすれば分からないかもしれないが、アンは過去にフリージアほどじゃないがいじめとかにあってあまり笑わない子だったんだよ。」
「そうだったのか。」
「だから、それらのお礼ってこともあるんだ。」
「わかった。」
そこでリリさんたちが帰って来た。
「ただいまぁ!」
「ただいま戻りました」
「おうお帰り・・・ってなんでそんなに大量なんだ?」
「え?お洋服と、調合薬の材料を片っ端から一通りと、おまけでくれた果物系とお野菜系がたくさんと、貢がれた保存食系に、女の子セット!全部!近くにいた男共がおごってくれたからタダよ!」
「私は言ったんだけど、何を言っても俺たちの気持ちだから気にするな~って・・」
「あぁ・・問題になってないならそれでいい。」
「んで、女の子セットって何だ?」
「ん~櫛とか手鏡とか髪留めとかよ?」
「その入れ物は?」
「化粧ポーチって言うそういう女の子セットをまとめて入れておく専用の小物入れよ?そういうのに入れとかないとごちゃごちゃするでしょ?」
「あぁ・・なるほどな・・で、宿は?」
「うん。運が良いことに男女別々で大部屋2部屋、お風呂付きがあった!」
「値段は?」
「なんか、タイミングが良かったらしくて1泊2部屋銀貨5枚!ご飯お風呂込みでだよ?すごくない?」
カルナが言うには、安いところだと銀貨1枚くらいらしいけど、お風呂なしでご飯も別になるんだって。
それと、今回お泊まりするところは普通だったら銀貨10枚は軽く超えるんだって。
半分も安いからすごく運が良いんだって。
「すごいな。何があったか聞いたか?」
「なんか、ちょっと前にすごいお客さんがいて、気に入った!とかで宿代とは別でいっぱいお金くれたって」
「あぁ・・なるほど。2人が問題ないって言うなら大丈夫なんだろう。お前らも行くぞ」
「あいよ。フリージア、シャスティ行くぜ?」
(コクリ)
「にゃう」
泊まるところが決まったらしいです。
それから、お宿に到着です。
木造3階建てでところどころに石材を使ってる感じでした。
立派なところだなぁとぼんやりと考えてるとゼルさんがなぜかこんなことを言ってた。
「にしても、過去のことはそれなりに聞いてたが、周囲のことはフリージアはガン無視か・・食い物もアクセサリーも・・・・・それはそれですごいな・・興味がないわけじゃないが、チラ見したらそれで終わり・・」
「気にはなってもそこで終わるんじゃないんですか?ただ言うなれば、気になったで本人はそれで満足みたいな?」
「どうなんだい?保護者さん?」
「だろうな。後は、自分の意見を表に出すという部分がゼロだからな。押さえ込むのが無意識レベルで癖になってるとも言うが。」
「あぁ・・過去のことを聞いてると納得するわ。」
「とりあえず、入りましょう?お金は既に払ってるの」
宿に入ると、宿の人らしきお兄さんが優しくお出迎えしてお部屋まで案内してくれた。
その時にご飯は何時頃に部屋に持ってくるって言ってた。
お部屋の中は、カルナが言うところの洋間だった。
1つの部屋に、ダンさんとゼルさん
もう1つの部屋に、リリさん、アンさん、私、カルナ、シャスティです。
で、ダンさんたちのお部屋の方が広間?っていうご飯食べたりみんなでのんびりしたりする部屋がおっきいので、ごはんするときはそこに集まるということになった。
どうして、ごはんするときだけ別の部屋を使うんだろう?
しかも、寝るところものんびりするところもおトイレするところも全部別々。
「フリージア、これが本来の部屋だ。部屋によっては多少の違いはあるが、大体はねる場所とご飯をしたりのんびりしたりする部屋は同じ部屋でも部屋を半分にしたりして違う場所にあるモノなんだ・・あれがおかしかったんだよ。」
そうなんだ。
全部1部屋にあるのはおかしいこと。
あったとしても壁とかで区切られてるんだって。
「では、お風呂に連れて行きますね」
リリさんはここに来たときのお仕置きとしていないから、アンさんと私2人です。
で、リリさんはというと理解はしてたけど我慢は出来なかったらしく、カルナとシャスティを抱きしめて攫っていきました。
後で3人でお風呂するらしいです。
で、攫われるときにカルナが
「気をつけろよ!?マジで慎重にするんだぞ!?目を開けろ閉じろ、息をするなしろって言う部分も気をつけないと駄目だからな!?のぼさせるなよ!?」
すっごい叫んでました。
結果から言うとお風呂は2時間くらい掛かった。
理由は体を洗うのに1時間と40分、湯船で20分のんびりだったからです。
それとは別に、着せ替えと、髪型変更とかで更に30分
洗うのが長い理由は、アンさんはすごく洗うのが上手ですごく手早く洗ってたけど私があまりにも汚かったからすごい大変だったんです。
だって、泡が立たないとか泡の色が変わったとかつぶやいてたもん。
で、隅の隅まで爪の狭いところとか耳の穴とか髪を整えたりとかですごい時間掛かった。
このお宿は高いところだったらしく髪を洗うための石けんには汚れを落とすためのモノと、つやつや?しっとり?させるための不思議なのがあった。
この汚れ落とさない方のは、それはそれで大変だった。
だって、1回私に使ったらお湯ですすいでもひとかけらも泡が出てこないんだもん。
本来なら、お湯ですすいだら微妙にとろっとしたようなぬるっとした感じになるらしいんだって。
髪に吸い込まれたんだって。
それだけ痛んでるかららしいけど。
で、これ以上吸い込まない!ってところまでとことんやってやると妙なやる気を出してたアンさんによって徹底的に洗われました。
本来は1日でたっぷり吸い込ませても意味ないらしいけど、私があまりにも栄養とかがなさすぎるから皮膚とか髪からも貪欲に吸い込もうとしていたらしく、すごい効果あったって言ってた。
後々で気づくんだけど、私の加護にあったお母さん効果によって私がきれいになる為にどこまでも貪欲に吸収するようになってたんだって。
そして、お風呂から上がってきれいに水気を優しく落としてもらったところでリリさん登場。
それから、ずっときていたぼろ布じゃなくて、ちゃんとしたお洋服を着せてもらい、髪も傷んでるところを切ってくれた。
いっぱい切ったらしいけど全然切ったって分かんなかった。
すごい不思議。
足下には切られた髪がいっぱい落ちてるのに。
「出来たわよぉ!!!ほらぁ!!すっごいカワイイでしょ!?」
「お・・おぉ・・・・・大変身だな。」
「てか、こんなに変わるモノなのか?化粧とかしたのか?」
「いえ、してないわよ?髪が傷んでた部分を切ったりして整えてあげたくらいで後はとことん汚れを落として、異世界人が言うところのトリートメント?っていう髪に栄養をしみこませるアレを限界までぶっ込んでみただけよ。すごいでしょ!?光る原石とはこのことよ!!!」
「確かに・・・・だが・・なぜに、なぜにメイド服なんだ!?」
私の現在の状況を説明します。
髪はつやっつやでさらさらストレートな黒。
どこまでも純粋な漆黒の黒。
瞳は黒っぽく感じるほど濃い紫苑色という紫色の一種。
猫を豊富とさせる吊り目だが、キツすぎないほどだ。
そして、正統派?っていう白黒のメイド服って言うのを着てます。
メイド服って言うのは王様とか偉い人のお世話するお姉さんたちが着る服なんだって。
どうしてそんな服を私に?と思ってたらカワイイからと即答されました。
鏡を見て思いました。
私でもダンさんたちと同じ感想が出ました。
だって、自分で鏡を見てこの人誰?と思ったもん。
しばらくにらめっこしてると私と同じ動きしててようやく気づいたもん。
カルナとシャスティは誰とか言わなかった。すごくきれいになったねってかわいいねって褒めてくれたけど。
「リリ!!フリージアはまだ服の着方もまともに分かってないんだ!!カワイイのは認めるが!そんな着るのが大変そうなのを普段着にさせるな!!ってか、目立つだろうが!!かわいいけど!!!もっとシンプルなのにしろ!!!」
「大丈夫よ。そっちもちゃんと用意してるから。」
「じゃあこのメイド服は?」
「かわいいフリージアちゃんを見たかっただけに決まってるじゃない。」
「はぁ・・・・・普通のを用意してるらしいからとりあえずは良しとするか・・・はぁ・・」
「ちなみに言うと、このメイド服タダの黒のワンピースにエプロンとかその他諸々を縫い付けてあるから普通のワンピースを着るように上からすぽんとかぶせたらそれで終わりよ?」
「え?・・・ちょっと失礼」
そう言って、ダンさんがそっと私が着てるメイド服をあっちこっちつまんだり引っ張ったりしてた。
そして
「マジだ・・ホントにリリが言った通りだ・・・なんて無駄な技術を・・・」
「てか、エプロンの意味なくね?」
「えぇ、だってただカワイイから着たいって人向けに作ってあるから本来の仕様はガン無視されてるモノ」
「はぁ・・・」
「だとしても、目立つから却下。」
「保護者からだめ出し食らったし、お遊びはここまでにするわよ~っとちょっと待っててね~もう夕方だし、パジャマに着せ替えるから」
そして5分後
「カワイイでしょ!」
「あぁ・・確かにカワイイ・・かわいいんだが・・・それも、そのなんちゃってメイド服と一緒のとこで買ったのか?」
「えぇ、よく分かったわね?」
「だって・・・」
「なぁ・・」
「け、けどこれ・・・意外と売れてるらしいですよ?」
私が着てるのは、リリさんが言うには着ぐるみパジャマって奴らしいです。
真っ黒の猫タイプらしく、フードっていう頭に被るのがくっついてるの。
それで、そのフードってところに猫さんの耳っぽいのがくっついてて、お尻のところには尻尾があるの。
それから、夕ご飯の時間になり、私のことを知った宿の人がわざわざ私のためにパン粥っていう、白いとろっとしたスープに一口サイズのパンが浸してあるのを用意してくれました。
それをよく見ると小さなお野菜っぽいのがいっぱい入ってて、ペーストっていう形も残らないくらいちっちゃくしたいっぱい栄養のあるのを溶かし込んでるんだって。
カルナもこれなら食べて大丈夫って言ってくれたからありがたく頂きました。
すごくおいしかったです。
ご飯がおいしいと心がほわっと温かくなってすごく私の中の見えないところが満たされた気がしました。
初めての感覚だなぁってひっそりと涙をこぼしながらゆっくり食べてると
「フリージア、その気持ちが幸せって気持ちだ。それは、フリージアのために心を込めて作ってくれたモノだ。フリージアが大切だって気持ちがいっぱいこもってるからおいしいし、心も幸せでいっぱいになるだろう?」
(コクリ)
「その幸せな気持ちを俺たちはご飯以外でもたくさんフリージアに感じて欲しいんだ・・な?幸せってうれしいだろう?」
カルナたちが幸せになって欲しいって言ってた気持ちが初めて分かった気がしました。
ちなみに、そのご飯を持ってきてくれたお姉さんたちは私を見た後顔が真っ赤になって、ご飯をテーブルに置いた後、膝から崩れて手で口元を押さえながらぷるぷるしてました。
よくわかんなかったから首をかしげてたら更にそのプルプルはすごくなってた。
そして、夕ご飯が終わってその食器とかを回収に来てくれた優しそうなおじさんが挨拶してくれた。
ちなみに、私は私にしてはいっぱい食べたけどおわんの半分くらいは残ってしまったので、カルナたちが残りを食べてくれました。
・・すごいなぁ、私よりちっちゃいのに私よりいっぱい食べるんだもん。
「お嬢さんの体調があまり優れないようでしたのでそのようなモノを別に用意致しましたが・・正解だったようですね。」
「えぇ、すごくありがたかったですよ。それに、すごくおいしかったようです。」
「それは良かったです。・・それと、明日は何かご予定がございますか?」
「町をこの子に案内してあげようと考えていた程度ですよ?」
「私のお節介かもしれませんが、明日は教会へ行かれませんか?お嬢さんの今後の人生に良いことがあるようにとお祈りしておくとよろしいかと・・それと、教会には治癒魔法に優れた方が多くいらっしゃいますので」
「そうですね・・訪ねてみます。」
どこに行っても良いんだけど、なんで教会ってところには治癒魔法っていう体を元気にしたり怪我を治してくれる魔法が使える人が多いのかな?
「フリージア、教会は神様を奉ってある場所で、神様にお祈りしたりお願いしたりするための場所なんだ。後は、特別なことをするときに訪ねることもあるな。そこに治癒魔法が扱える人間が多いのは・・・ダン、どういうことなんだ?」
「主に治癒魔法などを鍛えるのには、魔力制御も大事だが、気持ちが最も大事なんだ。どれだけ相手を癒したいと純粋に考えることが出来るかってな。後は、回復するイメージも大事だが、そういうことは教会で鍛えることが非常に多いんだ。だから、治癒魔法を求めるときはまずは教会を探すと見つけやすいってわけだ。」
「そういうことか・・なるほどな。よし!明日は教会だな!」
「おや・・そちらの鳥さんはしゃべれるのですね。」
「フリージア・・この子の保護者みたいなモノだからな。」
「なるほど。そういうことですか。お嬢さん・・フリージアさん、神様にご挨拶しておくときっと良いことがありますよ。」
(コクリ)
「良い子ですね。おっと、そろそろ仕事に戻らなくては・・では、失礼致します。」
それから私たちは、それぞれの部屋に戻り寝ました。
ベッドって言うのは、すごくふかふかでまるでお空に浮かぶ雲みたいにほわほわしてあっという間に寝ちゃいました。
ちなみに、リリさんとアンさんに両側から抱きしめられた状態で寝てました。
カルナからは後に抱き枕になってたって言われました。
翌日
なぜかリリさんの提案により、アンさんと一緒にお風呂に入ることになりました。
昨日いっぱい洗ってもらったからきれいだって思ったけど、こういうのはこまめに洗ってきれいにするのが女の子として大事なんだって。
で、お洋服はあっちこっちにふりふりがついてる真っ白なワンピースって言うのを着てました。
ちなみに着た後に、リリさんたちが
「天使だわ!天使が降臨したわ!!」
と叫んでました。
よくわかんないけど褒められてたらしいです。
それと、朝ご飯はフレンチトースト?っていうふわっとして甘いパンでした。
甘いのは果物以外で初めて食べたけど、果物と違った不思議な甘さでおいしかったです。
アンさんが言うには、女の子は甘い物が好きな人が多いんだって。
何でって聞いたら、そんな物らしい。
そして、男の人はお肉とかのがっつり系?っていうのが好きな人が多いんだって。
お肉は危ないって聞いたよ?
男の人ってすごいんだね。
それから、ちょっとずつ体力をつけた方が良いってカルナが言ったため、私はようやく歩いて町を移動出来ました。
杖さんに支えてもらいながら両サイドからリリさんとアンさんがぴったり寄り添って上にはカルナ、前をシャスティ、後ろからダンさんとゼルさん。
みんな私を心配してくれてるらしいです。
いっぱい休んだのと、ご飯がおいしかったおかげなのか森の中をうろうろしてた頃よりいっぱい歩けました。
リリさんたちがこっそり私の護衛だって言ってたけど、護衛って何だろう?って思ったら。
カルナが、色んなことから護るってことだって言ってた。
でも、周りの人はみんな避けてくれたよ?
なんでか顔が赤かったしリリさんたちじゃなくて私を見てるのが多かったけど。
怒ってるって感じじゃなかったからちょっと不思議。
感じたことのない視線だったし。
まぁいいや。
リリさんたちが任せてって言ってたからお任せして頑張って歩きます。
「ほら到着だ。ここが教会だ。」
真っ白でおっきな建物です。
ガラスって言う透明でつやつやな壁は他のお店にあったようなのじゃなくて色んな色。
すごくきれいだと思う。
そして中に入ると、その色んな色のガラス・・ステンドグラスって言うらしいけどそこから入ってくる光がお部屋の中を照らしててお部屋の中が色んな色に光っててすごくきれいだった。
お外から見るよりもきれいだって思う。
すごいなぁ。
こんなにきれいだったら神様もうれしいよね。
神様って人がどんな人か知らないけど、お母さんがけちって言ってた人だよね?
お仕事大変なのかな?
神様って何してるんだろう?
まぁ、いいや。
それから、ダンさんたちがシスターさん?っていうここで働いてるお姉さんたちとお話ししてる間にお祈りをします。
きれいな背中に羽の生えたお姉さんの像に向かって目を瞑って両手を胸の前でギュッてしてお願い事するんだって。
いわれたとおりにして私は、カルナたちといっぱい楽しくて幸せなことをしたいなってお願いしました。
すると頭の中でこんなやりとりが聞こえた
-ほら!見なさいよ!!カワイイでしょ!?カワイイでしょう!?!?-
-ぐえっ!苦しい・・ってか、なんで一般霊であるあなたが神の本殿にいるんですか!?-
-娘がカワイイから!!-
-理由になってません!-
-良いのよ!かわいい娘の為ならなんだってやるわ!!母は強いのよ!-
-気持ちは分かりますが、意味が違います!で、いつまでここにいるんですか?あなたのお願い事もしっかり叶えたのであなたの娘さんには加護がきちんとつきましたよ?-
-そう言いながら、あんただって加護を授けたじゃない。ね?元賢者でその功績を認められて神様になったお坊ちゃん?-
-ま、まぁ・・あの環境の中で変わらぬ清らかな心がとても素晴らしかったので正統後継者として認めましたが・・あなたも、私と似たようなモノでしたね・・-
-まぁね。産む前からフリージアちゃんのこと愛していたもの//-
-そうですね。はぁ・・まぁ良いでしょう。その分私の仕事を手伝って下さい。ここにいることを条件としてしっかり働いて頂きますよ?-
-ホント!?やる!やるやる!-
-お願いしますよ?・・・てっきりあなたのことですから転生してあの子の元に行きたいとか言い出すかと思いましたが-
-初めはそう考えてたけど、あの手紙を送ったときにあの子を必死に支えているカルナちゃんとシャスティちゃんと、その子たちとのやりとりを見てたら私はお邪魔だなって思っちゃったのよ。だから、今はこうして見守りたい・・・。-
-やはり、あなたは強いですね。-
-魔法は自信があるけど、体は超弱かったわよ・・リアル病弱キャラだったし-
-そうですね。ですが、あなたが病弱だったからこそ今のような考え方が出来ていたと私は個人的に考えますよ。-
-そうかもしれないわね。-
それから声は聞こえなくなった。
それに併せてお祈りを終わらせる。
・・優しくてお兄さんくらいの透き通った声と、すごく優しくて明るくて、すごく私の心が満たされる気持ちになれるきれいなお姉さんの声がした。
すごく私のことを考えてくれてた話が2人がしてた。
・・あれが、お母さんとあのお手紙に書いてあった神様のことだったのかな?
声を聞くことが出来て良かった・・これからも頑張るから見守っててね?お母さん、神様。
お宿のおじさんの言うとおりだった。
神様にご挨拶したらすごい良いことがあった。
お母さんと思う人の声を聞くことが出来た。
でもお母さんは、私のことを見守るために神様のお仕事をお手伝いすることにしたっぽい。
すごいなぁ。
で、お祈りを終わらせて周りを見渡すと何でかシスターさんたちとリリさんたちが言うところの回復魔法を使う人たちと思われるローブ姿の人たちがいっぱい集まってた。
すごく驚いた顔をしてる。
でも何で私を見てるの?
「フリージアちゃん・・あなた、本当に何者なの?」
リリさんがすごい驚いた顔してた。
何かあったのかな?
「フリージア・・お前がお祈りしてる間な?フリージアの体がすっごい光ってたぞ?ふわっと」
「にゃんにゃん」
うんうんと頷くシャスティと説明してくれたカルナ。
(?)
「お嬢さん、ここではたくさん人が見ていて皆さんが落ち着かないでしょうからこちらへどうぞ。」
すごい優しそうな白いおひげを生やしたおじいさんがそう言ってました。
「神父様!」
しんぷさんと言うらしい。
カルナが言うには、教会の中でもとっても偉い人なんだって。
それと一緒に回復の魔法が誰よりも上手なんだって。
で、カルナがついて行けと言ったのでついていきました。
「ふぅ、やはり人目が集まると落ち着きませんからね。お茶もお菓子も好きに食べて良いですよ。」
食べて大丈夫なの?
「それとそれなら大丈夫だぞ。」
白くてふわっとしたマシュマロって言うのと、色んな色でサクッとするマカロンって言うのを頂きました。
朝食べたのより甘いけど、不思議なくらいにすっと溶けていく。
不思議な味・・だけどおいしい。
「気に入って頂けたようで良かったです。」
「わざわざここまでありがとうございます。」
「気にしないでいいですよ。そちらの鳥さんがこの子の保護者のようなモノかな?」
「そうですね。それで、どうしてフリージアはあんなに光ってたのか分かりますか?」
「おそらくは神様に気に入ってもらえたのでしょうね。フリージアさんはとてもきれいな心をお持ちのようなので。」
「そういうことだったのか・・で、フリージアはあのとき何かあったんだろ?」
さすがカルナ。
よく分かってますね。
「教えてくれるか?」
「誰にも言いませんので私にも教えて頂けますか?」
「大丈夫だ。この人は信頼出来る。」
カルナが言うので、あいうえお表を出してもらっていっぱい指さして何があったのか一通り話しました。
すると、おじいさんはびっくりした顔で、カルナたちはどうしてか苦笑いしながらすごい長いため息をついてました。
次回は、23日に投稿致します。
日曜日も投稿致します。