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道の真ん中にデン!・・・えぇ

義手だけど、左腕が復活した私です。

お城で義手を動かすための特訓を一通り終わらせ、後は継続して練習すればその内出来るよ?と言われたので、旅を再開している現在です。



そんなこんなで左腕は宙ぶらりんなままでたまーにぴくっとしか動かせる程度ですけど、慌てたら駄目って言われたのでちょっとずつ練習中です。

とはいえ、やっぱり気になっちゃうんです。


それに、少しでも練習して早く動かせるようにならなくちゃって気持ちが溢れちゃうから隙あらば練習しちゃう毎日。

一応カルナたちも襲ってくる魔物は私の代わりに倒してくれてることが多いけど、やりすぎは駄目と言われてる感じです。





とはいえ、クマさんたちの襲撃みたいに慌ただしかったり大変だったりは特にないのでマイペースに進んでいます。

・・流星の里ってところに早く行きたい気持ちはあるんですけど、慌てて急ぎでも早くたどり着けるわけじゃないですし。

大陸はすごく広いから目的地まですっごい遠いんですもの。

それに、ハディちゃんに負担をかけちゃいますしね。









「リア様、どうぞ」

休憩中、ラウさんに果物のジュースをもらいました。


飲むといつもよりおいしいです。

首をかしげているとラウさんがどこかうれしそうに教えてくれました。

「あの城で、色々教わったんです。その結果を早速出せて良かったです。」

聞くと、皮とか種もまとめて絞ったりとか色々と食べ物を無駄にせずによりおいしく、より栄養満点にするワザが色々あったらしくその辺りを教えてもらったらしいです。

後、私は飲みませんけど、温かい飲み物で紅茶?とかそういうのの入れ方も教わったそうです。

よくわかんないですけど、入れ方で味が変わるらしいです。


不思議ですよね?

まぁ・・そもそも皮とか種とかは翠ちゃんが食べてくれるので元々無駄にならないんですけどね。

栄養満点とかですから無駄じゃないですけどね。





「だとしても・・ホントにもらっちゃいましたね。」

「あぁ・・・これから成長するのを考えると記念にとっとくくらいしか出来ないが・・・まぁいいか。」

何を言っているのかと言いますと、あのお城で着ていたドレスと、騎士服、メイド服を丸々もらっちゃったんです。

これからおっきくなるのを考えると今の私にぴったりサイズで作ってあるので着れない可能性がずっと高いです。

よくわかんないですけど、こういうのは記念にとっておいて壁に飾ってにやけるのが大人らしいです。


・・大人ってよくわかんないことしてますよね?


そんな説明を翠ちゃんから聞いたんですけど、隣でカルナが頭を抱えてました。


どうしたんでしょうね?












「リアの将来がすごい心配だ・・それに、嘘とも言い切れない・・翠のやつ・・妙な説明しやがって・・ったく・・。」

「あぁ・・頑張りましょう・・俺等が」

「そうだな・・はぁ。」



そんな会話をカルナとラウさんがしていたのを私は気づかず、シャスティはどこか面白そうに笑いを堪えてました。






で、途中途中で私の体質が反応するグループが出てきてことごとく殲滅しました。

一通り殲滅してから指名手配犯だとわかった現在です。

まぁ、どうでもいいので死体は翠ちゃんに食べてもらってそれ以外は翠ちゃんに保管してもらってますけど。

それで、殲滅してから気づきました。

腕の操作のために身体強化を維持したりと練習をしまくっていたせいなのか普段よりも魔法がスムーズに発動しました。

というより、一撃の威力も同じ魔力量で結構差があっていつもより強かったです。

まぁ・・・前のが1だとしたら1.3とかそのくらいですけど。


つまりは、魔力をより無駄なく使えるようになったってことなんだと翠ちゃんから教わりました。

でも、ステータスに表示される範囲ではないらしいのであれですけど。


というよりも、使った魔力量に対して発動する魔法の威力の割合はステータスには出てきません。

例えば魔力を1つ使って2の威力を発動できる人もいれば、2の威力を4も魔力を使って発動する人もいます。

これは、魔力をどのくらい無駄なく効率よく使えるかで変わるので、実際に魔法を発動している姿を見ないと目視では難しいです。

魔力量はわかったとしても練度は実際に扱ってもらわないと難しいんですよ。


魔力じゃなくても、手先が器用かどうかわかる方法はいろいろあるらしいですけど、見た目で判別するには難しいですから。

それと同じ感じです。





で、進んでいたんですけど私たちは思わず足を止めてしまいました。

というよりも・・・



「なんだこれ?岩・・だよな?」

「岩・・ですね・・。」

「なんでこんなところに?・・しかも」

「えぇ・・・デカすぎますね。」


目の前にあるのはおっきな岩。

横が80メートル

縦に50メートルはありそうなすごーくおっきな岩。

おまけに普通の岩よりもすっごい硬そうです。


遠回りすれば進もうと思えば進めますけど、これを放置は何か嫌です。



「っていうよりもこの大岩から魔力を感じるんだが・・」

「あ、本当だ・・何なんでしょうこの岩。」

-これ、グラトニーストーンだ。-

「この岩のことか?」

-そうだよ?これは、岩の魔物なんだよ。-


翠ちゃんに教えてもらいました。




グラトニーストーン

とにかく大きな岩の魔物

襲ってくることはないが通常の岩よりもずっと硬く、魔法による攻撃は全てその魔力を吸収するため、無効化される。

大きければ大きいほど内包する魔力が多い証である。

ちなみに、平均的なサイズは縦横がだいたい30メートルほどだったりする。

獲得部位:魔石、魔力の霧





「魔力の霧ってなんだ?」

-そのままの意味だよ?そいつの体である岩が全部霧状になって魔力が周囲にばらまかれるんだよ。-

「それで何か影響ってあるか?」

-その魔力が何かの魔道具とかそういうのに吸い込まれればその魔道具が強化されるくらいだけど、岩とか石とか木とかに吸い込まれればそれが魔物になっちゃうね。吸い込まれる対象はランダムだよ。-

「おいおいおい・・じゃあ、放置した方がいいんじゃないか?」

-けど、倒しておかないとスタンピートホイホイになっちゃうよ?-

「・・なんだその嫌な予感をプンプンさせる名前は。」

-これは、魔力の塊が岩になったようなものだから、強い魔物にとってはこの岩を壊せばその魔力は全部自分の魔力になるからすごーい強くなれる素敵アイテムなんだよね。-

「じゃあなんでここには魔物がいないんだ?」

-弱い魔物だと逆にこの岩に魔力を搾り取られて死んじゃうからね。-

「・・なんて面倒な。」

-けど、熊よりも出会う頻度は少ないからレアだよ?-

「だとしてもなぁ・・・はぁ・・。仕方がないさっさとやるか。」

「そうですね・・そうなるとリア様とは相性が悪いですね。」

「確かにな。リアの攻撃がそのまま吸収されちまうってことだしな。」



というわけで、私は不参加

その他のメンバー全員でこの岩に攻撃してましたが。


「俺だと傷すらつかないし、ラウだと威力を上げるために剣に纏わせていた風の魔法も吸収されちまうし、シャスティでもうっすら傷がつく程度・・おまけにハディでようやく傷がつくのに加えて、翠でさえ【溶解】してもほとんど溶けてないし・・・なんだよこれ・・硬すぎだろ」

て感じで、全然壊れそうにないです。


試しに私も魔法で貫いてみたけど、あっさりとその岩のご飯になっちゃいました。

じっくりと視てみるけど外から吸収された魔力は内部の中央部分・・たぶん核に当たる部分に集まっている。

それに、体に当たる岩には全体的にムラなく魔力が満ちている。

弱点っぽいところはないみたいですね・・むぅ。




で、カルナたちが攻撃しているときにふと気づく。

攻撃して傷を修復するときに魔力にムラが少しだけできる。

そして、中央部分から魔力がその場所に流れ込んでいるみたいです。




それを見てわざと数発魔法を飛ばしてみる。

当たった直後に吸収されてしまう。

その吸い込まれた魔力を見ると全体的に広がるようにしみこみつつ中央に集まる。




ん?

ちょっと気になることがありさらに数発魔法を先ほどよりも魔力を多めに込めてぶつける。

当たり前だけど吸い込まれる。

ほんのわずかだけど、吸い込むのに時間がさっきよりかかったような?

それと、持て余した魔力がそいつの中の魔力のムラがおっきくなったような・・。

それどころか、中心部分からこれ以上はいらない・・んーお腹いっぱいできつい・・みたいな感じがします。


もしかして・・・・



さらに数発・・今度は一定間隔で魔法を飛ばし続ける。

その光景を見ていると確かに吸収しているけど・・


やっぱりそうだ。

吸収はされるけど、吸収したのを自分の力に変換するのに時間がかかるんだ。

しかも、保管出来る魔力量にも限界があるんだ。

何と言いますか、もぐもぐしててもゴックンするのに時間が掛かる感じですね。

この体の大きさは、頑丈さと魔力が多いってこともあるけど、保管する魔力量の大きさも意味してたんだ。





けど、この大きさだからちょっとやそっとでどうにかなるレベルじゃないですね。

私が見えたその感じもほんとにちょっとした変化でしたし。

しいて言うなら、300のうち、1増えた・・そのくらいの感じです。





{皆さん集合してください。}

私が念話でそういうと全員が集まってくれました。



そして、私が視えたことを一通り話す。

「なるほど・・言われてみると納得出来ますね。誰だって、限界はあります。」

「なんでも食えるとか、どれだけでも食えるとか言っても結局は限度があるしな。だが、どうしてこれまでそんなことに誰も気づかなかったんだ?魔眼保持者はいただろうに。」

「おそらくは、魔力を吸収されるという理由から限界があると考える前に物理でどうにかしようと考えてしまったがゆえに考えることすらなかったのでは?」

「あぁ・・さっきまでの俺らと同じ考えだったってことか。」

「では、単純に魔力を一気に吸収させれば良いのでしょうか?」

「だとしてもあのデカさだ・・ちょっとやそっとじゃどうにかなるモノじゃない。その吸収するときに出来る魔力のムラ・・そして、攻撃され、回復するときに生じるムラ・・その辺りを利用した方が良いかもしれないな。」

-ムラが出来てるところをワザと突っつくか、ムラをひどくさせて内部から・・って感じ?-

「ざっくり言うとそんな感じだな。そうなるとリアの指示がメインになってくる。感知は出来ても事細かに魔力のムラなんて俺等には見えないし感じることは出来ないからな。」

(コクリ)


「よし、じゃあ、作戦開始だな!」



えいえいおー

とゆるーく気合いを入れていざ戦闘開始です。






{4-5、8-7、12-5、1-7、9-2}

何を言っているのかと言われますと、攻撃する箇所を指示してます。

この岩の魔物を真上から見た状態で北の方角を12と仮定して、12分割してる状態です。

つまりは、時計と同じですね。

で、地面から頂点部分(円の中央部分)までの縦方向を地面側を0、真上を10としています。


例えると3-5であれば、東の方角部分から中央辺りを狙えってことです。

攻撃して傷をつけることが出来ても出来なくても攻撃してもらってる感じです。


よくよく観察してみると攻撃される箇所に魔力を集中させて硬さを変更してるみたいだったからです。

攻撃される威力に合わせて纏う魔力量を増やしたり減らしたり。

でも、硬くさせる限度はそいつの魔力の濃度に影響されるらしいので、それを超えるとハディちゃんや巨大化したシャスティのように傷をつけることが出来ます。


そして、私は巨大化したカルナの背中の上に乗って空中から指示を出しながらみんなが攻撃してる箇所に合わせて魔力のムラがひどい箇所を中心的に結構まんべんなく狙って【射撃】で影の球体を飛ばして攻撃してワザと吸収させています。

おまけに、攻撃するタイミングも範囲も攻撃する影の形もランダムにしています。

一定の間隔で攻撃するとそれはそれでムラをひどくさせることが出来なくなりますからね。

形を球体にしたりとがった矢みたいにしたり、斬撃みたいに細長い感じにしたり。

後、大きさも変えたりとかですね。



そうやって、攻撃して魔力を使わせ、吸収させてため込む量を無理矢理増やして内部破壊を狙っている感じです。

ちなみに言うとハディちゃんたちは攻撃しながらワザと魔力を込めて攻撃してるので攻撃しつつも魔力を吸収させている感じです。

魔力の吸収と攻撃に対しての防御は別々のものらしく、吸収して自身の糧にしてからじゃないと、自身の防御をあげたり傷を癒したり出来ないようです。



その作業を続けていくのですが、傷をつけていると言ってもたかがしれているほどなので、ほとんど魔力を飲み込ませてる状態・・言い方を変えればお腹いっぱいを通り越してお腹痛いの状態にしようとしているようなモノです。

食べ物の中に食べちゃ駄目なのを混ぜる感じ?らしいです・・翠ちゃん曰く。




攻撃とかを続けて行く中で翠ちゃんから合図が来ました。




{皆さん5秒後に待避を}

私が念話で伝えると指示通り5秒後に一斉に距離を開ける。

そして、避けるのとほぼ同時のタイミングで岩の魔物は地面に吸い込まれ、ものすごい轟音と共に落っこちた。



何があったかというと、翠ちゃんに落とし穴を作ってもらってたんです。

半径100メートル、深さ100メートルのすっごいおっきいのを。

ついでに言うと中にはトラップ満載です。

どこから調達したのか分からないですけど、鉄っぽいすごく硬い槍みたいなのをびっちりと底に敷き詰め、その槍っぽいのが軽く沈むくらいたっぷりとよくわかんない液体でいっぱいにしてました。

聞くと、酸のようなものらしく、溶かすついでに魔力を乱すらしいです。

なら槍っぽいのもとけない?って思ったら、その辺りは加工済みだから大丈夫って言われました。


何でそんなのがあるの?

って思ったら、翠ちゃんはすっごい長生きなので色んなのを拾い食いとかしてたらしいです。

後は、気にくわない人がいればその人が大事にしてるのをワザと食べたりとか。



と言うことらしいです。

この謎の液体も同じらしいです。


どうやら、国を丸ごとどうにかしちゃおうとか考えてるアホがいたらしく、その人たちのお仕置きついでに奪っちゃったらしいです。

ちなみに、そのお馬鹿さんは翠ちゃんが作戦の要をそいつが設置した後で食べちゃったので堂々と自白した後でトラップは発動せず・・で、とりあえず捕まり、その国の偉い人が調べると黒い情報が出てくる出てくる・・・という感じであっという間にお縄についちゃったらしいです。

後にその人は奴隷になってそれはそれはスリルしかない人生を送ったらしいですがその人の二つ名は”自称(笑)災厄”だったそうな。


まぁ、国をどうにかしようとした理由はその人が個人的にやらかした結果追い出されてその逆恨みという自業自得なモノだったそうです。







で、話は戻して。

その謎液体とかはずっと保管してたわけですが、今回の作戦の途中でそういうのがあったのを思い出したらしくなら使ってしまおう!ってなったそうです。

元々私たちで魔力を乱したりしてたのに加えて魔力をたっぷりとたたき込んでたので全体の3割くらい乱れてる状態で自身の重さで仕掛けられてた槍っぽいのがきれいに刺さり、槍っぽいのには、たっぷりとその謎液体がついてましたし、すっごい勢いで落っこちたので水しぶきが起り、更に自分に全体的にそれが引っかかった。

更に地面を更に陥没させてる有様。




そして私はそいつの魔力の乱れ具合を確認しながら最後の仕上げ中。


ちなみに魔力の乱れは、多ければ多いほど魔法の発動が出来なくなるものなんです。

100%・・つまりは、体内の魔力全てが乱れてると魔力を一部に集中させることすら出来なくなります。


例えるなら、体を動かすのと同じかもしれません。

乱れを痺れに例えます。

全身が痺れてると動けませんし、痺れる割合・・と言いますか、痺れる強さ?が弱ければ動きにくい程度ですし、強くなればその分動けなくなります。

魔力の乱れは、魔法発動を体を動かすと考えると同じ感じです。

というのは、カルナと翠ちゃんの教えです。




「リア様!そろそろ魔力が切れます!」

{無理をせずに下がってもらって大丈夫ですよ。}

今は遠距離で攻撃するか、シャスティが趣味で作った毒を投げ込むくらいしか出来ません。

そいつに直接触れると魔力を奪われるので、命の危機ですから長時間触れるのはよくありません。




そして、私の仕上げは準備完了です。

「リア・・お前・・」

{お母さんのことを聞いてたので}

「そうか・・・思いっきりやれ。それでこそ流星姫の娘だ。」

(コクリ)






空には、100は超えるほどの影の槍が覆い尽くす。

そして、それらの槍はどれもものすごい速度で回転している。

更に、100の影の球体が宙を舞う。

それぞれの球体の表面が若干揺らめいていたりうごめいていたりする。








「全員全力で逃げろぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおお!!!!」

カルナがそう叫ぶとラウさんたちは空を見上げ引きつった表情になりすっごい慌てて逃げる。




そして私は、空に展開していたうごめく影の球体を影の槍の先端部分に纏わせ、全力でそいつに向かってたたき落とした。


すると、ものすごい速度で槍は岩に向かって降り注ぎ、突きささる。

と言っても全体の2割ほどしか食い込んでいないが。

そして、そいつの特性で吸い込まれるが





弾けなさい




私が念じると槍はそいつに刺さらなかった部分が突如花が開いたように数本に裂け、べったりとそいつにくっつく。

そして、








ドカァァァアアアアアアアアアアアン!!!!!






ものすごい勢いで大爆発する。





ドカァァァアアアアアアアアアアアン!!!!!





なぜか2回爆発した。

おまけにさっきよりも威力が高い。

爆風でみーんな吹っ飛びました。

カルナは空に飛び上がって上手く衝撃を逃がして、ラウさんやシャスティたちはみんなくっついたり木にしがみついたり、翠ちゃんに助けられたりしてどうにかなりました。

















「うわぁ・・・予想以上にえっぐい。」

「ペチュニアさんの十八番であり、流星姫の代名詞となった一撃。ありとあらゆる魔法が空から流星のように降り注ぎ、そして、着弾後に大爆発。」

「アレに名前はなかったはずですが、あのワザが後に流星姫と呼ばれるようになった所以でしたね。と言うより2回目の爆発って何ですか?」

-ついでに、可燃性のを色々とぶっ込んどいたよ。アレで中途半端に生きてたらリアの負担がおっきいでしょ?-

「あぁ・・そういうことか。」

-ざっくり爆発しそうなのを大量にぶっ込んでおいた。後、一部の人が言うには混ぜるな危険もしっかりしておいたから更に威力増加。-

「・・人間相手にはするなよ?」

-リアの体質が反応しない奴にはねー。後バカにはする予定-

「・・余計な被害を出すなよ」

-はーい-

「それで、どうだ?」

-良い感じだよ。-


今は、大穴を翠ちゃんがすっごい薄ーく広がって蓋してます。

理由はそいつが倒れた後なので、霧となって魔力が霧散してしまうからです。


・・だって、霧散したら魔物になっちゃうらしいですし・・他の植物とか岩とかが・・


で、その魔力の霧は翠ちゃんがさりげなく落とし穴の中に仕込んでおいたちっちゃな球に吸い込まれてます。

それは、以前羊さんたちからもらった魔力をためるっていうあのビー玉みたいなのです。

魔力を吸い込むらしいのでこれに収めたら安全?って思って提案したらやってみる価値ありってなったんです。

ムリだったら翠ちゃんが食べるだけですから。


でも、翠ちゃんが言うにはぐいぐい吸い込んでるみたいなので成功みたいです。



それと、どうして最初からアレを使わなかったのかと思いますけど、最初に使っても倒せてませんでしたよ?

魔力を乱してる状態に加えて、ワザを発動させる私の魔法とそいつの核の部分がつながっていたからこそ出来たんです。

魔力を吸い込んでいるときは私の魔法の魔力とつながっていると言うことです。

で、それで爆発させれば魔力がつながるので核からドカン出来るんです。

後、魔力が乱れている状態じゃなかったら多分爆発する前に対処されてる可能性がありました。

その魔力のリンクをきったりとか色々と・・ね?






-はい。リア。-

お礼を込めてなでなでしてあげながらそのビー玉・・確か、マジックストッカーでしたっけ?

それを受け取り、ポケットに収納。


「とりあえず、討伐お疲れ・・と言いたいところだが・・翠。土は残してるか?」

-残してるよ。けど、陥没したりしてるし、穴に土埋めてもフワフワしてるから足りないと思うよ?-

「そうか・・とりあえず、土を全部出してくれ。」

-はーい-

そして、空いた大穴の中を翠ちゃんが全て収納せずに食べた後、そこに土を全て出す。

幸いなことにあちこちで翠ちゃんが食べた土が収納されてたらしくその分も含めて大量に出したのでどうにか穴は埋まりました。

ただし、地面の高さは均等ですけどふっかふかです。


「これ・・間違いなくここを通った奴・・埋まるよな?」

「ですね・・沈みますね。」

「にゃう?(面倒ですし植物の種を大量にばらまいておけばいかがですか?)」

「あぁ、魔物が落としたのをか。」

「にゃ~う(誰かが沈むよりは障害物になったとしてもそれよりマシではないかと)」

「よし、採用。後のことは知らん。」

そして、これまで手に入れていた魔物さんたちが落とした植物の種(すっごい速度で成長します)をばらまいた後、お水をしっかりとかけた後、私たちはその場を後にして先に進みました。



後ろですっごい速度で成長していく植物の姿が見えた気がしましたけど気のせい気のせい。





ちなみに、その場所は後に多くの人が首をかしげることになるそうです。

私たちは今後知ることにはならないのですが、初めはあの岩の魔物がいなくなって首をかしげ、おまけにジャングルが出来上がってるのに、それらの植物はお野菜だったり果物だったりとごちゃごちゃと鈴なり状態で誰の仕業か調べようにもそんな痕跡や跡形もないため、調べようがなく周辺の国の偉い人たちは首をかしげ、近くに住むその他の人たちは良い収穫場だと喜んで収穫しつつ、出来るだけ長期間使えるようにとその場の管理を自主的に行なうパーティが複数出来上がったりということになったそうな。





まぁ、ここだけの話私たちって結構その場の証拠隠滅のために植物の種(魔物産)をばらまくことが多いんですよね。

だって、育つし、場所とるから良い感じに証拠はなくなりますし、お野菜や果物とかがほとんどなのであっても損はしませんしね。

だから、魔物を倒して手に入れるのはもちろん、町でそんな感じの種を買ったりすることもしばしば。

それに、魔物からとれるからと言って、その植物が魔物になることは基本的にないですしね。

大丈夫です・・多分。













「よし、予想外な障害物があったが気を取り直して出発だな。」

「そうですね」

「にゃう(あの岩のおかげか魔物が少ないですね)」

「スタンピートの余波みたいなものだろうな。」

-スタンピート後だと魔物が一時的に増えるけど、あいつがいなくなった後はそういうのはない代わりにしばらく魔物が少なくなるんだよね-。しばらくしたらじっくりと元に戻るけど-

「どうせだ。今のうちにさっさと進んじまおうぜ。」

{ハディちゃん。全力疾走でお願いします}

「ニャー(喜んで)」




「こうして、魔物に襲われずに順調に先に進めていることがとても懐かしく感じるのはなぜでしょうか・・」

「あぁ・・あのクマもどきのせいだろうな。」

「そうでしたね・・。アレのインパクトが色んな意味ですごかったのでそう感じたんですね・・納得です。」

「後は、あの城であったイベントが盛りだくさん過ぎたことだろうな」

「暗殺者を捕まえたり、リア様の左腕が義手として復活したり、その特訓でしばらく過ごしたり、騎士たちと訓練したり、討伐など色々としてましたからね。」

「確かに色々やったなぁ・・てか、巻き込まれたな。確かに大変だったが色々と得る物はあったし、それなりに楽しかったしな。」

「そうですね。一番はリア様の左腕ですが、俺も色々と学ぶことが出来ましたし、何より年齢も身分も関係なく楽しく過ごすことが出来ました。」

「他人と楽しく過ごす・・言うことは簡単だが、実際にと考えると意外と難しいんだよな。」

「そうなんですよね・・。誰かしら企んでたり、仲良くする気が皆無だったりと色んなのがいるからなぁ。あぁやって、全員がフレンドリーで仲良く出来るのは珍しい。」

「特に身分を考えると難しいですよね。」

「そこがネックだろうな。ないとは言わないが、王と騎士、メイド、執事・・どうしても気分や職業で無意識のうちに線を引いてしまうんだよな。」

「えぇ。クラリティ王国もあの国と似たような感じで基本的に仲良しですよ・・あれほど、フレンドリーではありませんが。」

「なるほどな。まぁ、急ぐ気はないが、立ち寄ることは決定してるから。」

「お気遣い感謝します」

「気にするな。イリスさんって人と会うのもだが、あそこの教会にある図書館・・すごい気になるんだよな。後は、学園。」

「そうですね。知っての通り学園も図書館もあるので、様々な知識の集う国ですよ。神話からおとぎ話、過去の偉人や様々な歴史学びの場としても、非常に有名ですよ。」

「おぉ。それは良いな。」

「それ以外にも、食べ物もおいしいですよ。国王様が・・・えぇっと、現代と過去を含める、王族の方々が食べるのが好きだったらしく自然とそんな感じに」

「なるほどな。まぁ、行ってから考えるさ。」

「それが一番ですよ。」





私たちは、これからのことを楽しみにしつつ先に進みます。

次はいよいよ流星の里ってところですね。


どんなことがあって、どんなところなんでしょう。

すごく楽しみです。

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