偉そうなおじいちゃんとご飯・・誰ですか?
騎士団のみんなと特訓をして欲しいという依頼を受けた私たちは、モリオンさんという美人でおっぱいが素晴らしい騎士団団長さんを筆頭に行ないました。
まずは私たちVS騎士団で模擬戦を行ないました。
その後は、騎士団の皆さんが普段からしている基礎トレーニングを行ないました。
私はかなり最初の辺りで挫折しちゃったのでなぜか代わる代わる騎士さんたちに抱っこされて重り代わり?なのか、要救助者を運ぶ練習?の被害者役?になって運ばれたりしました。
受け渡しがやりやすいためなのかずっとお姫様抱っこ状態でしたが。
時折肩車してくれる人も多々ありました。
おんぶは受け渡しが大変という理由で駄目だったらしく、普通の抱っこは夢がない面白みがないというよく分からない理由でだめだったらしいです。
まぁ、団長さんは普通の抱っこでしたけど。
騎士さんたちは私の顔が見たいという理由で最も見やすいお姫様抱っこチョイスでしたけど、団長さんは私のぬくもり?を最も感じやすい普通抱っこをチョイス。
全員「・・・・・」
で、現在私を見ながら微妙な表情になって固まってます。
「あぁ・・やっぱりそうなりますよね。」
「あの・・フリージアちゃんのあれは一体・・・」
「団長・・・あの幼女様何か召喚するつもりなんですよ。」
「それか、アレは・・・はっ!そうか!」
「何か分かったのか!?」
「幼女様は神子様!つまりアレは、神様がいるとされる天界と交信を行なっているんだ!」
「そ!そうなのか!!」
「いや、そんなんじゃないから。リアが独自に編み出したトレーニングみたいなモノだ。」
「え?違うの?」
「違う違う。てか、アレは精神的な何かを削られていくような気がする謎の踊りだ。」
「くっ!否定出来ない!」
「だがなぜか視線を避けることが出来ない謎の魅力がある!!」
「右に同じく!」
「ラウ殿・・アレは一体・・」
「あぁ・・・・本人曰く翠さんの動きをまねていたのが最初で、最終的に準備運動と柔軟体操とバランス感覚を鍛えるのと目を回しにくくするための特訓を同時に行なってるらしいです。」
「あ、あぁ・・言われて見れば・・そんな気が・・・する?」
「ラウ殿はやらないのですか?」
「・・やりません。」
「俺も同じく」
団長さんが私をちゃん付けで呼んで、他の騎士の人たちはラウさんが結構な頻度で私を幼女様と呼ぶのでみんな幼女様と呼ぶ。
で、今何をしてるかというとくるくる回りながら腕や脚、全身をくねくねさせたりぐるぐるうねうねさせたりしながらフラフラよろよろと千鳥足をふんでるんです。
その踊り?のおかげなのかそのせいなのか、みんなすごいなんとも言えない表情になってます。
「お!俺も・・や!やるぞ!!」
「しょ!正気か!?」
「幼女様1人でこんな微妙な空気の中心にいさせてたまるか!!」
「そんな空気にしてるのはそんなこと言ってるお前もカウントされてるがな?」
「・・やかましい。とにかく俺はやる!!」
「じゃあ!俺もやってやるよ!!」
そして、騎士さんたちが8割くらい参加(団長さんは引きつった笑顔で遠慮してました)
「・・・・何の儀式じゃ?」
みんなで謎の踊りをしてると(団長さんと一部の騎士さん、ラウさんたちは除く)豪華な服装の60代くらいのおじいちゃん登場。
「以前お伝えしておりました冒険者との特訓を行なっている最中です。アレは・・・柔軟体操やストレッチなどを同時に行なおうと独自に編み出した踊りらしく、興味を持った一部騎士たちがまねをしている最中です。」
「ふむ・・何か呼び出しているわけではなかったのだな。と言うことは、中央で踊っている幼女がその考案者かな?」
「はっ!左様でございます。」
「お主はやらんのか?」
「・・・騎士たちの様子を見て今後の参考にするために参加は遠慮致しました。」
「何か見えない何かが削られていきそうじゃしな。」
「ゴホンゴホン!・・失礼致しました。」
「いやいや気にするでない。」
「それにしても、珍しいですね。このような場所にいらっしゃるとは」
「途中ものすごい咆吼が聞こえた故な。その後も普段以上に武器がぶつかり合う音が響いていたからな、仕事もきりが良かった故、しばし様子を見に来た。他にも普段以上に楽しそうだったからな。後は・・・」
「後は?」
「メイドたちよりお主が骨抜きにされてると聞いて面白そうだと見に来た。」
「ゴホッゴホッ!」
「・・大丈夫かの?」
「だ、大丈夫です。」
「じゃがまぁ・・気持ちは分かる。アレは相当容姿が整っておる。両親はどちらも相当な美形なんじゃろうな。ものすっごい無表情じゃが」
「・・・そうですね。無表情は・・仕方が無いらしいです。」
「その様子だと深追いはしてないようじゃな?」
「あれほど幼く、兄妹とは少々異なりそうなラウ殿・・あの青年、他は獣魔でしたので・・・両親らしき人物がいないので言うと傷つけてしまう可能性があったので・・」
「それが正しいじゃろうな。あの子は、教会のメンツが相当気にかけておる故な。下手なことをすれば町中の教会派の者たちや回復職の冒険者たちが総出でストライキを起こすじゃろうな。・・国を出る覚悟までありそうな勢いじゃ。」
「なんとなく想定してましたがそれほどですか・・」
「うむ。見た目もじゃが、実力もその心も相当素晴らしいと聞いている。実際に戦って見てどうじゃった?」
「えぇ・・あの年齢ではあり得ないくらいの実力ですよ。過去にかなりつらいことがあったと遠回しにラウ殿から聞いてますし、魔物関連でもかなりトラブルに巻き込まれたようです。」
「土壇場で強制的に鍛えられたような感じかのぉ・・」
「そうらしいです。こk」
「あぁ、ワシのことは呼ぶな。・・あの子に気を使って欲しくない故な。」
「・・・周囲の雰囲気などでそれとなくバレるのでは?」
「それでもじゃ。まだ幼い故、言わねばそれっぽい人で済む可能性がある。」
「かしこまりました・・・そう言うモノなのでしょうか?・・コホン。それで、あの子のことをご存じなのですか?」
「うむ。近くにある島のカタクリという町の神父から協会を通じて最高ランクであるEXの教会の腕輪を授けたと通知を受けていたからの。」
「教会の腕輪を授けられた場合は、他の大陸でも通知されるのですね。」
「ここ数十年の間はなかったから知らぬのも仕方が無いかの。ワシも幼き頃にいたとかいなかったとか噂で聞いた程度だ。」
「なるほど・・。と言うよりも、教会の神父様の独自の判断で教会の腕輪は渡されるのですか?」
「詳しくいうとランク次第じゃな。元々神父になる為には相当過酷な試練を合格する必要があるからの。故にちょっとやそっとの軽い気持ちや血筋だから等と言った贔屓はあり得ん。そう言う誓約があるのじゃ。」
「誓約を結んでいるのですか?」
「うむ。違反すればその場で強制的に神父になった瞬間から先の違反した直後までの記憶を全てかき消すのをな。」
「相当ですよね・・」
「それほどなんじゃよ。で、Cランクから上は1ランク上がるごとに1人ずつ各地の最高責任者1人の許可が必要になってくる。」
「Bランクであれば2人、Aランクであれば3人という認識でよろしいのでしょうか?」
「そういうことじゃ。町であれば領主。国であれば国王じゃな。それと並行して審査もかなり厳しいモノとなる。」
「ですが、ラウ殿から聞く話だとそう言う話しは一切なく手土産を渡すようにもらったと伺ってますが・・。」
「おそらくは、裏でやりとりをしていたのじゃろうな。その町にはしばらく滞在していたと聞く。さらには、そこの神父とは直接やりとりもしているらしいしの。」
「フリージアちゃんのことを案じてワザと言わずに許可を?」
「じゃろうな。かなり聡いのじゃろ?」
「はい」
「であれば、下手なことを言うと気を使ってしまったと逆にあの子の負担となると察したのじゃろうな。」
「でしょうね。本人たちは神父様の独自の判断で渡される貴重なものという認識のようですが。」
「それで問題ないじゃろう。騎士たちとのやりとりを見るに他の町でもあんな感じだっただろうしの」
「そうですね。かわいくて賢くて一生懸命なんですから。神子様であろうともそうでなかろうともかわいがりたくなります。」
「で、お主を骨抜きにすると?」
「ゴホン!」
「お、そうじゃ。夕飯はワシを一緒に食べることにしよう。お主らの褒美の1つとしてめいいっぱい食わせれば良い。」
「よ、よろしいのですか?かなり賢いですが、まだ幼いので食事のマナーなどが・・気にする者たちもいるでしょう・・?」
「既にワシから余計なことは言うなと言っておる。それに、神子様に敵対すると後が怖いぞと言っている故安心じゃ。」
「別の意味で安心出来ないのでは・・はぁ。かしこまりました。無理強いは致しませんよ?」
「それで構わぬ。・・・後であの踊りをやってみようかの。腰痛に意外と効きそうじゃ。踊りを覚えた騎士を1人後でワシのとこに来させてくれ。・・関係者以外立ち入り禁止にするようにな?」
「かしこまりました。踊りが終わったようなので一旦失礼致します。」
「うむ。仕事は一通り終わっておる故、ここでのんびり観察させてもらうからの。たまにはお主らを眺めているのも面白い。かっかっか。」
「かしこまりました。」
踊り終わって騎士さんたちになぜか順番に高い高いをしてもらっていると遠くで偉そうな雰囲気のおじいちゃんと団長さんがお話ししてました。
何の話しなんでしょうね?
まぁ、どうでもいいですね。
にしてもあのおじいちゃん誰なんでしょうか?
このお城にいるんですから偉い人?
何もしなければ問題ないですよね、うんうん。
「皆、ご苦労だった。フリージアちゃんたちもお疲れ様でした。今日の訓練はこれで終了とする。こまめに休憩は挟めたが、かなり濃密な訓練時間を堪能出来ただろう。今日学んだことは明日以降の自分のために活かせるようにしておくように。」
全員「はっ!」
「よし。騎士たちはこれにて解散。フリージアちゃんたちは報酬の受け渡しなどがあるので後で向こうにお願いします。」
休憩場所となっているテントを指さされるので頷く。
それから騎士さんたちは、私と順番に握手をして高い高いをしてからとても満足そうにして帰って行きました。
当然、アニマルメンバーにも全員挨拶を交わしたり軽いじゃれ合い?をしてましたがハディちゃんを含め、みんなどことなく楽しそうでした。
私たちもいっぱい訓練出来て充実してましたし、普段とは違った風にわいわいと騒いだりして楽しかったですしね。
「来ましたね。」
とても幸せそうにほほえむ団長さんに私はごく普通に抱っこされてほおずりされる。
「ふむ・・聞いてた通り骨抜きにされとるな」
「ふわぁう!!」
近くで、椅子に座って幸せそうな団長さんをどこか面白そうに眺めていたおじいちゃんがそうつぶやくと団長さんが妙な声を上げてびっくりしました。
近くにそのおじいちゃんがいるのをすっかり忘れてたって顔になってます。
「し、失礼いたしました。」
と言いつつも抱っこしたままの団長さん。
「気にせんでよい。面白いものが見れたからの。とりあえず、自己紹介でもしよう。ワシはベルと言う。この城で裏方として雑務をこなしている爺じゃ。よろしく頼むの。」
「よろしくお願いいたします。」
ラウさんがそう言って私たちは全員頭を下げる。
「楽にしてもらってよいよい。モリオンから報酬はもらうとは聞いておるが、見る限り予定よりもはるかに良い働きをしてくれてたみたいだからの。騎士たちのリフレッシュのこの依頼は元々ワシもモリオンと同じように提案しようと思っていたからの。で、ワシから追加の報酬を渡すことにした。」
「そんな・・よろしいのですか?」
「構わん。こんな面白い状態のモリオンが見れたんじゃ。その代金として受け取ってくれ。と言っても夕飯を腹いっぱい食わせるだけじゃがな。遠慮なく食っていくがよい。」
ご飯?
お城でご飯?
ということはきっとおいしいものに違いないですね。
それに嘘はないですし。
(コクリ)
「あぁ・・ありがたく頂きます。」
ラウさんたちが返事する前に強くうなづくと、ラウさんがやっぱりかぁとどこか苦笑いをしながら快く快諾。
「お嬢ちゃんは食べるのが好きかの?」
(コクリ)
「そうかそうか。じいちゃんが旨いモノをたくさん用意させるからの。たっぷりと食べてゆきなさい。」
(コクリ)
「うむうむ。素直なのは良いことじゃ。どうせじゃ、モリオン。お主も共に食事していきなさい。」
「え?よろしいのですか?」
「もちろんじゃ。今日1日くらい普段とは異なって面白いモリオンを目に焼き付けねばならぬし、他のメイドたちにも見せておかねばの。」
「ゴホン!」
「ホントお主たちが共にいると面白いの。」
「えぇっと・・光栄です。」
「それと、獣魔たちも遠慮せずに共に参り、食事をして行きなさい。無礼講じゃ。腹一杯食べていきなさい。」
アニマルメンバーがそれぞれ返事をしてお礼をする。
「ほっほっほ!賢いの!ホントに今宵は面白い。」
そして、ご機嫌なおじいちゃんが先導して私たちをお城の中に案内してくれました。
で、現在私はと言うとメイドさんたちに団長さんと一緒くたで攫われてお風呂で丸洗いされてます。
何があったかというと、なぜか興奮しまくってるメイドさんたちの襲撃があり、おじいちゃんに向かって。
「こk・・主様!私たちにこの方々をきせk・・・着飾らせては頂けないでしょうか!?」
「ふむ・・やけに興奮しておるが・・あぁ。一応言っておくが、ドレスコードの必要な食事を考えてはおらぬし、マナーも相当ひどいモノを除いてないからの?」
「もちろんです!ですが!ですが!!もっとかわいい姿を見たくはありませんか!?団長様の普段では見ることの出来ないドレス姿など!!」
「ふむ・・」
「こんなに美人でスタイルが良いのに女性らしい服はあまりにもシンプルすぎるんです!それはそれでいいんですけど!!見たいですよね!?」
「おぬしたちの気持ちは分かった。」
「では!」
「許可する。遠慮なく着せ替えをして参れ。・・あまり長くならぬようにな?お嬢さんの腹の虫がご機嫌斜めになるからの?」
メイドさんたち「はい!!」
「後ついでに、食事は大皿で並べるようにしてくれぬか?バイキング形式で好きなモノを取ってもらった方がマナーを気にしない方針としては適しておるだろうしのぉ。後、お主らも一緒に席に着け。勤めは好きにしながら共に食べなさい。」
「よ、よろしいのですか?」
「構わぬ。お嬢ちゃんも大勢で楽しんだ方が面白いじゃろ?」
(コクリ)
「当事者からの許可が出た。良いな?」
メイドさんたち「はい!!喜んで!」
と言うわけなんです。
で、団長さんもあまりにも勢いのあるメイドさんたちに抵抗出来ず私と共に攫われて丸洗いされてます。
「はぁ//お肌もすべすべですし、おっぱいがすっごい//」
「髪もさらさらですしねぇ。うらやましい。」
「かわいい//」
メイドさんたちはうっとりとして私や団長さんのことをつぶやきまくってますが、手はさすがメイドさん。
手早く無駄のない動きで洗いまくってます。
と言うより私たちは洗われながらもメイドさんたちが上手なので素直にされるがままになりながらその心地よさに身をゆだね中。
「私、ずっっっっとモリオン様の着せ替えも身の回りのお世話もしてみたかったんです。」
「分かります!ついに、ついに叶いましたね!」
「はぁ//衣装はいかが致しましょうか。」
「食事をすることも考えると飾りなどが少なくボリュームもないシンプルなタイプが良いのでは?」
「そうですわね!」
で、私は先ほども言ったようにされるがままになりつつもメイドさんたちに文字通り優しくもみくちゃにされつつもお風呂用のメイド服(翠ちゃん曰くビキニタイプの水着をメイド服っぽくした奴)でいるので、メイドさんを堪能中。
けど、団長さんはなぜか遠い目をしたままされるがままの状態。
ちなみにお顔は赤いです。
のぼせているわけではなく、ずっと私とセットでメイドさんたちに攫われ始めた辺りから今もずっっっと褒められてるからです。
「これ・・ですね」
「これ・・・ですわね」
「これが・・・・」
メイドさんたち「最高ですね!!」
お風呂から上がった後、それはそれは丁寧に体を拭く人と、髪を乾かす人と、服を選ぶ人と、私と団長さんが着る服の組み合わせを相談する人たち(ペアにしたいらしい)が同時進行してました。
で、それぞれが色んなことをしてますが全員お洋服の相談は目と口で相談してました。
途中、コルセット?とかをつけるとかつけないとか言ってましたけど、最終的にきちんとしたのじゃないしいらなくね?と言うことになったみたいです。
・・こるせっとって何なんでしょうね?
翠ちゃんが言うには、お腹のところをぐえってするやつらしいですけど・・そんなのつけて何が良いんでしょうか?
で、最終的に決まったのは形はスカート丈は臑辺りまである長いので、Aライン?って言う奴らしいです。
けど、実際のよりふんわり感?は控え目ですが、ふりふりはあっちこっちについてます・・よくわかんないです。
次、袖の長さは長袖タイプですが、手首の辺りはきゅっと腕の太さとほぼ同じくらいのぴったりとフィットするようなので、腕や肩辺りも同じくふんわりしたのはないです。
まぁ、言ってしまえば胸元とかお腹辺りとか動くのに支障があまりない辺りはふりふりが着いてたりしてるけどそれ以外は長袖長スカートのワンピースっぽいです。
そして、柄は全体的に薄らと小さな花が全体的にちりばめてあります。
最終的にメイドさんたちが相談で熱中して決まったのが色。
私が黒銀
団長さんが白金
こうなりました。
私の髪が黒で、団長さんが黄色寄りの金色。
なので、近い色のペアと言うよりも全く反対の色でのペアという考えで落ち着いたらしいです。
メイドさんが言うには、月と太陽の組み合わせらしいです。
明るく輝く太陽のイメージの団長さんと静かな中で輝く紅一点なお月様イメージの私らしい・・んーよくわかんないです。
それにしても、長いスカートは初めてですね。
スカート自体はカタクリの町でしばらくいた頃に着せ替え人形のごとく毎日色んなのを着せられてたので経験ありますけど、ドレス自体が初めてですし。
まぁ、普段着てるローブもスカートと似たような感じな気もしますけどローブよりも動きにくいです。
世のお姉様方はすごいですね。
こんな動きにくいのを普通に着こなしているんですから。
で、満足いく結果を出せたメイドさんたちは鼻から赤いのを流しながら
メイドさんたち「今日まで頑張ってお勤めしていて良かった!!!」
と蕩けたお顔で言ってました。
それはもう力強く。
自分が似合っているかは分かんないのでスルーしますけど、翠ちゃんもラナちゃんもかわいいねって言ってくれます。
あ、私は左腕がないですし、ラナちゃんのこともあるので特別仕様として左腕の袖は無い代わりにラナちゃんが良い感じにはまってます。
ついでにその辺りのふりふりもモフモフ仕様に変更してるのですっごい上手に馴染んでます。
で、私のことはさておき、団長さん。
すっっっごい美人です!!
お姫様みたいっていう言葉そのまんまです。
騎士さんのお洋服も良かったですけど、これは別枠ですっごい良いです。
で、相変わらず表情は変わらない私ですがうっとりするというのを団長さんで経験してたんですけど
「フリージアちゃん・・かわいい・・まさしく天使か女神様//」
私と同じく自分のことそっちのけで私をうっとりとみてる状態です。
似たもの同士だねと翠ちゃんに言われました。
・・・何が何でしょうか?
え?
自分の容姿をよく分かってないのに他人に見とれてるところが?
んー分かんないです。
だって、自分の顔ってまともに見たことほとんどないですし、産まれてからずっとこの顔ですからきれいだのかわいいだのと言われるのは知ってますけどそれが自分で自分に見惚れるのがもっと分かんないです。
カルナが言うところのナルシーさんの気持ちがわかんないです。
逆にねがてぃぶ?さんは分かりますけど。
で、ホクホクしてるメイドさんたち(鼻血はきれいにお掃除済み)と一緒にごはんする会場に向かいました。
「ほぉ・・」
「予想以上だな。」
「うむ。良い仕事をしてくれたようだな。」
男性陣が微笑ましそうだったり、幸せそうに眺めてそんなことを言ってました。
団長さんがお礼を言ってる中、私はご飯の方に意識が持って行かれていて全く見えてません聞こえてません。
ほぉぉぉ!!
おいしそうなご飯がいっぱいです。
「・・リア様は文字通り花より団子ですか。」
「だな・・」
「あのくらいの子ならそれも当然じゃないかのぉ。まぁ、モリオンの胸は気に入ってたようだし完璧な花より団子ではあるまい。」
「確かに・・そうですね。」
「リアが将来百合にならないように注意しておく必要があるかもな・・。」
「あぁ・・・そう言う可能性もあるんですね・・。」
「まだ幼い故の行動じゃ。仕方が無いのでは無いかのぉ?」
「あぁ・・ベル様・・」
「様はつけんで良い」
「分かりました・・ではベルさん・・リア様は過去に色々ありまくったのに加え、親のぬくもりを知りません・・そんな状態であの幼い身で既に精神的には他人に頼ることが皆無な幼女様になってしまいました・・なので、あのように甘えるということが出来ただけでもとてもうれしいんです。」
「では、良いではないか?」
「ですが、それが女性の胸中心な行動が多いような気がするのに加え、そんな過去があったので、歪んだ愛情・・と言いますか、妙な思考になる可能性も否定出来ないんですよ。」
「一種の自己防衛の1つじゃな。」
「えぇ。過去の恐怖やトラウマを補う・・例え本人がそのように思っていなくとも無意識にその行動に反映される可能性があるんですよ・・ただでさえ、リア様を甘やかす・・と言いますか、リア様に甘えるメンツが人外か女性ばかりですから。」
「噂では男性陣も自ら影から守る親衛隊もどきが出来ているほどモテていると聞いているが?」
「影に潜んでる状態です・・後は、ほどよく離れたところから微笑ましく眺めているだけです。・・実際に抱きついたり撫で回しているのは女性陣です。」
「あぁ・・応援しておこう。」
「ありがとうございます・・。」
「とりあえず、あまり待たせるとアレだし、食事にしないか?」
「それもそうじゃな。お主ら!好きに食え!好きにもてなせ!!常識の範囲内であれば無礼講じゃ!」
おじいちゃんのその言葉をきっかけにメイドさんや執事さんたちと一緒にご飯です。
で、メイドさんたちや執事さんたちはと言うと、テキパキと色んなのを持ってきてくれたりあーんしてくれる。
私にも獣魔たちにも・・後、団長さんにも。
「わ、私は自分で食べれるので・・」
「そんなこと言わずに、さぁさぁ//」
「ですかむぐっ!」
「モリオン様カワイイ//」
「へぇ。そんなやり方が・・」
「あぁ、俺等の独学みたいなもんだし、世間とはちょいとずれた感じかもしれんがな。・・けど、そっちだとそんな感じなんだな。」
「色々と面白いですね。1つの結果を出すためにその経緯がそれほどまで種類があるとは」
「俺も勉強になるし、楽しいな。」
「こちらこそ。」
「はい、あ~ん」
されるがままに食べます。
「かわいい//」
「次はこちらをどうぞ。」
食べます。
「ホントにかわいい//」
「それにしてもお嬢様はきれいに食べますね。・・このくらいのお子様は確かもっと大変だったと記憶してますが」
「えぇ、子育ての手伝い程度の経験が何度か私はあるけど、ホント大変よ?手づかみで食べようとするし、あっちこっち汚すし汚れるし、意識が余所に向いてどこかに行こうとするし、好き嫌いするしで。」
「さすが神子様ですわ。」
「ですが、噂だとその教育係であるあの鳥様と猫様のおかげとも伺ってますが。」
「神子様、そうなのですか?」
(コクリ)
「優秀なのですね。」
「将来が様々な意味で期待ですね」
「ですね。」
「それと、モリオン様が骨抜きにされる理由も納得ですわ。」
「えぇ。これほどかわいい子は初めてです。」
「それに良い子ですしね。」
「それは言えるわね。」
「ベル様、どうぞ」
「うむ。礼を言おう」
「いえ。ベル様とても楽しそうですね。」
「まぁな。お主らも活き活きしておるしの。それに、普段では考えられないような光景故に面白い。それに、」
「えぇ・・モリオン様が普段以上にかわいらしいですね。」
「それに面白い。」
「そうですね。」
「神子と呼ばれる者がどのような存在か直接見たいという気持ちも正直あったが、アレだと教会の者たちがあぁなるのも納得する。」
「えぇ、容姿もですが年齢からするとかなり礼儀正しいですね。・・にしても物静かと言いますか、静かすぎませんか?・・まだ1言も声を聞いた記憶が無いのですが。」
「騎士たちにもさりげなく聞いたが、あの者たちも1言も聞いてないらしい。」
「連れの方々からはなんと?」
「過去に色々あり声が出なくなっていたらしいが、カタクリの神父に治してもらったらしい」
「では、声を出せないのではなく出さないと?」
「いや、まだ出ないらしい」
「まだ?」
「確かに治ってはいるらしい。じゃが、声を出すための筋肉が皆無らしくての?その特訓中らしい・・神父が言うには10になるか過ぎる頃まで頑張ればとりあえずしゃべれるようになるらしいが、結局は本人の努力次第らしいぞ?」
「なるほど・・・ですが、あの子は一生懸命で努力家だと聞きます。そう遠くないうちに1言くらいはしゃべれるのでは?」
「じゃろうな。にしてもホントに楽しい」
「それは良かったです。国王様」
「あの子には内緒じゃぞ?・・連れは気づいてるっぽいが。」
「なぜですか?」
「国王としてではなくただのじじいとしてあの子とは仲良くなりたいと思ったからじゃ。それに、ただのじじいとしているからこそこのような形式で食事をしているからの。」
「なるほど。国王様がそのように指示したわけではなく、城に勤める方が場所を借りて食事をしていると言うことにしていると?」
「かなり強引じゃがな。」
「えぇ。国王様が場所を提供している時点でおかしいですから。」
「違いない!かっかっか。」