ようやく到着
大量のアクアゲルの群れを船に乗っていたメンバーと共に無事に殲滅した翌日。
魔石の分配とかの説明を聞きながら私たちはご飯をもぐもぐしています。
「とりあえず、魔石回収お疲れさん」
「・・おう」
「どうした?なんか言いたげだな。」
「いや・・うん・・実はさ・・・俺等、漁業をやるように集めたり魔法を使ったりして最初辺りはやってたんだよ・・けど途中から鳥だの海の動物だのが勝手に集め出しては、網に向かって放り投げたり船にポイ捨てしたりする有様で半分以上は勝手に集まったんだよ・・。最近の動物って律儀なんだなってさ・・うん。」
どこか遠い目をしているおじさん。
「あぁ・・そういうのもいると思うが・・・・深くは考えない方が良いと思うぞ?」
どうせリアの影響だろうとカルナがぽつりとつぶやく。
「そうだな・・で、全部で3867個あった。その内3割は変異種のものだった。」
「そいつらの変異種?何か違うのか?」
「と言っても普通より水を飛ばす威力が高い程度で魔石の大きさが微妙にでかくてアホみたいに魔力の質が高いくらいだ。」
「なるほどな。で、これから分配か?」
「あぁ。大雑把に説明するとこの内4割を嬢ちゃんたちに。残りを俺等で平等に分配することになった。船員たちは、船を守ってくれたお礼だって向こうの港町で使える食事の割引券をもらえることになった。だから、魔石は俺等だけで分けられる。」
「俺等の方が結構多くないか?」
「そりゃそうだろ。むしろ少ない方だぜ?この船を守ったのは嬢ちゃん1人だし、お前らアニマルメンバーがかなりの規模でやらかしてくれたおかげで魔力切れでぶっ倒れることなくどうにかやれたんだし。」
「そうか?」
「あぁ。で、別にもう1つお礼があるんだ。」
「あ?何だ?」
「嬢ちゃんの二つ名だよ!俺等で決めたんだ。」
「・・て、ここで決めてもギルドカードに表示されるかどうかなんて分かんないんだぞ?」
「それは問題ないと思うぜ?」
「何でだ?」
「まず、俺等が決めた二つ名を聞いてから説明する。その方がわかりやすいからな。」
「あぁ、わかった。」
「ここにいる連中全員で決めたフリージアの嬢ちゃんの二つ名、それは”魔鏡姫”だ!」
魔鏡姫?
なんだか格好いいですね。
お母さんが流星姫だったからある意味おそろい?
姫つながりで。
「・・・・は?」
「実は密かに噂になってたんだよ。カタクリの小さな英雄は、魔法反射の技が十八番だって話し。で、実際各地の町でその光景を目撃してるって話は何件かあるし、実際俺等も目撃した。」
「てか、カタクリの町での件はそんなに有名だったのか・・」
魔鏡・・なるほど、魔法を鏡みたいに反射してるってことでそう言う名前になったんですね。
それと、カルナはカタクリの町のスタンピートの件が以外と多くの人が知っていてうなだれてます。
「それと、二つ名は共通しない可能性が高いぞ?」
「それがな?噂でそれなりに広がって有名、この船にいる連中全員がその噂が真実だと目撃した。そして、全員が心の底から納得して決めた二つ名。その時点で噂は事実だったってことになるんだよ。」
「それがどうした?」
「だからな?二つ名がギルドカードに載るのは多くの人間に認知されると言うことだ。噂でそれなりの人数に知られていて、その事実が真実だった。たとえ、真実だと目撃した人間が全員ではなくともこの船にいる連中だけでもそれなりにいる。おまけに本人が嫌がることもなく受け入れた。・・もう分かっただろ?」
「まさか・・そんなことが可能なのか?そんな二つ名を固定させるような技・・」
「元々二つ名って言うのは、多くの人間がその人の印象として大きく影響するようなモノを思い浮かべ、それが全員同じだった。更に、本人がその名前を聞いたと言う時点で決定するらしいんだ。」
「やけに、確信ついた言い方だな?」
「俺の師匠となった人が昔話みたいに教えてくれたんだよ。実際、流星姫とか英雄賢者とかそういう連中の名前は今の嬢ちゃんと同じような感じだぜ?それが自然と発生したか、俺等みたいにほぼ力業でやったかの微妙な違いはあるがな。・・もしかして嫌だったか?」
(フルフル)
お母さんとある意味おそろいの二つ名。
それに、どことなく私は好きです。
私は、うれしくて自然と笑みをこぼした。
全員「ぐはっ!!」
全員が倒れた。
なぜに?
それと、お鼻から赤いのがだくだくだく・・・
まぁ、良いですね。
なんかこんなこと言ってる人が多いけど。
「ヤバイ・・予想以上に破壊力がヤバイ・・」
「なんと恐ろしい技だ・・」
「魅了魔法よりも圧倒的に効くぜ・・」
あ、そうだ。
カードさん
教えて下さい。
ランク:C(二つ名=魔鏡姫)
名前:フリージア・クラリティ・エトワール(悪心撃滅体質)
性別:♀
年齢:6
種族:半異世界人
職業:賢者、協奏師
称号:絶望を知る者、幻獣の家族、変態紳士ホイホイ、英雄賢者の正統後継者、神子
属性:陰
体力:C-
魔力:S+
攻撃:E
防御:E-
俊敏:D
練度:S+
攻撃技:【影操作】【魔力反射】【物理反射】【性質変換】【杖術】【射撃】
補助技:【念話】【奉納】【心意加増】【精神統一】【アクロバティック】
自動技:【圧縮記憶】【思考速度上昇】【並列思考】【心の瞳】【ショートクさんの耳】【鳴く】
覚醒:【侵食】【拡張】【守護者召喚】
衣類:精霊のストール、精霊樹のローブ
装備品:賢者の杖、教会の腕輪(EX)、幸運のイヤーカフ
写真:フリージア・エトワール、ペチュニア・エトワール
契約
【幻獣】八咫烏:カルナ
【幻獣】ガルディエーヌ・キャット:シャスティ
【妖精】オニキス・ゲル:翠
【??】ウールスフィア:ラナ
【魔物】クロコディルガーディアン:ハディ
加護
母の溺愛、母の過保護、元英雄賢者/現神様のお気に入り
下位精霊の親愛、上位精霊:リフの溺愛、精霊樹の巫女
おや?
このステータスのところにあるプラスとマイナスはなんでしょうか?
カードさん教えて下さい。
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下位ランクより順に「-」「記号なし」「+」と表示。
「+」が高く、「-」が低い、「表示なし」は「-、+」の中央の値。
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いつの間にこんなに細かい表示になったんでしょうか?
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ギルドカードへ表示させる為に常に対象者のデータを読み込んでいるが、その読み込みの技術が上がったため
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そんなモノなのでしょうか?
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元々ギルドカードへ表示される項目は、使い始めてから長ければそれだけ細かい表示になるが、その期間が短かったり、自身を鍛える頻度が少なければ表示は適当なままになる。
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なるほど・・
それよりも、加護で一部変化してたのですが何か変化はあるのでしょうか?
元英雄賢者/現神様のお気に入り
元英雄である賢者で、現在神様となったモノが心がとても清らかでいたことによって認められた者に贈られる。
運が良くなる。
そして、緊急時にはお告げが頭の中に聞こえてくるでしょう(まれに母の声が聞こえてくる可能性あり)
↓
元英雄賢者/現神様のお気に入り
一部省略
祈ることで願った対象を浄化することが出来る。(効果範囲:最大半径5メートル)
どうやら、お祈りしたらついでに周りがきれいになるらしいです。
まぁ、気にしなくてもいいですね。
お祈りをしていると浄化しようと思っていてもいなくても勝手になるみたいです。
きれいなところでお祈りしましょうと言うことなんでしょうか?
「リア、どうだった?」
{きちんと魔鏡姫になりました。}
「そうか・・あいつらの言うとおりになったか。」
「にゃう?(リア様ご機嫌ですね?)」
{お母さんとおそろいのお姫様ですから}
「あ・・・そういうことか。」
「カルナ?どうした?何か問題あったか?」
「いや、きちんとリアのギルドカードに魔鏡姫って二つ名が承認された。それと、リアがこの二つ名を気に入っている理由が分かった。」
「理由があったのか?言葉の響きが良いとか、女の子だからお姫様に憧れるとか?」
「・・いや、このことは内密で頼みたいんだが、リアの母親も姫の名のつく冒険者だったんだよ。まぁ、言ってしまえば母親とお揃いでうれしかったんだと。リアにとって母親は目標であり憧れだからな。」
「だった?・・あ」
「・・・もしかして。」
「あぁ・・難産でな」
「悪い・・」
「気にしないでくれ。その母親から俺等は最初で最後のお願いを聞いた。それらも心の底からその願いをリアのために叶えたいと思ったから俺等は今リアの隣にいる。」
「ねぇ・・ちょっと聞きたいことあるんだけど・・思い違いだったらごめん。」
「なんだ?」
「あまり大事になりたくないんだったらアレだし・・・」
「何だよ姉ちゃんよ。俺等は揃って戦ったんだ。今更言いふらさねぇよ。」
「ふふ、ありがとう。」
「で?」
「私昔一度だけ、見たことがあるからなんとなくなんだけど・・・フリージアちゃんってさ・・・流星姫様に似てない?・・・と言うより、そっくりってレベルじゃないわよね?」
「あぁ・・そりゃそうだろ。」
「え?どういうこと?」
「リア、見せてやってくれ。」
(コクリ)
私はお母さんの写真を見せる。
「あ、見せてくれるの?・・・・・どうしてフリージアちゃんが流星姫様の写真を持ってるの?」
「そりゃ持ってるに決まってるだろ。唯一ペチュニアさんから愛娘に渡されたプレゼントなんだからさ。・・ある意味での形見だ。」
「え?」
「ん?どうした?」
「私の聞き間違い?今・・・娘って・・」
「あぁ、聞き間違いじゃねぇぞ?ペチュニア・エトワールの愛娘、フリージア・エトワールだ。フリージアの母親は、爆笑しながら吐血して、激怒すればあまたの魔法で辺り一面をぼろぼろにして、お告げによって危機を知らせてくれるあの流星姫の娘だ。」
「・・ホントに?」
「あぁ、てか、ここで嘘をついてどうする?まぁ、信じようが信じるまいがどうでもいいがな。」
「いえ、信じるわ・・ここまでそっくりなんだもの・・・そっか。あの方の娘さんかぁ・・そりゃあ、魔法がすごいわけよ。」
「本人の努力もあるがな。」
「それは当然よ。流星姫様の娘としてすごくふさわしい実力よ。」
その言葉は私にとって一番うれしくて、一番欲しかった言葉だった。
「・・・ありがとう」
すごくかすれていてため息一つでかき消えるほど小さな声だったけど私は声に出してそう答えた。
花が咲いたように自然とこぼれた笑みを浮かべて。
で、私を褒めてくれたお姉さんは至近距離で私の笑顔を見て、声を聞くことがギリギリ出来たらしいけど固まった。
あれ?
つんつんしても反応なし。
首をかしげてると連れのお姉さんたちが
「アレ?どうしたの?・・・・・駄目だわ、たったまま気絶してる。」
「えぇ・・」
「まぁ、本人は幸せそうな顔してるしフリージアちゃん、放置して良いわよ。」
(コクリ)
そう言うモノなんですね。
それから、私たちは次の町について軽く教えてもらいました。
次の町はルポールという港町で、他のところと異なっていて港町と言うよりもおっきな町が港を兼業してると言ってもおかしくないほど港町としてはかなり大きなところなんです。
海産物を中心として、それらに関連するいろんなものが有名らしいです。
魔道具はお水に関連するものと、風に関連するモノが多いらしいです。
お水が近くにあると言うことと、水の中でも息が出来るようにとか色んな理由で風を扱った魔道具を作ったりと何かと魔道具も多いらしいです。
「・・ってリア様・・しゃべれるようになったのですか!?」
{一言だけあのくらいの声の高さが限界ですが。}
「いえ!それだけでも十分すごいですよ!大成長ですよ!!おめでとうございます!!」
珍しくラウさんが荒ぶるほど喜んでいて私を高い高いしながらくるくる回る。
で、数分後落ち着きました。
ラウさんが。
「ねぇ・・気持ちは分かるんだけどフリージアちゃんは喋らないんじゃなくて喋れなかったってこと?ラウさんのニュアンスから察するに」
「えぇ。詳細は省きますが、あのクズのせいでリア様は物心つく前に喉を潰されており、カタクリの町の神父様に治して頂いたんですよ。」
「て、それだけでも十分エグい情報紛れてるよね!?」
「これでも、オブラートに包んでますよ?」
ちなみにラウさんが、クズって言ってるときはものすっごい殺気が纏われてました。
「・・フリージアちゃんが無表情だったりするのもそのクズって奴が原因だったりするの?・・空気読んだら」
「えぇ。まぁ、しっかり処分は俺の知人を経由してしっっっっかりと施しておりますのでご安心下さい。」
「・・そうね。」
「そういえば、フリージアちゃんとラウさんたちってパーティーは組んでるの?」
「・・そういえば決めてませんでしたね。」
「組んでなかったの?まぁ、パーティと言うよりペアだけど」
「リア、パーティーって言うのは、冒険者がグループで行動するときの呼び名だ。」
なるほど。
「パーティーを組んでいると1つの依頼を数人で受けたりするときの手続きがやりやすかったり、パーティを組んでいなければ対応出来ない依頼も場合によってはありますからね。」
「つまりは、個人で対応させたくないっていう依頼が場合によってはあるってことだ。」
ふむふむ
{ラウさん、組んで頂けますか?}
「えぇ、喜んで。」
「正式な手続きはパーティとかクランに関してはギルドでしないと駄目なんだけどね。」
クラン?
「ざっくり言えば、個人を数人とか集めたグループがパーティ、そのパーティを更にいくつか集めたチームをクランって言うんだ。まぁ、クランを組むと良いことはあるかっていわれるとよく分からんが。」
「まぁ、ブランド名みたいなモノよ。ほら、ファミリーネームってあるでしょ?あれって、ネームによっては魔法とか剣とかどういうジャンルですごいんだって聞いただけで分かるくらいの効果があるのと同じで、パーティ同士でもやっぱり似たようなのが集まるからパーティ名よりもクラン名の方を聞いた方がどこの派閥だとか分かるのよ。」
「つまりは、教会が認めたのがファミリーネームで、ギルドが決めたファミリーネームと同じようなのがクランって感じだな。」
そう言うモノなんですね。
「リア様、パーティ名はいかが致しますか?」
{私が決めて良いのですか?}
「えぇ、リア様がリーダーですから。」
リーダーって言うのは、パーティの中で偉い人のことらしいです。
カルナもシャスティもみんなうなづいてた。
・・私ですか。
んー
{ハリーファ}
「素敵な響きですね。ちなみにどのような意味が?」
(・・・・・・?)
なんとなくどこからともなくほわっと思いついただけなんですよね。
後に、異世界のどこかの国の言葉で後継者を意味すると知るのはものすごーく先の話。
「なるほど・・第六感ですか。リア様のことですからその直感は何か意味があるのでしょうね。良いですね。賛成です」
「俺等も賛成だ」
シャスティたちも全員賛成って言ってくれました。
で、私とラウさん、後カルナたちである私の獣魔であり家族でハリーファって言うパーティを組むことになりました。
「よぉし!!色々と決まったことだし、港まで到着するのに後2時間くらいらしい。今のうちに食って飲むぞ!!食いだめ出来るだけ食いだめしとけぇ!!ガハハハハハ!!」
全員「おう!!」
お船の中での飲み食いは、お船に乗るときに買ったチケットの中に費用として含まれてるらしいです。
ただ、それは朝昼晩のお食事(平均的な量)を想定してと言うこと。
今目の前にあったり昨晩あったようなすっごい大量の食べ物とかは本来であればお値段を超えたサービス。
それが許されているのは、船員さんたちが私たちに出来るせめてものお礼なんだとか。
ご飯の割引券までもらってるのに良いのかな?ってなりましたが、お船がぼろぼろになったり死傷者とか出てたりしたら私たちが予想するよりもずっと大きなお金が動くことになったらしく、それを事前に解決出来たのに加えて、被害という被害は疲れたと言うこと以外無いというのはとても快挙なんだそうです。
なので、かなりサービスとしてはまだまだって感じらしいですが、他の冒険者のみんなが楽しく騒いでおいしいモノを楽しめたからそれでOKってことになったらしいです。
それから、お船が到着するまで私たちは飲んで騒いでと楽しい時間を過ごしました。
ちなみに、それまでの間と昨晩をふくめて、みんなお酒を飲んでませんでした。
なぜ?とラウさんを経由して聞いてもらったところ
「いや・・その・・・フリージアの嬢ちゃんがいるんだし、幼い子の前で酒を飲むなんてあまり良くないだろ?その・・・な?」
とのこと。
よく分からないのですが、ラウさん曰くそう言う反応が出来るのは良い大人なんだそうです。
お酒はどこでも好きなときに飲んで騒いでと言うのはあまり良くないことらしいです。
まぁ・・私も正直言うとあのお酒独特の匂いは苦手なので、密かにありがたかったりします。
ちなみにラウさんは、飲みません。
飲めないわけじゃないらしいですが、好んで飲みたいとは思ってないらしく、普通の大人?としては珍しいタイプらしいです。(周囲にいたおじさんたち談)
「んじゃあなぁ!またどこかであったらよろしくな!」
「次会ったときはハディ!お前と互角にじゃれ合えるようになるからな!」
「またねぇ!!フリージアちゃん!!またどこかで会ったら抱っこさせてね!?」
「その時はまたあのエンジェルスマイル、いや!ゴッドスマイルを是非!!」
「フリージアちゃんにふさわしい素晴らしい伝説を残してみせるから!!」
「では、神子様。皆さんのおかげで多くたまった分に関しては私が責任を持って各孤児院へ寄付致します。またどこかでお会いしましょう。」
「フリージア様!あなた様の絵は史上最高です!!この心の高ぶりを糧により素晴らしい絵を掛けるように精進致します!!またどこかで会ったときはまた描かせて下さいね!!」
「お嬢さんや、運命に従うのも逆らうのも自身の気持ちに素直に従えば良い。故に、運命や将来なんぞ無視ししてしまいなさい。やりたいようにやった結果がもっとも後悔の無い未来さね。気楽にこの世界を楽しみなされ。」
「お嬢ちゃんまたな!また会ったときはうまいポン菓子を食わせてやるからな!俺はこの地でポン菓子を広める旅を続けるからな!!」
「フリージア様のように素晴らしい魔法使いとして頑張るから!!それが俺たちの新たな目標であり、憧れだから!!またね!」
そんな色んな人たちの言葉を私は握手をしたり手を振ったりしながらお別れしました。
というわけで、あの宴会会場にいた人たち全員(お船に乗ってた人数の内3割)とだったのでかなり最後でしたが。
ちなみに全員で何百人ってすっごいいっぱいいたらしいですよ?
お船おっきいですからね。
「さて、とりあえずギルドに行くか。」
「そうですね。」
ギルドへ向かうと冒険者の人たちはほとんどいませんでした。
時間はお昼過ぎなので依頼に出ているんでしょうか?
「いらっしゃいませ。換金ですか?依頼の受注ですか?」
「換金をお願いしてもよろしいですか?」
「かしこまりました。ついでに討伐記録から関連する依頼も確認しておきますね。」
「よろしくお願いします。」
討伐依頼には、この種類を何体倒して欲しいという誰かがお願いして受けるパターンと、常にこの種類は何体ごとに報酬をこれだけ渡しますという2つのパターンがあるらしいです。
えと・・確か、常時展開されているパターンと、依頼主が出したときのみある随時展開されるパターンでしたっけ。
で、常時展開されてる分を確認してくれてるようです。
「あぁ、やはりアクアゲルもありましたね・・にしても多いですね。・・・はい、どれほど換金致しますか?」
「では、半分ほどお願いしても?」
「承知致しました。では、金貨3枚と銀貨68枚ですね。」
いっぱいあったのでやはり、お金もいっぱいですね。
「ありがとうございます・・ところで、やはりとは?」
「え?あぁ、お客様もあの船で来たんですよね?」
「えぇ」
「既にお客様と同じように換金した方がいらっしゃったので同じ現場にいたのだろうなと」
「そういうことでしたか。・・と、そうでした。パーティの申請をお願いしてもよろしいですか?」
「パーティですね。お嬢さんとお二人でよろしいですか?他は・・・獣魔ですよね?」
「えぇ。パーティ名は、”ハリーファ”。リーダーはこちらの幼女様のフリージア様にお願いします。」
「・・・・かしこまりました・・・・登録完了です。」
リーダーを私にと聞いたお姉さんは一瞬目を見開いて、え!?ってなったけど、すぐに元に戻ってお仕事してました。
さすがプロってカルナがぽつりと褒めてました。
「ちなみに1つお尋ねしても?」
「どうぞ?」
「宿を探そうと思っているのですが、セキュリティ関連でおすすめの場所はございますか?」
「あぁ、でしたら教会があちらにございますよね?」
「えぇ」
「その隣に石造りの2階建てでやや広めの建物がございます。あちらですね。お値段は、ぼちぼちより少々高いくらいでしょうか」
「ありがとうございます。」
「いえ。ご飯は、通りすがりの露店がおすすめですよ。」
「ありがとうございます。」
カルナが一応ギルドカードを確認しておけって言ってたのでカードさんお願いします。
ランク:C(二つ名=魔鏡姫)
パーティ:ハリーファ(リーダー)
名前:フリージア・クラリティ・エトワール(悪心撃滅体質)
性別:♀
年齢:6
種族:半異世界人
職業:賢者、協奏師
称号:絶望を知る者、幻獣の家族、変態紳士ホイホイ、英雄賢者の正統後継者、神子
属性:陰
体力:C-
魔力:S+
攻撃:E
防御:E-
俊敏:D
練度:S+
攻撃技:【影操作】【魔力反射】【物理反射】【性質変換】【杖術】【射撃】
補助技:【念話】【奉納】【心意加増】【精神統一】【アクロバティック】
自動技:【圧縮記憶】【思考速度上昇】【並列思考】【心の瞳】【ショートクさんの耳】【鳴く】
覚醒:【侵食】【拡張】【守護者召喚】
衣類:精霊のストール、精霊樹のローブ
装備品:賢者の杖、教会の腕輪(EX)、幸運のイヤーカフ
写真:フリージア・エトワール、ペチュニア・エトワール
契約
【幻獣】八咫烏:カルナ
【幻獣】ガルディエーヌ・キャット:シャスティ
【妖精】オニキス・ゲル:翠
【??】ウールスフィア:ラナ
【魔物】クロコディルガーディアン:ハディ
加護
母の溺愛、流星姫の過保護、元英雄賢者/現神様のお気に入り
下位精霊の親愛、上位精霊:リフの溺愛、精霊樹の巫女
きちんとパーティ名が出てますね。
後、私がしっかりリーダーになってます。
ちなみにクランに入ったときは、パーティ名とギルドランクの間辺りに出てくるらしいですよ?
と、加護のところがまた名前が変わってますね。
何か効果は変更点はありますか?
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ありません。
加護を与えた母が流星姫とイコールであるとなっているだけです。
----
なるほど・・。
気にしないでいいんですね。
それから、私たちはギルドのお姉さんに言われたように露店で色んなのを買って、お宿のお部屋で食べました。
このお宿、どうやら朝ご飯は出ても夕ご飯は出てこないらしいです。
だから、お姉さんは露店でって言ってたんですね。
食堂とかそういうのもあるんですよ?
おそらくお姉さんは、お宿のお部屋でゆっくりしたいだろうと考慮して露店を教えてくれたんだろうってカルナが言ってました。
親切なお姉さんですね。
ちなみにお姉さんはずっと幸せそうに私の頭を撫でてました。
それと、お宿は一泊銀貨7枚でした。
それからは、体をきれいにして歯磨きをしたりして、日課になっている夜空を眺めながら眠りました。
翌日に起きたのは、お昼前でちょっとだけびっくりしたのはここだけの話です。
次は8日の日曜日です。