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港町-ハーフェン-

私の体質と逆鱗に触れた結果、壊滅したとある指名手配な賞金首の悪心グループにとらわれていたハディちゃんと仲間になった。


私たちはハディちゃんの背中に乗って進んでいる。

私たちみんなが乗っているけどハディちゃんは全く重いと思っていないらしく、非常に力持ちさんのようです。

そして、すっごい足が速いです。

それなのに背中の上は非常に快適であまり揺れません。

ラウさんも一緒に乗ってますが、思った以上に乗り心地が良くて驚いてるようです。



で、港町に向かって進みつつお金稼ぎのために魔物を倒して進んでいます。

お船に乗るためにはチケットが必要で、そのチケットもお金が必要なんです。

どれも1枚銀貨数枚必要とかで結構高いらしいですからね。



ですが、お金稼ぎはおそらくこれ以上は大丈夫でしょうと言うことになった。

なにせ

「思った以上にアホが多かったですね。」

「だな。フォレストロードは見ての通り普通の森よりも色々と面倒なところっぽいし、それを利用して隠れ蓑にしてたんだろうな。・・今回は運がなかったんだろう。」

「そうですね・・リア様の体質の餌食になっただけですから。まぁ、どのグループも少なからず指名手配されていたのは確かですからちょうど良いですよ。ゴミ掃除です。」


ハディちゃんを捕まえていたグループほど大きくはありませんが、それでも3桁はいるほどの規模で、どこも悪い奴らの集まりだったので私の体質が反応して全員始末しました。

結果として、討伐グループの数は37です。

大まかにそれぞれの人数は3桁を超えた程度で最も多くても200はいかないくらいでした。


当然証拠品とかその他諸々は全て回収済みです。





こういうときに改めて思います。

翠ちゃんの収納はとてもありがたいです。

そうじゃないと全部持ってくるなんてことは出来ませんでしたよ。


「そろそろ人数も多くなってきますし、リア様、速度を落としましょう。」

{ハディちゃん、スピードを落としてもらえますか?}

私がそう言うとハディちゃんは速度を落として進み続ける。

ちょうど大人の人が小走りと本気走りの間くらいの速度。


ずっと森の中や砂浜を走り続けていたのですごく久しぶりな街道です。

そして、港町の門が近づいていくと人数も増えていきます。

そうなるとやはり私たちを注目する人たちは当然増えます。


まぁ、そりゃそうですよね。

珍しい生き物を色々と引き連れてますからね。


ちなみにアホなことをしようとした人たちは少なからずいましたが、ハディちゃんが尻尾ではじき飛ばしたり、軽く殺気と共に咆吼をしたら全員黙りました。

と言うより、シャスティが目を光らせてますからね。

私の体質が反応するほどではなかったようなので私は手を出してませんよ?


それに、どうでもいいですからスルーです。





で、やってきました港町。

今は門の前で順番待ちをしているところです。

ハディちゃんがいるおかげなのか周囲の人たちは微妙に距離を開けてます。

まぁ、ハディちゃんが周囲を警戒してますからね。


待っている間、ラウさんに教えてもらいました。

この港町、ハーフェンは他の港町と比べてかなり大きいところらしいです。

その証としてギルドや教会などの施設があるからだそうです。

どうやら、他の港町ではギルドや教会はないらしいです。

と言うより、教会はあってもギルドがない場合は多いのだとか。

そうなると売ったりするときはどうするのだろうかと思いましたが、ギルドはなくとも、簡易的な換金所があるらしくそこを使うのだとか。

大抵は換金所はチケット売り場と同じ場所だったり並行して行なわれたりすることが多いらしいですが。


で、港町には名物などはない代わりに、いろんなものや珍しいモノが集まりやすいんだそうです。

理由は、お船があるから・・つまりは、大陸同士のモノを運んだりする時に最初に到着する場所が港町だからです。

そこから各地に渡っていくわけですから、モノによっては港町で買った方が安いモノもあります。


それにしても注目されますね。

揃ってるメンバーがメンバーだから注目されるのは分かってますが。

・・私、注目する割合を半分くらいにするストールをつけて、口元は隠してるのにこの注目・・・外したらどうなっちゃうのでしょうか?

んーとりあえずは、気にしないようにしておきましょう。

後、外すのは止めておきましょう、うん。




ラウさんはラウさんで元々気配が薄いらしく、私たちの中で馴染みすぎて目立たない。

・・まぁ、良いでしょう。


で、私たちの順番になりました。

そして、目の前にいるのは身長が2メートルは軽く超えるほど身長が高くて、筋肉とかもすごいおっきな男の人。

お顔も結構強面さんです。


まぁ、私からすればどうでもいいことですからただそう思うだけでそれ以上はないですが。



「・・・・・」

で、何も喋らずにハディちゃんとにらめっこしてます。

ハディちゃんも敵意とかがないのを察しているのかとりあえず観察してるようです。



・・いつまでにらめっこしてるのでしょうか?


お、今度は私とにらめっこですか?

で、じーっと見ているとハディちゃんを指さして首をかしげた。


おそらくハディちゃんは私の相棒なのかという質問のようです。

(こくり)

で頷いたところ、

うんうんと頷いた後、今度は向こうを指さす。

あっちにはお船がありますね。

お船に乗りに来たのかという質問のようです。

(コクリ)

すると、指で横長い四角を作ってる。

なるほど、チケットは持っているかと言うことですね。

(フルフル)

その後、指でわっかを作って首をかしげる。

今度はお金は?と言うことですね。

で、私は手のひらをひっくり返しては戻してを繰り返す。

ここで、換金してもらう予定ですと。

すると、

とある方向を指さされる。

あっちに見える2階建てのおっきな建物に行けと言うことですか?

で、その建物を指さして指をわっかにして首をかしげる。

そこで換金するのかと

するとこくりと頷かれた。

なるほど。


で、うんうんと頷いてると

今度は自身の鎖骨辺りをつんつんとつつく。


・・ん?

あぁ、ギルドカードですね。

ギルドカードを見せるとじっとカードを見た後、こくりと頷かれ、道を空けてくれた。


その後、ラウさんたちを指さして首をかしげてたので頷いた。

お連れ?とのことで、うんとお返事です。


すると、ふんふんと頷いて指で先に行って良いと指でひょいひょいと左右に振る。

行って良いんですね。

(ぺこり)

頭を下げると握手を求められ、握手


そして、握手を終わらせると頭を優しくぽんぽんと撫でてます。


どこかうれしそうですね。



で、ハディちゃんの背中をぽんぽんと優しくタッチして進むように指示を出すとのっしのっしと先に進む。



全員「いやいやいやいや!待て待て待て待て!!!!」

なぜか、その場にいる全員からツッコミが来ました。

なぜでしょう?

首をかしげてると

「いやいや!かわいく首をかしげているけど、通じてたの!?」

なぜ分からないのでしょうか?

しっかりいしそつう?していたじゃないですか。


「嘘だろ!?アレが通じてたのか!?」

「お前分かったか?」

「・・・いやむり。」

「だよな・・」

「ってか、門番のあんたも何かしゃべれよ!アレ、ホントに通じてたのか!?意見の相違が起きてないか!?」

すると強面門番さんは、サムズアップ。

だがやはり無言。


一応私もサムズアップしてみました。

当たり前ですが、やはり私も無言。

「・・ばっちり通じてるっぽいな。」

「何で通じてるんだよ・・」

「お互い無言だと通じるのか?双子の謎の以心伝心的なものが・・?」

「あの幼女賢そうだし、察しが良いんじゃないか?」

「いや、賢すぎるだろ幼女。」

「幼女すげぇ・・」

「てか、連れの兄ちゃんよ。あれ、本当に通じてたのか?」

ラウさんに話が流れました。

「解説を一応しましょうか?」

「お、おう。や、やってみろや」

分かるモノならやってみろと少々動揺しつつもそう聞いてきたようです。

「では、順番にこのワニは幼女の獣魔かと言う質問、そしてYes。次に、ここに来た目的はあの船か、Yes。その次にチケットはあるか、NO。お金はあるか、ここで換金する予定。次に、あの建物で換金すると良い、あの建物かと再確認しYes。最後に、ギルドカードの提示と、それを見せて。私たちは連れかと言う質問でYes。そして、通って良し・・ですよね?」


私と門番さん(コクリ)


ばっちり合ってますね。

門番さんと視線を合わせた後頷いて、握手してラウさんに揃ってサムズアップ。



「マジかよ・・」

「マジで通じてた。」

「てか、連れの兄ちゃんも通じてたのか。」

「リア様・・・この幼女様は見ての通り無表情ですから、細かい仕草などの確認を普段からしているので、あのくらいは分からないとやっていけませんよ。」

「あぁ・・うん。」

「察した。」

「文字通りお人形のごとくかわいくて、無表情だしな。」

実は密かに、人そっくりのゴーレムかそれに似た何かだと思われてたりするのは、ここだけの話であり、私たちが当然のごとく知らないこと。


「では、我々は先に進みますね。」

「あ、あぁ。引き留めて悪かったな。」

「いえいえ。こういうやりとりは嫌いではありませんから。それに、我々を心配してそうして下さったのですから。」

「え、いや・・まぁ・・」

「真っ正面からそう言われると照れるな・・」

微妙にそっぽを向いて話すお兄さんたち。


「気にするなって。俺たちはただ、気になったから聞いただけさ。また会ったら一緒に飯でも食おうぜ?」

「縁があれば。」

「てか、兄ちゃんたち今日の内に船に乗る予定か?」

「出航時間次第ですが・・この港町も面白そうなので1泊ほどしてから向かおうと考えてますよ。急ぐ旅ではありませんから。」

「確かにな。港町は見なきゃ損だぜ?ここは、海鮮モノの食い物が屋台でも店でもどっちでも旨いことで有名だからおすすめだぜ?」

「ありがとうございます。ではまた。」

「おう!またな!」




いやー。

ラウさんってすごいですね。

私ならあんなにホイホイと気軽に世間話なんて出来ませんよ。

おしゃべりしませんし、ほとんど聞く専門ですし。


「なるほど。海鮮ですか。食べ歩きも面白そうですね。特に国や土地によって味付けや料理のバリエーションなどかなり色々ありますからね。」

「確かに今まで、いくつか行ってみたがそうだったな。」

「旅の醍醐味は食べ物関係が中心に来ることが多いですよ。建物や衣類よりも先に出ますから。作る人だけでも同じ国や町でかなり異なりますし。」

「確かに。とりあえず、換金してチケットをとってからだな。」

「そうですね。確かあの建物でしたね。」

「そこで、換金と狩ってきた奴らの分とかで、足りれば良いな。」

「結構な数を狩りましたし、普通に魔物も倒しましたし、良いものもそれなりに採れたので足りるとは思いますがね。・・絶対ではありませんが。」





で、門番さんに教えてもらった建物に到着です。

「いらっしゃいま・・・せ!?」

歩いて最初に入ってきたラウさんをみて挨拶をした受付嬢さんでしたが、ハディちゃんに乗っていた私をみて驚かれました。

「っ!・・・失礼致しました。ご用件をお伺いしてもよろしいですか?」

「換金と、カードの更新・・それと、獣魔登録の手続きをお願いしてもよろしいですか?」

「かしこまりました。」

何事もなかったかのようにお話しが続きます。

「では、獣魔登録の手続きとカード更新から行ないますね。どの子とどの子ですか?」

「この子とこの子がこの子にです。」

ラナちゃんとハディちゃんを指さした後、私の頭をポフポフするラウさん。


「か、かしこまりました・・・まさかそっちだとは。」

最後に何かつぶやいてますが気にしないでいいですね。

後でカルナに教えてもらったのですが、お姉さんはラウさんが契約相手だと思っていたようです。


「何かすることはありますか?」

「お三人方にはこれに魔力を込めて頂ければ問題ありません。・・本来であれば、忠実に従っているかなどの確認が必要ですが・・その光景を見るに問題なさそうですので。」

ラナちゃんは私にくっついたままですし、ハディちゃんは私を背中に乗せたまま気にせずに私に好きなように撫で回されてますし。

で、水晶玉に魔力をそれぞれ流し込んで、登録が完了したらしいです。

証拠として、ハディちゃんには純銀の足輪が、ラナちゃんには直接刻印されました。

ぼんやりと登録しましたというマークが光ってます。

必要なとき以外は光らないようですが。

あ、翠ちゃんにもあるんですよ?


で、カードの更新をしてもらったところ

「え?・・・・っ!?しょ、少々お待ち下さい!!!」

ラウさんのカードを私のカードを見た後、驚いた顔をして奥に行っちゃいました。


しばらくして戻ってきたお姉さん。

「お嬢様のギルドランクをCへ昇格致しました。ラウ様に関しましては、もう少しでBランクへ昇格出来ますよ。」

「そうでしたか。それよりも、どうして昇格に?」

「当たり前ですよ・・それだけ、指名手配犯や魔物を倒しまくってるのですから・・その中にはAランクレベルの指名手配グループもありますし、魔物でも、私の権限では詳しくは分かりませんが、かなりの数を倒してますし、ランクもそれなりに高いのを倒してるようですし。」

「まぁ、色々ありましたから。」

「そうでしたか・・コホン。では、換金を致しますのでこちらのバッグへお願いします。・・・もしかして指名手配犯関連のも?」

「えぇ。証拠が必要かと思い、全て持ってきましたので。」

「質問をよろしいですか?」

「はい。」

「その中に、持ち主がいるような品があった際は、こちらで買い取らせて頂いてもよろしいですか?出来る限りギルドを経由して持ち主へ返してあげたいですし・・ギルドはそう言うことも仕事ですから。」

「構いませんよ?賞金首の分の金額と魔物の分の換金さえあればその分は無料で渡すつもりだったのですが・・。」

「え?よろしいのですか?」

「リア様、構いませんよね?」

誰かのが混じってると言うことですよね?

それからお金をもらうのはおかしいですし、ラウさんの意見に賛成です。

(コクリ)

「と言うことです。」

「かしこまりました。・・ありがとうございます。」

「では、こちらに移しますね。」

それから、翠ちゃんにお願いしてそのマジックバッグへ換金するのを全て移しました。


「うわぁ・・ホントにたくさんありますね・・。換金分は手配犯の分と魔物の分は分別致しますか?」

「まとめて構いません。・・チケットはこちらで購入可能ですか?」

「大丈夫ですよ。では、その分を差し引いた分をお渡しすると言うことでよろしいですか?」

「お願いします。」

「かしこまりました。・・・・お待たせ致しました。残額、金貨4枚と銀貨76枚と、全員分のチケットです。」

うわぁお。

思った以上にお金がいっぱいです。

「・・・チケットは全員分でいくらだったのでしょうか?」

「え?銀貨40枚ですね。」

「返却分を差し引いてと言うことですよね?」

「えぇ。それと、こちらをどうぞ」

「この金貨は?」

「そいつらに対する賞金首とは別に討伐依頼や、紛失物や盗難品の捜索に関する報酬金です。他には、お持ち頂いた魔物のアイテム類の中に品薄になっていたモノがありましたし、真珠に関してはどれも質が良く、色も大きく異なっておりましたので。」

金貨8枚でした。

「こんなにですか・・」

「ですが、本当にこちらの分はよろしかったのでしょうか?」

「これ以上お金を頂いても逆に困ってしまいますし、誰かのモノだったのを返すためにお金をもらっていてはこちらが悪者ような気がして落ち着きませんし。・・では、1つお願いをしてもよろしいですか?」

「はい」

「もしかするとそれらを返却された相手から私たちと接触を求める可能性があるので、その場合は出来る限り拒否をお願いしてもよろしいですか?感謝や何だのと言われても困ってしまいますので・・」

「言われて見るとそうですね。では、万が一無理矢理と言いますか、強引に接触を求められた場合はいかが致しますか?皆様も旅をしていらっしゃるのでどこにいるなどは話しても意味がありませんが、待ち伏せや何だのと色々ありますし・・」

「その場合は、どうしてもお礼がしたい場合は困っている人たちへその分、施して欲しいと言ってもらってもよろしいですか?」

「え?それだけでよろしいのですか?」

「えぇ。何も求めるモノはありませんし、その方が他の方々にもメリットは多いでしょう。治安は良い方が我々も旅がしやすいですし。」

「ふふっ。そうですね。」

「それに・・・」

「?・・・・っ!!」

ラウさんは私を抱っこして腕につけている教会の腕輪をちらりとお姉さんに見せた。


「リア様はご覧の通りやんごとなき幼女様なので、余計なことは自身の首を絞めることになるので・・と最終手段としておっしゃって頂ければ・・教会へ訪ねて頂ければ証言もして下さると思いますよ。」

「そ、そうですね・・・幼女様かわいいけど、その分すごかったわね・・」

最後に何か言ってましたが気にしないでいいですね。

それと、ラウさん・・。

ちょいちょい私のことを幼女というのは構いませんが、幼女様という呼び名を周囲に定着させるのは遠慮して欲しいです。

私はいつまでも幼女じゃないんです・・おっきくなってお母さんのようにぼいんぼいんで色々とおっきくなるんです。

ふんす。

・・あ、でも欲を言えばおっぱいは身長とバランスが良いくらいの大きさが良いですね。





「では、無料で譲って頂いた分のせめてものお礼としてこちらをどうぞ」

「これは?」

「隣にある4階建ての建物はご覧になりましたか?」

「はい。」

「そちらの宿の割引券です。この港町でも結構有名なところですので。」

「ではお言葉に甘えます。そういえば、船は次回はいつ出航ですか?」

「今はちょうどお昼を過ぎた頃ですし、本日の分は後4時間後に1回、その次は翌日のお昼前ですね。」

「かしこまりました。」

「ちなみに、銀貨を1人1枚追加して頂くと、部屋の予約も出来ますがいかが致しますか?」

「では、この人数全員が1部屋で収まるような大部屋を1つお願いしてもよろしいですか?」

「あぁ・・そうですね。かしこまりました。お時間はいかが致しますか?」

「明日の昼前でお願いします。」

「かしこまりました。では、チケットをお借りしますね・・これで完了です。このサインが部屋の予約をしているという証拠であり、こちらの記号が対象の部屋の番号になります。出航より2時間前より船に乗ることは可能で、遅くとも10分前には乗って下さいね。わざわざ人数の確認なんてしませんから。」

「そうですね。気をつけます。ありがとうございます。」

「ご利用ありがとうございました。良い旅を」


そして、建物を出ました。

ちなみに受付をしてくれたお姉さんは、お胸がCとDの間くらいで、明るくてまじめそうな人でした・・が、ずっと私をみて幸せそうな顔をして私の頭を撫でてました。

子供が好きな人なんでしょうか?


まぁ、気にしなくていいですね。

それと、建物を出る前に手を振ってさよならとしたら鼻から赤いのが噴出して幸せそうな顔でへばっちゃいましたが、幸せそうなので気にしません。



「とりあえず、宿の部屋だけ先にとってから町の散策をしましょうか。」

「そうだな。」

とりあえず、隣のお宿に突入です。

「いらっしゃいませ。1泊3人部屋1部屋銀貨5枚で、追加で銀貨3枚で大部屋、更にお湯と桶の貸与、食事を部屋に運ぶことも可能ですがいかが致しますか?」

ちょっとだけふっくらした体格の優しそうなおじさんが受付してくれました。

「では、1泊で大部屋を1つお願いします。食事やお湯、桶なども人数分お願いします。・・あ、これ使えますか?」

「拝借します・・あぁ!大丈夫ですよ!では、銀貨6枚ですね。」

お金を渡す。

「確かに。こちらが鍵です。あ、町を散策してきますか?」

「その予定です。」

「では、お帰りの際は名前を言って頂ければこちらの部屋の鍵をお渡し致しますので。」

「では、フリージアでお願いします。」

「フリージア様ですね、かしこまりました。行ってらっしゃいませ。」


ちなみに、私たちが去った後お宿の中では少々大騒ぎになっていた。

理由は、私たちの対応をしていた人はまさかのこのお宿の支配人さん?という人だったらしく、私が教会の腕輪をつけていたことに気づいていたらしく、失礼がないように従業員たち全員に徹底させていたからというのは、私たちが知らない話し。

それと、支配人がなぜに受付をしているのかというツッコミですが、時折そうやって受付をしたりと従業員に紛れて仕事をすることでそれらの立場の人たちの気持ちを知ろうとしていたらしいです。



お部屋もとりましたし、町を散策です。

と言いたいところですが、

{その前に教会に行ってもよろしいですか?}

「そうですね。神様へご挨拶・・コホン、お参りをしておきましょう。・・教会としては少々利用するニュアンスが異なるような気もしますが、気にしないでいいですね。」

「あながち間違ってないさ。後は、教会メンツに挨拶しに行くってことも兼ねてるし、リアはアレだしな。」

「それもそうですね。」


そしてやってきました教会です。

ここの教会は、灯台のような形の建物です。

シンプルですし、ステンドグラスもこれまでのところより小さいですが私はこれも好きです。


「ようこそおいでくださいました・・・・・っ!?」

中に入るとシスターさんがお出迎えしてくれましたが私をみた直後に目を見開いた状態でフリーズしちゃいました。

けどそれは数秒ほど。

「お越し頂き大変感謝しております神子様!お参りですか?」

どうやら、私のことに気づいて驚いてたようです。

(コクリ)

「こちらですよどうぞ。」

大変幸せそうにほほえみながら案内してくれました。

ちなみにお姉さんはお胸はDを超えていて静かに本を読んでいるようなイメージのきれいなお姉さんでした。




「こちらになります。ごゆっくりどうぞ」




すごく久しぶりになむなむ



-リアちゃん・・本当に久しぶりだわぁ//かわいい-

-そうですね。ずっとあの里にいましたからね。・・それにしても、かなり成長しましたね。-

-さすが私の娘だわ。すごく強くなった。それに、悪心撃滅体質はすごく納得するわ。とことん殺っちゃいなさい!-

-そうですね。いざと言うよときはカルナさんたちがどうにかするでしょう-

-そうそう。リアちゃんはやりたいようにやって、周りはその補助・・完璧じゃない!それに、チームとしてもかなりバランスが良いと思うわ。-

-後は、遠距離攻撃で後1人いればもっと隙がなくなりますね。-

-そうね。リアちゃん以外は全員が肉弾戦ガッツリだし、その方がいいかもしれないけれど、それならではのメリットは十分いいと思うわ。-

-その分守りにもしっかりと力を入れてるようですしね。これからも頑張ってくださいねフリージアさん。こちらから見守ってますよ。-

-私も見守っているわ!どんな時でも私たちはリアちゃんの味方よ!それに、よく頑張ったわ!!-

-私の第二の故郷を守ってくださって、ありがとうございます。リフさんは私にとっては姉のような母のような方でしたから。-

-確かにそんな感じだったわね。あそこにしばらく住んでたんでしょう?-

-えぇ。あの里を作る前でしたからその子たちを守るために色々とやることがあったのでかなり長期間留まる必要がありましたからね。-

-ただ結界を作って中に入れーってだけでどうにかなる問題じゃないものね。あの子たちにとっては人は悪という考えで、あなたはその第一人者だったわけだし。-

-えぇ。そういう部分からなのでほんとに仲良くなるところからだったので、大変でしたよ?その分完成したときはうれしかったですね。-

-自分の頑張りが結果としてあの子たちみんなが喜んでくれるわけだしね。-

-そうなんですよ。それに、その時の経験は糧になりましたしね。-

-ふぅん。私はやりたいようにやって、暴れたいときに暴れてただけだし、そういうことはしてないのよね。-

-あなたらしいですね。-

-世間的にはツンデレってところかしら?-

-行動としてはあっているのでは?気になったから助け、アドバイスをした・・という感じでしょう?-

-まぁね。気に入らなければとことんぼっこぼこにしたわ。-

-そういうところもあなたらしいですよ。-





わーい。

お母さんと神様に褒めてもらいました。

それとお礼を言ってもらいました。


うん。

それだけで十分うれしいです。

頑張ってあの里を守ることができてよかったって改めてそう思いました。


お母さん、神様。

私頑張りますね。

もっとお母さんの娘として誇らしい存在になれるように頑張ります。


さすが流星姫の娘だって言ってもらえるようにね。






ラウさんは何も言わずに優しく私の頭を撫でてくれました。

その後は、シスターさんたちに頭を下げて手を振りつつその場を後にしました。

その時に、他のシスターさんたち含め、鼻から赤いのを吹き出しつつ膝から崩れ落ちてプルプルしてましたが、気のせいということにしました。




さぁ、町を散策です。

と言うより、食べ歩きメインです?

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