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陰の支配者-私の保護者は猫と鳥-  作者: ミコト
フォレストロード
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ラウさんリニューアル

-フリージア-

フォレストロードの隠れ里での生活が開始されて、40日は経過しました。

その日数は私が意識していなかった時間を除いた期間です。


私の1日は、大半が食べて寝ることが多いです。

主に3分の2くらいはあります。


で、残りの3分の1のところで運動とじゃれ合いと触れ合いです。

運動は、最近毎日の日課になりつつある、杖さんの素振りと演舞をしております。

演舞は、まだまだ練習中で、どうすれば魅せる技や動きになるのか模索しながらなのでまだまだですが、そんな時間も楽しいです。


じゃれ合いやふれあいは、シャスティやカルナたちと遊びながら体や魔力などをまんべんなく鍛えつつ、お互いに甘え合う時間です。

最近は、その中にリフさんが混じっててラウさんとともに私を愛でてます。

リフさんは、しょっちゅう私を抱きしめてはおっきなおっぱいに埋もれさせてます。

その分堪能してますが、ちょっと息がしづらくて大変です。

幸せと不幸せは表意一体なのです。

幸せとは大変ですね・・下手すれば命がけですよ?

理由の大半は、リフさんのぎゅが強すぎるせいですが。

何と言いますか、気持ちを優先させて手加減を失敗しているような感じです。

手加減してくれてはいるんです。

ただ、それでも私にとっては大変なだけで。




そんな杖さんを使った特訓が私の1日の中に組み込まれて大分馴染んできた頃、ラウさんはリフさんや私たちがいる精霊樹のところではなく、里の動物たちや植物たちなどがいるところへお出かけすることが増えました。

どうやら、そっちであの子たちのお手伝いとかをしているようです。

ラウさん曰く、いろんなことができるようになりたいからということでいろんな子たちのお手伝いをしてるみたいです。


それ以外にも、私たちのもとに帰ってきた後は、リフさんにも色々教わってます。

まぁ、時折どこかに攫われて2時間ほど何されてから戻って来てますが。

リフさんはつやっつや・・ラウさんはすっきりしつつもげっそり・・どんな特訓なのでしょうか?

攫われ続けてるわけでもなく、裁縫とか魔力の扱い方とかそういうのもやってはいるみたいですが、それとは別にみられたらだめな特訓とは何なのでしょう?

カルナが気にしたらダメっていうから気にしませんが。





そんなラウさんは、よく自分自身の普段来ている服装を見ながらお悩みのようです。

普段ラウさんは、胸当てとかの体の大事なところだけを守る鎧を身に着けた動きやすい服装です。

軽装っていうものでしたっけ?・・確か。


で、休憩中に聞いてみました。

{ラウさん、お悩みですか?}

「え?あぁ・・申し訳ありません・・わかりやすかったですか?」

(コクリ)

そりゃあ分かりますよ?

私自身がこれなので反応は見た目的にはほぼ皆無なのでその分他の人たちがすごくわかりやすいですから。

それに、お洋服を見るたびにため息吐いたりしつつ編み物とか縫い物?等のお洋服を作ったりするのを中心に学んでるっぽいですし、その他にも私の身の回りのお世話の関連をシャスティから教わってたりしますし。

他にも、出来ることを増やそうとこの里にいる子たちと幅広くお付き合いして色んな技を習得中。

まぁ、彼らからすれば技というほどじゃないですが。

なにせ、種族的に出来て当たり前の部分ですし。


「リア様は、俺が騎士だとはご存じですよね?」

(コクリ)

イリスさんの代わりに私の護衛をしてくれてるわけですし。

最近は、護衛の騎士さんと言うよりもお兄さんと言いますかお兄ちゃん?と言う感じが近いですが。

「実は・・こう言ったらアレですが、騎士ではなく執事に憧れてまして・・・」

そうなんですか?

何と言いますか、意外な方向に行きましたね?

と言うより

{なりたいのならばなればいいのではないのですか?}

逆に駄目という理由が分かりませんよ?

自分のことは自分で決めるモノなんでしょう?

カルナがそう言ってましたよ?

「俺もそう思うぞ?」

「カルナさん?」

「リアも俺たちも、誰1人としてラウが騎士だから仲間ってわけじゃねぇし。と言うよりも、ぶっちゃければ騎士なんて止めてただの冒険者になっても、傭兵になろうとも、ラウがなりたければ好きにやれば良いんじゃねぇの?てかさ・・上司であるイリスさんが騎士じゃないとだめだとかそんな頭の硬い奴なわけ?」

「そうではないですが・・騎士から執事になんて・・・過去にそんな転職をした人なんていませんでしたから・・」

「他人のことなんざどうでもいいだろう?」

「それなら、戦闘執事になれば良いんじゃないの?護衛執事とか」

「リフ様?」

「だってさ、戦闘メイドっているじゃん?隠してナイフとか鎖がまとか持ってたり、堂々と武器を担いでたりとか。」

「あぁ・・たまにいますね。」

「それに、暗殺をメインにしてる奴ら全員が隠密行動をしてるなんてことはないわけだし。他の職業になりすまして潜入調査する奴だって堂々とその格好で無双してるのもいる。ラウの場合は、隠そうが隠すまいが、護衛兼執事って感じが良いと思うよ?」

「確かにリフ様の言うとおりですね。てかラウ・・ここ最近の・・リアと一緒に旅をしてからのお前の行動は普通に護衛をやりつつ身の回りの世話を嬉々としてやってるから、まんま護衛執事だぞ?」

「ぐはっ!い、言われてみれば・・」

「そうだね。むしろ、騎士と言うよりも執事ですと言った方が納得するかもしれないね。ただし、実力はありそうだなという反応付きで。」

「・・・良いのでしょうか・・そんなわがままを言って・・。」

{良いと思いますよ?}

「リア様・・」

{私としては、騎士さんでも執事さんでもただの冒険者さんだったとしてもそれでラウさん自身が変わるわけではないんですよね?}

「もちろんです。全てはリア様のために」

{ありがとうございます。なので、やりたいようになって、嫌なら騎士さんに戻っても、別の職業になっても良いと思います。カルナ、職業はころころ替えても変ではないですよね?}

「おかしくないぞ?人によっては、この職業以外やらねぇ!って奴はいるが、人によっては天職が見つからないとかですっごい数の職業をころころ替えてるのもいるしな。まぁ、ステータスに出てるのを参考にしてるし、その職業と国に仕えたりする時の職業は別物だがな。」

あれ?

そういえば

{ギルドカードに出てる職業と、国?偉い人とやりとりする時の職業はカードではどう区別するのですか?ギルドの職員さんとか門番さんとか}

「リア様、場合によってはカードに称号として出てきますよ。まぁ、大したことがなければ出てきませんが・・そういうときは、服装やその人の行動などで判断しますね。」

私で言うところの神子はそれに近いモノらしいです。

職業ではないけど。

カルナが言うには、二つ名に近いけど、信仰?みたいなのがされてるせいで称号みたいな扱いになったようです。

普通の二つ名であれば、新しくその項目が出てくるのだとか。

お母さんの流星姫、神様の英雄賢者、そんなのが私にも出来るのでしょうか?

と言うよりも、二つ名と言うのは、私の名前であるフリージアのように名前のように扱われることが多いらしく、人によっては二つ名を知っていても本来の名前は知らないとかあるらしいです。

場合によっては、それを利用して本名をはぐらかしたり隠したりするらしいです。

みばれ防止?というらしいで・・す?


「例えると、ギルド職員になって数日の素人だと称号にギルド職員とかは出てこないが、ベテランだったり、ギルドマスターやサブマスターとかになると出てくるってことだ。称号は、多くの生き物にそう言う職業だと認められて初めて顕現するからな。」

{その職業をしてると多くの人たちに知ってもらったり、有名になったり、すごく高いランクになれば称号にでてくるということですか?}

「そういうことだ。」

「じゃあ、ラウ。それらの装備を借りるよ?」

「え?は、はい・・」

リフさんは、ラウさんが身につけていた道具類と騎士服を奪っていきました。

正しくは、ラウさんからリフさんが強制的にはぎ取っていきました。

あの脱がせる技はすごいですね。

ずばーっと剥かれました。

ラウさんは、しばらく肌着と替えのおズボンととてもラフな格好でした。



リフさんがラウさんの装備品をはぎ取ってからすぐに作業を始めて3日ほどしたところで完成したみたいです。

で、ラウさんは早速装備しました。


すごく違和感がないほどの執事さんです。

一般的なデザインと一般的な色の黒らしいです。


だって、執事さんをそんなにたくさん見たわけではないですから。

聞くと、どのお洋服も魔力を込めると防御力が上がるのに加え、そのままでも普通の鉄くらいの丈夫さはあるんだそうです。

おまけに、中には鎖帷子?という鎖を組み合わせて作った肌着を身につけてるらしいです。

見た目は普通の執事さんなのにその辺りで売られてるような防具に引けをとらない丈夫さと軽さ、頑丈さらしいです。

それと、ネクタイは執事服と同じ黒です。


で、ラウさんは全く違和感がないです。

「・・・我ながらすごくしっくりくる・・。」

ラウさん本人も動きやすく、違和感がないのが不思議なようです。

{これまでのと比べるといかがですか?}

「えぇ・・驚くくらいしっくりきますよ・・圧倒的にこちらの執事服の方が動きやすいです。」

で、ラウさんはその執事服の上から腰の両側に双剣を装備。

これで、戦闘執事さん完成ですね。




それから、現在ラウさんとシャスティ(大サイズ)は模擬戦をしてます。

私は、リフさんのお膝の上でいつも通りにお野菜スティックを食べさせられてます。

後頭部からはとても素晴らしいクッション(おっぱい)が2つ私の頭を挟み込んでます。


正直素早すぎて観戦するのも大変です。

私が見ることが出来るのはシャスティの動きを見慣れているから分かるだけです。


2人は似ているようで違った戦い方をする。

ラウさんは、風を体に纏わせて音を消して素早さをあげ、死角に回り込んで双剣でものすごい早さで連続攻撃。

数を当て、素早く当てることを念頭に置いているので1撃1撃は軽いです。

その部分を、的確に弱点を狙って攻撃することでカバーしてる・・・と言うよりも、素早さと的確に狙うポイントを伸ばすには1撃1撃の強さは二の次にしないと素早さが落ちてしまうそうです。

元々ラウさんは人間相手をメインに鍛えたのでそう言う強さになったらしいです。


一方シャスティは、尻尾による打撃と、前足2本の爪を使った連続攻撃。

それと素早さ。

ある程度気配を消したりとか出来るのでラウさんそっくりだけど、シャスティの場合は獣としての戦いなので1撃1撃の強さをあげ、前足と尻尾の3つで攻撃することで手数を増やしている。

だから、ラウさんより1撃1撃の強さは高いんです。

その分気配を消したりという部分はラウさんよりは下。


その部分も結構違ったりします。

ラウさんは、元々気配とか存在感が薄かったらしく、そこをイリスさんのおすすめでどんなところでどんな状況でもその気配を自在に薄くしたり他者の視線から逸れたりという技術によって他者に認識させないようにしてるらしいです。

シャスティもある程度は同じだけど、シャスティはその場に溶け込むようにして気配をさとらせないようにしているんです。

更に細かい部分はよく分からなかったのですが、人と獣の違いという部分で気配を消すという技の違いらしいです。


なので言ってしまえば、

ラウさんは威力を軽くした分素速く、手数を多くし、弱点を的確に突く。

シャスティは獣らしい素早さと前足と尻尾を使って物理的に手数を増やして1撃1撃の威力を上げて攻撃。


人と獣の違い以外はほとんど同じ・・と言うよりも、種族と言われる部分の違いで多少異なっているだけなので、二人はすごく似ている。


威力、気配関係の操作、素早さ

この3つを鍛えようとする場合、このうちの1つはどうしても他2つと比べると低くなるらしいです。

そこで、ラウさんは、威力を低くした代わりに、急所を狙うという技を身につけた。

シャスティは、気配関係の操作を種族特有の部分とこれまでの経験で身につけた。


それで言うと、シャスティは3つとも伸ばしているように見えるけど、人で例えるとステータスに技名として乗らない範囲で気配関係の操作を身につけたと言うことになるらしいです。

どうして乗らないのかは、よく分からないけどカルナが言うには、人がご飯を食べたり木登りをしたりと何気なくしている動作が技名として登録されないのと一緒だと言うことらしいです。

それがのると言うことは、十分その人の強みの1つになったという証拠。


シャスティのそういう気配関係は、獣として出来て当たり前の1つ故に技名として登録されないんだってシャスティが教えてくれた。

シャスティは言ってしまえば肉食動物のにゃんこだ。

お外で獲物を狩って食べるのは出来て当たり前。

出来ないと飢え死にしちゃう。

だから、狩りが出来るために身につけた技は、自身の攻撃を支え、補助する程度で、自身の攻撃を強化するほどではないと言うことらしいです。


人で言うところの、体を洗う、洋服を着る、ご飯を作るのと一緒らしいです。

ご飯を作るのも、普通においしいレベルなら技名にならないけど多くの人がおいしいって言ってくれるようになるほど上手になると技名として【調理】とか出るようになるらしいです。





だから、ラウさんはシャスティの獣らしさと言うよりも獲物を狩るという技術面を学び。

シャスティはラウさんの気配操作や的確に弱点(急所)を狙う技術を学ぶ。


2人は何と言いますか戦いの中で背中をまかせる相棒であり、互いを切磋琢磨する仲の良いライバルみたいなものだってカルナが言ってた。

カルナは、空中戦と毒を使った爪と嘴での攻撃。

と言っても、おっきくならないと普通の鳥さんレベルの攻撃だし、毒が効かない相手だとお手上げ。

だから、私たち全体のサポートを中心にしてくれる。

私たちは幼い頃からずっと一緒にいるからある程度言葉にしなくても誰がどういうサポートをすれば良いか、どういう風に動けば的確かが分かる。

カルナはそう言う部分の弱い部分を補助したりアドバイスしてくれる。

翠ちゃんは私のそばからほとんど離れない。

ある程度は私の結界で自身を守れるけど近くで守る存在としていてくれる。

自身の魔力を使って巨大化して相手を溶解する。

ゲル種としては一般的な攻撃方法で、翠ちゃん自身には核と呼ばれる弱点のような物体は存在しない代わりに自身が内包する魔力が切れた状態で全身が1割以下のレベルで飛び散ってしまうと死んでしまう。

と言っても、翠ちゃんの魔力量は凄く多いからそうそう問題はないんだとか。

それに、倒した魔物の魔石とかせっせと吸収して日々強化してるし。


ラナちゃんは、非戦闘員さんです。

私にくっついて私の体内にある体にとっては余分で余計なものを吸収してくれる。

言わば私の状態異常を常に解除してくれる存在。

動きはゆっくりだし、風でふよふよと流されるだけだし、全身の毛をウニさんみたいにして串刺しにする程度だからどうしようもないとも言えます。

でも、私の邪魔にならないように私の左肩にとまってる。


私には左腕がないからそっちは目視する以外はほとんど動かさないので。




「くっ!」

あ、ラウさんがシャスティの尻尾で一撃食らって吹っ飛んだ。

でも、吹っ飛びながら体勢を立て直して上手に着地。

ラウさんは猫さんやお猿さんのように空中で軽く動くのですごいです。


私はムリです。

影で全身を包んで衝撃を吸収して弾む程度ですよ。

え?それでも十分すごい?

魔法以外取り柄がないので・・あはは・・。


「ふぅ・・・やっぱりシャスティさんの尻尾は動きが読めませんね。」

「グルル(腕などと違って関節がないようなモノですから。それでも見事でしたよ)」

「ありがとうございます。」

言葉は聞こえないけどなんとなく感情は読めるようになったらしくある程度の意思疎通は出来てます。

まぁ、尻尾でシャスティが地面に字を書いてお話しとか出来ますが。


「ラウ、装備の調子はどうだい?」

「リフ様、ありがとうございます。とても動きやすく丈夫です。」

「ちなみにそれ、破れても修復出来るから。」

「それはありがたいですね・・材料や生地はいかが致しますか?」

「ある程度のランクがあればどれでも大丈夫さ。簡単に馴染むようになっているからね。鎖帷子もそうさ。」

「かしこまりました。ありがとうございます。」


ラウさんは、シャスティから学ぶことがすごく多い。

何と言いますか、主に身の回りのお世話・・・いわゆる執事さんがやる主のサポートやお手伝いですね。

それらを色々と学んでおります。

その他は、この里にいる子たちに色々と学んでるようです。

里に住んでるおっきなクモさんやリフさんからお裁縫関係とか

熊さんたちからは簡単な物作り(木製メイン)に

2足歩行の蜥蜴さんたち(平均十数センチ前後)から暗器の扱い方とか

りすさんたちからはなぜか投擲技で

お猿さんたちからは木登りを含んだ立体駆動

門番の狼さんからは戦いながら守る門番らしい戦い方を

後は、ハンディングのやり方とか相手の意識をそれとなく誘導させる技とか、ホットリーディング?とかコールドリーディング?というよくわかんない技にとそういうのです。

途中動物さんや植物さんたち関係ない気もするのが混じってたらしいけど、ここの子たちは特別らしいから気にしません。

と言うよりよくわかんないです。

普通の子たちを私はよく知りませんから。


シャスティは、器用だけどさすがに尻尾だけでお裁縫とかそういうのは出来ないからラウさんが学んでるようです。

後は、お料理に髪を整えたりするあれこれとかです。



で、私は特訓とかを中心にやりつつもそう言う身の回りのあれこれはラウさんの練習も兼ねてるのでほとんどされるがまま。

と言っても、一緒にお風呂は駄目らしいです。

その時はシャスティと翠ちゃんがしてくれます。


何で駄目なんでしょうね?

私はまだ幼女だし、おっぱいなんておっぱいと言えるほど膨らんですらいませんよ?

体だけ見たら男の子か女の子か区別は難しいと思いますよ?

あ、オマタは別です。

それ見たらさすがに分かりますから、上半身はと言う意味です。


それにしてもラウさんは学ぶことが多いですね。


それと別に更に戦うバリエーションを増やそうとしてるのに加えて、これまでの戦い方に磨きをかけたりと鍛えまくってます。


ムリしてない?大丈夫?と毎日私は尋ねちゃいます。

だってそうでしょ?

私より遅く寝て(どのタイミングで寝てるか不明)、私より早く起きて(どのタイミングで起きてるか不明)るんですよ?

おまけに、私が起きるのと同時に髪を整えたり顔を洗ったり、歯を磨いたり、パジャマからお着替えしたりというあれこれが瞬時に開始されます。

お着替えとかはシャスティたちだけどそれ以外はラウさんがしてる。

自分でも出来るのにやってくれる。

当然毎回お礼を言ってますよ?

カルナからこまめにそういうときはお礼をしないと駄目な子になるって教わってますから。


そして、お料理が出来てるんですよ?

ラウさんのお料理はおいしいです。

これまでは、私の家族間では、シャスティが作ってくれるの意外はありませんでした。

ラウさんが作り始めた(本格的に学び始めたとも言う)頃は、少々崩れてたりちょっと味が濃いかったりといわゆる男料理?って感じでした。

どうやら、ラウさんは前から自分のご飯は自分で作ったりと自炊?をしてたらしいです。

野営生活もありますしね・・と言うよりも、携帯食に飽きたので自力でご飯を食べたいという願いと共に頑張ったらしいです。


で、シャスティに事細かに指摘されつつ、毎回ラウさんが作ってくれてる現在です。


今はどうかって?

崩れてたり切りそろえてなかったりした部分は普通のお料理屋さんレベルで揃ってるし、味も私好みのちょっとだけ薄味に近くなりました。

元々お料理してたので、コツを掴むのがシャスティ曰く早いらしいです。

後は数をこなせば慣れるでしょうとのこと。


でも、そんなに事細かにきっちりと切りそろえなくても良いような気がするのですが・・


どうやら、シャスティはラウさんにお城のコックさんレベルの料理が出来るように(当然私好みの味の濃さ基準)してるようです。

と言っても、材料を無駄にするようなことはしてないようです。

たとえば、形が変だからとその部分を切り落としてポイしちゃうとかですね。


そこは、カルナも私ももったいないから駄目って言ってますから。

シャスティもご飯を無駄にしたら駄目って分かってたので予め言ったことに関しては即答で頷いてました。




そんなこんなで以前よりお勉強する範囲がものすごーく増えたラウさんですが、その分私の色んなお世話をする機会が増えた。

大変そうだけど、以前よりどこか活き活きしてるようなのでこまめにお礼を言いつつお世話になってます。

何と言いますか、シャスティ2号って感じですね。

フリージアのお世話大好き!っていう感じの部分とか、フリージアのお世話こそ生きる糧!みたいな雰囲気とか。




それもあってか、私の特訓の中でも杖さんを使ったあれこれに結構ラウさんはアドバイスをくれることが増えました。

そんなある日、久しぶりにフクロウさんがやってきました。

「何かあったか?」

「リフ様、ご無沙汰しております。賢者様もお元気そうで何よりです。」

(コクリ)

「あ、どうも・・あ、それでですね・・実は、ある一族がこの里でやっかいになりたいと来ているのですが・・」

「一族というと、もしやゴブリンか?」

「えぇ。」

「彼らは、地下にひっそりと住んでいたのではないのか?」

「えぇ・・・何かに巻き込まれたのか全員がかなりひどい怪我で・・その・・」

「療養を含め、その原因についての対処云々を私に尋ねたいというところか?」

「その通りです・・いかが致しましょうか?現在は賢者様もいらっしゃいますし、この里もそこまで土地があると言うわけでもありませんし。」

「結界の広さには限度があるからねぇ。フリージア、どうする?」

(?)

なぜに私ですか?

「ゴブリンたちがこの里にしばらく住むことになったけど、大丈夫?」

{大丈夫というのは?}

「あぁ・・まずゴブリンを知ってるかい?」

(フルフル)

「彼らは、見た目は全身緑の小鬼で、魔物と勘違いされるが、れっきとした妖精族なんだ。」

カルナをチラッと見ると教えてくれた。

「ゴブリンは、地面の下でひっそりと住んでてな?その地下で採れた鉱石や木とかを使ってモノを作ったりとかなり器用な種族なんだよ。まれに彼らが作ったのを冒険者が偶然道ばたで拾ったりすることもあるが、そういうときはそれなりに良い値段がつくと言われてる。」

「カルナの言うとおりさ。それにすごく優しい心の持ち主で、森の中とかで迷った時にまれに音を立てたりして道を教えてくれたり木の実とかをそっと近くにおいててくれたりするのさ。」

見た目は魔物っぽくてもすごく優しい子たちらしいです。

「そんな彼らだからこそ、各ギルドではゴブリンに対してひどいことをすれば処罰をすると公式にルールを決めていたりしますよ。土地によっては国の絶対守るべきルールの1つとして決めている国もあります。」

ラウさんが教えてくれた。


なるほど。

聞くと、ひどいことをすれば自然界がその人たちを敵と認め、かなりひどいことになるらしいです。

自然界が敵?と思ってると

「つまりは、リフ様みたいな精霊、他にも動物に、妖精とかがありとあらゆる方面とジャンルでやり返しをするんだ。」

物がなくなったり、森の中で迷子になったり魔物と遭遇する回数が増えたりやけに強い魔物と遭遇したりと運が悪いな?と思うようなことがありとあらゆる場所でその人が心の底から反省するまで永遠に続くんだそうです。


すごいですね。

「それで・・どう?」

{駄目という理由が分かりませんが?}

「そうなんだけどね?・・見た目では結構驚く人もいるんだよ。」

{構いませんよ。}

見た目で判断したら駄目なんですよ?

もちろんカルナの教えです。

「さすがだよ。良いよ」

「かしこまりました。では、しばらく彼らは我らの里で養生してもらい、ある程度落ち着いたところで長にここで説明をしてもらう・・・と言うことでよろしいですか?」

「構わないよ。彼らが落ち着いてからで良いさ。」

そして、5日ほどしたところでゴブリンさんの長さんがここにやってきました。

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