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陰の支配者-私の保護者は猫と鳥-  作者: ミコト
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リハビリと特訓

-フリージア-

{私に眠る力・・ですか?}

「あぁ、そうだ。フリージア・・君の影は他人よりも濃いだろう?」

(コクリ)

「それは、君の中で眠る力が中途半端に勝手に発動しているから濃いんだ。」


どうも

フリージアです。

今、上位精霊で狐さんでおっぱいがおっきい美人のお姉さんであるリフさんと念話でお話ししてます。

仲良くなったので私の念話の対象になりました。


で、実は私の祖先はあの英雄賢者様だと聞かされました。

英雄賢者様であり、現在神様は、元々お母さんと同じ異世界の人で、その時にあっちの世界に残された人の子孫がお母さんで、そのお母さんから産まれたのが私らしいです。

そして、私に眠る力は、そんなすご~い人たちの血が流れていることが影響してるんだとか。

血族によって受け継がれる力というモノらしいです。

後あり得るのは、神様から受け継いだ賢者の力ではないかということ。

つまりは、全部の力を使いこなせてるわけじゃないからその中の一部の可能性ってことです。


それにしても驚きました。

この里に張られている結界は神様が生前に作ったものだったとは。

道理で、私だけが気づいたわけですよね。

正統後継者な訳ですし。



で、私は左腕がなくなった状態でまずは普通に生活が出来るようになるためのリハビリというのをして、それに慣れてきたらそっちの眠ってる力の使いこなし方とかの特訓をすることになりました。



「まぁ、その前に体調を万全にしないと元も子もないけどね。」

ですが、血をいっぱい流してしまった私はいまだにフラフラしてるのでまともに歩くことすら出来ない状態です。

元気になるまではリハビリもお預けです。


ところで・・

{どうして私は、リフさんに抱っこされてるのでしょうか?}

「私があげた加護の影響で私がそばにいると身体面の治癒能力が早まるのさ。」

精霊さんたちは、自身の加護を持つ相手とそばにいるとその加護の効果を高めることが出来るらしいです。

リフさんの場合は、身体面の能力アップだから、回復力の向上のようです。

{そうなんですね。}

出来るだけ念話を使ってでも会話をいっぱいするようにと言われてるので頑張っておしゃべりしてます。

どうやら、リフさんとお話しをするだけでもその回復の能力はアップするらしいです。

それと、念話でも喋ることによって私の喉の筋力とかも鍛えられやすくなるんだとか。

で、それを聞いたカルナたちは念押ししておしゃべりをさせようとしてる。

それが、リフさんとすることに意味があるとか、出来るだけそばにいるのが大事と言うことでこうしてリフさんのお膝の上で抱きしめられたりほっぺにチューされたり撫で回されたりされてます。


「後は、かわいいフリージアを私が堪能するためさ。」

うっとりとした表情で私を抱きしめてほおずりしてる。

すごく幸せそうです。

で、私はと言うとそんなリフさんと向かい合う形で座ってます。

正しくは、女の子座りしてるリフさんのお膝の上に横向きで座って、リフさんに片腕で背中側から支えてもらってる状態でもう片手で撫で回されたりして私はリフさんにその体勢でそのまま抱きついておっぱいに埋もれて堪能中。

だって、リフさんが好きなだけ堪能して良いって言ったもん。

素晴らしいです//



もちろん抱っこされたりおっぱいに埋もれてばかりじゃないですよ?

まずは、バランス感覚になれるためにフラフラと歩き回ったりしてます。

ラウさんがすっごい心配そうに近くでそわそわしっぱなしだけど。

なにせ、片腕なくなったからその分重さが変わったから重心も変わるんですよ。

意外でしたね。

片腕1本の重さは思った以上に大きかったです。


で、休憩するたびにかなりの量の色んな食べ物を食べさせられます。

さぁ食え、ほれ食え、もっと食えーって感じで。

毎回私がケフってなるまで食べさせては、歩き回ったり撫で回されたりリフさんのお尻尾をもふもふしたり、お昼寝したりって感じを繰り返してます。




そして現在

「元気そうで良かった・・・本当に申し訳なかった・・。」

あの門番さんな狼さんがリフさんのいる精霊樹のもとにやってきました。

そして、私を見て安堵のため息を吐いてそう言いながら謝ってくれました。

私は狼さんの元まで歩き、頭を優しく撫でながら頑張って笑顔を作って首を横に振る。

まぁ、ラウさんが言うには今の私が精一杯笑顔を作っても笑ってる・・ぽい?と思うくらいらしいけど、しないよりはマシ・・と言うことにしてます。

こういうとき以外は特に困らないし。

するとどこかうれしそうにしたと思ったらキリッとした表情で。

「何かわびがしたいが・・・どうすればいい?」

-約束を守って下さったので、何も必要ありませんよ。ラウさんたちもカルナもみんなに手を出さないでくれましたし-

翠ちゃんのように影に文字を浮かび上がらせてお話しをする。

「それは当然だ。だが・・・娘の腕は・・もう・・・」

-心配しないでいいですよ。特に困っていないので-

「だが・・」

-では、私の左腕の分、この里に住む皆さんを頑張って守って下さい。私が望むのはそれだけです。-

「・・わかった。この命にかけて守ろう。そして、娘に何かあった時は必ず助けよう。」

-その時はよろしくお願いしますね。-

「あぁ。」


「とりあえず、今回の大本の部分は無事に解決したみたいだね。」

「リフ様・・手助けと助言・・ありがとうございました。」

「気にしないでいいよ。君はとても頑張り屋さんなのは知っている。今回は巡り合わせが悪かっただけさ。それに私も、フリージアには感謝してたからね。これまでの分のお礼も代わりに渡すことが出来たし。」

「ありがとうございます・・・あの・・」

「どうしたんだい?」

「いえ・・娘・・・フリージアに代わりにお礼とはどういう?」

「あぁ、数年くらい前に大陸全土で私たちの仲間が解放されたりあっちこっちの国が大騒動になったことがあっただろう?」

「あぁ・・奴隷にされた我らの同胞や、人間も不法な形で奴隷にされた者たちをまとめて解放したり大量に魔法の雨あられが降り注いだあの件でしょうか?」

「それそれ。その時の流星姫の娘が、この子」

「は!?」

「それと、この里に張られてる結界を張った英雄賢者の正統後継者で、そのれっきとした直属の子孫だよ。」

「はぁ!?ちょ、それ本当ですか!?」

「うん♪私が直接この子の記憶とか色々調べたモノ。」

「・・・・・そんな方の左腕を・・・・あぁ・・・・」

「あぁ、大丈夫大丈夫。私も全力で贔屓しといたから。それに、しばらく私が面倒見るし。君はその分ここを守ってくれたまえ!」

「は、はい!フリージア様・・・ではまた。」

(コクリ)

お話をしている最中、散々もふもふして堪能してたらほおずりをしてから去って行きました。





その後、定期的に色んな動物たちが私にご挨拶をしながら色んな置き土産を置いていった。

で、みんな私のことを賢者様と呼ぶ。

まぁ・・呼ばれ方はどうでもいいですね。


そんな色んな動物たちや植物たちによる行列を定期的に相手をしつつ、私は養生しております。




ご飯のときとかは、元々右利きだったので特に不都合はなく、お着替えとかは・・・大変なのでシャスティと翠ちゃんに手伝ってもらってます。

後、ラウさんは何と言うかお兄ちゃんスイッチが入ったままです。

定期的に頭を撫でつつ身の回りのお世話をせっせとしてくれる。

でも、一緒にお風呂はしてくれず、お着替えもしてくれないけど。

なんか、カルナが言うにはレディとして扱ってくれてるってことらしいです。


私幼女だよ?

おっぱいと呼べるモノは皆無ですよ?

まぁ、いいですね。





と言っても、左腕がない状態での生活自体は数日も経たないうちに慣れました。

何せ、妙に親ばかモードと言いますか、過保護モードが全開になったメンツによって散々歩いては抱きしめられて撫で回されてを繰り返しましたから。

主に、ラウさん、シャスティ(大サイズ)、リフさん

ラナちゃんは私の左肩にくっついたままだし、翠ちゃんは同じく私の頭の上に乗っかっていつ転んでも対処出来るように帽子になってるし、カルナは苦笑いしつつも見守ってくれる。

で、そんな過保護・・親ばかでいいですね、親ばかモード全開の3人(2人と1匹?)を順番に歩いては抱きついて次の人の元へ歩いてを繰り返してましたから。

何と言いますか、赤ちゃんが歩き始めのときの母親と父親を交互に行ったり来たりしてるあれと同じです。

と言うより全く一緒です。

まぁ・・ラウさんのなでなでは気持ち良いし、シャスティのもふもふも好きだし、リフさんのおっぱいも素晴らしいからいいんですが・・。



それと、体調に関しては、散々食べさせられたり寝かされたり調合薬を飲まされたり全身に塗りたくられたりしてモノの数日ですっかり治りました。

左腕がないのはしょうがないとして、その他の部分は大分回復しました。

後は、リフさんのおかげですね。

リフさんの効果で回復速度がいつもよりずっと速いからです。

後は、お薬も普通よりも上質?なのを使ってて、私自身がそういうのに効きやすいからその相乗効果?と言うのが働いたらしいです。




{あの、リフさん}

「どうしたんだい?」

{どんな魔法でも腕とか脚がない場合は治らないモノなんですか?純粋な疑問です。}

「あぁ・・場合にもよるけど少なくともそんな芸当が出来るのはステータスで言うところのSSSランク以上で、尚且つかなり体の仕組みとかに詳しくないとならないからね。それと、魂のかけ方によるね」

{魂ですか?}

「ちなみに、フリージアは魂はどんな形を想像する?」

{丸くて尻尾があるような感じでしょうか?}

「そうだね。その形が一般的だね。で、魂のかけ方によってはどんな魔法でも治すことが出来ないんだ。まぁ、伝説とかおとぎ話では再生という能力があるらしいけど、それも魂がかけてたら出来ないらしいし。」

{魂がかけてる・・とは?}

「この話を聞いた時ね、私はこう思ったんだ。魂の形もその人の肉体と同じ形をしているのではないかってね。」

人であれば手も脚も頭も髪も、指も目も全部ある状態・・つまり、肉体と全く同じ形をしているということらしいです。

「幽体離脱という現象では、肉体と全く同じ形、姿をしているだろう?それだよそれ。で、その魂がかけてるというのは、たとえば今の例で例えると魂の状態で腕がなかったらそれに連なって肉体もその部分はない状態が正しいと思ってしまって治せない。そう考えるとわかりやすいと思わないかい?」

(コクリ?)

そう言われるとそうかも?

「ん~例えるなら、人は腕が2本、脚が2本が普通だろう?」

(コクリ)

「その状態から腕を3本にしよう!ということで回復魔法とかをかけようとしても意味がないし、出来るわけがない。それと一緒だよ。」

なるほど。

そうなると回復とは意味が違ってくるんですね。

「私はそう考えているよ。だから・・フリージアの場合は」

{左腕の魂がないということですか?}

「そうなるね・・・ごめんね?治せなくて」

{気にしないで下さい。そのおかげで、リフさんとこうして仲良く出来たのですから。}

「あぁ、もうかわいいなぁ!!」

そして、私はリフさんのおっぱいに埋もれました。



ちなみに、ラウさんも結構な頻度でリフさんのおっぱいに埋もれてます。

強制的に。

そして、私よりは少ないですが。



で、しばらくするとラウさんはリフさんにどこかに引きずられていきます。

1時間か2時間ほどすると戻ってきますが、リフさんはつやつやしてて満足そうなのに、ラウさんはすっきり?しつつもげっそり?してます。

なんなんでしょうか?

聞いても教えてくれません。


まぁ、気にしないでいいですね。





「それにしてもやはり・・・不思議ですね・・。」

お風呂から上がって、リフさんのお膝の上で果物を齧りつつ後ろからリフさんのおっぱいで挟まれてたら私の頭を見ながら不思議そうにつぶやいてた。

(?)

「いえ・・リア様の髪はさらさらなのに、その部分だけがくせっ毛で、猫耳のように見えるのが不思議で不思議で・・さらさらであれば癖などないはずなのにと・・。加護の影響だと分かっておりますし、これは非常にかわいいのでそれでいいのですがやはり不思議で・・」

「あぁ・・気持ちは分かるよ。けど、英雄賢者にも私は加護を渡しているが、こんなことにはならなかったんだが・・・相性が良かったのだろうか?」

「相性があるのですか?」

「詳しくは知らないが、加護・・と言うより精霊と相性がいいとまれに精霊の特性を引き継ぐことがあるらしい。その特性が見た目か、力か体質かは異なってくるが」

「なるほど・・今回の場合は体質・・・と言うよりも、狐としての部分がなぜか髪の癖という形で出てきたのですか・・」

「おそらく・・と言っても、何か意味があるかと言われると正直あるとは言いづらい・・あるとすれば非常にかわいいことになっているくらいだな。」

そうですか・・。

確かに、髪の毛が獣さんの耳のようになっててもそれで音を拾いやすくなるわけもないですしね。

耳っぽくても結局は髪ですし。


・・あ、そうなるとこれは猫耳と言うより狐耳ですね。




「それにしても・・・」

(?)

じーっと私を見てリフ様がつぶやく。

「過去の出来事が原因と知ってはいるが・・モノの見事に無表情だな。それでも十分かわいいが・・」

そうつぶやきながら私の頭を撫でる。

「リフ様、ちなみにリア様が心の底から笑顔を見せると物理的に時が止まります」

「見たい!すっごいみたい!」

ラウさんがさらっとそう言うとリフさんが食いついた。

「あぁ・・生で見るのはそんじょそこらのやり方では生まれたての赤ん坊にドラゴン倒せといっているのと同じレベルで基本ムリなので、リア様のギルドカードに保存している写真でよろしいですか?」

「良い!無理は言わない!!見たい!」

「リア様・・ギルドカードにリフ様に見せたいと念じながら写真を出して頂けますか?」

(コクリ)

言われたとおりに願う。


カードさん、私の写真と一緒にお母さんの写真もリフさんに見せてあげて下さい。


そう念じるとシュンという音を立てて空中に私とお母さんの写真が浮かび上がる。

すると、リフさんは顔を赤くして固まった。

口は微妙に動いてるけど

「・・・天使」

ん~?

よく分かりませんが、幸せそうなのでそのままにしておきましょう。




30分ほどするとリフさんは元に戻ったのでカードさんは写真を空中から消した。

「確かに・・アレは破壊力がすさまじいな・・・。」

「でしょう?アレを至近距離で生で見たら正直、色んな意味で破壊力がすごすぎるので心臓に悪いですよ。・・・慣れないと呼吸困難になったり、血が足りません。」

「あぁ・・・分かる・・すっごい分かる。ある意味フリージアは今の無表情さんが良いのかもしれないな。後は、言葉が少ないのもな。」

「えぇ・・念話で声を知っているので言えますが、リア様の声は非常に魅力的ですから。」

「あの笑顔と組み合わせて話しかけられたら・・・肉体と魂が簡単に分かれるな。」

「えぇ、そのまま成仏しそうになります。」


私をネタに死にそうになるとかそう言う話しは止めて欲しいのですが・・。

私の笑顔と声は凶器ですか?

そうなんですか?


んー

とりあえず表情と声は今のほとんど変化なしの状態を維持しておきましょう。

後、このスカーフで口元を大きく隠しておきます。

もふもふでつやつやで手触りが良いので好きです。

ラナちゃんのもふもふと翠ちゃんのプニプニと組み合わせると非常に幸せです。

後、シャスティやカルナに抱きついてもふもふするのも好きです。

ちなみにシャスティはむしろカモン!な感じです。

カルナはうれしそうだけど、恥ずかしそうにしてる。

ツンデレさんですから。

「それと、やはり流星姫の娘だな。そっくりだ。」

お母さんの写真を見ながらリフさんはそう言ってくれました。

その言葉はどんな言葉よりもうれしかったです。




「よし。フリージアの体調も大分良くなったようだからな。杖を使った最低限の護身術というか、杖を使った戦い方や身の守り方を重点的に教えよう。それと並行して効率の良い動き方や、体の負担をかけにくい動き方などをな。嫌なら言うのだぞ?」

(コクリ)

嫌なわけがありません。

リフさんはすごく優しいし、教えるのが上手です。

カルナとラウさんと3人で色んなことを教えてくれる。

そして、相変わらず置き土産してくる動物たちや植物たちに最近は今日はどんなことがあったとか、何が楽しいとかそんな彼ら彼女らにとってはありふれた日常を聞いてます。

そんなお話しも楽しいです。





最初にするべきことは、右腕の制御でした。

つまりは、片腕だけでの対応・・と言って間違いではないけど、今の私の右腕はリフさんの影響によって両腕分の力と器用さが兼ね備えてある。

つまりは約2倍。

大体な理由は、片手と両腕で単純に2倍とは言いにくいからです。

実際、右腕と左腕で得意な分野も力も差があるし、やり方次第では両腕で2倍以上の力を出すことも出来るからです。

だから約2倍。

細かく言ったら2~3倍くらいらしいです。


と言っても、元々腕力も握力も幼い身にしては弱い方だったのに加えて、弱ってたので更に弱いです。

だから今の状態で全力でやってもリンゴとかを片手でぐしゃーとかムリです。

だから、この特訓は力の制御と言うよりは今の私がどれくらいの強さがあるのかを知っておくことが重要なんだそうです。

それが出来てないと、成長した時に力加減が分からずに大変なことになるんだそうです。


まぁ、その辺りに関しては、リハビリしてたときになんとなく把握出来てたので改めて確認した程度だったのでそんなに時間は必要ありませんでした。




それからは、杖さんの素振りを中心にすることになりました。

私の中に眠ってる力を解放とか制御するんじゃなかったのでしょうか?

と思ったら、まずは自衛手段を増やしてかららしいです。

後は、その眠ってる力がどんなモノか分からないから少しでも負担が少ないこと(今回で言うところの素振りとか)から先にした方が良いってことになったらしいです。


基本的な動きである、上から振う、横に薙ぐ、下から振り上げる、斜めに振い、逆に振り上げる、そして突き。

これらを1つ1つ順番にこなしていきます。

力は今のところ必要ないらしく、まっすぐ思った通りに振るえるようになることを中心に考えて対応します。

その時の注意事項として言われたのは、体に負担の掛からない動き方・・つまり、疲れにくい動き方を振いながら考え続けることらしいです。


頑張りましょう!



けど、まだまだ病み上がりな上に、私は幼女。

体力なんてたかがしれてます。

で、あっという間に疲れます。

休むたびに食べ物や飲み物を食べさせられ飲まされ、定期的にお昼寝をさせられ(歯磨きは絶対遵守させられつつ)つつも頑張ってます。

振いながらも合間合間でカルナたちがアドバイスもしてくれるのでその部分も気をつけたりしてます。



ですが、私はどこまでも魔法特化の遠距離特化だと理解しました。

素振り1つで、どこが良くてどこが悪いのか分かんないのにすっごい疲れるし、カルナたちからのアドバイス(という名の指摘)はものすごく多い。

おまけに、魔法だと1時間でどうにかなったのが素振りだけでもその倍以上の時間が掛かる有様です。

習得する時間がと言うよりは、1つのアドバイスを及第点で克服してると言うのがと言うことです。

しかも、1つを治して、2つ目をどうにかしても1つ目と組み合わせるとまだ指摘ポイントが増えてと言う状態。

1つ1つの動きの対処と、それらのものすごい数の組み合わせによってまた同じ動きでも対処法とかが動き方が変わってくるんです。

更に言うと、2個の組み合わせではなく3個4個と数はいくらでもあるし、斜めに振うのも角度が少しでも変わるとまた変わってくるから1つの状態でも膨大な数があるのにそこから更にそれらを組み合わせるわけですから、更に増えます。

おまけに、同じ組み合わせでも上下を逆にしたり順番を変えたりするとまた変わる・・うぅ・・頑張ります。

体力がぁ・・力よりも体力が優先的に足りないです。

力も足りないんですけど、幸いなのは杖さんは私限定でものすごく軽いんです。

それと、リフさん効果によって体の負担も多少は軽くなってるし、私自身の身体部分の成長とかもリフさんがそばにいてくれるから更にアップ。

まぁ、アップしても私自身が身体的な部分の成長率が最底辺だから×寄りの△って感じなのでないよりマシ?くらいな訳ですが・・くすん。


でも、頑張るもん・・。




素振りをしながらリフさんによる餌付けとお昼寝を繰り返している今の生活。

そんなある日

「フリージア、君の外套を作り替えようと思うんだ。貸してくれる?」

(?コクリ)

よくわかんないけど、嘘はついてないしお願いします。



で、数時間というものすごい早さで完成しました。

「これだよ。はいどうぞ」

{ありがとうございます・・ずいぶんと形が変わりましたね?}

「フリージアに合わせて改良したんだ。」


あの猫耳外套は、端的に言うとローブになりました。

けど、フードの部分と、左腕の袖はなくなっている。

それ以外は特に改良してないらしいです。


フードをなくしたのは、ストールがあるから風になびいてるのがかっこいいのにフード邪魔!っていうのと、翠ちゃんがいつも帽子になってるから必要ないよね?ってことでそうなりました。

左腕の部分は、腕がないのに袖だけあってひらひらしてたら戦いの邪魔になるという理由でした。

聞くと納得です。


後、形がローブになったので羽織って前の留め具をカチンってするのではなく、上からスポンと被るだけです。

あっちも慣れたので問題なかったけど、こっちのローブの方が動きやすいかも?



で、一心不乱に杖さんを素振りしていたらリフさんからこんなアドバイスをもらいました。

「素振りだけじゃなくて、遊びとか魅せる技とかもやってみると面白いよ。そういうのが意外なところで役立つこともあるから」

言いたいことはわかるのですが、どういう意味でしょう?

と首をかしげていると

「そうだなぁ・・ちょっと見てて?」

そういうと、適当に立てかけられていた木剣を手にする。

あの・・杖じゃないのですが・・


あ、関係ないんですね。

それからリフさんは見せてくれました。

手足のように杖を扱ってます。

すごいです。

手首のところでくるくると回っているのに空中に投げたり、それを上手にキャッチしたりすごい。

それにすごく楽しい。

リフさんがどこかキラキラしている。

後に、バトンとか剣舞みたいなものだって教えてもらいました。



そっか。

戦いじゃなくても扱い方を変えるだけでこんなにも楽しい気持ちにできるんですね。


それは数分ととても短いものでしたが、私には十分でした。

「どう?私の言いたいこと・・伝わった?」

(コクリ)

「そっか。真面目にするのも大事だけど、あぁいう遊び心も大事だよ。何事も息抜きによそ見は大事なのさ。」

優しく微笑みながらそう言ってくれました。


そっか。

私は頑張りすぎてたのかな・・。

ちょっとだけリラックスして・・。

うん、大丈夫。


そうだよね。

杖さんもたまには遊びたいよね。

ごめんね?


だから、一緒に楽しもうね。

しばらくはへたっぴだからリフさんみたいに上手にはできないと思うけど、一緒に頑張ろうね。

遊びも素振りもなんでも・・・ね。



ちなみにですが、素振り以外にも運動はしてます。

柔軟体操とか、追いかけられたり(という名の強制鬼ごっこ)とか、木登りとかですね。


カルナが言うには、素振りのように杖さんをいっぱい使うのも大事だけど、それを扱う体自体も鍛えておく必要があるそうです。

結局は杖さんを扱うのは私の肉体だからと言われて納得しました。


と言っても、私はかなり体が柔らかいらしいので準備運動代わりに柔軟体操を中心にしてるような感じです。

それと、追いかけっこに関しては主にリフさんに追いかけられて逃げ回ってるような感じです。

逃げる理由としては、リフさんは時々暴走状態になるので、その状態になっていると私はほぼ間違いなく撫でまわしと普段よりハードな抱きしめとキスの嵐(ほほでも口でも全身どこにでもされます)によって意識を落とされるのでとても大変だからです。

稀に・・と言っても数回に1回の間隔でくすぐりの刑を仕掛けてくることもあるのでそれも大変です。

と言っても私が大笑いできるはずもないので、せいぜい体がビクンビクンして非常に疲れるだけです。


リフさんの暴走は平均すると1日に3回くらいはなります。

なので、くすぐりの暴走も大体1日に1回か2日に1回はあります。


なので、木登りも走り込みとかもほぼ強制的なのです。

素振りは、出来てますよ?

大変だし疲れるけど、杖さんが使ってくれてうれしいって思ってくれてる気がするので楽しいですから。



というよりも、素振りや魅せる動きなどの杖さんを扱ったあれこれは毎日の日課になりつつあります。

もう少し続けたら1日に1回かもう少し多めに・・って、やるのが当たり前になれるのかな。

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