目を覚ましてから
--フリージア--
あの地で、虹色の鳥さんと戯れつつのんびりごろごろして、1年ちょっと(もしかしたらそれ以上?)過ごしていたある日、セイちゃんらしき声で、帰ってこいと言う声が聞こえてそれに従って頷いたは良いものの、どこに行けば良いのかさっぱりわからずに首をかしげてるといつの間にか子猫姿になった自分の肉体に戻ってた。
その姿が自分が持つ技の1つである【変身】だとあくびをしながら気付いた。
そして、目の前には知ってる顔と知らない黒髪集団がいたけど、肉体の中に帰ってきたばかりの影響なのかさんざんゴロゴロしてたのに眠かったので、なんか言ってたけど全部スルーして寝ました。
そのせいで更に騒がしくなった気がするけどスルー。
で、再度目を覚ますと蕩けた表情のアルちゃんが私をブラッシングしてた。
子猫の姿のままもうちょっとあっちをブラッシングして欲しいと言ってみたらなぜか通じたので、子猫の姿のままでいいや~楽だしってことで、そのままの姿でゴロゴロしてました。
それからはもう、いろんな人からのツッコミ祭りでしたね。
特に、シルちゃんの自称弟妹たちがこの国にやってきてたことを知りました。
どうやら、私の魔術師団の部下の民間協力者という立場とシルちゃんの弟子という立場で保護することになったっぽい。
そんなこんなで、彼らが住む家が隣に建ち、落ち着いたところで国の外で周囲の人たち全員を巻き込んで遊んであげて、今の実力を確認して、弱点とかだめなところをさらっと紙に書いて渡しておいた。
まぁ、本音を言うと自分の実力の確認がしたかったと言うのがホントだけど、その人たちの実力を確かめてあげたのもホントだから言わないも~ん。
それからは、まぁ平和ですね。
アルちゃんが私が寝てた期間が相当堪えたのかずっと抱きついてほおずりしてる状態で離れてくれない。
まぁ、あれから更におっきくなったおっぱいをしっかり堪能したけど。
アルちゃんのお顔が真っ赤で蕩けに蕩けきった表情から元に戻らないんですよ。
とまぁ、そんな感じで脱走組を適当に鍛えて上げつつ、影さんたちを呼び出して刺繍したりお仕事とかお勉強とかをさせたりしてました。
当時と同じ手のひらサイズで50体を出してやってみたところ、種族進化した影響はかなり大きかったらしく、そのくらいのことをしてもほとんど負担がかからなかったんです。
とはいえ、更に数を増やす必要はないってパパに最初に言われちゃったので、私はアルちゃんに愛でられつつ、のんびり過ごしてます。
いやぁ、アルちゃんが超がつくほど甘えん坊さんになっちゃったんですよ。
私のせいだとは思いますが、まぁ気にしない。
だって、私は困ってないし思う存分アルちゃんのおっきくなったおっぱいを堪能できるから。
普通に揉むし、顔を埋めてパフパフもしちゃうし、お昼寝の時におっぱい枕にもしちゃう。
すごいよ?
シャスティのもふもふ枕も良いけど、アルちゃんのおっぱい枕はすごく寝心地が良いんですよ。
夜もそんな感じで一緒に寝てます。
けど、寝る前にもアルちゃんのおっぱいを堪能するのがいつものことだったのでしてたんですけど、なぜかアルちゃんは、パンツを履き替える頻度が増えたんですよ。
で前々からアルちゃんは、ブラは私がおっぱいを堪能するから寝るときはつけない主義でしたけど、パンツもなんでか穿かなくなっちゃったんですよねー。
なので、アルちゃんは寝るときはベビードール1枚だけで寝るのが標準。
そこで以前と違うのは、パンツを穿かなくなったことくらい。
私は、何をつけてるかって?
夜は、ナイトウェアランジェリーっていう、パジャマと下着が混ざったような奴です。
色は、適当。
で、日中はと言うと、パンツは着せ替えする人たちからの要望により紐パンで、ブラは正直体の体格が一切変わらないからつける必要ないんですけど、アルちゃんを始め、女性陣からものすっごい付けろって怒られたんですよねー。(めんどくせぇ)
それに、クラリティ王国一の巨乳のアルちゃん(本人はすっごい嫌がった呼び方)より動くと乳首がお洋服にすれて痛いらしいと言われた。
結果として、シャツと一緒くたになってる奴を着れば楽じゃね?
と思い、ブラトップっていう奴を着ることにしました。
種類は、タンクトップタイプ。
肩紐タイプでも良かったんですけど、ずれると面倒ですし、紐だと食い込みそうな気がするじゃない?
と勝手に思ってるだけだけど、実際は、きちんとシャツっぽい奴にしてくれと言われたからです。
と言うのが、肩紐タイプだと部屋着にするにしても世間の人たちに見せられないものだとかなんとか言われたんですよ。
という感じで、そんなことになりました。
で、色は当然ながら適当(女性陣の趣味に任せるとも言う)
で、私のおっぱいですが、身長に対してはそこそこ大きくなったこともあり、アルちゃんが揉んでることもしばしば。
まぁ私もさんざんアルちゃんのおっぱいは好きに堪能してるのでアルちゃんも好きに堪能して下され。
そういえば、ハディちゃんも進化して幻獣になってましたので、褒める代わりにいっぱいなでて上げました。
そういえば、私の力の確認はしましたけど、属性が変わったことはきちんと確認してませんでしたね。
えぇっと、まず属性の方ですね。
常闇
陰属性が破邪の力を常に纏ったことにより進化した
それにより、魔力を扱うだけでも常に破邪の力が同時に発動する
私の武器である、仕込み杖は、元々破邪の力を持った蛇腹剣と賢者の杖が混ざったものですが、この破邪の力が常に私が扱う影の魔法に付与されてると言うことのようですね。
そして、これが、私が普段良く武器とかを想像したり、するのに愛用している技の進化版ですね。
【常闇纏】
【影操作】により生み出された影を自身がしていた箇所に【氷結地獄】と共に纏わせることが出来る。
【氷結地獄】を纏っても使用者はその影響を受けることはない
【影操作】より威力は同等の魔力量で2倍は高まる
【氷結地獄】
自身の魔法に氷結と風を常に纏わせている
自身の魔法に相手を引きずり込むと相手は地面だろうが壁だろうが全く関係なく飲み込まれてしまう
どうやら、私の影に触れるだけで対象を凍らせることも可能で、その周囲に吹雪をまとわせることも出来るみたいです。
これなら、影さんを経由しての攻撃が当たらずともかすりさえすれば吹雪によって体温を奪うことで、長期戦を不利にさせることも可能ですね。
それと、この力は今回の脱走組とのバトルではそっちは確認してなかったので見過ごしてましたね。
これ、影さんに触れないと相手は凍りませんね。
擦るくらい近くだと凍らせる風なので吹雪と同様なので体温を奪いますけど、これ、範囲を広げられますかね?
・・あ
威圧を発動する感覚で、魔力を影さんを経由して周囲に垂れ流しにする感覚で【氷結地獄】をその魔力にのせてあげればどうでしょう?
おぉ。
周囲がピキピキ言って凍り始めましたね。
凍る威力はのせる魔力量で調整できるみたいですね。
これは、便利ですね。
扱い方次第ですが、色々と戦術パターンが広がりそうです。
後、影さんたちが端的に言うと進化したのがこれですね。
【人形劇(極)】
自身の魔法で複数の生物を創造した際、それぞれを自由に個性を持たせ、操ることが出来る。
その個性に関しても特に意味はなく、この魔法を発動させた者を裏切ったりするようなことはない。
あるとすれば絶対無比の忠誠心のみ。(対象は、発動させた相手のみ)
喋ることは出来ないが、歌うことによって周囲へ影響を与えることは可能
最小サイズは手のひらサイズだが、最大サイズは半径30メートルまで可能
数は、最大サイズであれば20体、発動者と同じサイズであれば100体、最小サイズであれば10000体まで可能
最大サイズが上がったことと、サイズごとの最大数が固定されたようです。
そのおかげで、1体1体を操る際の負荷が格段に軽くなったようですね。
それと、【魔力の申し子】の中に混ざってますが、【魔重力】はすごく私の魔法と相性が良いですね。
【魔重力】
自身の魔法、または魔力の重力の倍率を上げることが出来る。
重力の比率は自身のイメージにより調整が可能。
これがあれば、私が影で作り出す武器でも、鈍器の類いであるハンマーやモーニングスター、斧のような重さがあることで威力を増すタイプの威力を上げることが出来ますね。
これまでは、衝撃波を応用してぶつけた瞬間に衝撃波をぶつけることで威力を上げてましたが、これのおかげで純粋に武器としての威力を上げることが出来ます。
これはすごく良い技ですね。
うん、と、それらの確認を影さんたちを数体ほど追加で作り出し、確認して理解したのでこれでいいでしょう。
ちなみに、その間私はずっとアルちゃんにだっこされたままほおずりされ、そしておっぱいを時折揉まれてます。
私もアルちゃんのおっぱいは隙あらば揉んでるので何も言いませんし、揉むタイミングも周囲の視線がないときなので気にしない。
アルちゃんの表情が蕩けてるのもスルー。
で、アルちゃんもアルちゃんですが、シャスティもでろっでろに甘えんぼさんになってるんですよね。
アルちゃんはずっと抱きついてほおずりしてますがシャスティはずっとのどをゴロゴロ鳴らしてすりすりしてくるのでなでて上げてます。
ふむ?
1年ちょっとねてましたが、負担はこの2人(1人と1匹)に一番大きくかかっていたようです。
グリムさんことリムさんはと言うと、私が寝ていたときはすごく頑張って勉強と訓練をしていた合間に私に会いに来てくれていたようです。
一応言うと、エトワール公爵家ですがリムさんが次期当主になります。
私が、当主になるかと思いましたが、パパとリムさんが色々話した結果、エトワール公爵家として国を支えることをリムさんがして私は、癒やしの都”ルナール”の領主としてそっちをメインに支えて欲しいのだとか。
まぁ、都の方は、カタクリの町から移住してきた元ギルドマスターのマルスさんが都の運営をメインに行い、それを出来るようにする人たちの教育をしており、あの地にずっと住んでいるフォルシェンファミリーであるおじいさまたちも同様に都の運営と防衛などを行ってます。
そして、あの地に住む都人たちもそれぞれが都の維持に力を注いでくれてますし、いろんなものを作ってお金を稼いだりしてる。
後、あの地に住む動物たちもまた種類が増えたらしく、卵とミルク、ヨーグルトが定期的に入手できるようになったらしいです。
それと同時に、護衛代わりの動物も増えたそうなので、防衛とかも安心なようです。
パルトカモノハシ
2メートルサイズのカモノハシで、陸地でも水の中でもどちらでも生活できる。
場合によっては、穴を掘ってその中で過ごすこともある。
戦闘力は皆無だが、毎日数リットルのミルクと数個の無精卵を産む。
味は、どちらもとても良く、栄養価も非常に高い。
ガーディアンパンダ
3メートルサイズのパンダで、足は遅いが非常に堅牢な肉体と鋭い爪を持っており、非常に強い。
とても義理堅い性格をしており、一度助けられると助けた相手に生涯の忠誠を誓うことも珍しくない。
数日に1回、数リットルほどヨーグルトが生産されるが、食べたものによって味が変わる(種類は果物系統のみ)。
味は非常に良く、どの料理にも相性抜群、そして栄養価は非常に高い。
爪は月に一度生え替わり、毛皮は夏毛と冬毛に生え替わる(生え替わると言うより脱皮に近い)。
頼もしいですねぇ。
今度都に行ったときにもふらせてもらいましょう。
って感じで、大して私がすることがなさそうな気がしたのですが、どうやら少しはのんびりしろってことで、忙しいことは俺がやる!って感じでこうなったようです。
せめてもの応援と、寝ていた1年ちょっとの間の分のお詫びに不意打ちで口にチューしてあげたら、リムさんは顔を真っ赤にしてしばらく固まってました。
正直可愛いと思ってしまったのは惚れた弱み?ってやつでしょうか?
けど、大人のチューというものがどんなものか良くチューをしているセリちゃんに教わりましょう。
実際は、セリちゃんがシルちゃんに襲いかかってると言った方が正しいらしいですけど、そっちの方は詳しくは教えてくれなかったんですよねー。
正しくは、シルちゃんが教えないようにセリちゃんの口を手でふさいで、話をはぐらかした・・ですけど。
むぅ。
今度、こっそりとセリちゃんかアルちゃんに大人のチューを教わって、リムさんに嗾k・・してあげましょう。
と言うより、リムさんって見た目は肉食系なのに実はすっごい乙女なんですよね。
私をだっこしたり頭を撫でたりは、するんですけど、ごくまれに額にチューしてくるくらいがいっぱいいっぱいなんですよ。
もうちょっと積極的でも良いと思うんですよ。
せっかく、おっぱいもそれなりに大きくしたのに・・揉んで良いよ?
って言ったら、なぜか速攻で脇を持って高い高いして頭を撫でてはぐらかされましたけど。
なんか、せめてそういうことは結婚してからとか、俺のメンタルにはまだそのレベルは耐えられないとか言ってましたけど何のことなんでしょうね?
それと、私が目覚めてから実は数日は経過してるわけですが、周囲が一番驚いたことはと言うと、私の髪色が黒から白になったことを国民のみんなが大して驚かなかったこと。
後、仮面を付けるようになったことも同じく驚いていなかったこと。
さすがに、なんで驚かないの!?
と、脱走組があちこちで弟子入りしてる先の人たちに聞いたところ全員が口を揃えてこう言ったらしい。
「髪色が変わって仮面を付けた程度であのお方を見間違うようなことをこの国の民がすることはあり得ない」
と、即答して断言したらしい。
どうやら、魔力を感知・・と言いますか、まとう雰囲気とかで判断しているらしい。
実はと言うと、この仮面気に入ってるんですよね。
私の部下が、率先して考えて作った代物らしく、光に照らすときらりと現れるマークは、私をモチーフにしたもので、私だけのオリジナル。
これを付けると、息苦しいこともないし、周囲の視線が無駄に集まってくることもない。
おまけに、遠くのものを見ようと魔力を込めれば簡単に見れるのですごく便利。
後、仮面ってかっこいいと思いませんか?
「と、そうでした。リア様」
(?)
お部屋でひなたぼっこしてる中アルちゃんが声をかけてきました。
何でしょうね?
さっきまでずっと私のおっぱいを揉んでたんですけど、満足したんですか?
私はアルちゃんのおっぱいを枕にしてましたけど。
「リア様は、学園の卒業資格をすでにお持ちの状態です。」
(?)
なぜに?
「リア様がお休みの中、今回の大型スタンピートの件とリア様が進化したことの情報の2つで、卒業試験の2つは免除されたんです。」
なるほど。
提出物は何にするか悩んでましたが、バトルの方は誰が対応するのかと思ってましたがそうなりましたか。
(コクリ)
「それと、特別に私が付き添いで学園の中で一緒にいてもOKになりました。」
{学園内では、身分は適用されないのでは?}
なので、どんな貴族のお坊ちゃんお嬢ちゃんでも執事やメイドの引率はバツなんですよ?
「リア様の場合は、お体がそこまで強くないですのでその補助という名目ですので、リカルさんは付き添いできないんです。」
{私そんなに弱くはないですよ?}
「まぁ、そうなんですけど。リア様は、ちょっと目を離すと無茶をするのでそのお目付役とも言います。」
あぁ・・・進化前にかなりの数の影さんを出してお仕事を1人でこなしてたのが仇になりましたか。
まぁ、今は同じ数である50体を出してもほとんど負担になりませんけど。
(コクリ)
「と言うわけですので、これからもよろしくお願いします。」
{卒業資格を得たと言うことは、学園に通ったら、勉強や仕事などは好きなようにしても良いと言うことですか?}
「はい。仕事をメインにして、構わないそうです。訓練に関しても、アドバイスを求められればして欲しいそうです。勉強も含みます。」
なるほど。
(コクリ)
{それで、タクミンは、脱走組でパーティを組んでいるのですか?}
「タクミン!?俺のこと!?え"っ、えぇっと、実はパーティは俺らまだ組んでいないんです。」
タクミことタクミンは、並列思考の特訓で、例のゴーグルを使用してメンバーと会話をしつつ、手元で別のことをしつつ、私たちの会話を片手間に聞いてたのでちょっと聞いてみた。
--タクミ--
うぉぉ・・びっくりしたぁ。
お師匠様のそばで、色々と勉強させてもらってたら突然呼ばれたかと思ったら、まさかのタクミンである。
勉強と言うより、魔力制御のムラを極限までなくすためのご指導をしてもらってるところだ。
それが直れば、俺が扱うありとあらゆる魔法の無駄が減るので実力の底上げにはもってこいなんだ。
で・・シリルさんからはお師匠様はある程度の基準以上として認められるとちゃん付けで呼ばれるようになると聞いてたけど、ちゃん付けではなく、まさかのタクミンである。
いやぁ・・マジで驚いた。
で、話を戻すけど、俺ら脱走組って呼ばれることが増えたけど、実はパーティは組んでないんだ。
後々にばらける可能性や、誰がリーダーになるかなど色々と決めてなかったし、リーダーは変更できないらしいから余計にできなかった。
それもあって、俺らのギルドランクはそれぞれが特訓と資金稼ぎでバラバラで受けた依頼によるからランクはバラバラだったりする。
まぁ、最低Dで、最高Bだけど。
ちなみに俺は、C
「実は、俺らのチームはリーダーが誰かきちんと決まってなかったので、パーティを決めてなかったんです。」
「あぁ、パーティのリーダーは変更できませんからね。」
「えぇ。」
{リーダーはタクミンで決まったのでこれからパーティを組みに?}
「そのつもりです。」
{それで、リーダーとして皆さんを率いることは、あれからいかがですか?}
リーダーとして俺らの中で正式に決まってからは、特に変化はないけど、実践で俺が率いるように指示を出したりするのはまだまだ慣れない。
「まだ慣れませんよ。イリスさんからは数をこなして慣れるしかないと言われてますから、頑張りますけど。」
{では、サブリーダーを決めて、その人たちに手伝っていただいてはいかがですか?}
「サブリーダーですか?」
(コクリ)
そっか。
トップがいて、その補佐がいるのは大きなチームだと良くあることだ。
それを、忘れてた。
あ、そうだ。
「お師匠様でしたら、誰をサブリーダーにしますか?」
{タクミンと仲の良いカナミンとニッシーはいかがですか?}
え、えぇっと・・カナミンはおそらくカナミのことだとして・・・
・・・・・・・
まさか、
「まさか、ニッシーって、ニシキのことですか?」
(コクリ)
そのまさかだった!
あの人、元ヤンで、結構ワイルドなんだけど・・そのせいで初見の子供には怖がられることが意外と多かったりするんだけど、まさかのニッシー呼び・・。
「リア様、ちなみにそのお二人にした理由は何かあるんですか?」
{カナミンは、タクミンと仲が良いですし、同性のメンバーをとりまとめることは日頃からしていたようですし、ニッシーはシルちゃんの一番弟子ということもあって皆さんに色々と信頼してもらえているようですし、周囲への牽制でもかなり役立ってるようでしたので、サポートとしてはとても合っていると思いましたよ。タクミンがいなければ、私はニッシーを皆さんのリーダーにしても良いと思ってました。}
「っ!」
ここまで俺らの状況を理解してたのかお師匠様!
しかも、ニシキさんのことをよくわかってる。
おまけに、シリルさんが言ってたことと同じことを言ってる。
実は、リーダーがアレが合うかって話をしたときに女性陣だとカナミと美羽さんだった。
で、男性は、シリルさんを除いて、俺とニシキだったんだ。
まぁ、最終的に職種柄で俺になったけど、人を率いるっていうセンスとかだとニシキが上だったりするんだよね。
なにせ、俺らが住む町に潜む不良たちを事実上とりまとめていたのはニシキなんだし。
裏で手を回してたのはシリルさんだけど。
「そこまで俺らのことを理解してくれてたんですね。俺も、その二人が良いと思ってました。」
{私がそう思っただけで、最終的に決めるのはタクミンでも良いですし、皆さんと相談しても構いません。私はただ、道を示すだけ。その先をどのように進むかは、自分自身が決めることですから。}
「ありがとうございます。」
そっか。
だから、特訓だと弱点と弱いところを言うだけで向上するためのアドバイスをしないんだ。
それから俺らは、脱走組でシリルさんとセリカさんを除いたメンバーでパーティを組みました。
チーム名は、無難に”シュバルツ”
みんなからも、無難だしそれでよくね?っていってたからそれでよし。
シンプルイズベスト。
で、その日の夜寝る前にみんなで集まりつつ、お師匠様と色々話したことをみんなに言ってみた。
「そっか・・この俺をニッシーって呼ぶのか・・お師匠様は。」
「私がカナミンかぁ・・。」
「で、タクミをタクミンねぇ・・・。」
「タクミ君とカナミはともかくとして、ニシキ君をそう呼ぶお師匠様って、やっぱりいろんな意味ですごいわねぇ。」
「あぁ・・俺自身もそう思った。兄貴からは、色々とすごい人だって言われてたけど、俺をそう呼ぶなんてなぁ・・。日本で、あいつらが知ったら驚くだろうなぁ。」
やっぱり、呼び名は驚かれた。
特にニシキ。
ニシキの言いたいこともわかる。
あの町で恐怖の代名詞として結構有名だったし、不良たちのとりまとめをしているボス。
おまけに、その町の英雄であるシリルさんの一番弟子なわけだし。
で、そんな人をニッシー呼びしてるだけでも、驚きなのにそう呼ぶのはまさかの年下の女の子。
「けど、俺・・お師匠様には、この間、別の意味で驚かされた・・。」
「ニシキ、どうしたの?と言うより何があったの?」
「あ、あぁ・・小腹が空いたなぁとなんかつまめるものがないか思ってたらさ・・・ちょうどお師匠様はお風呂上がりだったらしいんだけど・・」
クラス全員「けど?」
「本人は、身だしなみとかそういうのは全く興味なかったっぽくてさ・・」
なんかすごい言いにくそう何だけど何があったん?
「ふぅ・・髪が濡れた状態で歩いてきたなぁと思ったらさ、アルナさんが焦った顔で追いかけて・・・」
-リア様!?髪が濡れたままでどこかに行かないで下さい!髪が傷みます!それと、ブラとパンツはちゃんと付けて下さいっていつも言ってるじゃないですか!あ!その状態で空を飛ばないで下さい!見える!色々見えちゃいますから!羽をぱたぱたさせるのもだめです!リア様がどうでも良くても周りが良くありませんから!
あぁもう!早くこっち戻ってきて下さい!後で、おやつを作ってあげますからほら早く!!あ!やっぱり動かないで下さい!まくれたら困りますから!-
「って・・・とっさに首をそらして手で目をふさいださ・・お師匠様目の前を肩紐の普通のワンピース一枚の姿でスタスタと歩いてたし。」
クラス全員「・・・」
「まぁ、結局はアルナさんがお師匠様をワンピースの裾を抑えるように抱っこしてかっさらって行ったけど。お師匠様自身は、めんどくせぇって顔になってたなぁ。」
それは、ラッキーと言うべきか否かすっごいいろんな意味で悩む。
と言うか、お師匠様の顔がそう言ってたって、普段は無表情がデフォルトだからわざわざ顔でそういう風に反応してたってことだよね?
・・ホントにめんどくさいんだ・・。
お師匠様は、見た目幼女だけど、スタイルは良いんだよね。
なんか、つい耳にしちゃったんだけど、お師匠様って胸・・Dはあるらしいんだよね。(なんで、俺そんなこと偶然とは言え聞こえちゃったかなぁと今も後悔してるけど)
ちなみにその事実は、カナミを含む誰1人として教えてないし、墓場まで持っていくつもりだ。
で、聞くとそのワンピースブラとセットになってるような類いではないらしく、ホントに普通のワンピースだった模様。
そりゃ焦るわ。
「あ、あぁ・・・お師匠様って自分のことにも無頓着なのね・・」
「そういえば、一緒にお風呂したときもアルナさんが隅々まで洗ってたけど、本人は最低限でよくね?って感じだったわ。」
「そういえばそうだったね。私もこの間、アルナさんが必死でお師匠様にブラは必要だから絶対に付けろって説得してたの聞いた。」
「あー、それ私も聞いた。」
「アレって最後どうなったの?」
「なんか、シャツとブラがセットになってる奴あるじゃん?」
「ブラトップのこと?」
「そうそう。それにしたっぽいよ?どうせ付けるならシャツとワンセットの方が楽って判断したみたい。後は、動くと乳首がすれて痛いっていうのが戦闘に支障が出ると言う部分で理解してくれたっぽい。」
「最後はそこに行き着くんだ・・・。」
っていうか、俺らくらいだよね。
俺ら男性陣がいるのに平気で、ブラの話をしてるのって。
そういえばお師匠様は、明日から学園に通うらしいし、お目付役としてアルナさんもついて行くらしいから俺らも特訓と勉強頑張らなくちゃな。
お師匠様のおかげで魔力制御でどの辺りにムラができやすいかっていうのと、自分でそのムラを認識するコツもなんとなくわかったし。
おしらせ
章管理で、記載しているのでおわかりかと思いますが、最終章です。
次の話は、この話の続編を書く予定です。
と言うより、一度一区切りで終わりにし、再度新しく・・という感じです。
現在、その続編の主人公のキャラメイク(3D画像作成)とステータス作成を本作品の投稿と並行して行っているところです。
是非お楽しみに!