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異世界人たち健康診断(と言う名の尋問もどき(笑))を受ける(強制)

実は後数話で最終章

自作は、この話の続編の予定。


本作品が、シリーズ管理になってるのはその下準備です。

とはいえ、この話が完結するのはまだ先の話なので、気長に本作品を楽しみながらお待ち下さい。

--タクミ--

癒やしの都”ルナール”と呼ばれる場所へ向かって俺らは、訓練がてら周囲の警戒と探索を行いながらただただ全力で走り続け、合間にシャスティさんと模擬戦をするという特訓を行っていた。

で、全員へとへとになったけど、気分はすごく軽やかで不思議な気持ちにあふれてた。



まぁ、そんなこんなで無事にたどり着いたんだ。

「わぁ・・すっごいきれい。」

「うん・・こんなきれいなところ見るの初めて。」

「後、あちこちにかわいいのがいる。」

なんか、小鳥とかウサギとかハリネズミとかなんか小動物が大量にいる。

で、ウサギがやけにカラフルだったり、普通に植物の世話をしてたりするのは、さすがファンタジーと言うべき?

「あ、ホントだ。・・後で、観光させてもらおうね。」

「ね!・・それよりも先に挨拶とお参りをしたいね。」

「だね。お師匠様にはお世話になるんだしね。」


「いつまでもそんなところに突っ立っているのですか。さっさと入りなさい。」

全員「うぃ~っす」


シャスティさんに促されて先に進む。

で、門のある吊り橋のところまでやってくると、そこには強面で体の大きな騎士っぽい人がいた。


巨大な壁がまぁるく囲っており、その周りには取り囲むように深く、そして広く川が流れている。

橋は何というか90度に固定して、吊り橋のように立てかけるタイプって感じだ。

橋はこの1カ所しかないみたいだ。


・・なぜか、その門番の両肩にこの都に大量にいる小鳥が数羽ずつ留まってるけど。

見た目は、シマエナガっぽくてすごいかわいい。

後、聞くとセキュリティバードと呼ばれる種類の鳥らしく、体の色を変えて周囲の状況を知らせてくれるらしい。


だとすると、この町の警備としてはすごく優秀だと思う。

なんか聞くと、住み着いた代わりに警備してくれるようになったらしいけど。

他の動物も含む。


で、その門番の彼は、俺らを一通り見るとシリルさんに目を向けて首をかしげる。

「えぇ。彼らは俺たちの故郷の友人なんです。バレクさんたちと顔合わせとお墓参りをしたくて。」

と、シリルさんは普通に説明してた。

そして、彼はふんふんと納得したらしく、首の鎖骨辺りをつんつんしてる。

「あぁ、どうぞ。ほら、お前らも全員ギルドカードを見せろ。」

あ、カード見せろってことだったんだ?

で、一通り見て問題なかったらしく指を左右に振ってる。

「ありがとうございます。」

「ご苦労様ー」

って、あの門番さん一言もしゃべってないんだけどどうしてシリルさん普通に会話できてるの?

と聞いてみると。

「その程度出来ないと、師匠と会話なんて到底無理だぞ。」

え?

何で?と聞くと、お師匠様は無口無表情がデフォルトらしく、おまけに自分の力で大抵のことはこなしてしまうので人に指示すると言うことが必要最低限しかないらしい。

なので、シリルさんが言うにはあの門番さんくらいは軽くやりとりできないとやっていけないんだそうだ。

・・いろんな意味で大変そうだ。






で、門をくぐるとさすがファンタジーと言いたくなる光景が広がっていた。

一番外側の城壁?というか、あの壁ほどじゃないけど同じように丸く大きな壁が取り囲んである。

上空から覗けば二重丸だが、周りを囲む川も含めば三重丸になってるとおもう。

そして、そこに住む人たちは見るからに人族じゃない人たちがたくさんいた。

通りすがりにシリルさんとセリカさん、シャスティさん(周りは様付けで呼んでた)は声をかけられ、楽しそうにやりとりしている。

聞くと、シリルさんとセリカさんが身につけている防具はここに住む人たちが作ったものなんだとか。


そして、こっそりと教えてもらうんだけどここにいる人たちはかつて違法奴隷として捕まっていた被害者だったらしく、お師匠様たちが違法者たちを討伐し、救助したらしく、その後は故郷に帰らずにここで穏やかに過ごしているんだって。

さらに、この人たちは見ての通り人族とは違う種族だから、そこらの国にいてもお目のかかれない種族がほとんどで、基本的には自身の故郷から外に出ることはないことで有名なんだとか。

それなら、なんで故郷に帰らないのかと色々聞いてみたところ、故郷から少し離れたところまで狩りに出たり採取に行ってたりとまぁ、稼ぎに出たところで捕まった人たちが多かったらしい。

で、救助されてからはこの土地以外にたとえ故郷でも行きたくないとなったようだ。


所謂、ここに住む人たち以外は信用できないって感じらしい。


おまけで言うと、ここの都はやけに空気が澄んでるというか体が軽い気がしたんだが、ここは”聖域”だから、余計に彼らはここに住みたいと思ったんだって。

聖域って?

と聞くと、名前の通り聖なる土地のことで、ここに長くとどまることで体の中の魔力回路がより太く、より強靱になったり、精神的な部分をいやしてくれたりするすごい効果があるらしい。

魔力回路って何?と聞くと、

血管が血が流れる道なら、魔力が流れる道が魔力回路なんだとか。

回路が太くなると、発動させるときの魔法の威力が増加するらしいけど、魔力量は同じだから減るのも早くなるから注意が必要で、

回路が強靱になると、身体強化のように肉体を強化する類いの負荷が軽くなるからより強い身体強化を行使できるようになるんだとか。

肉体への負荷がピンとこなかったから再度聞いてみると、わかりやすい例として肉離れとか筋肉痛みたいな感じで考えて良いらしい。




そして、再度大きな壁についている門をくぐるとそこには、彼らが住んでいたところ以上にきれいなところだった。

全員「わぁ・・」

言葉が出ないってこのことだと思う。


目の前には、多くの草花にあふれ、多くの小動物たちが跳び回る。

更にその中央にそびえ立つものすごく巨大な木。


「あの木からすごく強い力を感じる・・。」

誰がつぶやいたかわからないけど全員同じ気持ちだった。


それに、あの木の近くに行けば行くほどすごく落ち着くというかホッとする。

「アレは、精霊樹と言って、木の姿をした精霊だ。」

これが、そうなんだ!


精霊は、あの国にいた頃から本を読んで知ってた。

それぞれの属性を司る自然(火なら火山のような感じ)が具現化したようなものらしく、人々というか多くの生き物が気持ちを伝えやすくするためにわかりやすい姿になっているのだとか。

姿によって下位だったり上位だったりするらしく、上位になれば人型になるんだとか。


精霊に好まれれば健やかな人生が送れ、嫌われれば不幸に襲われる。

とある土地に住めば豊穣が約束され、怒らせれば土地は死ぬ。


まさしく自然の化身だと思う。


で、その中でも精霊樹は、他の精霊のように会話でやりとりが出来ない代わりに土地を豊かにし、周囲に住まう生物の精神を癒やす力に特化しているんだとか。


そんなすごい木の根元には、半分埋もれているようにお墓らしきものが見える。

・・そっか、アレがペチュニアさんが眠るところなんだ。


そう視線でシリルさんに聞くと頷いた。

そして、この土地の人たちは毎日朝と晩の2回、お墓へ挨拶と精霊樹へ祈りを捧げるのが決まりで、楽しいことがあればそのことはどんな些細なことでもペチュニアさんの眠るお墓へ伝えるんだって。


で、歓迎会とかみんなで飲んで食べてと騒ぐときも必ずお墓の近くで行う決まりなんだとか。


それ・・罰当たりとか言われない?

と思ったけど、賑やかで楽しいことをペチュニアさんはすごく好んでいたらしいのでむしろそうした方が喜んでくれるらしい。

だから、こうしてさみしくないようにしているんだって。






で、この土地を主に管理しているフォルシェンファミリーの皆さんと挨拶をしました。


そう!

フォルシェンファミリーなんだよ!


この世界で伝説になっている心技体を司る3人の英雄の1人である、英雄賢者の弟子の末裔!


この世界で1人しか存在することが許されない職業、賢者、勇者、聖女。


他に、その名がつく職業がいたとしたら必ず、(仮)とか(笑)とかなんちゃってとか所謂もどきなので、全くの別物らしい。

むしろ、(仮)ならともかく、なんちゃってとか(笑)とかついてたら、賢者だとその下位である魔法使いとかその辺りよりも格下扱いされるし、嫌悪の対象らしい。

まぁ、それも知らずに俺は賢者だーとか言う馬鹿がいるらしいけど、見つけ次第、信者の皆さんが始末するらしい。


・・・色々と気をつけておこう。


けど、ラノベみたいに異世界からきた人物がその職業になるわけじゃないんだなぁと思った。

後、一度で良いからその職業になれた本物と会ってみたいなぁ。

その高みを目指す目標的な感じでどれだけすごいのか知りたい。


と、フォルシェンファミリーの当主らしい、バレクさんに俺たちの今の状況を一通り話したりした後、食事をいただきながらその辺りのことを話した。

「俺は、勇者にあこがれるなぁ。」

「ニシキはそうだろうな。俺は、賢者かな。ありとあらゆる魔法を操ったと言うよりも膨大な技を巧みに使いこなしたってところにあこがれる。」

「私としては、聖女だなぁ。癒やしの魔法は使えないけど、殺伐とした世界で悪に染まらずにまっすぐな心を持ち続けたところが、きゅんきゅんする。」



とか、そんな他愛ない話でもなぜかバレクさんたちはうれしそうに聞いてるから、どうしてそんなにうれしそうなのか聞いてみた。

「最近の連中は、おぬしらのように純粋に慕おうとはせず、その力だけを求める愚か者しかおらんのだ。故に、おぬしらのような純粋な思いが弟子の末裔としてはうれしいのじゃ。」

そっか・・。

言ってしまえば、自分たちの主というか、大好きな象徴を下心だけで見られてるような感じは、確かに嫌だと思うよね。



それから、俺たちはペチュニアさんのお墓へお参りした。


直接会えなかったことがすごく残念だし、その娘さんにお世話になるからすごく申し訳ないけど、少しでも頼りになる存在になれるように頑張りますとかそんな感じのことを話した。


もし、天国から見てるならペチュニアさん。

娘さんに少しでもたくさんの楽しい思い出を作れるように頑張るから、見守ってくれたらうれしいな。











とまぁ、現実逃避はここまでにしておこう。

え?

何を言ってるかって?


今さ・・・俺ら、1人ずつ質問攻めにあってるんだよ。

俺は、さっき終わったところ。


使う魔法がどんなのか

どんな使い方をしているのか


とかそんな感じのことをひたすら聞かれまくった。



おかげでぐったりだ。


自称魔法オタクというだけあって熱心すぎて色々とヤバかった。



まぁ、お返しとして俺らに合った技というか、より上手に扱えるようにこつとかを教えてもらったからおあいこかな。


「あぁ、そうだ。」

「シリルさん?どうしたの?」

挨拶とかお参りとかあらかた済ませて観光しようとしたら何か思い出したかのように俺たちに話しかけてきた。

「一つ注意事項がある。」

全員「注意事項?」

いじめもしないし、たかりもしないけど?

「この都にいる動物たちだが、絶対に怒らせるなよ?」

え?

・・どういうこと?

「え?」

「いや、怒らせるどころか、あんなかわいい生き物をいじめる趣味なんてないけど・・」

全員「うんうん」

「わかってはいるが、知らずに敵認定されたときのことを考えて一応な。」

全員「え?」

何?

ここの動物ってただ、色が違ったり植物の世話してたりするくらいのかわいい生き物じゃないの?

「はぁ・・。端的に言うと、あのカラフルなウサギの蹴りは、大の大人を数メートル軽くぶっ飛ばすほどの脚力がある。」

全員「・・・え?」

「で、そこらを飛び回ってるセキュリティバードは鼓膜破壊レベルの轟音を発する。」

全員「・・・」

「ハリネズミは、ものすごい速度で移動するし、針で穴だらけにするし、チンチラは、落とし穴を掘ったり、装備品を穴だらけにする。」

全員「・・・・嘘でしょ?」

「俺が、こんな嘘をついて何の得がある?」

全員「・・・」

・・・マジで?

嘘でしょ?

「それか、実体験したいなら構わないぞ?ついでに言うと、ここの動物たちは、バレクさんたちを見習って暇があれば鍛錬をしてたりするから俺が知らない間に更に強力になってるかもな。」

「シリルはよくわかっておるではないか。実際、この間鬱陶しい冒険者の若造がいた故に実験d・・試したときは、確かBランク程度なら瞬殺じゃったな。」

「おぉ。それならそんじょそこらの相手なら十分問題ないですね。」

「うむ。それに、都人たちもいつまでもわしらに守られるのは嫌だとかで、少しずつじゃが自身の種族としての強みを活かした面白いやり方で強くなっておるぞ?」

「確かに面白いですね。」

なんか物騒な会話が飛び交ってるんだけど!?

それに、今、実験台って言ったよね!?

「じゃろ?で、おぬしの同郷は、わしらとの顔合わせだけが目的か?」

「それもありますし、ペチュニアさんへ挨拶をさせておきたかったんですよ。師匠の庇護下に入るようなものなんですから。」

「うむ。関心関心。じゃが、それだけか?」

「いえ。俺たちを誘拐魔法で拉致した国は、イリスさんが予想していたとおりアルバトロスという冬の大陸の国でした。で、出来れば自分たちでその国に仕返しをしたいんです。そのために今、こいつらを鍛えるつもりでここまで走らせたんですけど、稽古をつけて欲しいんです。出発は、明日の昼過ぎの予定ですから1手だけでもお願いできませんか?」

「イリス様でも他の連中でも十分じゃろうに、わしらがすることか?」

「何を言ってるんですか。今の師匠の戦闘スタイルが完成したのはあなた方のおかげじゃないですか。」

「リアに関しては、すでに基礎が出来ておった。わしらは、持て余しておる力の方向性とその頃に必要だと思った分を補うようにしてやっただけだけじゃ。」

マジですか!?


お師匠様がチート幼女に鍛え上げたのがこの人たち!?


それは、是非ご教授願いたい!


「本音を言うと、リアに師事してもらった方が早いんじゃが・・。」

「えぇ・・。期限としては、もうそろそろ目覚めても良いとは思うんですけどね。」

え?

「ねぇ、シリルさん。お師匠様って教えるのが上手なの?」

こんなすごい人たちよりも強く出来るって言ってるようなものだよね?

「あぁ。師匠は体の中に流れる魔力の流れが見えるんだ。だから、魔力を扱う方面に関して矯正することが出来るし、シャスティさんたちの動きを見慣れているからどんな武器が合っているか、戦闘スタイルの善し悪し、全体のチームプレイとかとにかく、アドバイスがすごく的確なんだ。おまけに師匠は一人で軍勢を召喚するからな。」

全員「・・え?」

「師匠の魔法は、一言で言うと作り、操ることだ。師匠の考えはすごく柔らかいから応用が利くし、頭も良いからあらゆる現象の再現も瞬時に出来る。それに、扱う武器の種類も十種類なんて生ぬるい数を操れるから実戦経験も単独で補えるからな。実際、師事を受けたクラリティ王国にいる冒険者が言うには、師匠にアドバイスを一言もらうだけで自力で鍛えてるより何十倍も向上したって、全員口をそろえて言うぞ。」

全員「マジですか・・・。」

「ついでに言うと、俺たちの姉弟子のアルナさんは、かつて魔法が扱えなかったんだ。それを治し、今の強さまで鍛え上げたのは師匠だし、今も昔もアルナさんの現象を治すことが出来たのは師匠ただ1人だと全員が口を揃えて言うぞ?」

え?

と、周囲を見るとシャスティさんもバレクさんたちも全員強く頷いている。



・・俺たち、とんでもない幸運に恵まれたんじゃないか?

むしろ、あの国に従ってたらそんなとんでもない子と戦うことになってたんだろ?

聞くと、冗談抜きで容赦ないらしいから命のやりとりになっただろうし・・・絶対勝てない。



・・後で、その母親であるペチュニアさんにもう1回お参りしておこう。




「それで、ずっと気になってたから聞きたいのですが・・」

「うむ?どうした?」

シリルさんが何か気になったことがあったらしくバレクさんに話をし始めた。

「前に俺らが来たときにはいなかったのが増えてるようなんですけど・・」

「あぁ、あやつらか。経緯は、他の動物と似たようなものじゃ。」

都人たちがいる区間にやけに多かったのは、2メートルサイズのカモノハシと、3メートルサイズのパンダだった。



パルトカモノハシ

2メートルサイズのカモノハシで、陸地でも水の中でもどちらでも生活できる。

場合によっては、穴を掘ってその中で過ごすこともある。

戦闘力は皆無だが、毎日数リットルのミルクと数個の無精卵ダチョウサイズを産む。

味は、どちらもとても良く、栄養価も非常に高い。


ガーディアンパンダ

3メートルサイズのパンダで、足は遅いが非常に堅牢な肉体と鋭い爪を持っており、非常に強い。

とても義理堅い性格をしており、一度助けられると助けた相手に生涯の忠誠を誓うことも珍しくない。

数日に1回、数リットルほどヨーグルトが生産されるが、食べたものによって味が変わる(種類は果物系統のみ)。

味は非常に良く、どの料理にも相性抜群、そして栄養価は非常に高い。

爪は月に一度生え替わり、毛皮は夏毛と冬毛に生え替わる(生え替わると言うより脱皮に近い)。



へぇ。

卵と牛乳をどっちも出せるカモノハシと何かしらのフルーツの混ざったヨーグルトが出てくるらしいけど、すっごい丈夫なんだ。

と言うより脱皮に近いって・・もしかして、毛が1本1本抜けるんじゃなくて、するりと脱いじゃうの?

生え替わると言うよりも脱ぐ感じなの?


「なら、食料問題でも、素材問題でもかなり助かりますね。」

「そうじゃな。防具に関しても幅が広がるし、武器もギミック付きの防具も作れる。」

後聞いてると、都人の皆さんは、防具を作ったりしてこの都の糧になるように稼いでおり、その合間に野菜を栽培したり、自身を鍛えたりしてるみたい。

後は、ここを取り囲む川から魚を捕ったりもするみたい。

どうやら、どこかの複数の川と繋がってるらしくいろんなのが泳いでるんだとか。


この都の特産品は、一帯に広がる薬草と彼らが作る防具なんだとか。

ここの薬草はそこらにあるものよりも効能が高いらしく、通常よりも高く売られるんだとか。

後、防具は初心者から中級、人によっては上級者も愛用するすごく使い勝手の良いものなんだって。


「アレ?そっちの技術も上がったんですか?」

「うむ。武器も少しずつじゃが作れるようになっておるぞ。まぁ、あくまでも経験を積む為だけで自分たちが使う分だけであり、売ることはないがな。本来の目的は、攻防一体の防具の作成じゃ。」

「あぁ、たとえば小手に出し入れ可能な爪をつけていざというときに攻撃が出来るとかそんな感じの」

「そういうことじゃ。武器は、命を奪うものじゃ。わしらも奪っておるが、自分たちが作ったものが戦争の手助けになるのは許せぬ。じゃが、防具は身を守るものじゃからな。」

そっか・・だから、武器は作らないんだ。


すごくいい人たちなんだなぁ。


それから、俺らはフォルシェンファミリー全員と模擬戦をすることになり、様々な方面でアドバイスをいただいた。

・・・すごく充実したけどものすごく疲れました!!


それと、模擬戦と言うよりも俺たちの体力と魔力と技を限界まで強制的に引き出させられた(絞り出された)と言った方が良い感じだった。

それと、「シリルたちがここに来たばかりの頃くらいの強さだな」って、どういうこと?

シリルさんとセリカさんハズレって言われてたのに最初から俺たちくらい強かったの?



後、それとは別でこの人たちが強いこともしっかり目撃した。

というのは、数日に1回、ここを襲ってくるのがいるらしく(どこかの貴族に雇われてたり、山賊みたいな賞金首のグループとか)・・・。

なんだけど、この人たちは全員瞬殺してた。

1人で3桁とか余裕で瞬殺してた。


・・で、その討伐した人たちは、まるまるクラリティ王国へ換金して、そのお金で必要なものとかを購入してるんだとか。

ここは、いろんな人が狙ってるらしいので争いが絶えないらしいけど、この人たちが桁違いで強いから軽い運動代わりに殲滅され、小遣い扱いされてるのが日常。


・・まぁ、クラリティ王国の前王様と王妃様も隠居生活をここで送ってるくらいだしね!

おまけに、どこかの町で数十年ほどギルドマスターを務め、並行して町の運営もしていたらしいおじさんがこの都の運営をバックアップしつつ、その辺りの教育もしてるから冗談抜きでここは少数精鋭の拠点だった。


人外含んでやべぇ!

けど、さすがファンタジーと言いたくなる光景でたくさんだからすごく楽しかったです。

都人たちとも色々会話したしね。


いろんなことが聞けて楽しかったし、互いに鍛え合うために模擬戦もした。


すごく充実したけどものすごく疲れたので布団に入ったら数秒で寝落ちしました。

まぁ、朝一でカナミに性的に起こされてそのまま2回戦ほど楽しんだけどね!!




色々と大変だったし疲れたけど、すごく俺たちにはメリットがすごく多かったからここに来て良かったと思う。

代償は・・体力かな?

体力だな。



そして、翌朝に朝食とかすませた後、再度模擬戦をして改めてコツを教えてもらってから、俺たちは再度クラリティ王国に向かって走りました。

で、思ったのは行きよりも今の方が長く走ることが出来るってこと。

後、すごく走りやすい気がする。


何というか、体力の消費量が減ったような感じがする。


「そりゃあそうだろうな。」

「シリルさんどういうこと?」

「今朝と昨日、2回しごかれただろ?」

しごかれましたよ?

すっごい疲れたよ?

「そのときに、かなり強制的に大まかだが体のゆがみを治してくれてたんだよ。」

「整体みたいな感じ?」

そういえば、質問攻めされてるときになんか肩とか腰とか太ももとか何かと体を触られた気がする。

後、模擬戦の時もとどめをさされる辺りで、体のあっちこっちを攻撃されたっけ?

攻撃というか、関節技っぽいと言うか、とにかく体のあっちこっちがバッキボキ言ってヤバかったんだよね。

アレかぁ・・アレが整体もどきかぁ。

「そんな感じだ。後は、魔力回路もあの土地の影響で多少矯正されてるから、魔法に関しても少しは扱いやすくなってるだろうさ。」

全員「おぉ。」

聞くと、体のゆがみが治れば、体の成長もよりスムーズになるから、身長もゆがんでるときよりも伸びやすいんだって。

後は、ゆがみを正すと背が伸びるとか。

あ、これは、整体でもマジであり得ることらしいよ?

曲がってるところをまっすぐ引き延ばすからその分背が伸びるんだって。

後、ゆがんでるとまっすぐ伸びようとしてもゆがんでるから伸びず、背もいまいち・・となるけど、そのゆがみが正されると伸びようとする部分がスムーズに届くから背も伸びやすくなるんだって。


それに、体のゆがみはいざというときにちょっとしたダメージが重傷に繋がることもあるから治していて損はないということで、強引な形で治したんだって。


ありがたやありがたや。


「と言っても、努力することは大事だからな。今の強さにあぐらかいてたらクラリティ王国の場合は、文字通り人格ごと矯正されるからな。」

うわぁ・・それ、冗談に聞こえない・・。


って、国柄を聞いてるとあり得るんだ・・・マジで頑張ろう。



「って、なんでシリルさん整体についても詳しいの?」

さっきまで言ってた体のゆがみと背の伸びとか、体へかかる負担についての話は全部シリルさんから教えてもらったこと。

「ん?色々と俺は日本で武術を学んでただろう?」

「うん、知ってる。」

「で、複数習っていたからそれを自分なりにいいとこ取りして混ぜ合わせるときに体の仕組みについて調べたことがあったんだ。それつながりで体のゆがみを治すことはとても有効的だって知ったから実際に、そっちも医療関係の延長戦って感じで学ばせてもらった。だから、俺もやろうと思えば整体マッサージ出来るぞ?」

「シリルって、私の護衛として自称してるから、緊急時の対応も出来るように応急処置からそういう医療校も学んでるんだ。それに、すっごいうまいんだよ?うちの父様と母様も時々してもらってたし、私も偶にしてくれるよ。・・毎日でもして欲しいくらいなのに」

あぁ、セリカさんのお父さんからの所謂将来に向けたお勉強の一つだったんだ?

「あまりやり過ぎるのも問題があるんだよ。」

「長期間してもらってたからわかるけどね。」

マジなんだ。


ホントシリルさん万能だよなぁ。


じゃあ、しつこく頼んだら迷惑だし、10日に1回くらい体のゆがみがないかシリルさんに見てもらおうかな。

後は、自分で出来るマッサージとかあれば教えてもらおう。

少しでも強くなれるんなら当然だよね?



さて、頑張って走らないとね!

整体についての話は、作者が実体験した本当の話です。

作者の場合、背骨が所謂「ヘビ背」と呼ばれる形でゆがんでたんですよ。

それを治してもらいに整体に通い、体への負担から背ののびの障害についても教わりました。

足を組んだりとかそういうのをしてると自然とゆがむらしいので気をつけた方が良いらしいですよ?

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