心技体の武具 ※挿絵アリ
--アルナ--
リアにゃんがお休み中と言うことを除けば、至って平和な日を送っています。
そんなある日、セイちゃんとユウ君がいつものように学園がお休みの日に家に遊びに来てくれていたときのこと。
ふととあることが気になって聞いてみました。
「そういえばユウ君は、聖剣の2代目勇者なんだよね?」
「そうですよ?それがどうかしましたか?」
「いや、その聖剣ってどんなのかなって気になって。」
世間一般では、聖なる光でまばゆく輝く剣くらいしか情報がないから正直よくわからない。
まぁ、そんな言葉だけなので金色に輝いてるとか真っ白に金がかかったような色をしているという説が有力になってるけど。
ということを言ってみたところ
「あぁ、そういえばそう言う話が多いですよね。実際は違いますけど。」
「そうなの?」
「実は、僕が常に持っているこの剣が先祖代々引き継がれているその聖剣なんです。」
リア様の杖と同様に後継者以外は決して触れることの出来ない武器です。
「え?そうだったの?それにしては・・」
それにしては、見た目が普通の剣です。
鉄で出来た・・とは言いませんけど、探せばその辺りにありそうな感じです。
「そういう風に見えるように魔法がかかっているのはそうなんですけど、これは契約者である僕がこの剣の力を引き出したいという思いとともに魔力を流さないと本来の姿にはならないんです。」
聞くと、その剣の契約者であるユウ君の魔力をただ流せば良いわけではないらしく、きちんとしたまっすぐで純粋な思いとともに魔力を流し込む必要があるようです。
つまりは、その剣を振るうきちんとした善なる思いが重要なようです。
「その姿って・・見せてもらうのって・・だめかな?」
正直すごく見たい。
「んー、ここなら大丈夫ですよ。」
ちなみに家の中です。
しかも、この家は大きな壁に囲まれてるので誰も近寄れません。
「やった。」
「ちょっと待って下さいね。・・・・・ふっ!」
キリッとした凜とした表情になるのと同時にユウ君がその剣に魔力を流した瞬間、本気モードになったリア様と同じ気配を剣から感じました。
ものすごく濃密な力の気配。
リア様だと魔力だけど、ユウ君の場合は魔力3割で、剣気7割という感じ。
そして、その剣はブルーゴールドのような雲1つないどこまでも濃い青い夜空のようにきらきらと輝いていた。
シリル君が言うところのブルーゴールドストーンのような、玉虫色のメインの系統の色を緑ではなく青と金色に変えたような色。
「すごくきれい。」
「ありがとうございます。・・もう大丈夫ですか?」
「あ、いつまでも見惚れててごめんね?大丈夫だよ。・・もしかして無理させちゃった?」
ふぅと軽く深呼吸をユウ君がすると元の普通の剣に戻ってました。
「いえ、大丈夫です。ちょっと集中する必要があるだけですから。覚醒がリアのおかげで自由に扱えるようになってからはそんなに苦労しませんよ。後ろ向きで走るくらいの大変さ程度ですよ。」
微妙に大変な気がする、けど・・まぁいっか。
「けど、噂で聞いてた色とずいぶん違うんだね?」
白系の金色とか言われてたけど、ほとんど黒と青だった。
「えぇ。僕たちが扱う覚醒の力と同じで、きちんと目撃した人が皆無なのでほとんど知られてないんです。」
ユウ君が言うところの覚醒というのは、リア様がよく瞳に魔方陣を浮かび上がらせてるあの力のことらしいです。
元々、あの心技体の伝説の3つの職業だけしか扱うことの出来ない力らしく、それぞれの職業で浮かび上がる場所が違うらしいです。
効果は、どれも同じで自身の力を跳ね上げるものらしいですよ?
「そういえば、名前すらもその覚醒すらも知られてないのが普通だもんね。」
「はい。なので、確かにあの状態で魔力を流せば光り輝くんですけど、光だけだと金色っぽいんですよ。そのせいで近くにいることが出来なかった目撃者は金色の剣だと思い込んだみたいです。」
なるほど。
で、そうなってくるともう1つ気になる。
「それなら、セイちゃんは、武器とかはあるの?」
賢者は、杖
勇者は、剣
それなら聖女は?
って気になります。
だって、言い伝えでも武器とかは持ってなかったとか持ってたとか言い伝えはばらばらなんですよ。
「あぁ、武器という言い方だとないですね。」
「その言い方だと武器じゃないのがあるの?」
「ありますよ?本です。」
「本?魔道書とか魔法が書いてある本?」
魔法について書いてある不思議な本のことを魔道書っていいます。
大抵、属性ごとに数冊ずつあり、魔法の技術の難易度によって更に分かれてるのでそれなりに数はあります。
で、不思議なことにその属性の適性がないとその本の中身は真っ白で全く読めないので、ギルドカードを作成して自身のステータスを確認するよりも数種類の魔道書を並べて中身が読めるか読めないかで自身の属性を判断するやり方もあったりします。
「いえ。先祖代々学び続けて記載していった端的に言えば歴史書と言いますか、勉強本です。」
「それなら何冊もあるの?」
初代心技体のメンバーがいたのは何百年も昔のことだし、セイちゃんたちが2代目とはいえ、その血族がずっと学び続けて記録し続けたのだからかなりの数があると思う。
「いいえ。1冊だけです。」
どれだけ分厚い本なんだろう?
と考えてるとセイちゃんはすぐに察したらしく
「とはいえ、先祖代々記録した本は1冊だけで、その本はちょっと特殊なんです。物理的にページは存在しないんですが記載する限界もない本なんです。」
「私たちの世界で言うところのデジタル本みたいな感じかな?」
「デジタル?」
セリカちゃんがそう言うと、翠さんから詳しく教えてくれた。
「その本の中限定で広がる空間があるイメージかな。その1冊の本を媒介にその中に残された膨大な記録を順番に選んで読む・・そんなイメージで通じる?」
「マジックバッグのように、見た目よりも多く収納できて、欲しいものを選んで取り出すような感じですか?」
「それに近いね。取り出す代わりに情報をその本のページ内で閲覧できるんだよ。」
なるほど。
場所を取らずに済むからすごく便利。
「それが、この本なんです。」
セイちゃんが懐から取り出した本は、両手を広げたくらいの大きさの茶色いカバーの手帳でした。
思ったより小さいですね。
「それがそうなの?」
「はい。これも、ユウやリアちゃんの剣や杖みたいに契約者である私以外は決して触れることも出来ませんし、この本の場合はのぞき見しても中身は絶対に読めないようになってるんです。」
「へぇ。」
「元々のベースは、聖様がいた異世界の知識が膨大に込められた本に聖様から私の世代までの知識をずっと追記し続けたような感じなんです。」
なるほど。
「つまり、シリル君たちがいた異世界にあるたくさんの治療に関する情報をその本1冊に納めた。所謂、その1冊で治療に関するもの異世界の知識が納まった図書館なんだね?」
「はい。図書館って言い方がすごく近いと思います。で、その図書館に実際に身につけた知識という本を増やしていった感じですね。」
「ちなみに、どんな本がベースになったとか聞いてる?」
「えぇっと、異世界にあるすべての世界に存在するありとあらゆるものの図鑑と教材と、かいたいしんしょ?とか聖様の国のすっごい有名な本も全部一切合切をまとめてあるって聞いてます。」
とセイちゃんが言うとシリル君が驚いた顔をしてる。
「マジか・・だとすると、何万冊って言わないほどの数があるのに加えて、知識量だと何十億と言わないほど・・もし、そんなことが世間に知られてたら師匠以上にやばかったな。」
「はい。なので、この本に関しては、ご先祖様からも存在すらも関係者以外には絶対に知られてはいけないって言われてます。まぁ、聖様が言うには、桜華様と一緒にこの世界に飛ばされた初日にすっごいしつこく忠告してたらしいんですけど、その危険性を知ったのはだいぶ後だったそうです。」
さすがリア様のご先祖様であり、心技体のリーダー、現神様。
「それで、その本は名前とかあるの?」
聖剣とか賢者の杖とかそんな感じで
「一応ありますよ。”治療の世界本”って名前です。」
その本の中だけでもある意味では1つの世界ってことだからそんな感じの名前になったんだろうね。
「ちなみに、この本は、家の血族だと全員持てるんですけど、記載済みの中身が見れるのは真の後継者だけなんです。」
「アレ?それだと、知識の追記が出来ないよね?」
「いえ。追記は出来るんですけど、その書いた内容は読めないだけなんです。」
「そうなると、かぶる内容もあるんじゃない?」
「その辺りは、勝手に省いてくれますよ。言い方が違うだけだとそのまま整理されて追記されますけど。」
所謂ソート機能みたいな自動的に整理してくれるがあるらしい。
重複分の削除とか、知識の順番整理とか。
「すごい便利だな。」
「ですよね。ここ最近、翠さんからいろいろ聞いた知識も順番に追記してるんですけど、新しい知識も多くてすごく助かるんですよ。」
セイちゃんが聖女だと知られて以来、翠さんとずっとそれらの知識を聞いてはセイちゃんが追記してを繰り返してます。
それと、この国にある教会の本からも知識も追記している感じです。
なので、セイちゃんはほとんど本を読みながらという状況が多いです。
そのせいなのか、【速読】と【並列思考】という2つの技をセイちゃんは覚えたようです。
そのおかげで1冊を速読して覚えながら書いて・・を同時に繰り返してます。
「私が書いてあげられればもっと楽だったんだろうけどね。」
「いえ。私自身も知識として身につけないと意味ないですから。だとしても、翠さんってホントに何でも知ってますよね。」
「それは思った。俺らの世界のことでもそこまで詳しく知ってるからすごい驚いてる。」
「翠さんって生前は何してたの?」
「セイたちには、軽く伝えてるけど、私は90歳過ぎまであっちの世界で司書長として過ごしてたよ。」
「そうだったんですか?」
「まぁね。今となってはどの国だったかは覚えてないけど世界でもトップレベルの数がそろったところの司書長だったよ。」
「へぇ、それ何歳から?」
「10歳ちょっとからずっとだよ。」
「すごっ!」
「それと並行してネットでも、色々調べ物をしてたからね。知ることは趣味だったんだ。今もだけど」
「すごい・・知識チートは身近にいた。」
「その後は、こっちの世界であちこちに忍び込んだり話を聞いたりして世界をまわったよ。」
町や国に忍び込んで情報収集したり本を読んだり、精霊とかと話をしてたりとホントにあちこちで色々していたらしい。
「まぁ、そのついでに屑どもの国を滅ぼしたりいろんなのを強奪したりしてたから”緑の災厄”とかいわれるようになったけど。」
そういえば、本気を出せば翠さんは数時間もかけずに大国なんて一飲み出来るほどの実力者だったね。
基本的に、リア様の補助をメインにしていて自身が率先して戦うことは緊急時以外はないけど。
「どうりで、何でも知ってるはずだよ。」
セイちゃんが苦笑いしてつぶやいてたけど素直に私も頷いた。
「って感じで、ある程度の魔法の腕と知識を集めるのに必死だったせいで覚醒の制御とか魔力制御・練度を鍛えることがついでみたいになってたんですよね。・・リアちゃんと出会ってからはそっちの方に力を入れるようになってこれまでのことが全部底上げされるみたいに実力は向上したけど。」
確かに、治癒と回復の魔法を扱うには、そこらの魔法よりも必要な知識はすごく膨大だから、そっちにかかりっきりになるのはしょうがないと思う。
で、ここ最近ずっと翠さんのお勉強とそれを書き写すセイちゃんはよく見る光景なのですが、その速度がメキメキと上達しています。
なんて言いますか、見ているだけで速度が増し、精度が上がっていることがたやすくわかるくらいです。
腱鞘炎にならないくらいに頑張ってね?
特にセイちゃんは、学ぶことが治すという技を扱うから人よりすっごい多いんだから。
それで、学園の様子はユウ君とセイちゃんは毎日家に来て色々と話をしてくれる。
今回の卒業生であるジャン君は、提出物を自身の魔法の限界にしたようです。
協力者としては、ハディさんとセリカちゃん。
2人は、ジャン君と似たような力を持ってるからね。
ハディさんはほぼ同じと言っても良い、自身を硬化する力
セリカちゃんはあらゆるものを強化する力なので似ていると言えば似ている
で、2人と特訓したり情報交換をしながら自身の力で自身の肉体を硬化した際、もっとも硬い場合、鉱石と比べるとどれと同じくらいなのかというものです。
一見地味ですが、結果などを考えるとすごく面白いです。
剣や槍と言った利器の場合は、武器に使われる素材に左右されることは多いけれど、半分近くはその武器の扱い方でその素材を活かすか否かはっきりと分かれます。
たとえば、鉄よりも固い鋼の塊を鉄で出来た剣で斬った場合、ただの素人だと剣が折れますが、玄人が扱うと鋼の塊は斬れます。
そのくらい技術は馬鹿にならないんです。
とはいえ、どんな玄人でも限界はあるのでやはり最終的には良い素材を使った武器を探し求めるものです。
で、今回の場合、ジャン君は主に拳を使った鈍器系
なので、拳でひびを入れることが出来る限界を目指そう!って感じです。
普段は、メリケンサックを使った拳ですが、今回は生身です。
個人的に、面白そうですよね。
しかも、卒業後もその力は無駄になりませんし、その技術でメリケンサックが加わると更に威力が増すので自身の強化としてはすごくもってこいです。
実際、学園長のおじいちゃんもすごく面白そうだと楽しみにしていたんだそうです。
・・お仕事がないときは、最近おじいちゃんはSクラスに入り浸っているようです。
曰く、翠さんを含め、色々と面白いからだそうです。
そういえば、昨日辺りからシリル君とセリカちゃんは数日かけて依頼に出かけてましたね。
確か、害虫駆除とか言ってましたっけ?
Aランク依頼でしたけど、どんな害虫だったんだろう?
帰ってきたら教えてもらおうっと。
さて、シリル君とセリカちゃんの部屋の掃除と換気をしておこうかな。
・・・だって、毎晩セリカちゃんにシリル君、襲われてるから・・その・・すごくイカくさいんだもん。
「セリカさんとシリルさんは、生まれてくる性別を間違えてますよね。」
私と一緒に部屋の掃除を手伝ってくれているリカルさんからそんなつっこみが入りました。
「・・やっぱりそう思いますよね・・まぁ、セイちゃんもセリカちゃんと似たような感じみたいですけど。」
「あぁ、そういえばユウさんもシリルさん同様、襲われてましたね。さりげなく聞いてみたのですが、週に1~2回だったのが、徐々にその期間が縮まり、不意を突く技術が無駄に上がっていくとすごく複雑そうな表情で言ってましたよ。」
セイちゃん・・あなたは、いつも翠さんとのお勉強と治すことのお勉強でも忙しいというのに、その元気はどこに有り余ってるのよ。
そのせいで、セイちゃんはますますスタイルは良くなってるし、お肌がつやっつやしてるし、ユウ君はげっそりしつつも色々と絞り取られて悟りを開いたかのような表情になってるし。
そのせいで、ユウ君はますますヴァルキリーの名にふさわしく戦乙女的な女性的な美しさが増しているとささやかれることが増えてます。
私は・・一応お付き合いしていますが、私から抱きつくか、リカルさんからは、手をつないだり頭をなでてもらったりするのでいっぱいいっぱいです。
ま、まぁ・・私が気合いを入れて構えればチューくらいはどうにかという感じです。
それで、下世話ですがその・・男性として溜まらないか心配になって遠回しに聞きましたけど、リカルさんはというとなんと言いますか、性欲?何それ?って感じで性欲のせの字も感じてないようでした。
まぁ、本人としては私がOKならいつでもOKという感じなので人並みに性欲はあると自称してますが周りからすると性欲はないに等しいようです。
えと・・早く男性に・・と言うよりリカルさんに慣れて、エッチなこと出来るように頑張りますから。
私はと言うと、あのときペチュニア様に開発されて毎日自分で慰めるのは日課となってますがそれは内緒です。
だってしょうがないじゃないですか!
抵抗する隙も与えられずに、性的に襲われ、食われ、敏感体質になるまで開発されちゃったんですから!
--シリル--
師匠が子猫になって冬眠状態になってからしばらく経った。
セイちゃんたちは、4年生になったし、アルナさんは無事に卒業して師匠の専属メイドとしてふさわしくあるために師匠のみを守ることをメインとしつつ、家事全般を頑張っているみたいだ。
当然、実戦訓練は欠かさない。
それは、師匠の弟子として、そしてエトワールファミリーの一員として当然だ。
血筋だけで言うと、エトワール家は、師匠とイリスさんだけなんだが、
師匠の部下である魔術師団
俺とセリカ
師匠の侍従であるリカルさんとアルナさん
師匠の専属護衛のリリさんとゼルさん
イリスさんの専属執事のラウさんにその妻であり時期ギルドマスターのアリスさん
そして、獣魔メンバー
このメンバーがそろった全員がエトワールファミリーと呼ばれるグループだ。
それが、世間一般での認識。
後、フォルシェンファミリーもエトワールファミリーの一員だ。
なにせ、師匠が治める領地をずっと前から守り続けているフォルシェンファミリーは、師匠の忠実なる部下なんだから。
そして、後見人。
その事実はすごく有名だ。
そのブランド名の威力はすさまじく、どんな争いごとでもエトワールファミリーの誰か1人でも近くにいると対人関係だと瞬時に納まる(強制)し、魔物とか盗賊とかに襲われてピンチ!だとものすごく安堵の表情になるし、ついでに襲われる側も人だと絶望した顔になるというおまけ。
最近、俺は音の支配者とは別に黒夜叉とか言われることが増えた。
で、現在は害虫駆除の依頼を受けるためにセリカの獣魔である巨大なサソリのハルトに乗って移動中。
「何で、最近・・と言うか、賞金首どもとかに黒夜叉とか言われるんだ?」
「それ、夜叉姫2号とか認識されてるからだよ?」
「は?」
「師匠って、魔境姫以外にも夜叉姫って呼ばれてるでしょ?」
「まぁな。」
恐怖の代名詞として。
「で、シリルって戦闘狂の類いと思われてるんだよ。」
「俺が戦ってるときはどう猛な笑みになってるとか言ってたそれか?」
「そうそう。で、嬉々として賞金首とか狩ってる姿が師匠の夜叉姫のようだって呼ばれて、夜叉姫2号だったんだけど、シリル男でしょ?」
「見ての通りな。」
声はまねできるが見た目は変装しても無理。
「で、服装も髪も目も真っ黒なところから黒夜叉ってなったみたい。」
「そういうものか?」
・・まさか、ステータス。
ランク:A(二つ名=音の支配者/黒夜叉)
名前:シリル・クニサキ
性別:♂
年齢:18
種族:異世界人
職業:軽業師、吟遊詩人
副職:絵本作家
称号:異世界に攫われし者、みんなのお兄ちゃん
属性:温度変換
体力:A+
魔力:S
攻撃:A
防御:D
俊敏:SS
練度:S+
攻撃技1:【体術】【感情強化】【切断強化】【貫通強化】【豪脚】【射撃】
攻撃技2:【凍結】【炎熱】【冷気操作】【熱気操作】【衝撃波】
武器1:【剣】【短剣】【二刀流】【双剣】
補助技:【アクロバティック】【虹色の声】【威圧】【熱源感知】
自動技:【武器舞踊】【武器舞踏】【絶倫】【精豪】
ステータスもずいぶんと伸びた。
後、技だが【衝撃波】と【射撃】を扱うことが出来るようになった。
【衝撃波】は、斬撃を飛ばしたり、蹴りやパンチを飛ばすことだって出来るからかなり使い勝手が良い。
【射撃】は、端的に言うと命中率が上がり、飛距離が伸びたという感じだ。
それに、俺が扱う【冷気操作】【熱気操作】とも相性が良く、それらを遠くへ飛ばす時の威力増加にもなる。
後、自動技のところに余計なのが増えてるがそれはスルーしてくれ。
セリカと結婚してから、セリカの奴・・毎日どころか隙あらば1日に何回も性的に襲ってくるんだ。
そのせいで、絞られる回数が増えた結果がこれだ。
なんか、ユウ君もセイちゃんの巧みな罠にはまって食われたと聞いたな。
俺と似たような感じだったからいつか食われるとは思ったが、さすが異世界。
成人する年が20ではなく15と言われるから早いとは思ったが、そっちもずいぶんと早かったようだ。
ちなみに、余談だが、セリカに言われ、髪を伸ばすようにしていたんだが、現在は肩を余裕で通り越すほどの長さになっている。
まぁ、後ろで一つにくくっている状態がデフォルトだがな。
それで、短くしていた頃より何か違いがあるのかセリカに聞いたがキャーキャー言ってはしゃいでたので、詳しいことは教えてもらってないが、まぁ、お気に召したようだし・・まぁ良いか。
ランク:A(二つ名=砕破)
名前:セリカ・アマクサ
性別:♀
年齢:18
種族:異世界人
職業:武闘家、アイテムマスター
称号:異世界に攫われし者、ギャップ萌え、恋は盲目
属性:全強化
体力:SS+
魔力:B+
攻撃:SS+
防御:SS
俊敏:C
練度:B
攻撃技1:【魔力強化】【切断強化】【貫通強化】【硬度強化】【腕力強化】【欲望強化】
攻撃技2:【体術】【指定強化】【疲労軽減】【投擲】
武器:【剣】【大剣】【棍】【棒】【槍】
補助技:【鷹の目】【合気】【房中】
自動技:【愛欲吸収】
セリカも同様、ステータスがかなり伸びている。
最初と比べるとかなりステータスが高い部分の違いが大きくなった。
それと、【投擲】を覚えたのは良いが、補助技で余計なものを覚えてしまった。
【欲望強化】
自身が強化したいと思ったものをその思いの強さに比例して強化する。
【指定強化】を使用する際の負荷が5割減する。
欲望に忠実であればあるほどその威力は更に増す。
【房中】
愛する者との性生活により、精神・精力を鍛え、健康状態にする。
体を重ねることで、互いの肉体・魔力の回復速度を向上させる。
【欲望強化】は前半は良いが、その後半ともう1つの技だが・・おそらく想像はつくと思うが、毎日何度もセリカは俺を襲ったことで生まれた。
元々、【指定強化】を俺との情事中に使って俺の俺や精力を強化したり、スタミナを強化し続けるというとんでもない使い方をしていたことがその始まりだ。
良いのか悪いのか、それによってセリカは【指定強化】をずいぶんと使いこなせるようになり、骨だけを強化とか魔力のみ、視力のみと言った感じで器用なことをたやすく出来るようになっていた。
そのおかげで、俺も弾切れで終了という言い訳も自分の技とセリカの技ダブルの理由で出来ず、セリカが満足するまで終われないという有様だった。
だからセリカ、今は外を移動中だから俺へのセクハラはやめなさい。
この依頼だと野営することになると思うが、エロいこともしません。
あぁもう・・そんなに悲しそうな顔をしない・・・・はぁ・・わかったよ、何度もしないからね?
いつもみたいに5回も6回もしないからね?
とりあえず、話を戻すか。
で、今回の依頼だが、端的に言うと害虫駆除。
討伐対象は、賞金首がどこぞの山に拠点を作ってたむろして軍団でやらかしてるらしくその群れの殲滅と、タイラントアントとかいう魔物とマンイーターっていう魔物が大量発生しているらしくそれらの殲滅だ。
幸いなことに村や町からは、離れた場所だったそうだが、今回修行にもちょうど良いかと言うのと同時に俺とセリカに指名依頼としてやってきた。
それらの影響で、証人や旅をする人たちにかなり被害が出ており、その場所を避けて通ろうにも他に道は山の中を通るしかない・・つまりは、道は他にないせいで色々と支障が出ていると言うことだ。
タイラントアント
2メートルサイズのありで、非常にどう猛
獲得部位:魔石、甲殻、まれに蟻酸袋
マンイーター
直径3メートルの歩くラフレシアで、肉食で、大食い。
好物は人間だが、肉なら基本的に何でも好き。
それぞれの生き物が好むにおいを放ち、誘う。
獲得部位:魔石、花弁、花の種、匂い袋、まれに媚薬