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ようやくヴェルヴンへ到着

短いです。

--アルナ--

港町ではちょっとした騒動はありましたが、結果としてどうにか収まり、教会を始めあちこちへ顔出しをしつつ、お礼をして回った後、飛行船でゆったりと海の旅をして大陸を渡ります。

その最中、あの寡黙な門番さん・・レティンスさんをカルナさんがルナールへ送り届けることはありました。

あの人みたいないい人が門番としてあの都にいてくれたら安心ですよね。

しゃべれない程度のことなんて気にしないし、それ以外は事務仕事でも力仕事でもどれもすごく頼りになりますからね。


そもそもの話、リア様を相手している私たちからしたらあの程度のことが理解できずにリア様専属の従者になれるはずないはないですか。

ただでさえ、リア様は表情で察するなんて高レベルなことは出来ないし(ピクとも変化がないんだもの)、私たちに頼んでくれず(自分が人を使う側の人間だと自覚ないし)むしろ自分で勝手に対処しちゃう(ふと気づくと自身で内容問わず対処済みはしょっちゅう)からその場の流れと視線の向く方向から判断(推測7割で動いてます)して率先して動かないと従者らしいことは一切出来ません。

だって・・リア様は私たち相手に頼んでくることが基本ないんだもの。

本人が動かなくとも影さんが動いて勝手に何かしてるし。


で、そんなことを常日頃からしていたらあんなに表情が動いてジェスチャーまでついてるんだから難易度は低すぎるくらいだよね。


私はというと、そんなリア様のことを【限定版以心伝心】のおかげでしっかりと理解できます。

まぁ、感覚的にそんな気がするという感じが近いんですけど、その感覚は正解率は100%なので問題なし。


だからといって、リア様の表情から気持ちをくみ取るなんて高等技術は私にはまだまだ無理なので視線の向く先とその場の流れから推測半分で判断してます。

・・・そう考えると、リア様のことをきちんと判断できているのはシャスティさんくらいなんですよね。

カルナさんは経験と視線の先から判断しているみたいですけど、シャスティさんの場合は野生の勘(当然リア様限定能力)で、ピタリとリア様の要望に応えてます。



いやぁ・・我ながら【限定版以心伝心】って相手が限定されるけどすごく反則的な能力ですよね。

まぁ、わざわざその技について教えるなんてことはしないので周囲からはすごく従者としての能力は高いと認識されてますけど。

無口無表情のリア様のことをきちんと理解できてるなんてすごい!って感じで。

だから、うちに来い的なスカウトみたいなものはあるけど私は笑顔で速攻で拒否します。

だって、リア様以外に仕える気なんて皆無だし。


なので、リア様よりすごいんですか?って笑顔で聞いて相手の気持ちをへし折ってます。

それで反撃が来たらリア様のすごいところを順番に言ってそれと比べてあなたはどうなの?と聞きまくります。

そうするとたいていは心が砕けるか、やけくそになって群れとなって襲ってくるので問答無用でつぶします。

その後は大抵、賠償金をしっかりと搾り取るのが一通りの流れです。


え?

何で賠償金をもらうのかって?

私としては余計なことをしないように釘が刺せればどうでも良いんですけど、世間的にはリア様専属メイド相手としても、その主であるリア様に対する不敬という認識になるらしく、それを逆手にとって今後余計なことをさせないように釘を刺しまくってるのだそうです。

そうすることで、アホを殲滅して回るのが日常的なのがクラリティ王国あるあるです。


まぁ、そもそもリア様専属だって有名だからそんなことを言ってくるのはよそから来た人たち限定だけど。


話は戻して、港町での挨拶回りを済ませた後、そこから持参している飛行船で海を渡りました。

船に乗っている間は、のんびりしたり魚釣りをしたり特訓をしたりしてました。



けど、ほんと海の旅はすごく平和でしたよ?

リア様が渡ったときは、アクアゲルに襲われたりして大変だったらしいですけど、そんなこともなくほんとにほのぼのとしてました。


途中、ハディさんが泳ぎたくなったらしく巨大な姿で船と併走して泳いで、その背中の上に数名が飛び乗ってたりとしてましたけど。

途中、私の念動を使って魚を採ったりもしましたけど。

えさをばらまいて集めてからその中でおいしそうなお魚を狙って念動で引っ張り上げるだけです。



ちなみに、イリスさんは空を飛ぶ魔物を狙い撃ちしてました。

上空で豆粒並みにしか見えないくらい遠くのを。


あ、そういえば途中、ハディさんが海の中を潜って大きな貝の魔物とか海藻とか採ってきてくれました。

貝の種類は様々で、味や大きさはもちろん、種類によっては真珠みたいな宝石っぽいものを持ってるのもいました。

まぁ、そんな感じで主に食料集めみたいな感じになってましたけど楽しかったです。


途中で、乾物にしたり取りたてのお魚を生で食べたりもしましたよ。

ほんとに採り立てじゃないと食べられないからすごく貴重な体験をしました。

お醤油って言う調味料で食べました。

ペチュニア様のおかげでクラリティ王国には調味料がすごく種類が豊富です。

なので、我が国で調味料を開発して種類を増やしてる人もいますし、逆にそれらの素材を集める専門の人もいます。

ほかにも、調味料を専門で作る調合士さんもいます。


意外と調合する人たちは専門で特定のものを作ることが多いですし、その種類はほんとに多種多様です。

さっきも言ったような調味料に、お薬、香辛料です。

香辛料と調味料は同じじゃないかと思ったのですが、調味料ではないんだそうです。

一番わかりやすい例はカレーというものです。

アレは、すごく多くの種類の香辛料の集まりです。

アレ単体では調味料としては使えません。

そういうものだから別枠なんだそうです。


それ以外にも、戦闘に使うような毒薬などのように投擲武器として使う部類から、魔法を使うときの媒介として使う素材にもなります。

魔法は、基本的に魔力を使いますが、魔方陣のように陣を描いて魔力の消費を抑えたり、儀式魔法のように特定の道具を使うこともあります。

そういう道具を作るときにも使うものを調合士さんは作ります。


魔道具を作るときに必要な材料は、ものによっては採取や討伐で手に入れたもの同士を組み合わせて作り出したものが必要だったりします。

そういう道具を作り出すのも実は調合士なんです。

錬金という金属などを加工する魔法でも良いような気がしますが、素材が金属関係でない場合は材料との相性が悪く粗悪品になるので出来ないんだそうです。


なので、扱う素材の違いを除けば錬金士と調合士は同じ職業だと言われていたりもします。



それはさておき、海の旅を終え春の大陸に到着しました。

港町で、珍しいものがないか確認したり、薬草関係や麦に米などと言ったものを買ったりしてさくっと用事を済ませて巨大化したハディさんに乗ってヴェルヴンへ向かいました。



これまでの町や国だと色々と大騒ぎになったり色々と聞かれましたが、ヴェルヴンではそんなことはありませんでした。

むしろ、並ぼうとした瞬間に門番さんの1人がすごい勢いでこちらに走ってきて


「イリス様ご一行ですね!お待ちしておりました!陛下が直接話がしたかったとすごく心待ちにしていたんです。・・・・陛下が脱走しないうちにお願いします。会ってあげてください。・・これ以上団長の心労を増やしたくないんです・・自分たちもその苦労の一部なのは知ってますけど。」

「う、うん、良いよ。元々そのつもりだったし、観光とかはそのあたりが済んでからでも良いからね。」

「助かります。どうぞこちらへ」


・・・この国の王様は、カルナさんからちらっと聞いてるけどすごくノリがいい人らしい。

メイドさんたちと冗談を言い合ったり団長であるモリオンさんをいじったり、メイドさんたちがモリオンさんを着せ替え人形にしてそれを眺めて爆笑したりと。

モリオンさん・・一度軽くお話ししましたけどすごくキリッとしてかっこいい美人さんでした。


・・そういえば、騎士団の人たちも結構やりたい放d・・自由でそれに振り回されて大変そうだったけど、それ以上に主である王様がそれでメイドさんたちですらそんな有様。


大変そうだなぁ・・。

頑張ってください。


もしかして、モリオンさんへのお土産って胃薬が良いですかね?

それとも、癒やし?


うん、両方用意しよう。

前に会ったときも、リア様をだっこしてすごくお顔がとろけてたしかわいいものは好きなはずだよね!

何が良いかな?



そうだ。

リカルさんにお願いしてリア様の姿絵を描いてもらおう。


で、それを私の意見を添えてお願いしたところリカルさんも賛成してくれました。

リア様は、大丈夫な人相手なら姿絵を渡してもいいって前に許可もらったし。



結論から言うと、リア様の姿絵(種類は5種ではがきサイズ)は大変喜んでもらいました。












「よく来てくださった。一度直接はなしがしてみたかったのだ。」

「ベル殿、こちらこそリアちゃんがお世話になったから直接お礼が言いたかったんだ。」

「それは光栄じゃな。以前、モリオンたちが世話になったからな。助かった。おかげで大して時間をかけずに済ませることが出来た。・・指名手配されていた奴は、我が国でも問題になっていたんじゃ。そやつとつながっていた連中が色々と暗躍しておってなぁ。おかげで芋ずる式にそやつらもまとめて一掃できた。」

「それはよかった。それで、協力してくれたんだね。」

「まぁな。とりあえず早速じゃが、今回の悪魔のスタンピートの件を済ませよう。あの大陸には我が国が懇意にしている者たちも多かった。故に、他人事ではなかったからな。その礼もかねておる。後、カタクリの町を経由して換金する分を受け取っておるが、その分もまとめて渡しておこう。全部で黒金貨30枚じゃ。」



えぇっと・・パンを1つ買うのに銅貨が1~2枚ほど。

銅貨が100枚で銀貨1枚で

銀貨が100枚で金貨1枚

金貨が100枚で白金貨1枚

白金貨100枚で黒金貨1枚



・・・・・


頭が理解したがらないぐらいすごい金額になってます・・。



「アレ、そんなに?」

イリスさんは意外と多いね?っていいながら大して驚いてない・・さすが元とはいえ王族。


「今回買い取った素材などを使って防衛部分に特化した魔道具を作る予定だったんじゃ。」

「その作った魔道具をこの国で?」

「それもあるが、我が国が懇意にしておるあの大陸の村や町へ配布する予定なんじゃよ。当然カタクリの町にもな。」

「なるほどね。有効活用されてるならそれでいいよ。じゃあ、その分の報酬金も含んでるのかい?」

「そういうことじゃ。というより、クラリティ王国では使わないでよかったのか?」

「一番の大物はもらってるからそれ以外は多すぎるよ。」

「なるほどのぉ。後は、個人的な礼としてこれを受け取ってほしい。」

で、渡されたのは手のひらを両手いっぱい広げたくらいの箱でした。

すごく高そうだけど・・何だろう?


「これは?」

「開けてもらえればわかる。」

で、イリスさんが開けると

「ブラシ?」

種類は多種多様で、全部で10本。

形や大きさ、使っている素材もほんとに色々ありました。


高そうだけど、使い勝手は良さそうだし、種類ごとに使い分ければもっと良さそう。


「髪の手入れもよし、獣魔たちのブラッシングにももってこいのすごく使い勝手は良いぞ。」

「いいのかい?」

「是非使ってくれ。金だけじゃ感謝しきれないんじゃ。」

「それならありがたく受け取るよ。大事に使わせてもらうよ。」

「うむ。箱自体にも魔法をかけてあってな。ブラシの状態を保持してくれるものじゃ。」

使い続けるとどうしても使いにくくなったりするし、抜けたりする。

そういうのを直してくれたり、清潔に保ってもくれるなんてすごくありがたい。


シャスティさんたちのブラッシングにも良いし、私の髪に使ってもいい。

それに、リア様の髪にも使ってあげればすごく良いよね。


あぁ、早くリア様目を覚ましてくれないかなぁ。


まぁ、リアにゃん状態でもブラッシングしてあげるけど。

それに、良いブラシが欲しかったんだよね。

リア様ってそういうところはすっっっっごい無関心だったから適当に頭をふりふりして終わりだったんだよねぇ・・・。

ま、まぁ・・それで寝癖とかはさらっと直っちゃうのが理不尽だと思ったけど。

でも、私は嬉々として毎日リア様の髪をブラシでときます。

朝と、お風呂後の2回。

後は、リア様の髪が風とか戦闘でばっさばさになったときに。

だって、リア様の髪ってすごいさらさらだしリア様自身が超絶的にかわいいから手を出さずにはいられないんだもの!


それでも、良いブラシはほんとに使うと髪に良いんだよ。


結果として、私をはじめとした女性陣とシャスティさんたち獣魔メンバーにすごく好評でした。


「それで、お嬢さんは大丈夫なのか?」

「大丈夫みたいだよ。今は眠ってるけど、時期に目を覚ますらしいから。」

「そうか。それならよかった。彼女には2度も助けてもらったのだ・・。」

そっか。

前に、王様を暗殺しようとしたり投獄されてる人たちを脱走させようと企んだ人からリア様が助けたんだっけ?

それに、今回の超大型スタンピートは私たちが倒してないとあの大陸は全滅して、大陸を超えてほかの大陸も大変なことになってた可能性だってある。

それに、一番最後に出てきたデビルレイスっていう、大陸を単独で滅ぼせるようなほんとにやばいのをさくっと倒してなかったら・・・想像するだけでもぞっとする。

リア様以外に倒せる人・・たぶんいないと思うから、冗談抜きで世界の危機だったんだと思う。

そう考えると確かに2回も助けてることになるね。


そっか。

このブラシは、その2回目のお礼でもあるんだね。

納得納得。










その後、宿を探そうとしたらお城の開いている部屋を好きに使ってくれっていうことで部屋をいくつか借りて、食事を一緒にとりつついろんなお話をしました。

訓練も訓練場を好きに使って良いって許可もらったし。

まぁ、騎士団の皆さんと一緒にが条件だけど気にしない。


「イリス様、皆さんもお久しぶりです。大変だったそうですね。」

「モリオンも元気そうで何よりだよ。」


その翌日に、訓練場でストレッチをしていたらモリオンさんたちがやってきました。


「イリス様のおかげで以前よりもすごく心が軽いんです。」

「何か趣味を見つけたのかい?」

あぁ、気楽にいこうよってイリスさんがアドバイスしてましたね。

何か趣味があれば良いんじゃないって。


・・うん、食事の時から直接話してわかったけど、ほんとにここの王様ノリが良いし、メイドさんたちもノリがよかった。

で、それに振り回されてるモリオンさんがこの国だと普通。


そりゃあ・・心労は増えるよね。


「はい・・恥ずかしいのですが、絵本とぬいぐるみを集めているんです。」

かわいい趣味。

「へぇ、意外だね。けど、絵本もぬいぐるみもジャンルから種類まで意外と多いから一度はまると意外と奥が深いから面白いよね。」

けど、イリスさんはほほえましそうにほほえむだけでそう答えた。


そこがイリスさんの良いところだよね。

人によっては、見た目とのギャップで良い意味でも悪い意味でも何かしらのリアクションを取るからそういうのはモリオンさんがショックを受けることだってあるんだもの。

だから、人によっては趣味を隠す人だっている。


モリオンさんもてっきりそうなのかなって思ったけど、ここの人たちはノリが良いしいじってくるけど、すごく優しい人たちが多いからそういう人が嫌がるリアクションはせずに肯定的なことが多いみたい。

それに、イリスさんの性格も知ってるからこうして安心して答えてるんだろうね。


すごく良い国だね。


「ぬいぐるみは、子供が好きそうなかわいいものを中心に・・逆に高いものは個人的にその・・あまり合わないんです。」

あぁ、ビスクドールとか言われるようなリアルな奴だね。


うん・・そのあたりは好き好みが分かれるよね。


「じゃあ、絵本も子供向けの?」

「絵本は、ジャンルは特に決めてないのですが絵で決めてるんです。」

「あぁ、リカルやシリルが作ってるようなものだと大人用とか言われるほどすごくいい絵が描かれている絵本が彼らのおかげですごく増えたからね。」

「えぇ、そうなんです。リカル殿の絵は、すごく好きなんです。けど、絵を買う・・というより飾る場所がないので、結果として場所を取らない絵本になったんです。それに、絵本は小さい頃から好きだったのですが、大人になって改めて読むと考え方が変わったことに気づいて、より好きになったんです。」

「すごくわかるよ。それを知ったのはほんとにここ最近なんだけどね。シリルたちのおかげだよ。」

「どれも内容だけでも、すごく興味深かったですし、面白かったです。ですが、どれも初めて聞くようなものばかり・・アレは、どれもシリル殿のアイデアで?」

「俺の・・というよりは、俺の故郷で有名な話を俺なりに改良したものなんです。」

シリル君が、そう答える。

シリル君の故郷である異世界では有名なお話らしいけど、私も好き。

いろんなお話があって面白いんだ。


けど、世界が違うとその登場人物が1つ1つ何なのか説明しないと話が続かないことに当初、シリル君は気づき、それから私たちでもわかるように登場人物などを改良したのが今あちこちで売られている絵本なんです。

それを、シリル君は異世界だという部分をうまく濁して伝えた。

上手だなぁ。

「なるほど、そうでしたか。」

聞くと、驚いたことにシリル君とリカルさんが協力して作った絵本は全種類モリオンさんは持っているのだという。

それを聞いて驚きました。


お金は余ってるんだそうです・・使う時間も使いたい対象もなかったので無駄に余りまくっていたのだそうだ。

おまけに、ぬいぐるみが趣味と言いつつもなぜか騎士団の人たちがせっせとプレゼントしてくれるんだという。

結果として、使うものは絵本だけになったんだそうです。



「じゃあ、新作が出来たらモリオンさん宛に送るようにしますよ。」

「よ、よろしいのですか!?」

「かまいませんよ。師匠がお世話になりましたし、俺とリカルさんが書いた絵本を気に入ってくれる人がいたことがすごくうれしいんです。」

「ありがとうございます。」

「あぁ、そうでした。趣味で書いたものですがこちらをどうぞ。」

と、リカルさんが1冊の絵本を渡す。

「リカルさんいつの間に?」

アレ?シリル君も知らないの?

「アレは、俺個人が書いたものです。絵本ではありますがアレは、モリオンさんだけのものですよ。」


それって・・


「っ!?・・・・・こ、これ・・ほんとによろしいのですか?」

「えぇ。この絵本を持つ資格があるのはモリオンさん、あなただけですよ。」

その台詞は、ビルドアーティストとしての台詞。

ってことは、アレは・・

「リカルさん、アレってもしかして・・」

「えぇ。アルナさんの考えているとおり、あの絵本はモリオンさんが主人公として描いた特別品です。」

タイトルは、黄金の姫騎士


あぁ、モリオンさんの二つ名である”黄金戦姫”のことだ。


中身はモリオンさんしか許されないから想像になるけど、モリオンさんがかっこよく悪を倒すってお話なんだろうなぁ。


で、モリオンさんはというとすごくうれしそうな顔で大事そうにその絵本を抱えてお礼を言ってました。

ほんとにうれしそう。


「ちなみに、実在する人を主人公として絵本を描いたのはお嬢様を除いてモリオンさん、あなたが初めてですよ。」

「っ!?」

それって、リア様のあの過去が描かれたあの絵本を書いたことを除けばモリオンさんが初めて主人公として描かれたってこと。


その事実はモリオンさんにはすごく強烈だったらしくほんとに大事そうに絵本を抱えてました。




それからは、騎士団のみんなと特訓をしたり、メイドさんたちとメイドとしての技と知恵の教えあいをしたり、観光したりとのんびり過ごしました。


それと、メイドさんたちにこっそりとおすすめの下着売り場を教えてもらいました。

だって・・・最近また・・その・・おっきくなったみたいでサイズが合わなくなってきたんだもん。


そうつぶやいたら、足腰が立たなくなるまで揉まれました。


うぅ・・ただでさえ敏感体質でイキやすいのに、私がイッてもイカなくても揉み続けるんだもの・・うぅ//

おまけに、メイドさんたち(国は違えど先輩)は私が必死に表情に出さないようにしてるのを察してあの手この手で揉むんです。

途中、胸の先のところをクリクリってしたり・・うぅ・・上手でイカされまくって、パンツを履き替える羽目になったし、足腰が立たなくなって部屋まで運んでくれて親切だなぁと素直に関心してたら着せ替え人形になるし、また揉まれるし、パフパフされるし・・吸われるし。


だって!

リア様がお休み中でミルクを吸ってくれる人がいないから定期的にこっそり絞り取ってぽいしてるのに今回はそんなことをする隙がなくてイカされてる最中に漏れ出してたらしくそれをすかさず見つけて・・・うぅ//

これ以上のことを、話すのは勘弁してください。



で、途中でセリカちゃんが混じってて同様にイカされ、吸われました。

それからというもの、リア様が目を覚ますまで毎日セリカちゃんに吸われるのが日課になってしまいました。






そんな、色々とドタバタした感じでヴェルヴンでの日を過ごし、巨大化したハディさんに乗って癒やしの都”ルナール”へ帰り、お休みの期間は、そこでのんびりと過ごしました。


すごくドタバタした小旅行だったけど、楽しかったなぁ。

今度は、リア様ともっと楽しみたいな。

すみません

4/12の投稿は作者の都合によりないです。

来週には投稿しますので


いやぁ・・軽い腱鞘炎になっちゃったっぽいんですよねぇ。

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