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武器を探して、フリージア宅へお泊まり

--シリル--

自分のギルドカードを入手して、フリージアさんたちの用事も済んだ。

で、今俺たちは俺とセリカが使う武器を探しに武器屋にやってきた。

防具などはそれらを作れるフリージアさんの部下の皆さんに頼むことになった。





「色々ありますので適当に見て回ってはいかがですか?本日は泊まりになるので夜遅くなっても問題ありませんよ。」

ラウさんがそう言う。

今は昼と夕方の間くらいだ。

それから俺たちが武器を見て回っているのに加えて、そう簡単に決められそうにない。

つまりは時間がかかってしまうんだ。

で、俺たちが申し訳ないとか適当に決めないようにそう言ってくれたようだ。

「すみません。時間かけてしまって。」

「いえいえ。人によっては数日以上眺め続けて決める人もいますから。一生を決めるモノを選ぶのに加えて、モノもモノで高価ですからね。」

確かに。

とりあえず順番に見て回る。

俺自身は軽くて使いやすくて万能性とかがあれば良いなと考えている。

セリカは、どうやら俺とは真逆で所謂デカくて思い重量系の武器にしたいと考えているみたいだ。

セリカは強化系の魔法の使い手だしそれがあっているだろうな。


「セリカ、何かありそうか?」

相変わらず俺の腕に抱きついたままのセリカに聞く。

「ハンマーも格好いいけど、鈍器一択になるのはどうかなーって思って。」

「確かにな。出来れば鈍器と利器の両方を使い分けられるようなのが良いよな。」

「だったら、大剣何か良いんじゃねぇか?」

突然聞こえてきたおじさんの声のする方へ振り向くと、日に焼けた肌のがたいの良いおじいさんがいた。

おぉ。

鍛冶職人ってまさしくこんな人って感じだ。

「大剣ですか?」

「おう。大剣は元々その重さで相手を叩き切るものだからな。使い方次第では利器・鈍器を使い分けることだって出来る。まぁ、ある程度の技量がいるから最終的には慣れなんだがな。だが、応用は凄く効くぜ?盾としても使える。」

そういえばそんな感じだと聞いたことがあったな。

大剣は他の剣と違って斬るというよりも引きちぎるようなモノだとか。

それにしても凄く親切なおじいさんだな。

で、そのおじいさんを眺めているとちらりとフリージアさんを見つめて孫を見て喜ぶおじいさんの顔になった。

どうやら、彼女はこの人とも知り合いのようだ。

確かあの蛇腹剣もここで買ったらしいし、その時に知り合ったんだろう。


で、元々親切だったが、フリージアさんの連れだと分かったから更に親切になった可能性はありそうだな。

「で、使うのはそっちの彼氏か?」

「いえ、こっちです。」

間違ってはいないが、嫁予定の許嫁です。

「そっちか。強化系に特化でもしてんのか?」

見た目が華奢だしね。

「まぁ、そんな感じです。」

「・・ふむ。ならとっておきがある。こっちに来い。」

お?

ラノベで時折ある展開にワクワクするな。


そして、連れて来られた場所はこの建物の端の方。

でかでかと「その他」と書かれた場所だった。

「ここは、ジャンル分けが難しかったり他のよりも微妙に質が落ちるモノをまとめた場所なんだが、ものすごく質も良いのに使い勝手が難しかったりするモノもここにある。」

所謂訳あり品ってやつか。

「で、こいつだ。」

目の前にあったのは持ち手が50センチ、刀剣部分だけで長さ2メートルはある漆黒の大剣だった。

先はとがっており、両刃のタイプだ。

で、刀剣部分には読めないが図形やら記号やら文字っぽいのやら色々刻印されている。

「これは?」

「名無しの魔剣だ」

「魔剣!?」

ファンタジー代表格キタ!

「どんな魔剣なんですか?」

「魔剣と言っても他のみたいに火が出るとか雷がでるみたいな派手なモノじゃない。刀身部分に魔力を流すと武器の重量を増しで、刃の部分に魔力を宿すと利器として強化されるモノだ。ちなみに”名無しの魔剣”って名前の魔剣だ。作成者曰く特に名前に意味はないらしい。」

確かに地味だが・・

と言うより名前がややこしい!

「これ、つまりは刃に魔力を流さなければ鈍器として使え、流せば利器として使えるってことですよね?」

しかも重量を増すことが出来るなら威力増加でもある。

凄く良いものじゃないか。

「あぁそうだ。だが問題があったんだ。」

「問題?」

「ある程度魔力操作に長けてなければ刀身と刃で魔力を流す場所をピンポイントでしてやらないといけないんだ。だから、流したい場所へ魔力を流せずに思った通りに使いこなせないなんてこともしょっちゅうあったらしい。それに、これはアダマンタイト製なんだ。」

おぉ。

ファンタジー素材その2キタ!

「アダマンタイトってどんなモノなんですか?」

「ミスリルと違って魔力の親和性はすこぶる悪いが、これ単体でとんでもなく硬いんだ。」

親和性の高さで魔力を1流したときに発生する魔法の威力に違いが出るらしい。

「で、親和性を補うためにこうして魔方陣をみっちりと刻印してあるんだ。」

これが魔方陣だったんだ。

ってことは、この魔方陣にさっき言っていた利器と鈍器を変換したり重さを調整したりするという効果を書いてあるのか。

どれがどれだかさっぱりだが。

「なら魔力操作を頑張れば良いだけでは?」

武器にふさわしい存在になるために努力しろってことだろ?

当たり前じゃないのか?

「それもあるが、見た目以上にとんでもなく重いんだ。それと、そいつは相手を選ぶらしくてな、認められないと更に重くなる。」

アダマンタイトは硬い代わりに重いらしい。

おまけにこれとんでもなくでかいしな。

魔剣は、様々な能力を秘めた武器だが、その分使い手を選ぶらしい。

と言うことはこれまでこれは、使い手が現れなかったってことか。

「セリカ、どうする?」

「うん。試してみるわ。」

「そうか。なら、グリップを握ったらそこから魔力を流し込んでくれ。後は、持ち上がるかどうかで選ばれたか分かる。」

「わかりました。」

ギルドでフリージアさんに教えてもらった魔力操作を武器に行なう。

あのときは水晶玉に勝手に吸い込まれたが、今回は手のひらから武器の中に流し込むようにすれば良いらしい。

ゆっくりと魔力が流れ込んでいるらしいが、見た目では全く分からん。

セリカの表情が必死になってるくらい。


しばらくするとセリカが深く深呼吸をした。

どうやら魔力を流し終えたらしい。

「せぇのっとっ!?」

凄い勢いで持ち上がった。

セリカよりもデカくて重い武器が。

「おぉ、持ち上がった。つまりは使い手として認められたってことだな。後は、嬢ちゃんの頑張り次第だ。」

魔力操作頑張れよとおじいさんが楽しそうに笑う。

「で、セリカはどうしたんだ?」

凄く微妙な表情になってるセリカに聞く。

「うん。確かに重いんだけど思った以上に重たくなくて・・。」

「つまりは見た目にふさわしくそこそこ重さはあったが、思った以上ではなかったと。」

「うん。」

「それは、使い手が使いやすい重さに勝手に調整されたんだろうよ。」

魔剣が使用者を選んだときに基準となる重さを勝手に調整してくれたらしい。

後は、魔力操作と流す量にあわせて重さと威力を調整するだけか。

「これ買います!いくらですか?」

「金貨1枚で良いぞ。」

「はい。」

「確かに。」

本来はもっと高いらしいがこれは、使い手が現れなかったから原価ギリギリの値段になっていたらしい。

セリカは、早速背中に背負うためのホルダーを銀貨10枚で購入し、装備していた。

で、超絶ご満悦なセリカさんは再び俺の腕に抱きついた。

あぁ・・不意打ちで胸で腕を挟まれると理性が・・理性がぁ・・。


「で、次はそっちの彼氏だな。」

「はい」

「どんなのを探してんだ?」

「軽くて使いやすいモノを・・後、欲を言うなら万能性のあるようなモノが良いなと。」

「ふむ・・ならアレが良いかもな。こっち来い。」

お?

また何か良い感じの訳あり品が?

連れてこられた場所にあったのは2振りの剣。

長さは50センチくらいか。

形は直刀とか言われるまっすぐな奴で両刃。

ものすごいシンプルな作りだが、白銀色で凄くきれいだ。


みた限りでは、普通の剣だと思うんだが。

「これは、ミスリルで出来た剣でな。長さは、一般的なショートソードよりも若干短い。ミスリルで出来ているから魔法の親和性は高いから魔法との併用にはもってこいだぞ。」

「凄く良いものだと思うんですけど、どうしてこっちに置いてあるんですか?」

良いものだしこっちのその他に置かれてる理由が分からない。

「これな?買う奴はいるんだが数日経つとみんなこっちに返品してきやがるんだ。」

「返品?妙?」

どこが妙なんだろうか。

「何か知らんが、これを持っていると時折歌が歌いたくなったり物語を語りたくなるらしい。」

「はい?」

「それが、歌とかそういうのに一切興味がない連中全員が同じ現象になった。で、思うがままにやってみたらそれをした翌日には返品してきた。本人たちも何か嫌だって曖昧なんだ。」

「それならシリルはピッタリじゃん。」

「ほう?お前さんそういうのが得意なのか?」

「得意と言いますか趣味で幼い頃からよくしていたんですよ。」

「ほうほう。試しに1つ歌ってみろ。」

「え?ここでですか?」

「あぁ。これを返品した野郎共にその現象を見せろと言ってもすっげぇ嫌がるし、全員同じこと言うが俺はその現象を見たことがないからな。ここで見せてくれればサバイバルナイフを2振り値段負けてやるぞ。」

それは嬉しい。


「はぁ・・わかりました。下手でも笑わないで下さいよ?」

「笑わんよ。」

「シリル!意外性のあるのを1つ!」

「意外性ってなぁ・・」

まさか、ここで男性声ではなく女性声でやれと?

それを眼で言って見ると

「うん!」

すっごい良い笑顔で言われた。

「嬢ちゃん、こいつは多才なのか?」

「そうですよ?絵も上手だし、物語を語るのだって月に数十回は必ずしてるし、歌もそれと同じ数はしてるし。それに、声質を変えるのがシリルは凄く上手なんですよ。」

「ほう?それは面白そうだ。」



セリカが妙に俺をアピールしているのをスルーしてその剣を2振り握ったままとりあえず歌う。

そうしないと駄目なんだそうだ。

なんとなく、最近聞いて耳に残っていた奈々様の歌を適当に1つ。

しっとり系ながらもどこか楽しい気持ちになれる俺個人のお気に入りを1つ。



~♪


まぁ、ロングバージョンじゃなくてショートバージョンだけどな。

「・・どうなってんだ?この坊主の喉は」

「すごいでしょう?シリルは男の人の声も女の人の声も自由自在なんです。だから、物語を語るのだって1人で何人もまとめて出来るから家の地元では結構有名人なんですよ?なのにその方面の玄人でもなく、どこかに誰かに学んだ分けでもなくですよ?」

「アレが独学か・・。それに本人は趣味で留めていると。」

「そういうことです。」

「確かに凄いな。人気者だろうあの坊主。」

「人気ですよ-?未来の旦那様を誘惑する人から守るのにいつも必死なんですから。」

「お前さんがいつもくっついてるのはそういうことだったか。」

「それもあります。本人は、実はモテモテだって分かってませんけど。年下の子たちのお世話と友人たちのお世話で忙しいですから。それと加えて、私の父様のお仕事も手伝うことだってありますし。」

「あやつは、孤児院の院長か何かか?と言うより、お前さんの両親は何をしておる?」

「孤児院の院長じゃないですよ?ただ近所に住んでいる子たちがシリルに懐いてるからそれついでにそれぞれの御両親がお世話をお願いしてるだけで。私の両親は故郷ではそこそこ大きな会社で、本を出してるんです。」

「ほう?お前さんの故郷は書籍が多く普及しておるのか?」

「私の故郷ここから凄く遠いですけどね。ですが、本は創作モノとか凄く多いですよ。」

「学ぶべきモノではなく楽しむべきモノとして広まっているのだな。」

「そういう感じです。」

「それにしても、あの坊主はホントに器用だな。」

「シリルの歌と語りを聞くためにわざわざ遠くから来る大人の人もいたりしますよ?」

「ほう。」


なんかセリカとおじいさんが言っているがスルー。

で、歌い終えるとなぜか拍手喝采だった。

「良いぞ兄ちゃん!」

「どうやったらそんな女性の声が出せるんだ?」

「上手かったぞー!」

で、なんでこんなに人が集まってんだ?

とりあえずお礼を言いつつ頭をぺこぺこしてるが。

「お前さんの歌を聴いて興味を持って集まってきたみたいだ。」

「あぁ・・そうですか。」

「俺もシンプルだが言わせてもらおう。凄く上手かったぞ。」

「ありがとうございます。っと!」

セリカが抱きついてきた。

武器持ってるから危ないんだけど。

「やっぱりシリルの声って好き!」

「ただの器用貧乏だぞ?」

「そんなことないよ。だって、ここにいる人たちはみんなシリルの声で笑顔になったんだよ?それに、故郷でちびっ子たちがあんなに良い子に育ってるのもシリルが頑張ったからだよ?」

「あの子たちが良い子たちだったんだよ。」

「シリルじゃないとあんなに良い子にならないよ。だってあの中には悪ガキで有名な子たちだって混じってたんだよ?シリルの声でシリルのすごさを知ったからなんだよ?」

「そうかな・・。」

「そうだよ!勉強を教えるのが上手で料理もおいしい、歌も紙芝居も全部シリル作で面白いし凄く上手。それに、不良相手でも普通に撃退してたじゃん。」

「アレは・・子供たちを守るのに必死になってたのと子供相手に暴力を振うあいつらにキレただけだ。」

「何だ兄ちゃん見た目にそぐわず強いのか?」

「シリルは強いですよ?年上の大人数人相手でもたやすく殺さない程度に殲滅しますから。」

そういえば、その後からその不良グループは真面目になったのに加えて兄貴呼ばわりされてたなぁ・・。

「嬢ちゃんは良い旦那を持ったみたいだな。」

「はい!幼馴染みで恋人で許嫁ですから!」

「おぉ。」

「だからシリルは私のもので、私はシリルのモノです!」

「あぁ、あっついあっつい。んじゃあな兄ちゃん、またどこかで会ったら聞かせてくれよ。」

そう言って砂糖を吐きそうな顔になりながら野次馬たちは去って行った。




「・・なんだったんだ。」

「って、坊主、武器をみろ武器!」

「ん?」

みてみると白銀だった刀身が深紅とディープブルーがマーブルのように全身を彩っていた。

けれど、きれいに混ざり合わずにマーブルのままだ。

で、よくよくみていると1つは若干赤が多く、もう1つは青が多かった。

「ほう。見事に主として認められたな。」

「どういうことですか?」

「ミスリルは魔力の親和性が高いという話しはしたな?」

「はい。」

「で、そのミスリルに特定の属性を覚え込ませることでより威力を発揮する。その証としてその属性の色に染まるんだ。そして、属性に色を染めるときなんだが不思議なことに主となるやつ個人の魔力の属性に染まるからそいつ以外は絶対に扱えないんだ。」

「魔剣みたいに使用者を認めるような感じですか?」

「そんな感じだな。ミスリルは人を選ぶという言葉があるがおそらくはその通りなんだろうな。それほどこの光景は滅多に見られないものだがな。少なくともこの光景を見た記憶は俺はない。」

「そうなんだ・・。」

俺は認めてもらえたんだな。

ならそれにふさわしいように頑張らないと。

よろしくと言う思いを込めて刀身を撫でるとキラリと光った気がした。

「だが、お前さん氷と炎なんて珍しい組み合わせの属性持ちだったんだな。」

「え?その前に火と水ではなく炎と氷ですか?」

「あぁ。色が深いだろ?それはそれぞれの属性の上位である証だ。」

「そうなんですか。」

俺、温度変換なんだけど。

確かに火と氷って言えなくもないかも知れないけど・・頑張れってことでまぁ良いか。

「まぁ良い。貴重な光景も見せてもらった礼だ。金貨1枚で良いぞ。サバイバルナイフは4本、銀貨10枚で良い。ホルダーはサービスだ。」

「ありがとうございます」

「ギルドカード見てみろ。特殊な武器だから表示されるはずだぞ。」

魔剣などの特殊なモノであればギルドカードに表示され、そうでもないものであれば出てこないんだとか。





ランク:F

名前:シリル・クニサキ

性別:♂

年齢:16

種族:異世界人

職業:軽業師、吟遊詩人

称号:異世界に攫われし者、みんなのお兄ちゃん

属性:温度変換

体力:E

魔力:D

攻撃:D

防御:E

俊敏:C

練度:E


武器:吟遊詩人のミスリルソード(炎・氷)



吟遊詩人のミスリルソード(炎・氷)

白銀の刀身の全長50センチの直刀の2振りの剣

使用者:シリルを主として認めたため、深紅とディープブルーがマーブル状に刀身に描かれ、それぞれ赤と青の割合が異なる。

定期的に使用者の歌か物語の語りを求めてくる




ランク:F

名前:セリカ・アマクサ

性別:♀

年齢:16

種族:異世界人

職業:武闘家、アイテムマスター

称号:異世界に攫われし者、ギャップ萌え、恋は盲目

属性:全強化

体力:D

魔力:E

攻撃:C

防御:D

俊敏:E

練度:E


衣類:魅了の下着

武器:名無しの魔大剣




名無しの魔大剣

持ち手が50センチ、刀剣部分だけで長さ2メートルはある漆黒のアダマンタイト製の大剣

先はとがっており、両刃のタイプ

で、刀剣部分には魔方陣が刻印されており、刀身へ魔力を注ぐと重さを増すことが可能であり、刃部分へ魔力を注ぐと鈍器から利器へ切り替えることが出来る。(切断する威力は込める魔力量に依存)




「ちょっと待て!」

「どうしたの?シリル。」

「どうしたのじゃない!そのプラスされた装備品は何だ!?」

互いにギルドカードを見せ合いながら確認しているとセリカのに妙なモノがプラスされていた。

抱きついてきたときは着けているという感じはなかったぞ?

普通にノーブラ状態でむにゅむにゅだったし・・今もだけど。

「これ?ここに来る前に買った。」

「どのタイミングだ!?」

ギルドをでてからここに来る前に対して距離はなかったぞ?

「フリージアちゃんにお願いした。」

「幼女になんてモノを買わせてるんだよ!」

「お金はちゃんと払ったよ?」

「そう言う問題じゃない!」

「で、効果効果♪」

と言いながら俺にもその効果を見せつけてきた。



魅了の下着

通常の下着よりも布面積が半分以下(正しくは3分の1)の上下セットであり、男のロマンの集大成

ショーツは、紐パンだがレースがありおしゃれだがほぼ全部がシースルーのためかろうじて急所部分がギリギリ見えないようになっている

ブラは、ホルターネックタイプであり、同様にレースがありおしゃれだがほぼ全部がシースルーのため、急所部分がギリギリ見えないようになっている

装着者が誘惑したいと思った相手限定で着けていても着けていないように感じさせることが可能であり、この装備以外の装備をなくしたとき、魅了したい相手限定で理性崩壊をお手伝いしてくれる




なんて・・何と言う恐ろしいモノを!!

通りでさっきから着けてるらしいのにノーブラみたいに感じるわけだ。

と言うか、理性崩壊のお手伝いはしなくて良い。

だが、不特定多数じゃなくて良かった。

「今晩は寝かせないよ?」

耳元でそういうのやめて下さい。

「ついでにこういうのを買ってみたよ。」

「・・・・・」

スルーしよう。

例えそれが、音と衝撃を外に漏らさないようにする結界の魔道具と避妊用の魔道具だったとしても。

それがそれぞれ1つ金貨1枚という超高額の高級品だったとしても。


・・・俺も買ったけどさ。

2人でそれぞれ使うという・・・はぁ。

ラウさんはあえて聞こえてないふりをしてくれていた。

すみません・・うちの嫁(予定)が。






そんな感じで予想外な出費はあったがそれをスルーしてフリージアさんの家に向かうことになった。

そこには、凄くでかい羊がいたけど。

「スリープシープという眠りの魔力を周囲に垂れ流す魔物です。ですが、彼らはとても穏やかなのでこちらから何もしなければ何もありません。」

「それって言い換えれば何かやらかすとやられると言うことでは?」

「その通りです。それで何日も追いかけ回されて弾かれたという例もあります。」

・・怒らせないようにしよう。


で、その家の中に入ると凄く広々とした場所だった。

にしても・・

「クッション・・多くないですか?」

「あぁ、影の親衛隊の仕業ですのでお気になさらずに」

「影の親衛隊?」

「言ってしまえばリア様のファンの集まりの親衛隊です。」

影から守り、姿を見せないようにするグループで、フリージアさんがいる地域の治安維持を守るために日々影ながら頑張ってるらしい。

で、そんな彼らからの贈り物なんだとか。



「とりあえず食事にしましょう。」

それからラウさんのお手製の料理を食べた。

凄くホッとする味だった。

それからは、風呂に歯磨きとさっさと済ませて休むことになった。

明日にはフリージアさんの故郷に戻るから何だとか。


ちなみにその時の夕飯が何も言わなかったけど勢力満点っぽいものが多かったのは気のせいだと思う。

お風呂の時にセリカが突入してこなかったのもちょっと気になる。

とか思ってたら早めだが寝ようとしたときに判明した。

「シリル・・//」

色っぽい表情になってセリカがやってきた。

ちなみに言うと、俺たちは2人で1部屋使うことになってた。


で、セリカはと言うと扉の鍵を閉め、音消しの魔道具2つを起動させ、避妊用の魔道具を自身につけた後、俺にも着けた。

音消しの魔道具は置き型タイプだが、避妊用の魔道具はブレスレットみたいな感じで、男女どちらかが片方着けていればそれだけで可能なモノだ。

その時に取説っぽいモノに書いてあったことだが、避妊用の魔道具は片方だけが着けるだけで効力はあるが2人がそれぞれ着けると避妊の効力は当然上がるが、副作用として互いの精力は爆上げされるんだとか。

そして、目の前でセリカがパジャマ代わりになっていたワンピースを脱ぎ捨て、例の魅了の下着だけになった。


そこで俺は理性がぶっつんと切れた。












翌朝、俺は絶望した。

あの後、理性はモノの見事に崩壊してセリカをおいしく頂いた。

それはもうおいしかったですとも。

セリカも気に入ったのか何なのか何度もセリカからも襲われましたとも。

それはセリカもだった。

そして、朝食の時間までの間にセリカに襲われました。

「シリル、愛してる。」

「俺もだよ。」

セリカはと言うと、俺以上にお気に召したらしい。

どうやら俺以上にセリカはエロいことに夢中らしく、俺は毎日セリカに襲われることがほぼ確定したようだ。

俺もシたくないわけではないし、むしろシたいけど、セリカほど毎日したいと思うほどでもない。

とはいえ、セリカが求めるならいくらでも応えるけど。


食事量が凄く多くなったのは仕方がないと思います。

おかげで、眠気は覚醒状態なのかそうでもないけど





・・コホン。

とりあえず、サキュバスセリカは満足したらしく俺の腕にいつものように抱きついたままだが、気にしないことにした。



さて・・・異世界に飛ばされて数日、幼女に拾われた日の夜にセリカとエロいことして、セリカに性的に頂かれる。

・・色んな意味で濃い1日だった。

セリカが既成事実を作れたと喜んでる姿が非常に複雑だけど。

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