深夜の明月
街は灯りも消え
気付けば人もいない
暗い、真っ暗な空間にただ一人
星が明るい
前が見えない
夜空は照らされている
月明かりは差し込む
橙色の月 緋色の月
夏の第三角形を傍に
欠けた裏側の月が微かに見える
虚構まで眼に見える
あの普段見えない星も
気付けば闇夜に寝転んでいた
星々の細流を見上げていた
点々と広がっているこの銀河
ふと木星に目を見やり、思う
誰が銀の河と名付けただろう
何故液体に 例えたか
そんなナゾが
浮かんでは消え
浮かんでは消え
まるで宇宙のような謎
生まれてや消え、また生まれ
幾度と際限無き繰り返し
知恵の泉と例えた人間がいた
浮かんでは消える謎や知識を
銀河と同じく水に例えた
そこまで水は透き通っていて
決して 濁った塊には見えないそれを
何故例え話に用いるか
不可思議は尽きない
波紋の広がるその謎に
果たしてその宇宙の先は
なにがあるのだろう
疑問符では終わらせたくない
哲学的な、例え話