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エメラルド・ダイナソー  作者: HasumiChouji
第二章:家族の思い出
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高木瀾(6)

「ふみゅ〜♪ ふみゅ〜♪」

「ふみゅ♪ ふみゅ♪ ふみゅ♪」

 博多から呼んだ応援の荒木田光の持つ力は魔法に似て非なる……私達の呼び方では「神の力」。

 その能力の1つに「生命力の検知」「体温や熱の検知」が有る。それも、通常の「魔法」による「気配の隠蔽」が行なわれていても、生きている存在や、何らかの熱を持つ存在の検知が可能だ。

 「魔法使い」に対して気配を隠す事に長けているらしい謎の殺し屋達にへの対抗策として呼んだのだが……少々、状況が変ってきたようだ。

「ふみゅ〜♪ ふみゅ〜♪」

「ふみゅ♪ ふみゅ♪ ふみゅ♪」

「……なんで、治水(おさみ)さんが、当分、泊まりだと言わなかった?」

 私の家の台所で、光は不機嫌そうにそう言った。

「言っただろ」

「タイミングが遅過ぎた」

「それは謝る……。気が効かなかった」

「ふみゅ〜♪ ふみゅ〜♪」

「ふみゅ♪ ふみゅ♪ ふみゅ♪」

「たしかに、料理の腕は、お前の方が上だけど……」

 夕食を口にしながら不可解な一言。

「何が言いたい?」

「私が食べたかったのは、治水(おさみ)さんの料理だ」

「面倒くさい奴だな」

「自覚してる」

「ふみゅ〜♪ ふみゅ〜♪」

「ふみゅ♪ ふみゅ♪ ふみゅ♪」

「あの声、何だ?」

「遠距離恋愛してる女の子2人が一緒の部屋に居る時に出す声に決ってるだろ」

「ふみゅ〜♪ ふみゅ〜♪」

「ふみゅ♪ ふみゅ♪ ふみゅ♪」

「どこがだ?」

「ふみゅ〜♪ ふみゅ〜♪」

「ふみゅ♪ ふみゅ♪ ふみゅ♪」

「そもそも、何やってんだ、あの2人?」

「恐竜の着ぐるみを着てプロレスごっこだけど」

「ふみゅ〜♪ ふみゅ〜♪」

「ふみゅ♪ ふみゅ♪ ふみゅ♪」

「レナって、あんな奴だったっけ……」

「あいつ、彼女が出来てから変ったよ」

「どんな風にだ?」

「何て言うか……私達の敵になった」

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