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エメラルド・ダイナソー  作者: HasumiChouji
第一章:ナイトメアー・ビフォア・クリスマス
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篠原千晶(6)

 化物級の強化装甲服 VS 化物級の狼男。

 瀾は狼男の攻撃を避けるか「護国軍鬼」の装甲で防いでいる。

 一方で瀾の攻撃も……。

 瀾の脛蹴りが命中。そして、その脛には(ブレード)が有るが……。

 狼男の体毛がのびて、瀾の脛に巻き付き、(ブレード)で切り裂かれるのを防いだ……と思った瞬間……。

「ぐわっ⁉」

 狼男の絶叫。

 瀾の脛に巻き付いていた狼男の体毛がほどけ……見えるのは……煙。

 狼男の腹に真一文字の火傷……。そして、瀾の脛の(ブレード)が赤熱化していた。

 しかし……銃創よりは遅いものの火傷は、みるみる治っていき……。

 狼男の右手の爪が瀾の頭部を狙い……瀾は、その手首の動脈を左手首の(ブレード)で狙う。

 狼男の攻撃は途中で止まるが、瀾の(ブレード)も……「物理特性を変えられる」らしい狼男の体毛に阻まれる。

 冗談じゃない。

 瀾も強化装甲服頼みのチビじゃない。

 狼男も能力頼みの脳筋じゃない。

 両方とも、とんだ達人だ。

 判ってはいたが……下手に間に割って入れない。

 緋桜が味方の方の狼男に、覚えたてのハンドサインで「すぐに退避。距離五〇m以上」と指示を出す。

 味方の方の狼男は一瞬、キョトンとした表情。

 しかし、緋桜がもう1度同じサインを出すと走り出した。

「えっと……あいつ……不意打ちなら何とかなるんだよね?」

「不意打ちする隙が有ればな……」

「2人は、あいつの気を引き付けて……。あと……」

 緋桜は私の方を向く。

 クソ……。

 ここに来るまで居た「自警団」では、現場でも顔出しが基本だった。

 だが、この「正義の味方」では、現場では顔を隠すのが基本。

 今まで「仲間の表情」から、どれだけ多くの情報を得ていたのか……再認識する事になった。

 仲間の表情が見えないだけで……コミュニケーションが取りづらい。

 「正義の味方」連中が、言いたい事をズバズバ言う奴らばかりなのも……表情その他の「その場の空気」的な何かを介さない意思疎通が当り前だったからだろう。

「お得意の『気配を隠す』魔法お願い」

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