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あらすじのような長文タイトルが嫌いな読者、本当はあらすじのような長文タイトルなんて付けたくない作者の葛藤、どちらもこれで一気に解決!

作者: 長谷川凸蔵

 長文タイトルは、なろうの文化である。


 ただ昨今、ランキングなどを眺めていると、もはや「タイトルとは?」と問いたくなるようなあらすじを兼ねたタイトル、いわゆる「あらすじタイトル」とでも呼ぶべきものが増加の一途を辿っている。


 個人的な話をすれば、別に長文タイトルには否定的ではない。

 というか、自分自身の作品のタイトルだって長い。

 ただ「流石にこれは長すぎるのでは?」と思うものが無いではないが、自分の作品も人によってはそう思われている可能性もあるし、また、そういった作品がランキングに上がっているというのは、多くの読者の支持を獲得しているわけだし、つまり、読者の中で多数派が選択した結果である。


 ただ様々なエッセイなどを読むに、長文タイトルを見ると「また長文タイトルか⋯⋯」とげんなりする読者が一定数存在している、ということもまた事実。


 また、本当はあらすじのような長文タイトルなんて付けたくないけど、そうしないと「なろう」だと読まれにくいから⋯⋯と考え、割り切って長文タイトルをつけている作者も多いだろう。


 もちろん「なろうにも短文タイトルで名作という作品はいっぱいあるぞ!」と言われれば同意する。


 ただ、じゃあそれらのタイトルがまだ有名じゃないころからの読者、つまり人気が出る前から読んでますって方は少数派だろう(人気が出る前だから当然だけれども)。


 私が好きな作品に「雲海のオデッセイ」という作品がある。


 スパッと短文タイトル、清々しい。



 なんとこの作品、昨年7月から今まで毎日更新、現在約138万字である。

 単純計算で一日約4000字を、クオリティを下げることなく更新している。

 凄いことだ。


 作者の砂川赳先生は、普段ゲーム制作も行っており、フリーゲームなども公開している。

 RPGツクールで、最初の町すら完成させたことの無い私から見たら脅威の根気の持ち主である。


 この作品、もっと読まれてもいいと思うのだが(そう思い以前レビューも書いた)、その面白さやクオリティに比して、ブックマーク363件は(もちろん十分すごい数字だが)、まだまだ読者が少ないと思う。


 例えば私ならこの作品、主人公とヒロインの立場を入れ替えたあげく、主人公をめちゃくちゃ強くして


「最強皇帝と呼ばれた男、助けを求めて来た娘に一目惚れしたのであっさり退位して付いていくことにしました」


 みたいなタイトルにしてしまっていると思う。

 ただそうしてしまうと、「雲海のオデッセイ」が持つ良さは失われてしまうだろう。


 というわけで、面白い作品なので是非「雲海のオデッセイ」を読んでみましょう。




 さて、このエッセイのタイトルをそろそろ回収したいと思います。


 以下に私が考える仮の作品のタイトル、あらすじを書きます。

 それが解決策です。








 タイトル


28歳騎士団長♀「あー、じょ、城門閉まっちゃったな⋯⋯、これじゃあ宿舎に戻れないし、朝まで、ど、どうしよっか?」~敵意を敏感に察知して神速で反応する最強女騎士、自分に向けられた好意には鈍感で無反応です。本来引く手数多なのに、結婚できないと嘆いています~




 あらすじ


 ※この作品のタイトルは「凛々しいリリシュさんの婚活記」です。


__________




 その武力、単騎ならば最強の兵として並び立つ者なく。

 その知略、将として兵を用いれば大胆不敵にして深謀遠慮。


 その武名、近隣諸国は言うに及ばず、広く大陸全土に響き渡りし、知勇兼備の女武者。


 リリシュ・アーデルハイド。


 敵意に敏感、好意に鈍感。


 この物語は、後世の歴史家たちに「戦女神」と評された彼女の、史書に載ることのない婚活史である。








 どうでしょう、解決しましたよね。


 してない?


 ははは、そんなバカな。





 以上です。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] とりあえず、雲海のオデッセイ読んでみようかな。 [一言] これ、作者のつぶやきメモって感じかな? でも嫌いじゃない。
[一言] 年寄りですからねぇ……(笑)。
[一言] 雲海のオデッセイ面白いですよね。 自分の作品内でも紹介したりしてるんですが、中々伸びないのが凄く残念です。
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