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才能だらけの学園生活  作者: ハッタリ
2/2

一昨日の出来事

そうこれは一昨日のことだった…







俺は家でくつろいでいた。

そしたらそれは聞こえてきた。


『異常事態発生直ちに国の防衛団は戦闘に参加してください。タイプは昆虫型です。』

これはこの街、いや、国全体に放送されたのだろう。

この国は普通じゃない。

だからこそ人間も普通じゃないのだろう、普通であるのがダメで異常なのはまともに捉えられている。

俺はそんな世の中が嫌いだ。

「おい涼、お前は行くのか?」

「行かないよ…才能が無いのに行く必要ないだろ?」

この人は俺の父親だ、この人も才能はない。

才能が無いのはきっと、父親譲りなのだろう。

だが俺は父親を恨んではいない、むしろ俺と同じ状況にあるため話しが合う。


「そうか?だがもう位置は特定してるんだが…。」

そう言いながらこちらをチラチラと見てくる。

す、少しうざいな…。


「わ、わかったよ、、それで?どこにいるの?」


「やる気になったか!場所はだな…」

そう言ってパソコンのモニターを見てフムフムと言いながら見ている。

「少し遠いが俺の開発したジェットスーツですぐだ。」


「お、おい…ちなみにそれは試したことがあるのか?」


「初めてだだからこそ使って試してほしい!」


俺の親父は才能が無いだからこそ努力した、そしてこの国は随一の天才科学者になった。

だが親父が作る発明品はあまりに危険なため俺は乗り気じゃない。


「息子を実験台にするなよ…。」


「ま、まぁ爆発してもお前は死なんだろ。」


「そういう問題じゃねぇ!」

とは言いつつ結局ジェットスーツとやらを着させられた。


「言っておくが、これは自動で目的地に行ってくれる。だからお前は何もいじらなくても大丈夫だ。」


「わかったよ、じゃあ発射してくれ。」

俺はゴーグルを付ける。


「おい、涼。」


「どうした?親父。」


「死ぬなよ」

親父はニッコリと笑い発射ボタンを押した。






〝死ぬなよ〟か、俺もこんな所で死にたくねぇよ。




しばらくすると、目的地である浜辺が見えてきた。

「ここか。」

ジェットスーツは段々と高度を下げる。

だが明らかにスピードが下がらない。

これは、無事という訳には行かないな。

俺は浜辺の少し手前にある森に落下した。


「…っいてぇな…。」

周りと見ると俺を中心としたおよそ直径2メートルほどのクレーターが出来上がっていた。

「俺はよく死ななかったな。」

改めて自分の頑丈さに感心していた。

そんな束の間、少し遠くから爆発音が聞こえる。恐らく防衛団達だろう。

俺はその爆発音があった方へと向かう。

やはり防衛団だ、しかも交戦中のようだ。

だいぶ苦戦を仕入れている模様だ。

「昆虫型で大きさはそんなでもないな…3メートルくらいか。だが、数が多いな…。」

数はおよそ20匹、少ないように見えるが、敵の頑丈さは異常なため相当苦戦する。


「取り敢えず…。12匹はやろうか。」

俺は虫の群れに走りながら突っ込む。

防衛団が俺を止めようとしたがそれを無視してまず1匹目へと向かう。

俺は高くジャンプし、敵の脳天に向かって一発殴る。

敵はたちまち顔を地面に打ち付けそのまま動かなくなった。

「なんとかなりそうだ。」

俺はこの調子で17匹をやった、他の虫は俺が戦っている最中に防衛団がやっつけたらしい。


「そうでもなかったな。」

俺はそう思い帰ろうとする。

すると、後ろから声が聞こえてきた。


「素晴らしい!さすがあの人の孫だ。」

その声の主は見た目は30代くらいの男性でとてもイケメンだった。

「俺のじいちゃんと知り合いなのですか?」


「ああ、そうだよちなみに父方のおじいちゃんだからね。」


「な、なるほど…。」


「それにしても素晴らしいね。その才能…いや、君は才能は無かったね。」


「馬鹿にしているのか?」

俺は才能が才能が無いと言われ少し眉間にシワがよる。


「やめてくれよ。私は喧嘩しにきたわけじゃない、実はね君を我が学園に招待しようと思ってね。」


「それは素晴らしいですね。学園の名前を聞いてもよろしいですか?」


「学園の名はエーティルト学園だ。」


「何を言っているんだ?エーティルト学園といえば才能を持つ者しか入れないぞ?第一才能が無い生徒が入っても行く意味などない!」

そうだ、エーティルト学園は才能をより向上させるための学園で、その中でも名門中の名門だ、そんな学園がなぜ俺を?

「生徒たちに努力を教えてほしい。それだけだよ。」

「というと?」

「私の学園は才能の能力が素晴らしい生徒しか来ない、それが行けないのかもしれない。そのせいで、努力を忘れた者が多数見受けられる。僕はその子達を変えたいのだよ?その為に君に入学してもらいたい。いいかね?」


「なるほど…。いいですよ。」


「け、決断が早いね…。」


「最近暇してたので。暇つぶしにいいかと。」


「君は本当に面白いね。」

ハハハと笑いながら喋る。

「取り敢えず、明日エーティルト学園に来てくれるかい?早速授業を受けてもらうよ?」

「わかりました。」

俺は言ってその場を後にした。



家に帰りその事を親父に話すと。



『おお!それはすごいな!彼女でも作ってイチャイチャしてくれよ!』



などと、意味わからんことを言ってきた。

スーツが壊れたせいで3時間かけて家に帰ってきたのもあり、すぐ眠りについた。

「学園か…。少し楽しみだな…。」

楽しみにしていることを胸の内に秘め、目を閉じた。






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