第五話
バイトすることがきまったから、さらに執筆が遅くなるかも
博麗神社での宴会がら一日後
~博麗神社 春花の部屋~
「――うぅ~~。頭痛い~」
春花は、二日酔いで苦しんでいた。
「昨日あれだけ飲んでいれば、二日酔いにもなりますよ。取り敢えず、この砂糖水を飲んでください。二日酔いの時は喉が乾きますし、肝臓のアルコール分解には糖分を必要とするので、これを飲んで糖分を摂取してください」
春花が唸っていると、部屋の扉が開けられる。
入ってきた人物はその手に持ったコップを春花に渡した。
「うー、ありがとう。空」
「そららら、これに懲りたら、お酒を飲みすぎないことですね」
「はーい。…………………え?空?」
もらったコップの中身を飲み干した春花は、本来いないと思っていた人物に驚いた。
「はい。私ですよ」
「久しぶり~」
数百年ぶりに見た仲間に抱きつき、春花は再会を喜ぶ、
「偶然宴会に参加した天狗から話を聞いて、急いで仕事を終わらせて飛んできたんですよ」
「う……ごめんなさい」
「まあ、最終的な原因はあなたじゃないですから、次からは気をつけてくださいよ?」
「私も、もう二度とお酒は飲みたくないよ…。そういえば、ほかのみんなは?」
「澪は「強い相手と戦いたい!」といって荒くれ者などが集まる地底に行きました。水花は今は妖怪の山近くの谷に引きこもってますね。また何かを作ってるのではないですか?」
そこまできいた春花は、またいつか会おうと決心するのであった。
「そういえば、今代の巫女は凄いねぇ」
「霊夢さんですか?確かに人間の中では稀に見る強さを誇っていますね」
「後二~三年頑張れば霊果ちゃんに届きそうだよね」
「霊果さんもかなり強かったですよね。昔の私くらいはあったのでは?」
「ねー」
「…さて、そろそろ時間なので、私は山に戻りますね」
「もう行っちゃうの?」
立ち上がる空に、春花は少し寂しそうな声を出す。
「現在は私が山の管理をしているのですよ。だから、遅くなると柳が怒りますからねぇ、それでは」
「またね」
そういうと、空は翼を広げて飛んでいった。
「前より速くなってるねー」
そのまま春花は再び寝始めた。
次の日
「ふぁ~あ…むぅ…」
「おはよう、もう大丈夫なの?」
二日酔いも治った春花が陽の光を浴びに外へ出て伸びをしていると、霊夢が出てきた。
「おはよ~。もう大丈夫だよ」
「そう」
「そういえば、縛君は?」
「あの人なら人里に行ったわよ。慧音が寺子屋で教師として雇うそうよ」
どうやら、あの宴会の際に縛が慧音に話をつけたらしい。
「ふぅ~ん。じゃあ、少し人里に出かけてくるね」
「行ってらっしゃい」
そう言って、春花は人里に向かった。
春花を見送った霊夢が日課の履きそうじをしようとしたその時、一陣の風が吹いた。
そのままなんとなく空を見上げると、空の一部が赤く染まっていた。
「なんだか嫌な予感がするわね……」
霊夢は、ふとそう呟くのであった。