第二章〜マサ=ブルックリン
続き、書かせていただきました。短く刻みました。よろしくお読みになっていただけましたら幸いです。
「マサ!大丈夫!?」
ポルカ=ポールカは、自らの耳の皮膚に激痛を感じながらも、リサ=ブルックリンの身を案じた。耳からはおそらく出血していた。ホンジャ貝の繰り出してくる触手を身をかわしながら避けるので精一杯だった。しかし、リサを案じ続けた。
リサは相変わらず叫び声を上げていた。
だが、リサからの返事は聴き取れなかった。どちろも必死になって闘っているのだ、無理もない。
ポルカより小柄な十五歳をのリサは、細い腕をぶんぶん振り回しながら刃渡り十五センチの懐刀を、ホンジャ貝にフィットさせようと悪戦苦闘しているところだった。
リサにとでても、ポルカにとってもこんな実戦は初めての経験である。
第二種特殊作戦群突撃科少年兵募集要項━━。要項の表紙には大きくそう印字してあった。
最初のページに、志願兵は十六歳以下の女子でなければならないと書かれていた。
さらに、容姿端麗であることが条件、とも。
入隊の為の試験では、サンプルの男性が試験室に現れ、ポルカを見るなりいきなり下半身を活性化させた。リサの場合もやはりそえだった。その時点で、ふたりとも試験の合格を言い渡されたのだ。
活性化した男性器からは、ホンジャ貝の頭部を思わせる黒い粘膜に包まれた突起状の部分が隆起するようだった。
リサ=ブルックリンは、そのグロテスクな様を目にしていささか、パニックに陥っているらしかった。
だから、ポルカはしきりにリサに呼び掛けなごら闘い続けた。
リサの気持ちはなかなか鎮まらないようだった。彼女もまた、純粋なる乙女のひとりに過ぎなかったのだ。
それても志願したのには理由があった。
隊員たちは皆、スラム街と呼ばれる貧困層である住民の集まる地区に、縮こまるるようにして生きなければならない家族の一員であった。
うまれながらちしてそうだった。家族の貧しく苦しい様を見続けて生きてきた。だから自らが貧しいということをよく知っていた。
だが 一方で、そんな身分から脱したいという思いも皆強く持っていた。そのため、今回の志願、入隊によって得られる多額な報酬は、喉から手が出るほど欲しかったのだ。家族の未来のために。自らの将来為に。貧しさから 脱するために。リサ= ブルックリン も だから、募集の知らせを聞いて迷うことなく 願書を提出した。
消臭は急務だったようで、すぐに返信は来た。その足で 入隊試験 に赴いたのだった。
容姿の良さが入隊条件だったから、サービス業か何かの毛が生えたようなものだろうと勝手に想像していたのに。
リサの目の前で狼狽える男は大柄 だった。背の高いリサよりさらに高身長に見えた。
そんな男の股の間から、グロテスクな触手が鉄砲玉のように飛び出してきた。
━━きゃっ。
リサはまたも悲鳴を上げるだけで、両手で顔を覆う以外の何もできなかった。
彼女は危機を感じた。
その時、であった。
お読みになっていただきまして誠にありがとうございました。引き続き書き進めたいと思います。なんか 矛盾が生じ 始めました。訂正も考えます。よろしく。