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いただいたお題 詩集

実像と虚像

作者: 日浦海里

正面から見る私

斜めから見る私


どちらも私

でも見える面が違ってる


正面から見る私

顔と身体の前面だけが

私からは見えている


斜めから見る私

一方の耳は見えているけれど

もう一方の耳はみえていない

顔の前面の凹凸も

正面で見るよりはっきり分かる


表情は変わらない

感情も変わらない

でも

どこか笑みを浮かべてる

そんなようにも見えてくる



正面から見る私

斜めに構える私


どちらも私

でも見える面が違ってる


正面から見る私

そのまま、ありのまま

背中は見せない

内側も見せない


斜めに構える私

前に出る、後ろに退く

右肩を出し左胸を隠す

顔はまっすぐ相手を見つめる

背中は見せない

でもさらけ出す


私の命を

相手の命を


向き合っている

鏡のように


私が映すあなたの実像

あなたが返した光を受けて

私の瞳が取り込んだもの


あなたが映す私の実像

実像だろうと思われるもの

何が映し出されているのかは

私は知らない

あなたしか知らない


正面から見るあなた

私から見るあなた


どちらもあなた

でも見える面が違ってる


私が映すあなたの実像

実像だろうと思われるもの

映し出されているのがあなたか

私は知らない

あなたも知らない

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― 新着の感想 ―
[一言] 『滲んだ世界を塗りつぶす幸せ』で感じたような、それぞれの見え方。 「知らない」と知っていると言い切って、心を隠すような立ち姿に、諦めというより割り切っている感じを受けました。  もしあな…
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