反射光白む川辺に曼珠沙華
近所の交差点で交通事故が発生した。
青信号で横断歩道を直進する自転車が左折するダンプカーに轢かれたそうだ。普通の自動車相手でも極めて危ないのにましてやダンプでは……。その後の報道によると被害者である30代の女性はやはり亡くなられたという。
名前は知らない顔も知らない。ただ自分と同じような場所で今までの人生の少なくとも一部を過ごして、しかもこの地で不意に終えてしまった彼女の冥福を祈りたい。
あそこの南北の道はただでさえ細くて青信号の時間が短い割に需要は多くて、車も自転車もガンガン飛ばして動く場所であった。しかも最近は道沿いの建物で工事をしていたのでとても危険だなとはかねがね思っていた。
私が遭遇した時には信号が全部赤になっていて警察官が笛を吹きながら交通整理をする中で、青い服を着た鑑識の人が加害車であるダンプカーの下に潜り込んで何かを調べていた。あんまり野次馬するのも何なのでちょっと見ただけだったが、散乱した靴は目に入った。
人の命なんて風に舞う木の葉にようなもので、ちょっと悪いところでずれればあっという間に消え失せてしまうものだと改めて感じるようであった。
そう思うと私が曲がりなりにもここまで生きてこられたのは一体どれほど莫大な幸福に恵まれてきたのだろうかと、感謝せずにはいられない。そしてその幸福はいつまで続くであろうか。とにかく後悔しないようやるべき事はさっさとこなす精神でこれからも進めていきたい。
というわけで試合編の続き。本当に元々はここで終わらせるつもりだったのだろうかという無惨な敗北展開が続く。
それにしても四コマで試合を展開させていくのは大変なものだとは強く実感した。単純に作者の技量不足もあるだろうが、それを差し引いても色々としんどいものがあった。
それで最近この辺の話を普通の漫画として描いていたりするのだが、やっぱりバシッと決めるところは大ゴマとか使いたくなるものだし解説パートはちゃっちゃと済ませたいものだ。その辺のサイズも全部一定になるとなかなか強弱をつけるのが難しい感じがする。
とは言えコマ割りとかのテクニックもない中であんまり広い空間だけ与えられるとそれはそれでどう描けばいいかもよく分からなくなるもので、それでいうと四コマ漫画はそこに凝る必要が少ないのは楽なものだ。
最初から決められた枠の中でいかに伝えきるか。その辺の試行錯誤は重要だったはずだ。
というわけで制限の中で可能な限り頑張って試合っぽく盛り上げようと頑張ったのがこの辺の話となる。とりあえず今回も6本ぐらい。
作成 2020年6月
投稿 2020年10月
掲載 2020年11月
この辺とか特にそうだけど、プレーしてる最中ってべらべら喋ったり解説してたりする暇がないからそういうのの連続ってなるとこんな感じで台詞なんてまるっきりなくす以外になくなる。
でもそれでどれだけ伝わるかはなんとも未知数。まあこの話限定だと一番体格があってバスケ部なので自分がボール持っての突破みたいなプレーも実戦で経験済みな男鹿くんのパワーで道を切り開き、ラックから生駒くんがちょっと変な渡し方でエイトくんに繋ぎ、そのままトライって何も難しい展開はないから大丈夫だと思いたいけど。
絵的にはとにかく背景は色々チャレンジしてみた。その中では2コマ目のスッって字の演出が好きかな。3コマ目、爆って何だよ。それと4コマ目のカッコちゃんのはね方もちょっと笑える。
作成 2020年6月
投稿 2021年4月
掲載 2020年12月
ちょっと番外編というか、絶対にこのタイミングじゃないといけないってわけでもない話となっている。
絵的にも1コマ目と4コマ目なんか露骨なコピーだし、本来死ぬほど頑張って描くべきだった3コマ目のスクラムもスカスカっぽいし。
指導内容も分かるような分からないような。少なくとも作者はこれっぽっちも分かっていない。スクラムの際、フロントローには彼らにしか分からない駆け引きというものが発生するそうだ。
皇子の監督は現役時代2番だったので、作者が分からなくても作中では理解したものとして描写しなければ話にならない。そして一度上げ直しているのは監督の名前変更に伴うものだ。それとテンちゃんの背番号が、元々何も書かれてなかったけど8番を横倒ししした無限大にしようって事にまとまったのもある。
思えばサムライ8とかいう酷い漫画があって、でも作者が前作当てたからやたらと打ち切りまで時間がかかったのも揶揄の対象だった。その漫画と同時期にラグビー漫画もあって、サムライ8の強引な延命の余波でちょっと長持ちしてたのも懐かしい話だ。
作成 2020年5月
投稿 2020年10月
掲載 2020年12月
6月作成が続いていたのにこれは5月作成とちょっと古いのが特徴だが、とりあえずハーフタイムの会話ってのはすぐにできてその穴埋めに色々入れたって流れだ。特にひとつ上の話とかどこでも入れられるけど後半よりは前半だろうって発想なのは明らかだし。
話としてはカッコちゃんが事前の宣言通りラグビー部のマネージャーとしても新聞部の記者としても動いてますよというもの。それと自分をそこまで誇らないエイトくんの人となりなども。
絵的には1コマ目のスコアボードの背景が一番重要か。色々なペン先を試す中で非常にそれっぽい、というかおそらくそのために作られたものを引き当てたので使ったもの。相当便利だったので今後はちょくちょく使われている。
こういうのを一つ一つ描いてた頃はそれはもう漫画家に画力って必要だったんだろうな。それが今や私程度でもやろうと思えばちゃんと漫画っぽいものを作り上げられるんだから文明の発展って素晴らしいものだ。
作成 2020年5月
投稿 2022年6月
掲載 2021年1月
実際のラグビーで力の差があるチームが対戦しても、前半はそれなりに見られる点差で終えるも後半からは一方的な流れとなり終わってみれば大差で決着、みたいな展開は多く見られるようだ。
タフなスポーツだからスタミナを消費しまくる。それまでは戦術とか気合でどうにかしていた部分も全部吹き飛んんだらフィジカル、トレーニングの差があらわになる。まさしく地金が出ると呼ぶべきなのだろう。
というわけで地金が出たミュールズ。さすがに1ヶ月練習しただけの即席チームが勝てるなんて現実的じゃないよね、というつまらない常識にとらわれた結果がこうだよ。今少しずつ描いている普通の漫画版だと絶対勝たせてやる。
それはともかく絵的には割と嫌いじゃないよ。でもまず4コマ目のバランスとか気になる部分があって、それを修正する一方で3コマ目も元々はコピペだったものを構図は概ね同じながらも全面的に描き直したりした。でも上2コマはろくに修正しておらず、半分修正って感じだ。
作成 2020年6月
投稿 2020年12月
掲載 2021年1月
相変わらず惨敗を描くという精神的に大変な作業に従事している。ラグビーは失点した時、失点した側がボールを相手陣内に蹴り込む事で試合は再開される。それでキッカーの菊池くんが延々と同じ作業を繰り返している。
その心理は賽の河原にも等しいだろう。無様に失点し屈辱にまみれた地面に倒れ伏す瞬間を短時間のうちに何度も繰り返し、それをまた再生産するため相手にボールをプレゼントしているかのような虚しい行為。
しかしそれでも最後まで戦い続けているのは時間の経過とともに増えていくユニフォームの汚れが如実に示しているかのようだ、みたいな話。
作者は体を動かすのは好きだが別に得意ではないのでスポーツ界においては常に敗者の地位にいた。それでもやるからには勝ちたいと思いながらやってきた。勝利至上主義というか負けるにしても惨めな負けだと惨めだからそうはなりたくないってのが近いのではないか。
作成 2020年5月
投稿 2023年11月
掲載 2021年2月
これは凄いぞ。いつぞやのピアノを彷彿とさせるテンちゃんとカッコちゃん炎の3コマコピペ。絵自体も当初は別作の使い回しだったがさすがに修正して、このページ用の絵にした。いや結局コピペなんかいという。2コマ目のスコアボードもハーフタイムの奴だし。
背景にしても1コマ目は無地だし、稲妻の代用と言える3コマ目や落ち葉がハラハラと落ちるニュアンスで落涙を示したかのような4コマ目はソフトの効果を用いたもの。ここまで労力を割かずに描いた漫画も珍しい。これでも背景などを強化して2023年11月に上げ直した。元々は2020年12月投稿だった。
内容的にはまあ惨敗の試合って見てるほうもしんどいよねって感じ。でも高校ラグビーの県予選ってもっと絶望的な数字が平気な顔をして並んでたりするからこれでもまだ序の口といえるのかもしれない。
とは言えできる事なら目を背けたいし普段は普通に目を背けてるんだけど、それでも覚悟を決めて目を見開いた時だけに見える景色は存在するものだ。
というわけで今回で試合自体は終了した。あれ、こんなもんだっけ。でも思い起こすと前回も試合なかなか始まらなかったし、後始末が多いのも仕方ないか。
選手にズームアップすると全体像がよく分からないし、さりとていわば観客といえるテンちゃんやカッコちゃんメインで描くと選手の顔が遠ざかる。そもそも試合内容も展開上見せ場に乏しいのでなかなかバランスを取るのが難しかった。
その辺の課題は今後どうにかしなければならないだろうが、次の試合はいつになるのか皆目見当がつかない。