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秋初風歩道に満ちる中学生

 2019年6月11日に思いついたキャラを「こいつは多分こういう性格なのかな」みたいに掘り下げていったのが概ね翌2020年の春頃までの動きであった。


 それで完璧とまではいかないが大体掴めたところでいよいよ満を持して試合編に突入する事となった。そのプロジェクトは2020年5月頃、本格的に稼働を開始した。


 これは当初よりの計画通りであった。それもそうだ。ラグビーは15人でやるというが、相手の15人がいないと結局ラグビーという競技にはなりようがないのだから。


 萌え系の四コマ雑誌に掲載されているような漫画であれば試合をろくに描写せず日々の触れ合いだけで物語を進める事も出来るのだろうが、そういう技量もないし。ただ真面目に試合を描けるほどの技量も……。でもやるしかない。とにかく立ち向かう事とした。


 そこでまず考えたのが対戦相手だった。最初は普通に勝てそうなレベルの相手ともやりたかったが、そんな都合の良い相手がそういるだろうか。ましてや野球やサッカーのように決して広くない高校ラグビーという世界において。


というわけで県内随一の強豪高校と戦う事となった。普通にやったら惨敗。読み切りモードだと色々奇跡が起きて大勝利する予定だったが、すでに今後の展開も考えていた中で奇跡を呼び起こすべきタイミングはこんな練習試合じゃないだろうという結論に達した。


 だからそういう奇跡はなしという前提の結果となった。今別のところでもっととんでもない奇跡が進行中だが、形として見せられるのはいつになるか。今年中では間に合わないかもしれない。


 試合展開はそれで良しとして、実際色々と描くのはやはり難儀した。だから可能な限り努力してラグビーの試合を見る事にした。その中でここはどういう動きなのかを自分なりに分析して描くという作業は、作者の力不足もあってなかなかにハードだった。


 ただこの時期は時間があった。ちょうどコロナが出てきた頃でどう対処すれば良いのか社会全体が答えを出せずにいた。


 マスクが足りなくてパニックに陥った挙げ句、当時の総理大臣がゴミみたいなマスクを配布したところアベノマスクなどと揶揄されたのも今となっては思い出だ。あのマスクは今でも引き出しの奥深くに眠っている。


 結局今の今まであれを使ってる人に出くわした事ないし、まさしく無駄遣いの極みであったが安倍政権はもっとどうしようもない話はいっぱいあったので結局氷山の一角でしかなかったと言える。


 それで病気を建前に総理大臣という地位から遁走したかと思ったらあっという間に病気は治ったらしく、責任感はないけど発言に重みを持つ権力者として普通に活動する厚かましさ。しかし今年7月に暗殺されるという末路を迎えるとは誰も予想出来なかっただろう。


 まさしく最悪の結末だ。日本の社会正義が真っ当に構築されていたなら今頃逮捕されて然るべきだったのに。檻の中にいたほうが、少なくとも銃殺はされなかったものを。


 とは言え理不尽な力で道理を捻じ曲げた結果理不尽な力に倒れるのは畢竟因果応報の極みであろう。


 若い頃怪しげなデマを信じて幕府の学者を暗殺するテロリストだった伊藤博文が偉くなった後、怪しげな風説を信じた朝鮮人テロリスト安重根によって暗殺されたような、そういう歴史がリアルタイムで作られる運命の一瞬に立ち会ったような得も言われぬ感慨に襲われたのは否定出来ない。


 話を元に戻すと、様々な混乱の中でもとりあえず接触はまずいって事でテレワークが一般化したりして、それで出来た時間を絵的には有効に使えたのはこっちの都合としては一つのトピックスであった。


 それで生まれた時間で自分を見直したりした。今まではとにかく直進するばかりだったがもっとうまくやれないかと考え、新しいペン先を入手したり色々なテクニックを会得したりした。それは今に至るまで絵のベースとなっているので、この辺から描き直したいなって作品は皆無とは言わないがかなり少なくなっている。


 それは間違いなく自分の画力がレベルアップしたからだと少しは胸を張るぐらいじゃないと絵を描き続ける甲斐がないだろう。


 ともあれ本来はここで終わる予定だったけど終わらなくなった。そういった意識の変化が物語にどう作用したかなどにも注目しながら読んでみると、また別の何かが見えてくるのではないか。


 改めてこの時期に残された作品をまとめて見たところ、全部で19話ほどあるみたいなのでざっくり三分割して6:6:7ぐらいの割合で振り返る事となるだろう。どのタイミングで7になるかは未定だが、今までの流れからすると惰性的に最後まで残るのではないか。




挿絵(By みてみん)


作成 2020年5月

投稿 2021年4月

掲載 2020年8月


 一発目から修正のため再投稿されているのだが、ともかく長編第一弾。でも主な修正箇所は絵以上に相手の監督の名前だったりする。具体的には名字が塚から手束に変更された。


 今までは若い男ばかり出てきたので中年男はなかなか描く機会がなかった。シワだけでなく輪郭の形や髪型なんかも吟味しつつロマンスグレーのイメージで設定した。でも49歳ってそこまで老人老人した年齢でもないか。


 話としてはただ挨拶しただけなのでまだまだこれからといったところ。絵的にはまず1コマ目みたいに人をいっぱい配置するのが結構骨だった。でも今後スクラムとかラック、モールなんかも描いていかなきゃいけないならこの程度序の口じゃないかと心を奮い立たせた。


 4コマ目の背景の効果なんかも時間がある中でやってみた。使いどころは限定されそうだけど割と面白い感じになったので好みではある。




挿絵(By みてみん)


作成 2020年5月

投稿 2020年7月

掲載 2020年8月


 これまた試合前。今回は選手ではなくテンちゃんとカッコちゃんの動き。テンちゃんはこの時四方にカメラを設置していた、みたいなのは裏設定って事でいいか。


 なんとなくキャスケットとか被らせたいなってなって、キャスケット被った女の子と言えばデビュー直後の桜田淳子というイメージまでは浮かんだ。しかし今や桜田淳子といえばアイドルとしての活躍以上に統一教会が前に出るアンタッチャブルな存在と化している。


 その辺の最悪なイメージはここ30年来ずっとあったけど今回の事件を機にまたあのカルト宗教の異常さが蒸し返されて、悲しい事だ。桜田淳子はかわいいけど特に初期の楽曲はどうでもいいようなのが多くて、中村泰士や森田公一が悪いんだろうと思う。閑話休題。


 描いてる時は3コマ目のテンちゃんのバランスがなかなか取れずに割と難航しまくった記憶がある。今見ても散髪した直後みたいなこざっぱり感が出すぎてる気がする。4コマ目ぐらいのがちょうどいいバランスだと考えている。




挿絵(By みてみん)


作成 2020年5月

投稿 2022年6月

掲載 2020年9月


 まだ試合に突入しない。ラグビーの試合なんかを見ていてもパンツの丈が例えば同根のサッカーや、ハーフパンツを纏ってプレーするバスケ、バレーなどと比べても短いように思えるのでその辺をネタにしたもの。


 実際のところ統計を取ったわけじゃないので単なる気のせいかも知れないしそうであれば良いのだが、でも堀江とかあざといロリキャラみたいな髪型と着こなしだしやっぱり何か違うのかも知れない。


 これも絵面は地味なのでそれを補うべくよく分からないエフェクトが多用されているのが特徴となっている。3コマ目の鞘に入ってるような感嘆符とか意味不明なオリジナリティを主張している。


 これも描き直しによる再投稿組だが、主な修正点は選手の表情にあった。エイトくんは意味不明な発言をより堂々と、清岡くんはより混乱を。写実を狙ってるわけではないけど崩しすぎるのも美意識に悖ると、その辺は自分で自分を難しくしているのかも知れない。




挿絵(By みてみん)


作成 2020年5月

投稿 2020年9月

掲載 2020年9月


 まだ試合に入らない。粘る粘る。そして披露されるヘッドキャップ姿。当初から作者の描き分ける能力には疑問だったが、予想通り頭髪を隠すと誰だか分からなくなる選手が出てきた。


 輪郭の形とか目つきが特殊な男鹿くん鳥島くんあたりはまあ容易いだろう。問題は比較的美形な連中だ。というわけで2コマ目の面々、左から高崎くん菊池くん林くんとなる。


 一応目つきとか違うよ、と作者としては言いたいが結局身長ぐらいしか違わないと言われても仕方ないだろう。ただヘッドキャップのおでこあたりにローマ数字でナンバー表示というギミックを仕込んでおいたので、困ったらここを見るのが本当は一番だ。


 弱虫ペダルみたいに「本来被ってるけど演出効果として被ってない姿でも描写されます」という塩梅が本来は一番良いのだろうがいかんせん対戦相手の顔がほとんど見えない中でそういう演出されても微妙なので結局今回の試合、被ってる時はずっと被せる事となった。


 また4コマ目の車田正美みたいな吹き出しや生駒くんの台詞にはコロナ禍で大いに進展した部分、つまりフリー素材やフォントを探して活用した成果となっている。




挿絵(By みてみん)


作成 2020年6月

投稿 2020年9月

掲載 2020年10月


 ようやく試合開始。でもまだ1分も経っていない。文字とか背景はいいとしてもっと人物の絵そのものを動かさないといけないのが本当のところだろう。


 ゲームの流れとしたら相手のドロップキックを高崎くんがキャッチ、すぐさまラックが形成されるもののどうにか生駒くんがボールを取り出して交野くんへパス、その直後かもう数回パスを交えたかは不明ながら仮屋くんへ渡そうとしたパス(松平くんが絡んでいた可能性あり)をインターセプトされそのままトライされたという感じになる。


 特に2コマ目と3コマ目の間に行われていたはずのパス回しは相当脳内補完しないと分かりにくかったはずだ。やっぱり4コマでラグビーの試合は結構きついものがあるのではと思いながら描いていた。




挿絵(By みてみん)


作成 2020年6月

投稿 2020年9月

掲載 2020年11月


 前回でいきなり失点したミュールズ。残念ながら経験差に基づく実力差は大きいのでそれ以降も劣勢が続くという場面。キャプテン翼みたいな飛ばされ方をする仮屋くんであった。


 この2コマ目の電撃エフェクトもやはりコロナ禍において拾った素材を活用したものであった。それに文字のエフェクトまで入れてなかなか見栄えのする効果になったかと思う。


 そういえば前回それとなく触れたかと思うが本作の舞台は明確に決まっているわけではないが滋賀県の近江八幡市あたりかなとぼんやりイメージしている。で、滋賀県の地名を色々見て強豪っぽいのはと考えるとやっぱり皇子山かなという事で相手の高校名が皇子となった。


 たまに学園だったか学院だったか迷うけど学院が正しいみたいだ。これを機会に覚えておこうと自分に問いかける。他の候補としては虎姫や比叡山など。




 というわけで試合編第一弾はこれまで。全体的な流れとして敗戦は決まっていたので見せ場の乏しい事。次回は一矢報いる展開もあるはず。

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