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古本市幟垂れたる帰りしな

 新緑が日毎にその色を深めていく中だが、意外と雨も多くて清々しい五月晴れを堪能しきれないのは歯がゆいところだ。最近は新しく購入した本を黙々と読んで休日を消化するパターンも多い。


 インプットとアウトプットは調和が取れていないとたちまち独りよがりな文章になるので、そこは常に気をつけたいと思っている。無論ここに溜まった文章は概ね自己満足の賜物だが、だからってインターネット上に広くアップしている以上は人に伝えるという行為の一環であるはずで、それなら自分以外に伝わらなければならないものだから。


 それで今回も4話。異世界編はもうすぐ終わる。今投稿しているのが60いくらかで、内々で完成しているのが10いくら。まだ完結はしていないが終わる頃には80数話ってところになるだろうか。正直長くかかりすぎたけど、今のペースで行くと今年中には終わりまで描き終えられるはずだ。それを投稿して掲載が終わるのはもっと、かなり先になるかもしれないが。




挿絵(By みてみん)


作成 2024年1月

投稿 2024年10月

掲載 2025年1月


 ビジュアル的な演出重視というか何が起こったのかよく分からないというか、ともかく何だかよく分からないけど物凄くレベルの高い攻防戦が繰り広げられたんだと言いたいけどどれだけ伝わったかは全然自信がない回。


 一応流れとしては試合の中で一騎打ちの如き局面があって、エイトくんがよく分からないポーズを取りつつタックルを決めてテンちゃんを止めた。それでテンちゃんは「さすが兄ちゃん」的な事を言うし、エイトくんはエイトくんで兄の尊厳を守り抜いた事に安堵感を覚えつつも弟の才能を素直に認めて、それがますます伸びていずれ訪れるはずの自分を追い抜く日をどこかで待ちわびている、そんな心境に至っている。


 絵としてはやはり色々考えたのは2コマ目と3コマ目。テンちゃんの素早いステップを見極める目の強調と、いざ動いた際のスピード感をどう出すかという点において、普段はあんまりやらない技法を採り入れたり試行錯誤しながら形にしていった。最初は線に沿って色を塗った後で線を消して色だけ残すようにしたり。


 4コマ目は最初は普通に描いてたけど流れが面白くないので途中で上下反転して形を整えた。「構図がワンパターンだな。手癖でこなすのではなくもっと煽りとか俯瞰を入れたり工夫せねば」と思う事もあるけど、根本は伝えたい話を伝えられるかなので、そこも結局は鍛錬となるだろう。




挿絵(By みてみん)


作成 2024年2月

投稿 2024年10月

掲載 2025年2月


 これもまた微妙な話だな。基本的には絵より話の回ではあるが、ちょっと説教臭い感じもあるし。


 本来の世界における神保くんと同じようにエイトくんも負けの混んだ、基本的にラグビーをやってて勝ったと思えた事はほとんどないような生き方を今まで送ってきた。でもそれで負ける事に臆病になるのではなく、何度でも立ち向かっていくのがきっと正しいあり方だと信じてエイトくんはその体と心に傷を増やして、なおも立ち上がってきた。ラグビーが好きだという自分を信じられるんだからそれはそれで素敵な人生だと思っている。


 絵としては、別に工夫した部分はないかな。3コマ目の横顔で微妙な表情を浮かべているところは色々試したけど、結局これが正解なのかもよく分かっていない。




挿絵(By みてみん)


作成 2024年4月

投稿 2024年11月

掲載 2025年2月


 なおも試合は続いている。さっきはテンちゃんがボールを受けてエイトくんが守る図式だったけど今回は逆にエイトくんがボールを受けて攻め込むシチュエーションとなっているが、こっちだともはや勝負になりようがない。それぐらい格差がある。まず体格が全然違うし。


 というわけで作中ではなかなか描けなかったエイトくん無双が存分に繰り広げられている。体格に優れた関根くんや交野くんを軽々と吹き飛ばしながら突進し、体重では上回る横山くんに抱きつかれながらも戸羽くん以上の鋭いスピードを見せてトライを奪うというまさしくエイトくん劇場が展開されている。


 やろうと思えばこれぐらいはやれる。でも滅多にやらない。なぜか。それはエイトくん自身の価値観として一人の力で点を取るより全員で取ったほうがよりラグビーとして正しいあり方であり格好良いと思っているからだ。


 せっかく15人も集まって行うゲームの楽しい部分を独り占めするのは美しくないし、それに加えて自分を含めた人間一人の力は大した事はないがそうやって人が集まる事で、15人分の力を単純に足しただけの合計を遥かに超える莫大なエネルギーが生まれると心から信じているのだ。


 ともあれ本番においてチームメイトが望む勝利のためにスタンドプレーが一番の道であると思えたなら、その時はためらいなく独走を開始するだろう。でも基本的に勝利こそが至上だとは思っていないので、今後そういうシチュエーションが訪れるかどうかは未知数だ。


 絵的には割とうるさ目の背景が特徴か。まるでジャンプ漫画みたいなスピード線を頑張って引いたりしたけど、こういうのはツールなんかも使っていくとささっとやれるので大変で大変でみたいな事はなかった。まったくありがたい事だ。




挿絵(By みてみん)


作成 2024年4月

投稿 2024年11月

掲載 2025年3月


 そして試合は終わったけど結果がどうなったのか誰にも分からないのが味噌。練習試合は練習であり、結果として勝ったから価値があるとか負けたら無意味とかそういう話でもないわけだし。


 それでエイトくんチームは経験の少ない選手が多いので、基本的には褒めて伸ばす方針で行く。基本的には良くないプレーばっかりの中で光を見出すには相応の眼力が必要だから。そして褒めるところ一切なしの神保くんも北風より太陽で迫る。


 実際神保くんは元の人生において北風に吹かれまくったわけだし、だから彼は基本的に人間なんて北風の如き存在だと確信しているが「もしかするとこいつは違うのかもしれないな。頭おかしい奴だけど、そういう例外もありえるのかもしれないな」みたいに微妙に価値観が揺らぎつつあるという流れ。


 その前提で見てみると、最後の最後で追加された4コマ目のナレーションがまた分かるような分からないようなってところだが、根本的には神保くんは浅はかではあるけど本質的には悪人ではなかったけど、世間の風当たりの強さでひん曲がったんだよみたいな事を伝えたかったのだと思われる。


 最後に追加したのでナレーションの枠の内側にちょっとだけ髪の毛が入っている。こういう場では基本的にかっちり区別というか、ナレーションが前で絵は消えるパターンが多かったけどここは割と例外的な措置となっている。でも今までのやり方だとどうにもこぢんまりとするし、本来は枠を打ち砕くぐらいに描いてもいいんだけどなって思いはある。4コマじゃなくて通常の漫画だったらもっと景気よく突き抜けたほうがうまく回るだろうけど。




 今回はこれぐらい。試合描写は元の世界に帰るまでにもう一回ぐらいはやらねばならない。実際その方向性で進んでおり、自然な形でそうなるための展開の肉付けを進めているのが今の流れ。まあ頑張っていきましょう。しかしキャベツ安くなったなあ。

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