休日に布団も干せず菜種梅雨
四月に突入した。引き続き過ごしやすい気温でありがたいものだが、結構ピンポイントで雨が降ったりするのはやっかいなものだ。今日もそうだし。
最近運転免許の更新に行ったが、毎回視力検査は一つの修羅場と化す。だから5年に1回は新しい眼鏡を購入するようにしているのだが、それでもいざやってみると結構小さいし、無事クリア出来た時の安堵感たるや。どうせペーパーのくせに。
それから写真撮影の部屋で待つ間、おもむろに眼鏡を外して表情をバキバキに作りまくってから臨んだ。普段のやる気ない目つきとは違って大きく見開いて、ほとんど睨んでいるようなものだ。
それで講習を聞き終えたところでようやく新しい免許証を貰うのだが、この顔とこれから5年付き合っていくと思うと身の引き締まる思いだ。前回の写真より写真写り自体は若返った感じだ。顔認証でアウトにならないか心配なほどに。
まあ目は口ほどに物を言うとは言いつつも、人を見極めるのはそこだけではないから大丈夫だろう多分。絵においても目はそれなりに違いを出そうと努力している。だから主人公のエイトくんとその弟テンちゃん、そしてヒロインのカッコちゃんは目を着色して脇役との違いを演出しているぐらいだし。
というわけで作中では延々と続く夏休みの短編集。今回からは感謝祭編に突入する。設定上は初期からエイトくんが色々な部活に参加しまくっているってのは決まっていたわけだし、ようやくそれを披瀝する場を持ったと言うべきであろう。
全8話なので、4話と4話に分割して紹介する事となるだろう。今回はその前編となる。
作成 2021年3月
投稿 2022年3月
掲載 2022年5月
今回改めて確認してみると作成日時がかなり古かったので驚いた。しかし冷静に考えるとそれぐらい時間かかっても不思議ではないか。この時点においてユニフォームのデザインが決まっていたのはサッカー部ぐらいだし。
他の部活に関してはまず色々試合の動画とか見たりしてユニフォームの色合いとかを分析して、その中でそれっぽいものをチョイスして色々候補の中から決めて……、みたいなプロセスを経てきたのだから。
内容はいわゆるイントロダクション。4コマ目の分割デザインはあんまり試みてこなかったやり口だが、そこまで格好良くはなってないかな。まあいいや。
それとテンちゃんの服装。この時点でその後の内容は大まかには決まっていたけど、これとは別の日のはずだった。だから服のデザインが結構独特になったのだが、後からこれを色々な向きから再現しなくてはいけなくなったのは大変だった。
エイトくんは元々各部活に助っ人として参加しているという設定はあったけど、具体的に描かれるのは今回が初となる。それでまとめると球技多すぎたなと、その辺のバランス感覚は正直ミスったかなとは思っている。
今設定したら例えばもう少し格闘系とか入れただろう。追加メンバーも特にそういうの考えてないし……、というところで浮上する板蓋くん。よし、こいつは格闘技経験者って事にしよう! とかそういう事が決まっていった。
作成 2021年3月
投稿 2022年3月
掲載 2022年5月
3コマ目までは普通にストーリーを展開して、4コマ目だけでエイトくんが色々なユニフォームを着て各地で頑張っているというかなり強引な流れはここからしばらく続く事になる。
一連の流れを見てくれればいいんだけど、これを単品で見た人はどう感じるだろうか。支離滅裂でオチになってないとしか思わないだろう。
全体の流れで言うと元々は皇子戦でテンちゃんが出る予定だったみたいな話は以前にも口にした事はあったが、つまりそれをこういうタイミングで具体的な形で描こうというものであった。
絵的には3コマ目の謎演出がちょっと好き。まあ「勝負の行方は」とか言ってて白々しいなって気持ちはないでもなかったけど。
4コマ目に関して、まずはラグビーなどとは明確に異なるコンセプトのユニフォームデザインをしている陸上部でやってみた。布地の面積が狭いので描くのも簡単だし。
作者は若い頃陸上部だったのでこの絵自体はすんなりと完成した。基本的に相手との戦い以上に自分との戦いばかりしていたけど、大した怪我もないまま自分なりに頑張っただけあって100m11秒台を記録出来た。人生において一番誇らしい勲章であった。
作成 2021年3月
投稿 2022年3月
掲載 2022年6月
ラグビーはポジションによって要求される仕事が大きく異るタイプのスポーツなので一概で体格がデカければデカいほど良いと一概には言い切れない部分もあるが、それでもやはりパワーは正義。ましてや小学生と高校生など、普通にやれば争いになりようがないほどの差になるのは当然の話だ。
その中でテンちゃんを活躍させるつもりだっただけあって、そこには絶大なるファンタジーが入り込むのは必定で、そのファンタジーの一角が今回披露したプレーとなる。
要は素早くちょこまかと動けるので捕まえきれなかったって事だが、背景に関してはちょっと頑張ったと思う。1コマ目のストレートなスピード線から2コマ目で急激な方向転換に合わせて歪みを見せる感じとか、今後も試合となれば使っていく事となるだろうが試合を描く展開に全然ならない。
そしてそれを観戦しながら「はぁー」「へぇー」「ほぉー」などと声を漏らす新入り組と、さもありなんとばかりに腕なんか組んでる仮屋くん。こういうプレーは何度も見てきたし何なら実際に目の前で体感させられたからこうなっても驚きはないという余裕さえ感じさせるイメージ。
そして4コマ目はバスケ。これも肩を見せたりラグビーとは結構別の形だから差異を見せるという点では楽だった。気持ちパンツの丈が長いのも含めて。背景はその辺の体育館ってところか。
ネットの形なんかは色々資料を見て研究したからそれっぽくなってるんじゃないかな。取ってつけたような男鹿くんの顔もなんとも言えない。
作成 2021年4月
投稿 2022年3月
掲載 2022年6月
テンちゃんが板蓋くんを翻弄する一連のストーリーはとりあえず今回で終わりとなる。空を大写しにしてなんかいい言葉っぽい何かを喋らせるという適当極まりない投げっぱなしオチだけど、個人的にこういうのはそこまで嫌いでもないからつい多用してしまう。
1コマ目のしゃがんだテンちゃんを上から描くというあんまりやらなかった構図はそこそこくろうしたけど、最終的には何をやってるか分かる形に着地出来て良かったと思っている。
4コマ目はバレー。胸に大きくV字が描かれたユニフォームのデザインは今回登場した中でも一番奇抜と言えるが、これは60年代とか70年代、昭和的なイメージの投影だ。
東京オリンピックで凄まじい視聴率を記録したり男子バレーではミュンヘンオリンピックで金メダル獲得したり、日本バレーに関してはその頃が全盛期だったのかなってイメージはあるし。別に当時のユニフォームがこういうのってわけでもないんだけど。
また胸の校名に関しては他の競技でも「火の玉」とガッツリ書かれたデザインを試してみたけどなんか違う、火の玉という言葉の存在感が強すぎるから変な感じでデザインを食ってしまうので「HINOTAMA」などと表記するパターンが優勢だった。
でもこのユニフォームなら「火の玉」でも戦える、むしろアルファベットで日和るよりもらしいと感じられたので唯一採用された。そういう意味でも個人的には今回色々描いたユニフォームの中ではお気に入りのデザインだ。
背景は修羅の門みたいな演出をイメージしたが、さすがに派手に撒き散らしすぎた。もっとさり気なく配置しないと緊張感は高まらないはずだ。それと地味にエイトくんだけじゃなくて生駒くんも試合出場しているのもポイント。
別に一人だけしか参加しちゃいけない規則があるわけでもないし、この競技もまた身長が物を言う世界だけど、そのためのリベロでもあるわけだし。
という事で今回はこんなもの。基本的に投稿は4作を一括で出すのだが、今回の4つは同じタイミングで投稿されたものが修正もなくそのまま残っている。前提的に修正期間が長かったからそうもなろうが。
そう考えると作者が描き始めてから「何かが足りない」と思える部分を修正して「これでまあいいか」という段階からやっぱり修正せねばという段階を超えて、いよいよ完成するまでには1年ぐらいかかると言えるのだろうか。その辺をもっと一発でバシッと正解を導き出せるようになれば素敵なのだが、まだまだ不足しすぎているな。