春早し疎水の底にゴムボール
二月は三寒四温の季節。昨日は天気が悪くて薄暗い空模様は気分をどんよりとさせたけど、週末にはまた暖かさを取り戻した。しかし土曜日の祝日はありがたみが少ないな。
コロナが収まったというよりいい加減付き合うのにうんざりしたといった感じでマスク強制社会から解放されそうな風潮はある。いずれそうならざるを得なかった瞬間がようやく訪れるようだ。とは言えそれで即座にマスクを放り捨てる人もそんなに多くはないだろう。花粉症の季節でもあるし。
それにしても春の到来を素直に喜べないのはこの世に存在する悲劇のうちでも最上のものの一つではないだろうか。
という事で本編に話は移るが、次からは父親編を見ていく事になる。それまで不自然なまでに親の影を見せなかった一柳家。しかもボールだのお揃いのユニフォームだのをまだ正式に入部していない、その予定もない奴らにも作って配る気前の良さ。
絶対かなり金かかってそうだが、こんなのを一介の高校生にどうにか出来るはずもない。というわけで早い段階で設定は決まっていたが、別に出す必要もないなって事でここまで出番がなかった。
母親に関しても職業が建築家でお父さんよりちょっと年上、結婚する前の苗字はお父さんの名前と同じ漢字で読み方は違うとかすでに設定は決まっているが、これも現状出番の予定はない上にもし出るとしても当分先になるのは確実だ。実際今の流れは全然親が出るそれじゃないし。
まあそれでも存在している以上いつか出番は来るだろうし、それまでには中高年の描き方を今より身につけたいものだ。
全7話という中途半端さゆえに分割して、それと関係ない話も加えつつ文字数なんかから調整して5話と4話でまとめる事にした。
作成 2025年1月
投稿 2025年2月
掲載 2022年1月
これは本当に焦った。というのも2025年の初めに色々確認とかしてたら同じ話が2話連続で掲載されていたのを発見したからだ。うわあ、どうしようって事で結論としては「新しい話をぶち込むしかない」となり、それで慌てて筋を考えてババっと描いて仕上げた。
話としてはまずメインに来るのが新倉くんか菊池くんかで考えて、出番の少なさもあっていまいち人間性が出ていない気がする新倉くんのお話にしてみた。大食いにしても雑食性が過ぎるぜというワイルドさ。普段ニコニコしてるけどエイトくんについていけるだけあってやっぱり異常だぞこいつみたいな部分を出せればと考えながら作ってみた。
きのこの絵とか普段あんまり描けてない部分だが、それなりに形になったとは思う。色塗りも一見適当っぽいけどこれはこれでいいかみたいな。1コマ目の斜めの効果線は微妙にこだわりポイント。テンちゃんの服は忠臣蔵か新選組かというギザギザデザインでこれまたナイス。そして胸に書かれたアフターソートとは、まあ何も言うまい。
作成 2021年7月
投稿 2021年10月
掲載 2022年1月
というわけでお父さん登場。一応本編では声の主が誰なのかこの時点では描かれてはないけど4コマ目からしてもバレバレってのが笑いどころってなるんだろうか。長栄ってめでたくて割といい名前だと思う。
壁や扉といった背景も直線中心でシンプルながらも分かりやすく描けたのではないだろうか。そこから地味にグラデーション使ってるっぽい3コマ目と、星型のペン先をハンコのように押した4コマ目の呑気さも今後なにかに使えたら使いたい。
そして久々に登場した生駒家長女。テンちゃんとは同級生だ。名前もみさちゃんと付けられたが、これの正式名称がどうなるかは決定までかなり紆余曲折があった。最終的にみさきと決まったのは掲載年の11月になってから。
作成 2021年7月
投稿 2021年10月
掲載 2022年2月
前回では一応不明だった声の主は当然の如くお父さんでしたというお話。職業は貿易商なので世界中を旅しているのだ。なおお母さんの建築家と合わせてそれは元々一人の人間がこなしていたものを分割させたものとなる。
こういう玩具が実際あるかは知らない。なんとなくチェコとか完全にイメージの産物だが、結局のところ季違いって言わせたいだけの内容だと思われるので気にする必要もない。
絵的には1コマ目の室内のレイアウトどうするかってのは次作も含めて色々試行錯誤しながら進めた。いつもは舞台が大体グラウンドでたまに校舎内って程度なので、そういう意味ではチャレンジした時期と言えるのか。
作成 2021年8月
投稿 2021年12月
掲載 2022年2月
お父さんのお土産シリーズという点では前作と同じような事をしている。体作りにはやっぱりプロテインで、そういうのの先進国がアメリカなのは論を俟たないだろう。でもさすがにこんなヤバそうなパッケージはないよなと思いつつ、検索してみると結構ケバいのもあったりするのでえいやっとこんなデザインに。
絵的にも1コマ目が室内で始まる流れとか波型の背景とか前作とほとんど変わらないなって感じだけど、4コマ目にこれまた今まで出番のなかったものとして乗用車が描かれている。本当はもっとこう、柔らかいラインになったほうが正しいんだろうけど。
作成 2021年9月
投稿 2021年12月
掲載 2022年2月
それで車で高校のグラウンドに到着したコーチのテンちゃん。
1コマ目にはざっくりした地図を描いてみた。いきなり火玉川とか出てきて火の玉は地名由来なんだという説明にもなっている。公立だしあんまり変な名前は使えませんよ。
そういえば鳥取だかに新設される小学校の名前で揉めているという報道が去年になされた。校名募集したら1件しか応募のなかった至誠小学校に決まったけど不満続出で結局撤回されたとか。これ自体はそこまで悪い名前ではないようにも思えるが、意思決定のプロセスは確かに至誠とは言い難い不透明なものが多かったのは認めざるをえないだろう。
たかが名前と言うは易し。しかし平成の大合併でも名前を決める際にどうしようかってのは色々大変だったみたいだし、特に複数の思惑が交錯する中で決めるのはとても大変だ。南セントレア市や安土市みたいにそれで白紙撤回されたケースもあるぐらいだし。
前者は単純にダサい、馴染みが薄い、空港の愛称が由来とかしょうもないという全国誰が見ても呆れ果てるようなある意味シンプルなケースだったが、後者はもう少し入り組んだ事情を有していた。地元民はともかく部外者は「それで何が悪いの?」となっただろうし。
元々自治体としての安土町は人口がせいぜい1万人程度で産業もパッとしない弱小なのに安土桃山時代と歴史用語にもなっていたりで知名度は高いという立場ゆえに近隣の能登川町(人口は安土町の倍ぐらい)五個荘町(人口は安土町と同じぐらい)と合併しようって時「吸収合併されたみたいな名前はどうか」と反発を招いた、というのが大まかな流れであると認識している。
部外者からすると知名度がある安土の主張がいわば主人公で正しく、それ以外が脇役の抵抗勢力と見てしまいがちだが「安土という地名がなくなってしまう!」と「能登川という地名がなくなってしまう!」この2つの主張、冷静になって考えれば一体何の違いがあろうか。
ともあれそれで今度はこっちも野洲とか竜王とか近隣自治体との合併をし損なった近江八幡市と合併しようかとなったが、ここでもまた安土八幡市なる名称を巡って安土側がごねてこの協議も破綻寸前に。
あわや期限切れによる単独町制も見えた中で最終的には合併が決まったけどそこからリコール成立して反対派が勝った。しかももはや合併は止められず新近江八幡市が誕生とひたすらゴタゴタが続いた。
なぜ突然ここで10年以上前の滋賀県の事情を語りだしたかというと、本作のために色々調べたからだ。なお作者の故郷は周辺の自治体にハブられまくってどことも合併しなかった。いいところだよ。でも戻れないよ。やる事もやれる事もないんじゃ。
というわけで今回はこのぐらい。案の定来週の途中にはまた強い寒波が到来するらしいので、ドン・キホーテで10円で売ってた新しいマスクでも付けてしっかり警戒したい。