●●●をぶっかけたのはやり過ぎでした。ごめんなさい
「ム、ムカデ、、、ムカデだけは駄目なのおおおっっっ!」
ヒナタの美しい顔をムカデが這い回る。シルクのように美しい金髪のサイドテールが乱れる。
「あんた、事務用パソコンでムカデに対し誹謗中傷してただろ?」
「な、なんでそれ…を…うううう…」
ヒナタは意識が混濁し、泡を吹きながら倒れて、後頭部を強打した。
「ムカデに対する誹謗中傷とひよこの横領…お互いに見なかったことにしないか?」
俺はこの時、感情がとても昂っていた。そのため、ヒナタが気絶したのに気づいたのは少し後だった。
「にしても大袈裟だな…そこまでムカデが嫌いだったのか。流石にちょっと悪かったな…お前の好きなワイン奢るから許せよ」
ヒナタは一言も喋らない。
「お前、まだ意地張ってんのか?ワイン、滅茶苦茶注文してただろ?会社の経費で。それも、黙っててやるからぴーちゃんを…」
…って、気絶してる…?
そういえばさっきから一言も話していない気がする。俺はヒナタの肩を叩くが、反応はない。
ヒナタの顔に乗っているムカデを全て取り除き、ヒナタの首筋に手を当てる。トクトクと脈を感じる。よかった、生きてはいる…
ここで帰ればとりあえずぴーちゃんは保護できるが、間違いなく後々めんどくさいことになる。だから、ヒナタが起きるまで待って…
「…さない…」
「あ、ヒナタ…ちょっとムカデをかけるのはやり過ぎた。ごめんな?ワイン奢るk…」
「許さない!!!」