【最終手段】
俺は、ぴーちゃんを抱えたまま駆け出す。
「逃げるんですね。では、通報を…」
「甘いな、ヒナタ!この時間は警備員居ないから到着までに時間はかかるんだよ!」
俺は走りながらも挑発するように叫んだ。
「警備員が、居ないですって…!?…いえ、ブラフのようね。通報させてもらうわ」
「あんたはいつも定時退社してるからわかんねーだろうが…俺は事務作業で毎日残業してるんだよ?あんたは良い御身分だな…」
そう言って走り去る。
これは、ただ逃げているわけではない。たしかに、ぴーちゃんの安全確保も目的ではある。
しかし、警備員が帰っていても警察を呼べばわずか数分で奴らは来る…。
俺はコインロッカーに向かう。コインロッカーに入っていた「●●●」を取り出す。
「よし…ヒナタの弱点は知っている。これを使えば…」
俺は、「●●●」とぴーちゃんを抱えヒナタの元に戻った。
「嘘、嘘…電話、掛からないじゃない…」
ヒナタは必死にぶつぶつ呟いている。俺がすぐそばに来ているのにも気付かず。
「馬鹿だなぁ…警備員に連絡つかなくても、警察に通報すればいいじゃないか。アンタ自身も言っていたことだろう」
「え…貴方、なんで戻って…うわああああああああ、い、いやあああああああああああああああああああああ、、、ぎゃあああああああああ、ぅ゛ぁぁっぁぁぁっっっあああああ!」
俺は、ヒナタに大量の●●●をぶっかけたのだ。