表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺のクラスメイトが魔法少女な件  作者: のろとり
~第1章~俺のクラスメイトが魔法少女で章
5/146

第5話 俺のクラスメイトが部活体験中な件

「よし帰るか」


 帰りのHRが終わり、部活に向かったり自習する生徒が居る中、俺はまっすぐ帰ろうとしていた。ちなみに俺は帰宅部だ。


 前までは部活なんてやる気が無かったし、今は魔法少女関連について知るのに忙しいので部活をする暇がない。マホ達やワルインダーの行動によっては部活に精を打ち込む余裕は無いだろうからこれで良いのだ。


「力男、貴様見ているなッ!」


「いや見てないけど」


 なので例の陸上部『草加(そうか) ラン(らん)』の言葉など知らない、聞きたくない、何も聞こえない。俺は帰るんだ、誰がなんと言おうと帰れるんだ。


「お前も陸上部に入らないか?」


「入らねぇよ」


 ランは転入してきたマホしかり、今の俺しかり、事あるごとに陸上部へと誘ってくるちょっと困った人物である。自分より速い相手を求めて陸上部に人を集めているが、多分だけどお前より速い相手は何処にも居ないと思う。


 常人離れしたマホより身体能力高くて、世界記録を簡単に塗り替えるお前より速い相手なんて、それこそ魔法少女ぐらいだろう。比べる対象が魔法少女の時点でおかしいが。


「先っちょ、先っちょだけで良いからさ!」


「部活で先っちょとか意味分からないんだが!?」


 体験入部する程度ならと思うかもしれないが、俺以前それで酷い目にあった。全力フルマラソンが準備運動ってなんだよ……お前だけギャグマンガか格闘マンガの世界の住民だろ。ここニチアサ世界なんですけど?


「あの、少し良いですか?」


 俺がどうに逃げようか考えていると、その思いが通じたのかマホがランに声をかけた。初対面がアレ(勧誘)だったのに、ランに話しかけられるとは肝が据わっているな。


❴(魔法少女になるためには強い思いが必要……ランさんなら陸上部に対して強い思いを抱いてますので、何か切っ掛けがあれば魔法少女になれるはずです)❵


 どうやら新しい魔法少女を探しているようだ。テレパシーから読み取るに、強い思いを持つ人間が魔法少女になれるから、陸上部を愛してやまないランに声をかけたのだろうが……多分だけど、その強い思いってのは人を助けたいとかだと思う。


「マホちゃん、先に一つ言わせてくれ。オレは勉強ができない」


「いえ、勉強の話では……いや待ってください。私そんなに勉強出来ないように見えます?」


「授業の度に頭から煙噴いてたらそりゃあな」


 異世界人だから、今までと常識が違くて大変なのは容易に想像がつくが、自分は出来る存在だと思っていたのか。陸上バカのランに言われるなんて相当だぞ。


「コホン! 話は戻りますが、ちょっと陸上部を見学しても良いですか?」


「おい止め」


「是非是非! 今すぐにでも行こうか!」


 よし、俺はもう何も知らない。ランに付き合うなんて命が幾つあっても足りない。こんな所に居られるか、俺は帰らせてもらう! だからランよ、手を離してくれ。


「力男も部活にイクゾー!」


「いや俺部員じゃ無いんだけどおおおぉぉぉ!!!」






「部長、体験入部したい人を二人連れてきました!」


「強制体験の間違いだろ」


「ははは……」


 強制的に陸上部へと連れてこられてしまった。マホは苦笑いしているし、他の部員は気の毒そうな視線を向けていている。あの、そんな視線向けてるなら助け……全員眼を逸らしやがった!


「よく来たな! ワイは陸上部部長の部長だ! 気安く部長と呼んでくれ!」


「今の内容に部長以外の情報が何一つ無いんだが?」


 陸上部の部長と名乗る男は、身長2m越えの筋肉モリモリマッチョマンでタンクトップを着ている。部長、本当に中学生なんだよな……? 中1の俺と比べても頭何個分もあるんだが。


 誰かここに突っ込みを呼んでくれ、俺はギャグマンガの世界に迷い込んでしまったようだ。ランにも劣らない、いやラン以上にキャラが濃い奴が居るとか、この学校どうなってんだよ。


 あとなんで俺は今までこんな胃もたれするレベルで濃い性格の奴に気付かなかったんだろ……うん。この世界が非現実的なものがなくて、平凡だと思ってたからだな。


「よろしくお願いします部長さん!」


「元気が良いな! まぁ今日はあくまで体験だ、無理する必要は無いし、合わないと思うなら他の部活を見るのもアリだからな!」


❴(あまり負荷をかけるような内容は避けるとして……よし、いつもするメニューより桁を一つ減らすか!)❵


 しかし部長はその体格とキャラの濃さとは裏腹に、性格自体は優しいようで、体験入部してきた俺らに優しい言葉をかけてきてくれた。


「それじゃあまずは準備運動として、全力1200m×3を走るぞ!」


「ちょっと何言ってるか分からない」


 前言撤回、何一つ優しくない。人間が走れる距離と速度では無いんだが? そんなのを走れるのはウマぐらいだろう。しかもこの人準備運動って言ったんだが。


 桁減らした? 本当に減らしたんだよね? 部長の話を信じるとしたら、桁減る前の距離36kmなんだが。全力で36kmなんだが!? ちなみにだが、フルマラソンの距離は42.195kmだったりする。フルマラソンよりは短いとは言え、準備運動として全力で走る距離じゃねぇ……!


「そ、それは流石に辛いです……」


❴(魔法少女に変身すれば出来るとは思いますが、変身していない状態ですと、身体がもたないです)❵


 異世界人で身体能力が高いマホもそれは辛いようで、顔がひきつっていた。それでも魔法少女に変身すれば出来ると思っている辺り、変更するとお約束の如く身体能力が今以上になるのだろう。


 これ、準備運動の話だよな。もうランと部長が居ればワルインダーだろうが、どんな奴来ようが地球守れるだろ。


「む、そうか。なら全力3600mだ!」


「何も変わってないんだが!?」


 1200×3=3600なんだが。もしかしてどんなに長い距離でも全力で走れば速くなると思ってるタイプか何かかな。そういうのを脳筋って言うぞ。


「ぶ、部長。俺ら用のメニューにしたらどうですか? それは部長とランさん限定の内容を1/10にしただけで、体験にしては辛いでしょうし」


 ひきつった顔をする俺らを見て気の毒に思ったのか、遠目から見ていた陸上部員が助け船を出してくれた。さっきのメニュー、本当に桁一つ減らしてたのか。


 陸上部全員がこんな頭のおかしいメニューをしてる集団じゃなくてホッとした……いや待て、よく考えるとなんで二人はこなせるんだよ。


「おっと、それもそうだったな。ワイは手加減するのが苦手だし、悪いけどそっちで決めてもらっても良いか?」


「任せてください!」


 そうして俺とマホは運動部から見て軽めのメニューをするのであった。もっとも、あくまで「運動部から見て」であって、万年帰宅部の俺には辛いのは変わらなかったが。

【陸上部の部長】

 例の陸上部、もとい『草加(そうか) ラン(らん)』が居るんだから、コイツよりキャラの濃い、またはランをコントロール出来る存在が妥当だよなぁ……と考えて、最終的に脳筋になった。

 2m越えの筋肉モリモリマッチョマンでタンクトップ着てる中学生居ないだと言われようと、この人は中学生です。ちなみに中学3年生で、イメージは旧ブロリー。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ