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俺のクラスメイトが魔法少女な件  作者: のろとり
~第2章~俺のクラスメイトに刺客が居るで章
33/146

第33話 私の友達と再会な件です

「ここは……?」


 私は真っ黒な空間で意識をうっすらと目を覚まします。私は確かペンヨウを一日中探し続けて、それでも見つからなくて勇子ちゃんと咲黄ちゃんに引き摺られるようにして家へと返った筈です。


 その後は勇子ちゃんと同じ部屋で寝て……そこからの記憶が無いですね。そうなると、ここは夢の中でしょうか。夢なのに意識があるなんて、ちょっと変な感じですね。


❰(ペ■■■■がっこ■■■)❱


『誰、ですか?』


 上も下も分からない、真っ黒な空間を見渡していると、誰かの声が頭の中に聞こえました。耳からではなく、頭に直接聞こえてくるなんて……まるで魔法のようですね。ですが、声をかけてきた人の姿は見えませんね。いったい誰の声でしょうか。


❰(ペ■ヨ■■学校に■る)❱


『学校……?』


 最初はよく聞こえなかった声も、二回目となると少しは聞き取れるようになりました。それにしても学校ですが、学校にいったい何があるんでしょうか。


 まだ上手く聞きこれていないのもあって、よく分からないですね。せめて学校に何があるのかだけでも聞こえるようになれば良いのですが。


❰(ペンヨウが学校に居る)❱


『ペンヨウ!? 貴方、どうしてペンヨウの事を知っているんですか!』


 私は姿の見えない人物にペンヨウについて聞きますが、返答はありませんでした。ペンヨウについて知ってる……? ワルインダーの関係者でしょうか。でも、そしたらわざわざ私にペンヨウが居る場所を伝える必要が分からないですね。


 うっすらとしていた意識も覚醒し始めた頃、真っ暗だった空間が光で包まれ始めてきます。まるで夢から覚めようとしているように。それと同時に、聞こえていた声も遠くなっていきました。


『待ってください、待って……』


「ペンヨウ!」


 私はペンヨウの名前を呼ぶと共に、毛布を吹き飛ばすようにして上半身を起こして手を伸ばします。しかし起き上がった私の視界に移ったのは勇子ちゃんの部屋の壁でした。真っ黒な空間は何処にもなく、先ほどの声も聞こえませんでした。


「え、あれ?」


 夢にしては異様に記憶に残っている内容で私は混乱しました。あの時聞いた声も一言一句ハッキリと覚えていますし、ただの夢と割りきるにはモヤモヤが残ります。


「マホちゃんマホちゃん!」


「あ、おはようございます。勇子ちゃん」


「おはよう! って違う、大変だよ大変! 大ニュースだよ!」


 先に起きて朝御飯を食べていたのか、頬にご飯粒を付けた勇子ちゃんがドタバタと足音を立てながら、部屋の扉を開けてきました。


 朝から元気なのは良いことですが、あまり騒がしいと近所迷惑になるので、もう少し声を小さくした方が良いと思いますよ。それにしても、大ニュースとはなんでしょうか。


「これ見てこれ!」


「これは?」


「お母さんがポストに入ってたって言ってた!」


 私は勇子ちゃんから渡された手紙を受け取ります。私と勇子ちゃん宛てのようですが、差出人は書いていないですね、便箋自体も特別なモノではなくて、普通に売っていそうなモノですね。勇子ちゃんが一度見たからか、封筒を閉じるシール部分の粘着が弱くなってます。


【マホ・ツカエールへ

ペンヨウは学校の教室に居る。

今はまだ誰にも見られていないが、早く来なければ誰かに見つかるかもしれないな。

早く来い、ペンヨウが心配しているぞ。】


「勇子ちゃん!」


「咲黄ちゃんにはさっき電話しておいたよ! マホちゃん、学校に急ごう!」


 私は頭を上げて勇子ちゃんの名前を呼びます。勇子ちゃんは私が何をしようとしているのか予想が付いていたようで、既に学校に行く準備が整っているようです。


 咲黄ちゃんにもペンヨウが見つかったのを連絡しようと思いましたが、勇子ちゃんは電話してくれていたようです。私は急いで朝御飯を食べて、勇子ちゃんと途中で合流した咲黄ちゃんの3人で、学校へ急ぐのでした。






「ペンヨウ!」


 周りが見えていない私はペンヨウに会いたい一心で、体力が切れてヘロヘロ走る二人を置いて勢いよく教室の扉を開けます。手紙書いてあった通り教室にペンヨウが私の机に座っていて、他には誰も居ませんでした。


 ペンヨウは私の声に驚いたようで、全身をビクッと反応させてから、声をかけたのが私だと確認した後、胸元まで飛んできました。


「ごめんなさいペンヨウ。私、私ィ……!」


「大丈夫セイ。マホは悪くないセイ」


 私はペンヨウを抱き締めて涙を流します。そんな私を励ますかのように、ペンヨウは小さな身体で私を抱き返してきます。


「マホ、ペンヨウは決めたセイ。ペンヨウはこの世界を救うセイ」


「でもペンヨウ、そしたら……」


 この世界を救う、つまりペンヨウはニワヨウを浄化する道を選んだ事になります。浄化するとどうなるか分からない以上、もしかしたらニワヨウと会うのは2度と出来なくなるかもしれません。仮に消滅するような事は無かったとしても、元の姿に戻る方法が不明な以上は、2度と会えないで事には変わりません。


「分かってるセイ。ただ、それと同時に世界と一緒に友達も助けたいセイ! もう辛い現実から逃げたりしないセイ。だから、ペンヨウを願いを叶えるのに協力してほしいセイ!」


「ッ……はい!」


 私はペンヨウの言葉に力強く返事をします。私もペンヨウの友達を失くすのは辛いですが、一番辛いのはペンヨウ自身です、私がウジウジしていたらペンヨウの決断を無意味なモノに変えてしまいますね。私も、覚悟を決めなければ!


「はぁ、はぁ……マホちゃん速いよぉ」


「ペンヨウ見つかった?」


「はい、この通り!」


 遅れて教室へとやってきた勇子ちゃんと咲黄ちゃんに、抱いているペンヨウを見せつけます。それを見た2人はホッと息を付きます。


「心配させてごめんセイ」


「気にしてないよ!」


「ペンヨウが見つかって良かったね」


 本当に見つかって良かったです。ペンヨウに再開出来た事が嬉しくて、ペンヨウをずっと抱き締めていると、咲黄ちゃんが教室を見渡し始めました。


「ねぇペンヨウ。ここに来るまで誰かに見られたりしてないかな?」


「してないセイけど、それがどうしたセイ?」


「そこの机に力男くんのカバンが置いてあるから、もしかしたら……って気になっちゃって」


「い、いやいやいやいや見られてない、見られてないセイ! ペンヨウが来た時からカバンはあったセイ!」


「そう? なら大丈夫かな」


 どうやら人が来ていたのか気になったようです。ペンヨウが誰にも見つからなくて安心ですね、もし見られていたら誤魔化すのが大変ですし、ワルインダーとの戦いに巻き込まれるかもしれないですからね。

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