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俺のクラスメイトが魔法少女な件  作者: のろとり
~第2章~俺のクラスメイトに刺客が居るで章
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第20話 魔法少女の敵が気絶から復活な件

 ここで一つ小話。

 ニチアサ全然知らない私は、この頃(20話執筆時)にようやく「へぇ。魔法少女とかってフォームチェンジあるんだ」と学びました。

「ここは、何処ワニか?」


「地獄」


「!?」


「冗談だよ冗談、そんな驚くなよって」


 陸上部へと連行されたリュウに静かな合掌を送り、何事もなく家へと着いた。今日も今日とてアクロコの様子を確認すると丁度目が覚めたようで、ここは地獄だと冗談を言ってみた。


 目見開くほど驚いてたけど、そんなにか……? いや、ボロボロな状態で川に流されたから、死んだかもって思うのは普通か。


「ここは俺の家だ。一緒に居た友人がお前のことを見つけてな、ボロボロだったから拾って安静させてたんだ」


「そうワニか。てっきりワニャアは知らない内に悪いことをしていて、地獄に落とされたのかと」


「知らない内にって、なんだそれ。まるで記憶喪失みたいな言い草だな」


「ワニャアは記憶喪失ワニよ」


「本当にそうなのかよ!?」


「ワニャアにはコマツール様、いやコマツールに拾われる以前の記憶が無いワニ」


 変な言い回しするから、冗談半分で言ったのに本当に記憶喪失だったなんて。あと人材って総帥じゃなくて2番目に偉い奴が集めてるんだ。てっきり「私と一緒に世界を滅ぼそう!」的な感じで、1番偉い奴が直々にヘッドハンティングしてるイメージだったわ。


 何処で何時拾われたか知らないけど、記憶喪失の相手を雇うなんてコマツールは何を考えてるんだか。 

 ハッ! もしかして、労働基準法無視しても、記憶失ってるから気付かないだろって理由で雇った可能性は……うん、無いな。どうせそこら辺に転がってたから、適当に雇ったのが理由だろうな。


「色々大変だったんだな。ところで、なんでお前はボロボロだったんだ?」


「実はワニャアは魔法少女に負けて、コマツールに用済みと言われてボコボコにされて川に流されたワニ」


「鬼畜の所業すぎる」


 魔法少女にボコボコにされた挙げ句、上司にもボコボコにされて川に流されるなんて。お前前世か記憶を失う以前で何か悪いことした? お祓い行った方が良いよ。


「つーか魔法少女って存在するのか? あとコマツールって誰」


「魔法少女は存在するワニ! それと、アヤイト・コマツールはワニャアが所属していた悪の組織ワルインダーで2番目に偉い奴ワニ」


 魔法少女が存在するのは知ってる、なんなら正体まで知っているが、それを素直に話すと「なんで知ってるワニ」と突っ込まれそうなので、ここは惚けておく。


 アヤイト・コマツール、それがアイツの名前か。名前程度を知った所でどうこう出来る訳じゃないが、駒を操るって中々に嫌な名前だな。


「そのコマツールって奴は爪が甘いな、用済みの奴がこうやって助かって生きてるなんてな」


「助かったワニャアが言える台詞ではないワニが、今頃総帥から怒られてると思うワニ」


 ニチアサ世界に似合わない言葉ではあるけど、相手の死は死体を確認するまで思わない方が良いのに。前世でゲームしてる時に「勝った!」と思ったら、相手が死んだふりしていてそのまま倒された俺からのアドバイスだ。


 駒を操るなんて大層な名前をしているわりに、確認を怠るなんて何処か抜けた奴だな。まぁ抜けてる性格をしつつも、用済みなら容赦なく相手を消す非情な面を持っているのを知っているから、絶対に近付きたくないが。


「興味本位で聞きたいんだが、そのコマツールが所属してるワルインダーって組織は何してるんだ?」


 興味本位と言ったが、それは建前である。そもそもアクロコを拾ったのはワルインダーに関する情報を魔法少女に渡すためである。尤も、リュウが居るから今渡すと俺が怪しまれるので厳しくはあるが。


 そもそも俺はマホと勇子が魔法少女とは誰にも聞いていない。超能力なんてちょっとしたチートで知っているだけなのだ。必要なら2人にならその事をバラしても……いや、あの2人なら「超能力を使える力男に教えてもらった」って言いそうだな。


 ワルインダーにその情報が流れてリュウが、またはそれより上の、それこそコマツールや総帥が俺に接触してくるかもしれない。超能力欲しさか、邪魔だからかは分からないがな。


 テレパシーで伝えるにしても「誰だお前」ってなるだろうからなぁ。そこから第三者が居るだの思われて無駄に警戒させるようなマネはしたくないし、最悪の場合リュウと魔法少女の両方から敵認定されるかもしれない。


「ワルインダーの方針は世界征服ワニ。なんで征服したいかまでは知らないワニが」


「悪の組織の定番パターンか」


「ワニャアは以前、こことは別の世界で妖精が住む国を滅ぼしてたワニ」


「思ったより本格的すぎる」


 え、ニチアサ世界って普通に国一つ滅んだりするの?  俺のイメージだと、食べ物を独り占めするとか、姫拐ってガハハ笑ってる感じだったんだけど。いや、それもそれで中々の悪事だけどさ。


「順調に滅ぼしていく中、1匹だけ生き残った妖精が逃げたワニだから、それを追っていったワニ。途中でマホって言う人間と合流してこの世界に逃げたワニから、それを追ってこの世界に来たワニ」


 その1匹が恐らくペンヨウなんだろう。アイツ常に「〇〇セイ」しか言ってないマスコット生物だと思っていたが、結構苦労してたんだな。


 そしてメタ的に考えると、今アクロコが話してるのはアニメで言う第1話の冒頭だろう。ペンヨウがワルインダーから逃げて、逃げている途中で会ったマホと一緒にこの世界に逃げてきたと。


 元から知り合いだったのか、単に巻き込まれただけなのか。興味がある訳じゃないが、本人に聞かないとここは分からないな。俺がテレパシー使うときに都合よく「私とペンヨウは前から知り合いです!」なんて思わないだろうし。


「たった1匹の妖精程度、ワニャワ1匹だけで充分だったワニが、青いのが魔法少女に変身して負けたワニ」


「青いのが魔法少女ねぇ」


 青いのとはマホだろう、髪の色が青だし、時期的にその時魔法少女なれたのはマホだけだろうし。逆にマホ以外の人物だったら「誰だお前!?」って叫ぶ。


「そこからワニャアは、元気パワーなる謎のエネルギーを集めつつ、魔法少女に挑んだワニが負け続けたワニ。魂だけの存在になった妖精がこの世界に来ていて、新しい魔法少女が誕生するなんて予想外ワニ!」


 謎のエネルギーとは。え、なに。お前訳も分からず不思議なパワー集めてたのかよ。あと魂だけの存在になった妖精ってライヨウの事か? 生き残りは1匹だけってさっき言ってたし、その生き残りはペンヨウだろうし。


「それで、失態を続けて用済みになったお前はこれからどうするんだ?」


「分からないワニ。記憶が無い以上、ワルインダーがすべてだったワニャアには何も残って無いワニ。悪いことをする気力も、魔法少女と戦おうとする思いも」


 はぁ……起きた時から全然敵意向けてこないし、質問に正直に答えるから何かあるのかと思っていたが、無気力状態だったなんてな。


 万が一の時は超能力を使ってアクロコを何処かへテレポートさせたり、サイコキネシスで動き封じようとしていた俺が馬鹿みてぇじゃねぇか。


「なら俺の家に居候するか?」


「本当に、良いワニか?」


「おう」


 当然だがアクロコを居候させるのは純粋な親切心ではない。ワルインダーの事を知っている貴重な情報源、尚且つ今変に動かれると面倒だから、俺の視界に入れておきたいのが理由だ。


 現状、ワルインダーについて知っている人物はワルインダー関係者のみである。当たり前だろと言われそうだが、そのワルインダーに狙われているペンヨウは殆ど情報を持っていない。


 まぁそれを攻めるつもりはないし、本人的にも何で狙われているのか知らないのだろう。知っていたら、マホ達に話しているだろうし。


 そこでアクロコだ。リュウは正体を隠してるし、スリュウ(リュウ)の姿を俺は見たことが無い。コマツールにはそもそも接触したくないし、総帥は居る場所知らない。となると、残る情報源はアクロコのみとなる。


「ワニャアがここに居るってバレたら、命を狙われるかもしれないワニよ」


「構わん」


 アクロコが言っていることは正しい。正直に言うと、アクロコを居候させている状態でワルインダーに見つかると、匿っている俺も狙われるだろう。


 ただ、今アクロコに外で動かれるよりかはマシだ。もし魔法少女にアクロコを渡したり、学校内でアクロコの話題を出すと、リュウに生きていると勘づかれる可能性がある。アクロコは貴重な情報源だ、それはなんとしても避けたい。それに……一度関わった以上、野垂れ死なれても気分が悪いからな。


 幸いにも俺の両親は海外で働いているから、誰かがアクロコが居ることをバラす事はない。ランが少し心配だが、アイツの事だから勘で言ったら駄目だと気付いてけれるだろう。いや、本当にアイツの勘便利だな。


 取り敢えずはリュウが学校に居ない日、もしくは潜入することが無くなってから、マホと勇子にアクロコの件を説明だな。なんで魔法少女の事を知ってるか聞かれたら、ショッピングモール(第3話参照)で見たって言えば良いか。


「ありがとうワニ! えっと……」


「そういや名乗って無かったな。俺は『超能 力男』だ」


「ワニャアは元ワルインダー幹部の『アクロコ』ワニ! これからよろしくワニ、力男!」


 俺はアクロコと握手しつつ、アクロコ用の寝床を用意したり、不用意に外へと出ないよう忠告するのであった。

━オマケ━

「ところで3日ぐらい気絶してたけど、腹減って無いか? 何か食べたいものあるか?」


「ファ〇チキ」


「ファ〇チキ!?」



 グダグダと語ってましたが、要は「アクロコは貴重な情報源だから逃がすわけには行かない。でも手元に置いとくと命狙われそうだから魔法少女に渡したいけど、変に動くと幹部にバレるし、魔法少女が俺の事含めてペラペラ喋りそうだな…せや、家で飼おう!」って話です。

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