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4 顔合わせ(1)

ティナリアはランチェスター公爵家の前にいた。

今日は、ティナリアの婚約者であるアルヴィス・ランチェスターとの顔合わせの日だ。


普段のティナリアには、まともなドレスなど着せない父親も公爵家に行くのにまともなドレスを着せないといけないと思ったのかカティアナのドレスを持ってきた。まあ、ティナリアが自身のドレスを着るとわかったときのカティアナの表情は憤怒に染まっていたため、これは帰ったあとで殴られそうだな、と考えたティナリアは長い長いため息を付いた。




しかし、しかしである。今の問題は、そこじゃない。今この馬車の中には、ティナリアとエマのみである。顔合わせの日に同行さえもしない父親は、馬鹿なのかと思う。相手は、公爵家だ。こんな対応では、公爵家を舐めていると思われても仕方がない。公爵家の怒りに触れれば我が家は、社交界で爪弾きをくらう可能性もあるのだ。

なのに、何をトチ狂ったのかあの父親は、今日はカティアナが観劇に行くからとそちらに付いて行ったのだ。もともとバカな人だとは、思っていた、思っていたが予想以上にバカだった。

これから公爵家の方々になんと詫びれば良いのか、せめてもの救いは、エマが一緒であることぐらいである。



ティナリアは、重い気持ちでまたため息を付き、馬車を降りた。





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