表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖女はギャル!  作者: 如月冬香
46/53

四十五話 謎の魔獣討伐!そのニ

「や、やぁやぁ、君たちお揃いでどうしたのかな?」

 何かの帰りだろうか。僕たちの進行方向とは反対に師匠はやってきた。

 師匠は馬から降りてこちらにやってきた。心なしが挙動不審な感じがしたが、僕達は今の状況を報告した。すると師匠は心なしが笑顔が固まって、それからしばらく黙った。

「師匠……、何か隠してますか?」

 僕はそういう直感が働いたのだ。だいたいたじたじしている師匠は何かしらを隠している。すると師匠は笑顔のまま僕から目線を外す。それをみたチユは後ろで少し吹き出していた。僕は少しチユを見る。チユはすぐに真顔に戻った。

「で?何を隠しているのですか?」

 師匠は隠しきれないことを悟ったようだった。少しして重い口を開く。

「実は、君たちが探している、馬に翼が生えている魔獣には心当たりがあってね。」

「は?何故それをもっと早く言わなかった?」

 と、ストレートに聞くヒメル。きっとこの敬語がない少し気が強めなのが彼の真の性格なのだろう。求めていた情報なだけ人柄がにじみ出てしまったのだろう。


 師匠が話によると、ある高度な魔術の練習をしている時に師匠はミスをしてしまったのか、魔術が上手く行かなかったのか、謎の生物を召喚してしまったのだそう。それが、この翼が生えた馬だったそうだ。だが、召喚して間も無く飛んでいってしまったそうで、ひっそりと捜索していたそうだ。

「……それは、国王はご存じなのですか?」

 僕が聞くと、師匠は汗をダラダラ流す。

「……知らないのですね。」

 すると、師匠はばっ!と顔を上げた。そして何やら言い訳をし始めた。

「だって、その前にもやらかしてしまっていて、国王にも大目に見てもらったのにその直後にまたこんな問題が発生したなんて言えるわけないじゃないか。」

 と、何やら話しているうちに開き直っているが、聞いてる周りの騎士たちは少し引いているようだった。

「それで、どんな魔術の練習をしていたのですか。」

「……魔術の練習というか、研究をしていた。だが、レンにはまだ何の魔術かは言えないな。」

「は?」

 僕は少しキレそうになったが、師匠はお構いなしに話を続ける。

「それで、やっと場所を突き止めたから保護しにきたわけだよ。」

「だから、キーラはここに来たわけね!」

 いえーい!とキーラとチユはハイタッチするが、僕が一度咳払いをすると、シクシクと大人しくなった。師匠は、案内するが、一つ困ったことになっていると言い出した。

「それが、君たちが探している賊の事だ。やっとのことで見つけた翼の生えた馬なんだが、その馬の周りに何やら男達がいてね。子供もいるようなんだ。それに何だか組織立っている。これは何かしらの事件かもしれないと、丁度騎士にこっそり言いに行こうとしていたところだったんだ。僕一人でもよかったんだが……、子供が一人じゃなくて複数人だったんだ。それなら騎士の力を借りた方が早いと思ったんだ。」

「こっそり?」

「こっそり。……だって表立って言えないだろう⁉︎バレるじゃないか。」


 こうして、僕達は謎の魔獣と賊の元に向かうことになったのだ。

 しばらく歩いていくと、すぐにその魔獣に会えたのだった。僕達は影からその魔獣を見ていたのだった。

「え、え、ペガサス⁉︎やっぱペガサスやん⁉︎」

 チユは小声でテンションが爆上がりしキャーキャー盛り上がっている。それを見た師匠は目の色を変えてチユにグイグイ話しかける。

「この生物を知っているのかい⁉︎」

「うん!ペガサス!私の国では、伝説の生き物として有名よ!」

「ほうほう!ではチユ様の世界でも存在はしてないということですね?」

「そうゆうこと!いやー、テンションあがるぅ!ペガサスに会えるとか。背中に乗りてぇ〜‼︎」

 と盛り上がっていた。と、僕達はあるものを見つけてしまう。ヒメルも見つけたようで、一気に空気が重くなる。と、いうのも、ペガサスの奥の方に湖があるのだが、ここが今回の浄化する湖なのだ。だいぶ汚染されており、まだ、魔獣は出ていないものの僕たちがいる方面ではなく湖から向こうは草木が腐っている状態である。


 しばらくすると、大体十七人ぐらいの賊がぞろぞろとペガサスの方向へと近づいてきた。

「今度はこの子供だな。これで少しは動いてくれたらいいんだが……。」

 と、ある男が子供をペガサスの目の前に乱暴に差し出す。その子供はやはり少女で、ふたつ結びをしている。ピンクのワンピースは泥で汚れており、またとても怯えているようだった。

 賊が引き連れていた荷馬車の中にはまだ奥に複数人子供がいるようだった。首輪がされており、奴隷に出荷されるとすぐに予想がついた。

 目の前に少女を出されたペガサスは、そっと少女の方へと向かう。が、何やら苦しみだし、すぐに少女を蹴ったのである。少女は蹴られて吹っ飛んだためか気絶している。

「また、ダメかよ。こいつも奴隷行きだ。」

 と、他の男に引き渡していた。

 それを見ていたヒメルはすぐに飛び出して賊に襲いかかった。ヒメルの正義が許さなかったのだ。それに続いて騎士も少女達を保護するために姿を現す。僕たちも援護する。

 その時、僕たちに驚いたペガサスが暴れ出したのである。そして、チユの元へと猛突進で突っ込んできたのである。僕と、ドニーそして師匠はチユを守るためにバリヤを張る。それにぶつかったペガサスは倒れてしまう。が、まだ気性は荒い。

「これ……、ペガサス、あの湖に汚染されてね?」

 チユは思っていたより冷静に分析する。

「……私今ここで浄化する。」

「この状況でか?」

「うん、まずペガサスをどうにかしないと、あの女の子達も助けれないでしょ。だから、騎士達は賊たちをお願いします、と伝えて!」

 そう言って、チユは走り出してしまった。その瞬間、僕も何かしなければという感情が湧いたのだ。何故かは分からない。だが、最初の浄化の時のチユとは何かが違った。それは成長したのか、それとも度胸がついただけなのか。

 僕はドニーと師匠にそのことをお願いし、僕もチユの後を追ったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ