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イベント開催

『さぁそれではやってまいりました、

 今年度2回目のイベント。

 その名も夏のサバイバル島。

 ルールは前もって説明していた通り、

 どんな制限もない島で争い合ってもらいます。

 誰かと一緒に手を組むのもあり、

 裏切りもPK行為も全てがありの状況下で、

 一位の座に座るのは誰のか?

 それではイベントの始まりです。』


その掛け声で僕は別の場所に転移した。


「このゲーム一度死んだら負けだから、

 書物術<偽典:サモン・ドッペルゲンガー>」


召喚系専門の魔法書からドッペルゲンガーを10体召喚した。


「それじゃ素材採取をお願い。

 僕は拠点を作るから。」


そして僕の命令通りドッペルゲンガーは動いた。

暇になってしまったので僕は仮拠点を作ることにした。


「書物術<偽典:<エリアクリエイト>」


地属性魔法の特殊魔法、

指定した範囲のエリアを自分の思う形に変形させる。

直指定できる形は前もって設定しておいたもの。


「後は暇潰しだけかな。」


念のためにMPを貯蔵するだけのオーブを作った。

ここには1000万分のMPが貯蓄されており、

僕はこのオーブを作った拠点の防衛設備の作成のために使用したのだった。


「もうそろそろかな?」


防御施設の一部であるサーチ機能に誰かきたようだった。


「書物術<偽典:アブソリュート・ゼロ>」


水属性魔法の中でも最高位レベル範囲魔法を使用した。

拠点を中心に200メートルほどは絶対零度の氷で覆われた。


「今は問題なしかな。」


僕の力にはインフレしすぎだとは思いながらも僕は自由にこのゲームを遊ぶ。


「楽しいな。」


僕は好きなように暴れまわる。


「書物術<偽典:サモン・愚かなる化身>」


魔族の中でも凶化スキルと物理に特化したモンスター。

敵味方お構いなしに襲ってくる。


「とりあえず放置でいいかな?」


僕はそのモンスターを野にはなった。

ログを見るとみるみるとポイントがプラスされていく。

順調だった。


「このイベントは楽でいいな。

 匿名だからバレにくいし。」


僕のことをわかるのはフレンドのみ。

だけれども僕にフレンドなんかいない。

なので誰もわからない。


「ある意味ミステリアスで面白いな。」


このゲームをしている時だけ、

なぜか自由でいられる。

そんな気がした。

誰にも邪魔されず。

自分のしたいことをできるだけたくさんする。


「それじゃはじめよっか。」


イベントをさらに壊すため僕は用意しておいた魔法陣に魔力を込めた。


「さぁ始めよう。

 書物術<神典:新たなる世界の為に>」


その魔法は消費MP5000万。

常人じゃ集めることもできないような魔力量だった。

けれども魔力生成器官を作り上げた僕には容易にできた。

この魔法は周辺の生物全てに全ステータス50%上昇。

その代わりに毎秒0.1経験値を吸い上げるというもの。

レベルがダウンするとその分ステータスも減少していく。

長時間発動すればするほど効果が強化されていく魔法だった。

普通はこんな魔法は使用不可になっているが、

なんでもありの世界ではこんなこともできたのだった。


「すごいなぁ。

 経験値がすごい量集まってくる。」


魔法によって集められている経験値は、

僕の作ったオーブに集合するようになっている。


「それじゃやるか。

 書物術<神典:新たなる神話の始まり>」


神話生物を召喚する魔法。

もはや魔法と言っていいかわからない。

この魔法の使用にはレベル50分の経験値が必要。

なぜそんな魔法を知っているかって?

図書館だよ。そこに書いてあった魔法陣を使用してさらに改良を重ねた結果がこれだった。


「これはさらに錬金術が捗るね。」


僕以外のプレイヤーが見たらチートにしか見えないだろう。

でも僕は正規の方法を使用しているが故に運営も手出しできない。


「次のアップデートで制限されそうだから、

 楽しむなら今だよね。

 書物術<神典:死者の世界>」


神典それは代償なしでは発動できない魔法技術。

そもそもとして神典を発動させるには適正がいる。

それを無効化しているのが書物術。

書物術の効果をさらに強化するのが呪術と錬金術。

この3つの術を組み合わせることにより化物のような魔法を作れたのだった。


「それじゃ暴れていいよ屍たち。」


今まで死んでいったプレイヤーや魔物全てがゾンビとなり蘇り、

生者を襲う。


「やっぱり自由って最高だね。」


僕は満面の笑みを浮かべそう述べたのだった。

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