イベントのための準備
「よしできた。」
でもこれで大丈夫かな。
一応回復効果のある装備の作成に成功した。
光属性魔法のリジェネを常時発動し続ける効果を持つ髪留め、
蘇生の効果を持つ指輪、ハイヒールを50回まで消費MPなしで放てる指輪。
隠密効果に特化したローブ。
「これで大丈夫でしょ。
イベントはサバイバル系だから、
後は採取用のアイテムを集めればいいかな?」
自分はモノクルに付与術を使用して、
錬金術で作った鑑定の魔法陣を付与した。
「これで鑑定スキル20分までのアイテムは確認できるようになった。
後は魔法かな?」
合計80枚ある<色彩豊かな魔法書>というアイテムを作った。
炎、水、風、地、光、闇、無、植物の属性にそれぞれ特化した魔紙を10枚ずつ挟んだ魔法書。
それぞれ最高位の範囲魔法、単体魔法そして特殊魔法、強化魔法、エリア魔法2種類ずつ魔法陣を書き込んだ。
「とりあえずこの魔法書には100万まで魔力を貯めれるようにしてあるけど。
魔力が集まらないんだよな。」
僕はこの問題をどうしようか悩んだ。
魔力を大気中から吸収することはできてもそれは魔素と呼ばれるもので、
魔法を放つことには適していなかった。
「一応僕の身体にもあるはずだよね?」
この世界の人々は魔力を生成する器官が存在する。
だがその器官は傷つけると魔力の回復速度が低下するという効果がある。
「確か心臓の隣だったよね?
錬金術<交換せしは望む物>」
いわゆる別の場所にあるものを強制的に交換するというもの。
そして僕はそれと同時に魔力を感じ取れなくなった。
「とりあえずこれをインベントリに入れて、
呪術<代償に生むのは呪物>」
自分のHP全てを消費して呪物を生成する術を使い僕は死んだ。
そして拠点でリスポーンした。
この時に僕は無くなったはずの魔力器官が元に戻ってることに気がついた。
「成功だ。」
僕は魔法書に魔力を込めるための祭壇を作ることにした。
まずは3メートル四方の部屋を購入した。
3000G使用した。
「魔力器官は発電機として魔力を運ぶための導線がいるよね?
それは魔石を糸状にしたものでいいかな?
錬金術<変わるは形状>」
そして糸状になった魔石と僕の魔力器官を繋ぎ合わせた。
「後はここの魔法書の魔力を込める場所と連携するケースを作ってあげれば。」
そして試行錯誤の末
「できた。
毎秒100MPを生成する器官。
後はこれを複数作るだけかな?
レシピは準備できてるから、
錬金術<省くは工程錬成されるは望む物>」
そして魔力生成器官を99こ。
僕は99回死んだことになるのだが、
僕はレベル10以下。
ゆえにリスポーンに代償は存在しない。
「レベルが低くてよかった。」
僕はそう安堵して、
毎秒1万MPを生成することに成功するのだった。
「魔法書も作るか。」
MPというものに心配が無くなったの素材の心配が無くなった。
「錬金術<代償に生むは素材>」
MPを代償に素材を生成するという術。
これは禁忌と言われている。
なぜなら一度使うだけでも最低MPを10万消費するからだった。
でも僕には関係が無くなったわけだった。
「これで魔法書は10冊予備で作っておいて、
使用者登録もしておかないとね。
こんなものを悪用されたらたまったもんじゃないからね。
あとイベントで何か必要かな?
そうだドッペルゲンガーかホムンクルスを作って、
素材の収集を増やそう。
イベント限定のアイテムとかあるかもしれないし、
ポイントで何か購入できるかもだし、
人間不審になっちゃた僕には最適だね。
できれば一位を取りたいし。
認識阻害系の装備もしっかりと作らないと。
それと設定で他人からの干渉なども全部オフにしておかないと。」
僕は設定で自分に関する情報の漏洩をなくすというものと、
全ての項目表示の時は匿名になり、
自分の顔、声などを認識できなくなる設定にした。
顔がみれるが真っ黒になり、
声は聞こえるが加工された声になる。
「これで有名になることもないでしょ。
行動の時は絶対認識阻害の装備を着ることを心がけたら大丈夫だろうし。」
僕はそう言ってイベントの準備を完璧に済ませるのだった。




