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朝日は登っても

朝僕は目が覚めた。


「恥ずかしいな。」


昨日の僕の姿はあまりにも恥ずかしいと感じた。

だって明にあんな態度をとってしまったからだ。


「どうしよこれから。」


僕はそう言った。

一度起きてしまったこと。

それを覆すことは僕にはできない。


「でももう会えないかもね。」


雲雀さんにもお母さんに酷い態度をとってしまった。

いくら僕の精神が不安定だったとはいえ許されることではないと僕は思う。


「でもずっとこのままはダメだよね。」


そう。

ずっと喧嘩状態は多分僕もお母さんも辛い。

だけど僕には謝る勇気が出てこなかった。


「っぅ。」


僕は一瞬吐き気がした。

脳内であの男が出てきたからだ。

本当にあの時間は最悪だった。

あの1時間が僕にとっては10時間もしくはそれ以上の長さに感じた。


「あの時僕はどうすればよかったのかな。」


僕はあの時の最善がわからなかった。

僕はいつも自分のことを見て見ぬふりしてしまう。

それがいけないこととは理解はしている。

でもそれ以上に僕の周りにいる人に迷惑をかけたくない。


「でももう迷惑かけちゃってるよね。」


ついネガティブ思考になってしまう。


「明には謝ったほうがいいよね。」


昨日明とあった時、

言葉がうまく出てこなかった。


「ニュースでも流すか。」


僕はテレビの電源をつけた。

そしてそのテレビには昨日の男が映っていた。

その男は多くの罪で逮捕された。


「嘘。」


あまりのことで信じれなかった。

でもあの男が捕まってくれて僕は心が落ち着いたような気がした。


「まずは明に謝らないと。」


僕はそう言って着替え玄関から出た。

そして外の空気を吸う。


「大丈夫いつもと変わらないから。」


自己暗示。

そうでもしないと気絶しそうになるからだ。


「大丈夫だ。

 僕はいつもと同じことをするだけ。」


一歩。また一歩と歩んでいく。


「よしマンションからは出れた。」


5階に住んでいる僕だが勇気を振り出してやっとの思い出マンションからでれた。

そして目の前に男性がいた。


「こんにちは。」


ただの挨拶。

のはずだったが、


「・・・さい。ご・・なさい。」


僕はそう謝って自分の家まで急いで戻った。



僕はないもできなかった。

というよりかは足が思うように動かなくなり、

そして口も動かなくなった。


「無理だよこんなの。」


僕はまともに人とコミュニケーションを取れなくなった。

そのことに対して悲しくなった。

だっていつもできていたことができなくなる。

それはあまりにも悲劇だろう。


「どうして僕だけこんな目に。」


あぁ。まただ。

いつも僕が悪い。

そのはずなのに何かのせいににしてしまう。

僕の悪い癖だ。

そう僕が悪いんだ。

そうでなきゃこんな目に遭うのはおかしい。


「そうでないとダメなんだ。」


才能がないのもいつも何もしないからだ。

何もかもうまくいかないのは自分が出来損ないだからだ。

自殺がしたくなる。

でも僕が死んじゃうとお母さんは悲しむ。

本当に?

だって僕は実のお母さんにあんなことを言ったんだよ。

なのに普通は許してくれると思うかな。

無理だよね。

どうせ僕は必要ないから。


「そうなんだ。

 じゃ死んでも大丈夫だよ・・・ね。」


そう言い切ったその時、刹那明の顔が浮かんできた。


「だめだよ。

 明。なんでいつもあんなに強くいられるのかなぁ?」


僕はいないはずの明にそう尋ねるのだった。

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