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始まるその前に

そしてそのまま僕は家に着いた。


「なぁ晴。

 お前ゲームに興味ある?」


「一応あるけど。」


「今流行ってるVRゲームわかる?」


「もちろん。

 でもそんな機材持ってないよ?」


「大丈夫大会でゲットできたからお前にあげるよ。

 それでまた一緒に遊ぼうよ。

 いるなら持ってくるけど。」


「ありがとう。」


僕はそのままそのゲーム機をもらうことになった。


「すごいな明は。」


「そうか?

 とりあえず明日の朝ここに届くようにメールしておいたから、

 それじゃまたな。」


明はそう言って去っていくのだった。

そして僕はそのまま服をパジャマに着替えてベットに転がった。


「かっこよかったな。

 でも僕のせいで明は彼女も友達もいないのか。

 やっぱり僕はダメだな。」


そういつもいつも頼ってばかりだった。


「このままじゃダメだよね。

 よし頑張らなきゃ。」


僕はとりあえず寝ることにした。

憧れの明のように強くてかっこいい男になることを夢見て。


目覚まし時計のアラームで目が覚める。

そして一連の流れであくびをする。


「あれ?声が高い?」


なぜか声が高くなっていた。


「まさか!」


最近性別反転化症候群という病気が発症している。

それは突如として性別が変わる。

そして性別が変わったものの容姿は誰もが美形であった。

それだけでなく身体能力も少々向上しているらしい。

でも僕にはそんな様子を感じられなかった。


「どうしよう。」


僕は悩んだ。

だってパジャマはぶかぶかになっていたからだ。

僕の元の身長は162。

男にしてはとてつもなく身長は小さかった。

そんな時にきていた服がぶかぶかということはそれ以上に身長が縮んだということだ。


「とりあえずTシャツ一枚だけでいいとして今日来るんだよね。

 えぇえと部屋を片付けるか。」


パニック状態になってしまったため部屋を掃除していった。


「よし綺麗になった。」


何にも取り柄のなかった僕にもだが、

一応できることはある。

それは家事だけだ。


「朝ごはんも食べたし。

 服も一応なんとかそれっぽくできたけど。」


気がつくと9時を回っていた。


「学校は行かなくていいのか。」


僕は電話がかかって来るのが怖くなり、

コンセントを抜く。


「これで電話は大丈夫。

 ご飯は..」


僕は冷蔵庫の中身を確認した。

3日間くらいは持ちそうだった。


「とりあえず大丈夫。

 そうだ。昨日お風呂入ってなかった。」


僕はそう言って僕の体を見る。

一度着替えはしたが、

それでも自分の全裸とはいえ異性の体。

見るのはあれだと思うけど。


「やっぱりやめておこう。」


僕はテレビを見ることにした。


『新しく法案が設立しました。

 それは性別反転化により性別が変わってしまった人への処遇ですが、

 変わってしまった性別通りに扱うとのこと。

 その理由は異性になったかと言ってその前の性別のところで過ごしていたら、

 過ちを犯すものが増える可能性があるという指摘があり、

 そう言った懸念なども踏まえてこの法案は設立されたのこと。』


その後もさまざまなニュースが流れる。

僕はふと気になりスマホを見る。

明から心配しないでいいぞ?

というメールが送られたりしているくらいで、

それ以外の連絡はなかった。

そしてそれはその時間はとうとうやってきた。


ピンポーン。


玄関から音が鳴った。


「宅配でーす。」


「あの、玄関の前に置いといてください。」


「いやサインを。」


「風邪気味で学校を休んでいて、

 だからそこに置いといてください。」


「わ、わかりました。」


そのまま足音は無くなっていった。

僕は玄関の扉を開けて段ボール箱を回収し開封した。

するとそれは一個十数万するVR機材があった。


「とりあえず使ってみるか。」


僕は説明書をよんだ。

そこにはこのゲーム機をコンセントに繋ぎそして頭にかぶり電源を入れるだけ。

と簡単だったので早速コンセントを繋ぎゲームを始める。


「電源はここかな。」


カチ


小さい音だがそんな音が聞こえ僕の視界は一旦黒に染まりそして明るくなった。


『サポートAIです。

 さまざまな登録をします。

 まずは身体情報の読み取りです。

 少々お時間をください。』


そう言った音声が流れた。


『完了しました。

 それでは今からさまざまな設定を開始します。

 まずスマホとこの機器を連携しますか?』


「はい。」


『わかりました。

 それでは電話番号等をご記入ください。』


目の前にキーボードが現れて、

必要事項を記入した。


『スマホとの連携に成功しました。

 それではどのゲームを始めますか?』


そして目の前に1つだけアプリが出現した。


「これで。」


『わかりました。

 New Life Fantasy Worldを始めます。』


その音声とともに景色は変わり草原のような場所に変わるのだった。

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