お母さんからの話
「そういえばお母さんの言っていた言いたいことって何?」
僕はご飯を食べている最中に僕は聞いた。
「実はねお母さん再婚するの。」
お母さんがそう言ったことに僕は結構ショックだった。
お父さんは僕が二歳の時に死んだ。
お母さんはお父さんのことを愛していたので、
一途を貫いていた。
それなのに再婚だなんて。
「お母さんがしたいのなら別にいいけど。」
「晴ならそう言ってくれると思っていたわ。
まぁ初めは私も乗り気じゃなかったんだけど、
デートを重ねるにつれて好きになってしまったのよ。
それと相手さんはバツイチで大学生の姉がいるらしいわ。
晴仲良くしてね。」
あまりのことで情報生理が追いつかないかったけど、
とりあえず僕に姉ができて、
お母さんは再婚したというわけだった。
「そういえばお母さん、
どういった経緯であったの?」
「そうね。
私こう見えてまだ若く見えるでしょ?」
ぱっと見は20代後半位見えるがお母さんは36歳で結構若く見える体質の人だった。
「それで友達が合コンをするって言って、
私も誘われたんだけどまぁ一度くらいはいいかな?
って思って行ってみたんだよ。
そうすれば結構楽しくてね。
それでその時に私に一目惚れしたのが再婚相手なの。
初めは付き合うとかはしなかったけど、
友達でもいいからっていうから連絡先とかも交換したの。
そしてそれが一年くらい前かな?
それで気がつけば付き合ってそして彼からプロポーズされて、
まぁ晴もいい歳だし、彼の方の娘も大学生で独り立ちもできるでしょうとのことで、
再婚することにしたの。」
「お母さんが幸せなら別にいいけど。」
僕はそういうしかなかった。
お母さんは嬉しそうに話すその姿は久しぶりに見たからだった。
「それで娘さんの方は雲雀っていうの。
彼女とても可愛くていい子なのよ。
また今度会ってみたら?」
「わかった。」
「ごめんね。
久しぶりに晴と話したから、
少し興奮しちゃったわね。
それでと言ってもどうしましょう。」
お母さんの顔は少し困ったな?
というような表情になっていた。
「どうかしたのお母さん?」
「いや実は相手には私にも子供がいるって言ったんだけど、
名前しか伝わっていなくて性別は言っていなかったのよ。
聞かれなかったからね。
でも晴自身は見た目は女の子でも中身は男の子な訳でしょ。
だから雲雀に言っておいた方がいいのかなって思っちゃってね。
とりあえず会うのはもう少し後だから。
それともしかしたら引っ越すかもしれないから。」
「そうなんだ。」
「まぁ元気出しなさい。
女は度胸よ。
クヨクヨしていても何も起きない。
やりたいことがあるのなら一生懸命頑張りなさい。」
「わかった。頑張ってみるよ。」
「頑張ってね。
それじゃもうそろそろ帰るわね。」
時間は20時を周っていた。
「それじゃ晴バイバイ。
また明日ね。」
お母さんはそう言って帰るのだった。
「また明日?」
僕は脳が止まったかのようになったが。
「明日ショッピングモールで服とかを買うのか。」
僕はその買い物に嫌な予感がするのだったが、
まぁ大丈夫だろうと思うのだった。
「とりあえず皿を洗わないと。」
僕は台所に向かい皿を洗うのだった。
「それにしてもこの病気よくわからないよね。」
独り言だけど僕はそう呟いた。
そもそもとして性別が変わる生物は一応存在するが、
その利点は雄が少ないだとかしっかりと理由がある。
そしてそれは突然変異などではなく種族自体が持っている特殊能力とでも言える。
それを人間が発症するなどあり得ないと僕は思う。
「どういう原理で性別が変わるのだろうか?
それも見た目も変わってしまうほどなんて。」
僕は見た目は変わらず身体の性別が変わるだけとかだったら理解できるが、
見た目が変わってしまうことに関しては理解できなかった。
見た目が変わるということは、
その変形時にとてもつもない痛みなども伴うはずだと。
そしてそれだけじゃない。
臓器の形そして位置なども変化する。
骨格も変化する。
やっぱりこの病気は異常な部分が多すぎる気がする。
気のせいそういう病気だからと言われればそうなのか。
で終わりそうなのだが、
「違和感を感じる部分が多すぎる気がするんだけどな。」
僕はそう思った。
何かと関連性があるのならまだしも、
僕はいつもと変わらない行動をしていたし、
その原因がわからなかった。
突如としてなるということはわかるが、
その原因がわからなかった。
そして僕はこの後もこの性転換した理由などを考え続けたが、
結局は何もかも解らずじまいだった。
やっぱり例が少なすぎるということもあるだろう。
そして僕はとりあえず結論付けた。
たまたま性転換してしまったと。
つまり運が悪かったと言える。
そう結論付けたのだった。