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DAMA 〜とある主婦の不思議な人生〜  作者: 水無月 五華
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"満たされない心"



2010年。冬。東京。日本。




はぁ。心が晴れないよ。


毎日朝早く起きて、乗り切れないほどの人がぎゅうぎゅうに乗り込む電車に1時間も乗って、


楽しくもない、希望も見えない仕事に取り掛かって。



人の噂話ばかりのおばさんたちの話を聞き流しながら食事して。


愛想笑いして味すら感じなくて。



その日の仕事終えて、


同僚の話に合わせてまた愛想笑い。



18時頃、職場を出て。



会社の人たちに食事に誘われた時は

断ると大炎上なみのバッシングが待ってるから


行きたくもないのに


誘ってくれてありがとうございます〜


ってニコニコで誘いに応じて。



職場のあの人やこの人の話をして


みんなで笑ってる。



何が楽しいのかな。。、




土日祝は休み。


世界にも支社がある一応大きい会社に勤めて。



それなりにお給料ももらって。



周りから見たら順調な人生。。。


なんだろうな。




26歳。



周りはみんな結婚を意識して


それなりにステータスのある男性を求めて


心にもない言葉でお互いを褒め合い、


心の奥でマウント取ってる女たちばかりになってきた。




私は一体何がしたいのだろう。



何になりたかったのだろう。




仕事帰りに


目的もなく駅前の大きな駅ビルで服や化粧品をぶらぶら見て。


買うわけでもなく、ただただ死んだ魚のような目で商品を見ては触って、鏡で合わせて。



買わずに帰る。



これを繰り返す。



そのせいでお店の人たちの間では

夕方現れる変な客で有名になってるみたい。



大丈夫。万引きはしないから。

商品を合わせて、鏡の中だけで夢を見させてよ。



買えないわけじゃない。


ただ、買う目的がないの。



そのあと、地元の最寄駅の近くのコーヒーショップで好きなコーヒーを飲みながらぼーっとする。



ここでもまたきっと死んだ魚のような目をしてる。



店員さんからどんなあだ名をつけられてるのかしら。



そんな想像をしてみる。



みんなが私に対してよそよそしい態度な気がしちゃう。


気のせい?


気のせいなんかじゃない。



磁石の反対側をつけ合おうとするように


私からはみんなが跳ね返って離れていくようなそんな気がしちゃうの。



そんな気が。






さて。そろそろ家に帰ろうかな。





私はまだ実家に暮らしてる。


首都圏の職場から通える範囲に実家がある事は嬉しい。


父と母と私。兄はもう結婚して家を出た。


ごくごく普通の家庭。


外から見れば。


「外から見れば」普通の家庭。。。



駅近の駐輪場に停めていた自転車を取って、


自転車に乗って10分。



自宅に到着。


家族三人でアパート住まい。



周りの友達や知り合いの実家は戸建てか分譲マンションに住んでるけど、


私の実家はこの小さなアパート。



社会に出てから少しずつ私の家族への

なんともいえない違和感を感じ始めてた。



でも大切な家族だから自分の中で目を瞑ってる。




「ただいまー」


小さな声で言いながら玄関を開ける。



隣の家から喧嘩の罵声が聞こえてくる。


奥さんは外国の方だったかな?

カタコトの日本語で喧嘩してる。



怒鳴り合い、罵声には私は慣れっこなの。


特に気にとめることもなく、玄関を閉めてリビングへ向かった。







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