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終末から来た男  作者: 北田 龍一
第一章 異世界編
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所持品

前回のあらすじ


死んだはずなのに、何故か若返って蘇った! しかも天国でも地獄でもない! 訳が分からないよ!

 二度、三度と深呼吸を終え、どうにか混乱を抑え込めた晴嵐は、今度は手持ちの物を調べる。上下とも下着は着用済みで、ズボンは少々くたびれたジーンズ。靴は縫い目の雑な、自前で修復した厚い靴。上半身は長袖の洋服に、その上はボロのミリタリージャケットだ。どれも見覚えがあり、靴以外は昔に使い潰した物品のはず……


(身体が治っとるなら、所有物の一部も修繕されとるのか?)


 どうにも不気味さが残る組み合わせだった。今身に着けている衣服類は、同時に入手、着用した覚えがない。老化もあって記憶は信用しにくいが……流石に死に際に履いてた靴と、40代ごろ潰した上着では違和感しかなかった。

 とはいえミリタリージャケットはありがたい。腕が塞がらない収納は大きく、終末でも重宝したものだ。一つ一つポケットを探ると、いくつか使えそうな道具も入ってる。

 十得ナイフ、裁縫道具一式、小型のウエストポーチ、他にも使えるかわからないガラクタがいくつか。自作した竹の水筒に入った満杯の水と、乾燥保存した食料がいくつか。そして最後に見つけたのは、大振りのサバイバルナイフ。

 重量バランスがよく、グリップは新品同様で手になじむ。獣の解体作業は勿論、対人相手にも耐えうるだろう。刃先も欠けや汚れは見当たらない。

 十分すぎる装備だ。少々整い過ぎている気さえする。まるで誰かが、あらかじめ用意していたかのような、誰か親切に用意していたかのような……はっきり言って不気味だった。

 いずれにせよ、まずは周囲の状況を探らねば。やるべき事を見据えた晴嵐は、慎重に気配を殺して、未知の世界を歩き始めた……

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