37.冒険者ギルドへ
あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いいたします!
内容は正月関係ありませんが許してね!
ユウレイルが転移で姿を消した後、レクスはその場に座り込む。
フーヤも座り込みこそしないが、疲れの色を見せる。
「…………いきなり、百頭とか聞いてない」
「レクス。正確には百十五頭だった」
「…………………もはや、誤差の範疇だな」
「そうだな。流石にこんなにきついのは想像してなかった」
フーヤとレクスはユウレイルにロックドラゴンと戦わせたのだが、その群れの数が尋常ではなかった。
ちなみに、フーヤとレクスが必死に戦う間、ユウレイルは木の上で寝ていた。
もちろん、二人が怪我をするような事はなかった。
だが、数が多いお陰で岩場近くの草原があっという間にロックドラゴンだらけになっていた。
実質、岩場と変わらない状況である。
息を整えたレクスがつぶやく。
「フーヤ。師匠って追加連れてくるって言ってたよな?」
「………言ってた」
「ロックドラゴンの残骸、片付けておいた方がよくないか?行動範囲が狭まるぞ。それに、売れるし」
「えっ、でも素材としては高く売れないよね?」
「フーヤ、異空間収納が使えるだろ。使えるなら全部回収しておいても損はないはずだ。普通の石よりも丈夫だから比較的高く売れる。ロックドラゴンが損をするのは、運ぶのと倒すのが大変なわりに普通の石より高く売れるくらいの得しかないからだ」
「………めんどい」
「いや、せめて戦いの場所確保くらいは片付けよ?」
(……レクスの突っ込みのレベルが上がってる気がする)
フーヤは、そんな事を考えつつロックドラゴンを次々と回収していく。
異空間収納に落としていくだけなのでわりと簡単なのだ。
ちなみに、ついでに石とか関係ないものも入れてしまっているが、それは別の異空間収納の出口から少しずつ出している。
そして、フーヤがほとんどのロックドラゴンを回収した時。
「それじゃあ、第二ラウンドといきますか」
突然、現れたユウレイルがワープホールを開く。
ちなみに、ワープホールは別の場所と場所を繋ぐもので『空間支配』により可能となる芸当なのだが、そんな事はともかく。
ワープホールから雪崩のごとくロックドラゴンが出てくる。
「じゃあ、頑張れ」
ユウレイルは瞬時に戦闘体勢をとるフーヤとレクスを見ると欠伸をして木に登っていった。
「師匠、また寝るんですね………」
レクスがそう言った瞬間、ロックドラゴンたちがフーヤとレクスに突進した。
◆ ◆ ◆
「お疲れ、ロックドラゴン千頭討伐おめでとう」
「…………ユウレイルさん。笑顔で欠伸しながら言う内容じゃないですよね?」
一応、突っ込みを入れたフーヤは明らかに疲れた顔をしている。
レクスは完全にダウン状態で、ゼイゼイと荒い息を整えつつも倒れて動けないようだ。
ちなみに、フーヤとレクスの差は魔法使いとして戦う者と魔法剣士として戦う者の差である。
レクスの方が疲労度合いが激しいのは仕方がない。
とはいえ、フーヤはレクスの支援中心で魔法を使っていたが、攻撃回避などはしているのでまったく動かなかったわけではない。
フーヤも転生特典チートがあるとはいえ、流石に疲れはたまる。
逆に千頭のロックドラゴンと渡り合うことの出来たフーヤとレクスの二人がおかしいのだ。
普通の冒険者基準で見るとレクスも十分チートである。
「それにしても、この程度で体力切れか……………修行もっと厳しくするか」
「ユウレイルさん。レクスは魔法剣も使っていたので、この疲労具合は仕方ないのでは?」
魔法剣。
それは、剣に魔法を纏わせる技術の事を指す。
36話にしれっと出てきている風を纏わせた剣というのがそれだ。
使える者はこの世界でも片手で数えられるほどしかいない。
そもそも、剣も魔法も使える者が珍しい上に、それらの技術が一定の水準まで高まっていることが魔法剣を使う前提条件なので使える者が少ないのは当たり前だが。
「いやいや、現実はこんな感じで連戦しまくることもあるから。全部の力を出し切って戦うのは得策じゃない。その辺りの加減がまだまだだね」
ユウレイルは異空間収納から馬車を出す。
「……今更ですけど、なんで馬車で移動するんですか?行った事のある場所なら転移出来ますよね?」
フーヤの問いにユウレイルは微笑みつつ答える。
「馬車での長距離移動は今のうちに慣れておいたほうがいいし、それに…」
ユウレイルはフーヤとレクスを見つめると少し間をとって言った。
「これから、二人の冒険者登録のために『冒険者ギルド』に行くからね。作戦会議みたいな感じで話しをするから」
◆ ◆ ◆
「さてと、着いたよ」
ユウレイルがつぶやく。
フーヤとレクスは目の前の建物を見つめる。
「ここが、王都の『冒険者ギルド』だ」
そこには、洗練された白亜の建物があった。
お洒落な感じでありつつも、冒険者らしき人々が出入りしていることから本当に『冒険者ギルド』なのだという事をうかがえる。
王都にふさわしいとでもいう感じの建物ではあるが、少し大きさは小さめとなっている。
しかし、従来のイメージとはかけはなれた外見である。
フーヤとレクスが少し戸惑うのも仕方がない。
「言っておくけど、中は木造の『冒険者ギルド』と変わらないから。酒場も隣接されてるし」
ユウレイルは歩きながら説明する。
「あ、それと、僕は一応虹級だけど有名じゃないから。そういうのは期待しないでね」
自虐的にユウレイルはそう言って、『冒険者ギルド』の扉に手をかけた。
「それで、ストックは出来たんです?(byフーヤ)」
一話出来ましたよ。
ぜんぜんだって?
まだ、2日休みがあるからいいんです!
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