27.秘宝
皆さん、御存じだろうか。
あらすじ部分に『秘宝』という文字があることを.........
◆ ◆ ◆
フーヤが擬似転移した後、残されたレクスは......
「なんなんだよ...全く.........」
ペタッと座り込んでいた。
レクスが座り込んでしまった理由。
それは、単純にあの黒いローブの男の圧におされたからである。
圧倒的な強者の圧。
これまでにも、レクスが圧を感じる相手もいるにはいたが、ここまで明確に殺意を持って圧を放たれたのは初めてであった。
はっきり言って、隣にフーヤがいなければ圧だけで倒れていたかもしれない。
それほどの力強い圧。
「...逆に......なんでフーヤは平然としてるんだよ...しかも、追いかけてったし......」
その理由は、フーヤもその気になればあれくらいの圧は出せるからである。
むしろ、もっと強い圧もだせる。
もちろん、レクスはそれを知ることもなく、さらに言えばフーヤですらそのことを知らない。
そもそも、黒いローブの男の圧に気付かないのに、自分が圧を完璧に制御してるだけで本当は圧を放てるなんて思いもしないだろうが。
「...だいたい......普通、あんな一瞬見ただけの術式、模倣なんて不可能だぞ.........第一、あれどう考えても年単位で作られたやつだし......」
年単位で作られたというのは、文字通り何年かかけて作られたということである。
だいたい、術式は意味など特にない記号の寄せ集めが、特定の順番に並んでいることにより、特定の効果を発揮するものである。
フーヤは、そんなものを一瞬で覚えたことになる。
レクスは、その事に僅かばかり戦慄しつつも、封印魔法陣の中心に目を向ける。
「あれが、例の物......なのか?」
レクスは、それを見て首をかしげる。
凄まじい魔力を感じるが、その物がレクスの予想とかなり違うものだったからだろう。
例の物と呼ばれる魔道具。
その型は...............
◆ ◆ ◆
「ちょっと、座標がずれたか......」
フーヤは『索敵魔法』の表示で現在地を確認する。
王都の外のそう離れていない古びた屋敷のようなものの、部屋の一室のようだ。
(......大方、やつらのアジトの一つってところかな......まあ、大きくずれてはいないし、この距離ならすぐ捕まえられるかな.........)
「――――――――――――――――――――――――――――――――――!
―――――――――――――――――――――――――――――――――!」
(?.........これは?)
声でも音でもない何か。
しかし、それは確実にフーヤの心まで届いた。
それは、今から、逃げた黒いローブの男-首領頭を捕まえようとするために転移しようとしたフーヤをその場に留めさせた。
(............奥からか?)
フーヤは、『索敵魔法』の表示をちらりと見る。
(少しならいいか......................)
フーヤは、導かれるままに建物の奥へと足を向けた。
◆ ◆ ◆
「なんだ...これ.........?」
フーヤのたどり着いた部屋は、中央に台座がある以外になにもない部屋だった。
窓も家具も壁紙もなく、扉はまさかの忍者屋敷風に回転扉だった。
ただ、そんなことはどうでもいい。
フーヤは、中央の台座から目を離せなかった。
台座に置かれていたのは、カードの束。
不思議な気配と凄まじい魔力を放っている。
フーヤは、ゆっくりと台座に近づいた。
(なんだろう......この感じ.........体が......熱い)
フーヤは、立ち止まるとカードに手を伸ばす。
(本当にいいのかな?......触っても.........)
そんなこと考えつつも、フーヤは触ることを止めることは出来なかった。
フーヤがカードに触れたとたん。
ポアッ
カードが光を放つと、ふわりと浮かび上がった。
「えっ!?なに!?」
フーヤは、狼狽えつつもカードをよく見る。
先ほどまで不思議な模様が描かれていた裏しか見えなかったカードの表には、神秘的な絵と共にローマ数字が刻まれていた。
ⅠからⅩまでの数字がある。
それだけではない。
数字の代わりに、王、女王、騎士、王子と刻まれているカードもある。
それらのカードが、フーヤを中心とした円を描くように宙を旋回していた。
そして、フーヤは.........
(なんなんだ......これ.........力が湧いてくる......)
フーヤの感じたことのない力が、体の奥底に満たされていく。
それは心地よく、それでいて圧倒的。
フーヤは、これまでの地点で転生特典チートによりこの世界基準でも、十分に強かった。
しかし、そんな強さとは比べ物にならない力が流れ込んできたのだ。
(これって、もしかしなくても、このカードの力だよね......)
フーヤは、驚きと戸惑いでなんでここに来たのかも忘れて、ただ、立ちすくんでいた。
ピンロン♪
フーヤは、思わずビクッとなった。
(なんだよ...このスマホの通知音みたいな音.........)
フーヤが、なにげなく『索敵魔法』の表示を見ると情報が出ていた。
(.........これまで、一回も情報なんて出たことなかったけど...)
そう思いつつ、フーヤは情報を確認する。
その内容は.........
『♫♡♪からの■▲▽▣を抵抗しました』
「初情報............バグっているのだが......」
なんか、いろいろ新要素が出てきた気が......
次回投稿は、土日くらいになりそうです。
まだ、原稿のストックがなくて......
すみません!!!!!!
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