25.迷宮攻略②
迷宮攻略編第二段!
王都天文搭迷宮·第二階層。
「クックックッ.........あやつめ、こんな生徒ごときにおくれをとったか..........しかし、あやつは吾輩たちの中でも最弱。吾輩が真の切り札を持ってして、お前らを屠ろうぞ!」
「......お前の言う切り札って、そこの拘束されてるアンデッドのことか?」
「へっ!?」
黒いローブの男が後ろを見る。
そこには、百体以上のアンデッド軍団が、地面から伸びる岩のロープのようなもので拘束されていた。
フーヤは、無言で球体の魔道具を投げる。
カンッ!カンッ!カンッ......
「着火」
フーヤが合い言葉をつぶやくと。
ドガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!
球体の魔道具が爆発した。
その爆発によって生み出された炎がアンデッドを焼く。
その世界のアンデッドは、光魔法がないかわりに火にものすごく弱い。
そもそも、闇魔法もないのにアンデッドがいるのも変な話なような気もするが。
それはともかく、フーヤの魔道具のせいで、百体以上のアンデッド軍団が全滅した。
「吾輩のアンデッド軍団が..................」
ぺたりと座り込む黒いローブの男。
「ネクロマンサーは、気持ち悪いとパーティーを追い出され、復讐を誓い、邪神の信者となった吾輩の苦労とは一体......」
(こいつもか.........)
フーヤは、今度は意図的に言葉を紡ぐ。
相手の心を折るために。
「ネクロマンサーとか、ある意味最強の能力じゃん。それなのに、追い出す理由が気持ち悪いときたか。そのパーティーもおしまいだね。まあ、あんたも悪い。それなら、きちんと自分の能力を認めてくれるパーティーに入って見返してやればよかったのに。こんなところで、才能を無駄使いするとかさ」
「ふん!ネクロマンサーが最強などとほざきおって......しかし、そうか............もう少し.........待遇のよいパーティーに入って見返してやればよかったのか......」
放心状態の黒いローブの男にフーヤは、転移で目の前に移動する。
そして、いつの間にか取り出していた、剣の魔道具を構える。
「さよなら」
フーヤは、黒いローブの男の心臓に魔道具を突き刺した。
気絶して倒れる黒いローブの男の下に異空間収納を開き、落とし入れる。
フーヤは、既視感を感じつつも、レクスに言った。
「次の階層に行こう」
レクスは、少し呆れたような顔のまま無言でうなずいた。
◆ ◆ ◆
王都天文搭迷宮·三階層。
「えっマジ!?あいつら、あんなにイキってたのにやられたの!?マジウケルんですけど!しかも、生徒二人って!ウケル!まあ、ここでウチにやられておしまいだと思うけどね!」
黒いローブの女がそう言ってキャハと笑う。
「レクス。そこから一歩も動くなよ!」
そう言ってフーヤは、黒いローブの女の真ん前に転移する。
「えっ!?ウソッ!?なんで、罠に引っ掛からずにここまで来て.........」
「やっぱり、罠師だったか」
フーヤの言葉にペタッと腰を抜かすように座り込む、黒いローブの女。
黒いローブの女は、自嘲気味に笑う。
「どうせ、あんたも罠師をバカにしてんでしょ......自分ではろくに攻撃も、回避も、防御もままならないような能力だし......どうせ、ウチを追い出したパーティーが正しかったんですよ......ウチもこんなまねしてバカだよね...」
「そんなことないだろ。罠師がいるからこそ、パーティーメンバーは敵の頭数の減った比較的安全な状態で戦えるんだよ。しかも、かなりの高性能の罠だし、こんな凄腕の罠師を追い出すなんて、そのパーティーのやつらもバカ過ぎだろ」
黒いローブの女は、泣きそうな様子でフーヤを見上げる。
「ウチのこと認めてくれるの?」
黒いローブの女は、すがるようにフーヤを見つめる。
「まあ、敵なことにはかわりないから」
フーヤはいつの間にか取り出していた、剣の魔道具を黒いローブの女の心臓に突き刺した。
えっ!?みたいな顔で倒れる黒いローブの女。
フーヤは、毎度のように黒いローブの女の下に異空間収納を開き、落とし入れる。
「フーヤ。流石に今の流れはおかしい。鬼すぎだろ」
そう言ってレクスは、動こうとするが。
「待って!まだ罠があるから」
そう言ってフーヤは、趣味でフーヤが作ったコインを何枚も指で弾き飛ばす。
ドガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!ヒュン!
バゴォン!!!ドゴォン!!!ボゴォォォン!!!
ドガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
ビイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン!!!
バアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
凄まじい音と共に、爆破やら火矢やら壁崩れやらタライやらがコインが落ちた場所に襲いかかる。
そして、それらの攻撃が止むころにはこれまで何もなかったように見えていたその場所が見るも無惨に荒れ果てていた。
「これで全部かな。もういいよ、レクス」
「怖い怖い怖い......今の全部魔道具だよな................本当に大丈夫なのか?」
レクスは不安そうにしながらも、スタタタタッとフーヤのところまでやって来た。
「凄かっただろ?」
「なんか、フーヤって魔道具のことになると態度とか目の色とか変わるよな......」
少し楽し気なフーヤに苦笑するレクス。
「ところで、俺が来る意味ってあったのか?フーヤだけでよかったんじゃ...」
レクスがそう言うと、フーヤはニヤッと笑って告げた。
「いやいや、ちゃんと御輿として役立って欲しいし、それに......」
フーヤは、上を指さす。
「次の階層、もう攻略されちゃって今、剣士がいるみたいだからレクスが相手してよ」
「本当か!?...ってなんで分かるんだよ!?」
レクスの声が、三階層に響いた。
既視感.........
作者はネクロマンサーも罠師も
好きだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
次回投稿は日曜日の予定!
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