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転生特典チート隠してたけどバレました!?  作者: 虹夢 なうみ
始まりの学院編
15/44

15.全属性の主

まだ、日曜日じゃないけど投稿です!

「えいっ!はっ!やあ!」

レクスの声が、中庭に響く。

美しい剣技が次々に繰り出される。

「ふうっ」

レクスは剣をさやに納めると、一息つく。

パチパチパチ...

拍手の音がして、レクスがビクッとして振り向く。


「いい剣筋に、いい剣だね。なるほど、ルーンの言う通りだ」


(今、気配が全然しなかった......)

レクスが驚きつつ、たずねる。

「貴方が、ルナティック様の知り合いの方ですか?」

「知り合いか......ま、そんなとこ」

蒼の瞳に蒼い髪、蒼のローブの少年。


「僕の名前は、ユウレイル。よろしくレクス」


◆ ◆ ◆

そのころ。

「ああ、いい、良すぎる、いい、ユウキよ、ああ、この展開よきよき」

本を抱きしめて、身もだえながらつぶやくルーン。

ここは、空きクラス。

ルーンに呼び出されたフーヤは、そんなルーンを見て言葉を漏らす。


「帰っていいかな?」


◆ ◆ ◆

「さて、まずは座ってよ」

ユウレイルは、東西南北に置かれた丸太の東に座りながら、レクスに呼びかける。

「ええっと......」

レクスは、戸惑いながら座ろうとするが...

「違う?」

ぐるぐるぐると座ろうとしては、止めるという端から見たら意味不明な行動の後、レクスは言った。

「中心にいたいのですが...」

「まさか...いやでも、そう感じたのならそうなんだろうし...」

驚きを隠せずに、考えこむユウレイル。

「あの...これって?」

首をかしげるレクス。

「あのさ、これって魔法の属性適性検査だったんだけど、どうやら君は...」

ユウレイルは、そこで言葉を切ると、告げた。


「『全属性の主(エレメント·マスター)』らしい」


「えっと...なんですかそれ?」

「あ、ごめん。普通に『全属性の主』って言えば分かるかな?」

「聞いたことはあるような...」

ハッと顔を上げるレクス。

「ちょっと待ってください。『全属性の主』っていわゆる『勇者』の属性ですよね?」

「そうだね。『勇者』とか呼ばれる伝説の存在なんかは『全属性の主』であることが多いね」

うなずくユウレイル。

「えっと、どういうことなんでしょうか?まだ、学院では属性適性の話も教えてもらってないのですが...」

「属性適性は単純にその人が得意な魔法の属性がなにかってだけ。それを知ることが出来るのが属性適性検査なんだけど」

ユウレイルは、自分の座っている丸太を指差す。

「東西南北に置かれた、座る物のどれに座るかで分かる。僕の場合は東だから水属性だね」

ユウレイルは、立ち上がる。

「西は火属性、北は土属性、南は風属性だよ、そして...」

西、北、南を指差していったユウレイルは、レクスに視線を向ける。

「それら全てに属する者。それが『全属性の主』だ」

「...『全属性の主』って......」

レクスが理解しようと、顔をしかめる。

「ちなみに、属性適性がなくとも魔法自体は使えるでしょ?なら、全ての適性がある『全属性の主』のなにが特別なのかっていうとね...」

ゴクリと息を呑むレクス。

ユウレイルは、ニヤリと笑って言った。


「教えない」


「えっ...」

「いやだって、ある程度修行しないと、どっちみち使えないし、今、教えても意味ないから」

「...............そうですか」

「まあ、『全属性の主』なんて一万年に一人くらいしかいないからね」

「さらっと重要情報言った!?」

はあっと息を吐くユウレイル。

「それにしても、『勇者』もいるのか...『英雄』も多いのに......この時代おかしいだろ」

ユウレイルは、頭をくしゃりとかく。

「えっと......『勇者』と『英雄』の違いとは?」

レクスは、首をかしげる。

「意図的か、そうでないかというか......愛されてるか、無意識かというか......そんな感じ」

「.........どういうことです?」

「僕から、言えるのは『英雄』には、『チートしてるの?』って聞けば分かるってことかな......」

「ますます、どういうことか分からないんですが?!」


「まあさ、とりあえず修行やる?強くなりたいんだよね?」


ユウレイルの雰囲気が、ピシッと変化する。

レクスは、息を呑むと覚悟を決めた顔を見せる。


「よろしくお願いします」


◆ ◆ ◆

「あの、帰っても...」

「まだ、ダメだよ!私の話、まだ終わってないし!」

フーヤは、疲れた様子を見せる。

「あのですね、確かに前世で読めなかった分のラノベを貸してくれたのはありがたいです。ありがたいですけど...」

フーヤは、目の前のルーンを見てため息をつく。


「推しの話をするだけなら、他の人にしてください」


「それが、私の推し、他の人から評判悪くて~いやさ、確かに悪者なんだよ。でも、格好いいの!分かる?!」

「分からん。だいたい、読んでないし、それ」

フーヤは借りた本を手にとる。

「そんなこと言わずに、話聞いてくれればいいから!」

「......しつこい」

フーヤがうんざりしていると。

バタンッ!

扉が開いた。

扉を開けたのは、蒼の髪に、蒼の瞳、蒼のローブの少年である。

「あっ!やっと会えた!」

ルーンが、これでもかというほどの笑顔を見せる。

「えっと、誰ですか?」


「どうも、ユウレイルです。そこの、バカ女神の彼氏です。どうぞよろしく」


フーヤの問いに、少し不機嫌そうに答えるユウレイル。

(へえーそうなんだ.........って)


「か、彼氏ぃ~!?」


フーヤは、フーヤらしくない、驚いた様子で叫んだ。

女神の...彼氏...だと......

ちなみに、属性適性検査フーヤもやってたよね...(5話参照)

次回投稿は、日曜日です!(たぶん)

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