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現世の妖怪、異世界転生  作者: A古町
第一章 出会い

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第14話 異界戦記:魔王包囲網、蛇の抱擁(第二話)

異界戦記:魔王包囲網、蛇の抱擁(第二話)

第一章:天狐の神風、白狐軍団の参戦

「新坂東」の城壁が、佐々成政の呪いと天海の「呪撃三段」によって崩落の危機。籠城戦を何とか持ち堪えている滝夜叉姫たち。


「最早城壁がもたぬ...ここは覚悟を決め討って出るか...!」


皆、滝夜叉姫の覚悟を悟り静かに頷いたその時。北の空から、夜明けのような清浄な光が差し込んだ。


「皆さま、お待たせいたしましたわ。……瑞穂の風を、この地へ!」


淡い茶髪をなびかせた天狐が、白狐阿古町を従えて飛来した。彼女の号令とともに一千余の白狐たちが空を埋め尽くす。

天狐と阿古町が印を結ぶと、異界の草原に猛烈な「神光の神風」が吹き荒れた。この風は織田軍の火縄銃の弾道を狂わせ、さらに鉄甲船の浮遊陣を大きく揺さぶる。


「はーっはは! 天狐よ、来てくれたか!良い風じゃ! 茨木、お主も暴れてこい!」


「マジ超助かる! ウチの右腕、ようやく出番じゃん!」


茨木童子が風に乗り、動揺する成政の黒母衣衆へと再び斬り込んだ。


第二章:後方の献身、おさん狸の「死傷率ゼロ」の加護

城内では凄惨な光景が広がっていた。天海の弾丸に貫かれ、霊力を失いかけた妖怪たちが次々と運び込まれる。


「あわわ、こっちに怪我人がいっぱいだよ! ぬりかべ、もっと壁を高くして風を防いで!」


のっぺが百面相を変えながら負傷者を誘導し、けうけげんの少女が自らの柔らかい毛をむしり取って包帯代わりに傷口を包む。

そこへ、艶やかな煙管の香りと共におさん狸が現れた。


「あちきも力を貸してやりんしょう」


おさんは扇を広げ、負傷者たちに不思議な加護を唱え始めた。


「あちきの故郷、讃岐の若者たちはね、現世の大戦でも誰一人として命を落とさなかったのよ。あちきの術は、死神の目さえも欺いてみせりんす。……ほら、皆、安心して。お主らも傷一つ残さず直してやりんす」


おさん狸の「死傷率ゼロ」を誇る伝説的な加護により、致命傷を負った妖怪たちが次々と息を吹き返し、前線へと戻っていく。


第三章:隠神刑部の潜入、暗殺の火花


「……喜左、行くぞ。この乱戦の隙に、大将の首をいただく」


隠神刑部は喜左衛門狸と共に影に潜み、信長の旗艦「大天魔」へと肉薄した。旅順の地獄を越えた刑部にとって、この程度の硝煙は庭のようなものだ。

御座所へと辿り着いた刑部は、南蛮机で地図を眺める信長の背中に、静かに拳銃の狙いを定めた。


(……あばよ、魔王殿。俺の狙撃は決して外さない.....地獄の挨拶だ)

バンッ!


だが、放たれた弾丸は信長の周囲に展開された天海の結界に弾かれ、空しく転がった。


「……狸が迷い込んだか」


信長がゆっくりと振り返る。その瞳にあるのは圧倒的な虚無。


「喜左、逃げろッ!!」

信長の妖刀が閃き、衝撃波が二人を襲う。刑部は左腕に深い傷を負いながらも、喜左衛門の幻術で辛うじて船外へと脱出した。暗殺作戦は失敗に終わったが、織田の指揮系統に一瞬の隙を作った。


第四章:清姫の熱烈拉致、侍大将の受難

一方、城門付近では、侍大将・仙石秀久が勇猛に槍を振るっていた。


「邪魔だ、雑兵ども!滝夜叉姫を出せッ!素っ首落としてくれるは!」


その時、秀久の前に、ひらりと一人の美しい乙女が舞い降りた。


「……お久しぶりですわ、秀久様。ようやく、また会えましたわね」


「貴様、清姫か! 道を退け、今は戦場だぞ!」


だが、清姫の瞳は見たこともないほど妖しく光っている。


「ええ、戦場ですわ。ですから……誰にも邪魔されない場所へ、ご案内いたします。ふふ、もう、二度と離しませんわよ……?」


清姫の背後から巨大な大蛇の影が立ち上がる。


「なっ、何をする……待て、離せッ!!」


剛勇で知られる秀久だったが、清姫の圧倒的な執念の霊力に絡め取られ、なす術もなく大蛇の胴体に巻き込まれた。清姫は彼を抱えたまま、驚愕する織田軍のど真ん中を突っ切り、自らの宿舎へと消えていった。


「侍大将が連れ去られただと!? 」「あいつ、女に拉致されたぞ!」


織田軍に動揺が走る。信長はそれを見聞きし、忌々しげに舌打ちをした。


「……無粋な。一旦兵を引け。天海の術で、あの蛇女の巣ごと焼き払う」


第五章:がしゃどくろ、異界の土より

織田軍が一時撤退を開始するが、天海の祈祷により、空から漆黒の火炎が降り注ぎ始めた。


「……おのれ信長。仲間を、この國を、これほどまでに!」


滝夜叉姫は、傷ついた刑部や、必死に救護するのっぺ、けうけげん、そしておさん狸の姿を見た。

彼女の瞳が、静かな怒りで真っ赤に染まっていく。


「織田の指揮が混乱している今なら……いでよ、坂東の、いや異界の土に眠る無念の骨ども! わらわの命を糧に、今一度その憤怒を形にせよ!!」

ドォォォォォォン……!


大地が裂け、これまで見たこともないほど巨大な、漆黒の鎧を纏ったがしゃどくろが、地の底から這い出してきた。

その巨体は信長の鉄甲船を上空から見下ろす。

「はーっはは! さあ、信長よ! ここからが本当の『遊び』の始まりじゃ! 妾の國を汚した罪、その身に刻むが良いぞ!!」


異界を揺るがす最終決戦の咆哮が、夜の帳を切り裂いた。


妖怪が傷つくのはとても悲しい。自分で描いてて何だが、これ以上は筆が進まぬ泣

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