第4話 なんでここにコレあんの?
ようやく、この話の主軸に関わってくる話が出来ます。
まだ触りだけですが…。
話作るの難しいですね…。この話で全部伝えたかったのですが無理でした…。
ピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピピ!
けたたましい音が部屋に鳴り響く。
(やばい! 寝坊したか!?)
慌てて飛び起きた拍子に、俺はベッドから落ちてしまった。
(アラーム! アラーム!)
甚平のポケットに手を突っ込み、スマホを取り出す。
そして、ようやくアラームを止めることに成功した。
静寂が訪れた。
大きな欠伸とともに部屋全体に目が行き、いつもの自室ではないと分かった。
俺は、昨夜異世界に転移したことを漸く思い出したのだ。
(え? じゃあ、なんでスマホがここに? 昨日はなかったはず)
階下からドタドタと慌ただしい足音が聞こえてきた。
「お客様ーー! だ、だ、大丈夫ですか〜?!」
徐々にその声は近づき、しまいにはノックなしで扉が開かれた。
(昨日気づいてなかったけど、セキュリティ大丈夫?)
「と、扉開けるときはノックしてよ」
「ごめんなさい! でも心配したんですよ」
「そ、そうだよね、ごめんね。うるさい音が暫く続いてたよね? 他のお客様大丈夫かな?」
「え? 何の話ですか? 私はドンっと大きな音が鳴ったので、緊急事態と思って……駆けつけたのですが……」
瞬時に脳内で色々と考えを巡らせた。
俺の脳みそが頑張って出した答えによると……
(まずい!)
急いでスマホを後ろに隠したが、時すでに遅し。
「今後ろに隠したのは何なんですか?」
「ギクッ! バ、バレた?」
元の世界でも言ったことのない、古いリアクションを取ってしまった。
「私はそんなにバカではありませんよ! 心外です」
ふくれっ面も可愛らしい子だなと感じた。
「ご、ごめんね。とりあえず扉閉めてもらってもいい? あ、その前にお父さんは大丈夫かな?」
「大丈夫ですよ。大口を開けてグーグー鼾をかいてまだ寝てます。私が代わりに受付に立っていたんです。今日学校が休みだから」
お父さんには悪いが、その姿が容易に想像できた。
エレナは扉を閉め、興味津々といった表情で近づいて来た。
「これなんだけど……。さっきの会話だと、こっちの世界には無いよね?」
俺は隠していたスマホを見せた。
「何ですかこれ? 黒い薄い板のように見えますが」
「俺が元いた世界で当たり前のように使われている通信機器なんだ。昨日はなかったはずなんだけどね」
「つ、う、し、ん、き、き? なんですか、それ」
エレナに分かりやすく、スマホで出来ることを簡単に説明した。
説明していく中で段階的に目を見開き、楽しそうで羨ましいといった目で俺を見て聞いていた。
「す、凄すぎますよ! 使って見せてください! 早くぅ〜!!」
エレナにとっては異世界のものであり、ワクワクしてくれてはいるが、先程のアラーム音が聞こえていないとなると……
俺はスマホの画面を表示し、ロックを解除してみせた。
チラッとエレナの顔を見てみると、俺の顔を薄目で見てくる。疑いの目だ。
「いや、分かるよ? 信じられないって。でもね、俺には画面が見えてるんだよ。操作もできているし」
「期待させておいて落とされるから、無茶苦茶ガッカリです」
「なんとかして証明してあげたいんだけど、ほとんどのアプリが消えているんだよね。時計とカメラと写真アプリしか残ってないなぁ。この中だとカメラを試してみるしかないか」
そう言って、その場でエレナを撮影してみた。
俺には撮影時の音が聞こえたが、やはりエレナには聞こえていないようだ。写真もしっかりと写真フォルダに保存されている。もちろん、エレナには写真も見えていない様子である。
残念そうな顔を見せるエレナだが、今は何も証明する手段がなさそうだ。
「エレナーー! どこにいるんだ」
遠くからエレナを呼ぶ声がした。
お店の受付をしばらく空けていたからか、バツが悪いといった顔をしたエレナ。
「いけない! 戻らなきゃ」
「このことは今は秘密にしてくれ。いろいろと調べて分かったことをまた教えるよ」
「わかりました! 楽しみにしています。ではまた」
また慌ただしく部屋を出て、下まで戻っていった。
少しの間、お父さんから怒られているのが聞こえた。学校が休みの日は、エレナが朝の店番をするのが決まりなのだろう。俺もお父さんを起こしてから話すべきだったなと反省した。
とにかく、なぜこのスマホを異世界に持ってこれたのかは不明だが、これをどう活用できるかで、俺の異世界ライフが変わってきそうだ。
ぐぅ〜〜〜〜〜〜。
気の抜ける音で、異世界に来て何も食べていないことを思い出した。
まずは、朝食でも買いに行こう! 機能を調べるのはそれからだ!
強すぎるチートにする方向でもいいのですが…
アプリ3つしかなかったら何も出来ないですよね〜。
スマホの力を説明出来るの何話なのぉ!?
まだ興味が続くようであれば、読んで見てください。